249 / 343
連載
さわこさんと、春のとある夜 その2
しおりを挟む
今日の私は、朝からリンシンさんと一緒に森に出向いていました。
今日は冒険者の皆様での狩りはなく、リンシンさんはシロ達白銀狐のみなさんと一緒に山菜採りを行うために森へ出向いておられます。
私は、それに同行しております。
バテア青空市の裏を抜けて森の中へ。
この一帯には、バテアさんが防壁魔法を展開なさっておいでなのですが、私やリンシンさんは通過許可の設定をしてもらっていますのでいつでも自由に行き来することが出来るんです。
「少し前までは一面雪でしたのに……」
その一帯は、今では鬱蒼としげった森の中へと姿を変えていました。
昨年何度もこのあたりにやってきていましたのでよく知っているつもりだったのですが、冬の間にすっかり記憶が書き換えられていたのでしょうね、すっごく新鮮な感じがいたします。
今も、シロ達白銀狐のみなさんはバテア青空市を寝床になさっておいでです。
「……いつもなら、そろそろ北へ移動するんだけど、今年はここで夏を越すつもりみたい」
「まぁ、そうなんですか」
リンシンさんの横には、シロが笑顔で寄り添っています。
私達の前方を白銀狐のみなさんが先導してくださっていまして、時折山菜を見つけては咥えて持って来てくださっているんです。
白銀狐のみなさんがここで越冬ならぬ越夏を決められたのには、シロがリンシンさんに懐いているのも一因だと思いますが、私がみなさんに食事を提供しているのも影響しているのかもしれませんね。
もともと益獣として保護されている白銀狐のみなさんだけに、トツノコンベのみなさんも、むしろ喜ばれるかと思います。
◇◇
森を進んで行きますと、やがてどこか懐かしい光景が私の前に広がりました。
周囲の木々が針葉樹林から竹林へと変わっていったのです。
もっとも、この世界では竹ではなくてタルケと言うそうなのですが……
「まさか、異世界でこんなに立派な竹林を見ることが出来るなんて」
感動した私は、しばらくその竹林ならぬタルケ林に魅入ってしまいました。
すると、シロがそんな私の手をひっぱります。
「……あそこ……ここも」
そう言って地面を指さしているのですが……よおく見てみると、その部分の土が少し盛り上がっているんです。
すかさず、リンシンさんがスコップを片手にその場所を掘り起こしてくださったのですが、そこから小振りなタケノコならぬ、タルケノコが姿を現しました。
「……シロは、地面に出かけのタルケノコを見つける天才なの」
「まぁ、そうなのですね」
リンシンさんの言葉に目を丸くする私。
そんな私の横では、リンシンさんに褒められて嬉しそうに笑っているシロの姿がありました。
なんでしょう、雪ん子って言う言葉がすごくしっくりくる、真っ赤なほっぺの女の子です。
その可愛さのあまり、思わず抱きしめたくなってしまうこと請け合いです。
今日の私達は、このタルケノコを中心に山菜を収穫していきました。
この世界の山菜は成長が早いそうで、根っこを残しておけば、一度収穫しても2日もすれば再生しているそうなのです。
おかげで、居酒屋さわこさんといたしましても春の山菜に苦労せずに済んでいます。
これも、こういった山菜採りに長けている白銀狐のみなさんあってこそ、なんですけどね。
「……さわこ、タルケはこれでいい?」
「そうですね……あ、その隣にある比較的若めなのをお願い出来ますか?」
「……わかった」
私の指示を受けまして、リンシンさんがタルケを数本切り倒していきました。
まだ若く、そんなに背の高くないタルケを6本切り倒してもらいまして、その場で長さ10センチごとにカットしてもらっています。
「あ、必ず節の部分が底になるようにお願いしますね」
「……ん、まかせて」
リンシンさんがカットして、それを私が磨いていきます。
加工が終わった物から腰につけている魔法袋の中へ入れていますので、全然荷物にはなりません。
この日の私達は、午前中いっぱい使って山菜採りを満喫していきました。
◇◇
その夜、居酒屋さわこさんの営業が始まりました。
「へぇ……変わった入れ物だね」
今日の一番乗りだった龍人のスーガさんは、バテアさんがお出ししたお酒を見つめながら目を丸くなさっていました。
その言葉どおり、お酒よりもその入れ物にびっくりなさっている感じです。
それもそのはず……スーガさんの前におかれているのは、竹ならぬタルケのコップに注がれているお酒なんです。
もちろんこの竹のコップは、朝、リンシンさんと一緒に加工した、あのタルケを使用しております。
「はい、春を満喫していただこうと思いまして」
「へぇ、はじめてですね、こういうのって」
そう言うと、スーガさんはお酒を口に運んでいかれました。
ぬる燗のお酒を少し深めに加工してあるタルケに入れて、そこからお注ぎしていますのでタルケの匂いがお酒に移っております。
「お酒に、なんだか清々しい風味が加わっていてなんとも言えないね」
スーガさんはすごく嬉しそうにそうおっしゃいました。
すかさずそこにバテアさんが
「さぁさぁ、くいっといきましょう、くいっと」
タルケに入ったお酒を片手に笑顔で寄り添っていかれています。
タルケで飲むお酒がすっかり気に入った様子のスーガさんは、そのお酌をどんどんお受けしては飲み干していかれています。
あらあら、このままではいけませんね。せっかく準備している料理も味わって頂きませんと。
タルケのお酒を飲まれるお客様には、会わせてタルケノコのコース料理もお出ししています。
田楽盛り合わせ
木の芽焼き
お造り
天ぷら
いずれも、今朝採れたばかりの新鮮なタルケノコだからこその味が楽しめる趣向になっています。
「へぇ、タルケノコってこんなにいろんな食べ方があったんですね」
田楽を頬張りながら笑顔のスーガさん。
一口、口になさってはタルケのコップでお酒をぐいっと、そして次に天ぷらを……
満面の笑顔を浮かべておいでのスーガさん。
その姿を、来店なさったお客様が見られますと、
「さわこさん、あのスーガさんが食べているのをこっちにも」
「あの変わった入れ物のお酒をくださいな」
そんな声をあげていかれます。
そんな皆様に、私も笑顔で
「はい、よろこんで!」
そうお返事をお返ししながら、新しくタルケノコのコース料理を作成していきます。
この調子ですと、今日の居酒屋さわこさんはタルケノコで埋め尽くされてしまいそうですね。
実は、甘露煮にしたタルケノコを餡子と混ぜ合わせたタルケノコまんじゅうも準備していたのですが……
「さーちゃん! これ美味しいニャ!」
「さわこ、これすごく美味しいわ!」
ベルとエンジェさん、それに偶然バテアさんの魔法道具のお店に来店なさっていたツカーサさんの3人に食べ尽くされてしまったんです。
「え~……それは残念」
それを聞いた、喫茶店をなさっているマリーさんがすごく残念そうな顔をなさっておいででした。
「今日は材料がなくなってしまいましたので……また明日にでもお作りいたしますね」
「あ、じゃあ明日は私も一緒に行きたいです」
「そうですね、ではご一緒いたしましょうか」
「わぁ、楽しみぃ!」
マリーさんは、笑顔でタルケ入りのお酒を飲み干していかれました。
すでにその後方には、バテアさんがスタンバっておられたのは言うまでもありません。
今日の居酒屋さわこさんの店内には、タルケのいい匂いが広がっていました。
まさに、春ですね。
ーつづく
今日は冒険者の皆様での狩りはなく、リンシンさんはシロ達白銀狐のみなさんと一緒に山菜採りを行うために森へ出向いておられます。
私は、それに同行しております。
バテア青空市の裏を抜けて森の中へ。
この一帯には、バテアさんが防壁魔法を展開なさっておいでなのですが、私やリンシンさんは通過許可の設定をしてもらっていますのでいつでも自由に行き来することが出来るんです。
「少し前までは一面雪でしたのに……」
その一帯は、今では鬱蒼としげった森の中へと姿を変えていました。
昨年何度もこのあたりにやってきていましたのでよく知っているつもりだったのですが、冬の間にすっかり記憶が書き換えられていたのでしょうね、すっごく新鮮な感じがいたします。
今も、シロ達白銀狐のみなさんはバテア青空市を寝床になさっておいでです。
「……いつもなら、そろそろ北へ移動するんだけど、今年はここで夏を越すつもりみたい」
「まぁ、そうなんですか」
リンシンさんの横には、シロが笑顔で寄り添っています。
私達の前方を白銀狐のみなさんが先導してくださっていまして、時折山菜を見つけては咥えて持って来てくださっているんです。
白銀狐のみなさんがここで越冬ならぬ越夏を決められたのには、シロがリンシンさんに懐いているのも一因だと思いますが、私がみなさんに食事を提供しているのも影響しているのかもしれませんね。
もともと益獣として保護されている白銀狐のみなさんだけに、トツノコンベのみなさんも、むしろ喜ばれるかと思います。
◇◇
森を進んで行きますと、やがてどこか懐かしい光景が私の前に広がりました。
周囲の木々が針葉樹林から竹林へと変わっていったのです。
もっとも、この世界では竹ではなくてタルケと言うそうなのですが……
「まさか、異世界でこんなに立派な竹林を見ることが出来るなんて」
感動した私は、しばらくその竹林ならぬタルケ林に魅入ってしまいました。
すると、シロがそんな私の手をひっぱります。
「……あそこ……ここも」
そう言って地面を指さしているのですが……よおく見てみると、その部分の土が少し盛り上がっているんです。
すかさず、リンシンさんがスコップを片手にその場所を掘り起こしてくださったのですが、そこから小振りなタケノコならぬ、タルケノコが姿を現しました。
「……シロは、地面に出かけのタルケノコを見つける天才なの」
「まぁ、そうなのですね」
リンシンさんの言葉に目を丸くする私。
そんな私の横では、リンシンさんに褒められて嬉しそうに笑っているシロの姿がありました。
なんでしょう、雪ん子って言う言葉がすごくしっくりくる、真っ赤なほっぺの女の子です。
その可愛さのあまり、思わず抱きしめたくなってしまうこと請け合いです。
今日の私達は、このタルケノコを中心に山菜を収穫していきました。
この世界の山菜は成長が早いそうで、根っこを残しておけば、一度収穫しても2日もすれば再生しているそうなのです。
おかげで、居酒屋さわこさんといたしましても春の山菜に苦労せずに済んでいます。
これも、こういった山菜採りに長けている白銀狐のみなさんあってこそ、なんですけどね。
「……さわこ、タルケはこれでいい?」
「そうですね……あ、その隣にある比較的若めなのをお願い出来ますか?」
「……わかった」
私の指示を受けまして、リンシンさんがタルケを数本切り倒していきました。
まだ若く、そんなに背の高くないタルケを6本切り倒してもらいまして、その場で長さ10センチごとにカットしてもらっています。
「あ、必ず節の部分が底になるようにお願いしますね」
「……ん、まかせて」
リンシンさんがカットして、それを私が磨いていきます。
加工が終わった物から腰につけている魔法袋の中へ入れていますので、全然荷物にはなりません。
この日の私達は、午前中いっぱい使って山菜採りを満喫していきました。
◇◇
その夜、居酒屋さわこさんの営業が始まりました。
「へぇ……変わった入れ物だね」
今日の一番乗りだった龍人のスーガさんは、バテアさんがお出ししたお酒を見つめながら目を丸くなさっていました。
その言葉どおり、お酒よりもその入れ物にびっくりなさっている感じです。
それもそのはず……スーガさんの前におかれているのは、竹ならぬタルケのコップに注がれているお酒なんです。
もちろんこの竹のコップは、朝、リンシンさんと一緒に加工した、あのタルケを使用しております。
「はい、春を満喫していただこうと思いまして」
「へぇ、はじめてですね、こういうのって」
そう言うと、スーガさんはお酒を口に運んでいかれました。
ぬる燗のお酒を少し深めに加工してあるタルケに入れて、そこからお注ぎしていますのでタルケの匂いがお酒に移っております。
「お酒に、なんだか清々しい風味が加わっていてなんとも言えないね」
スーガさんはすごく嬉しそうにそうおっしゃいました。
すかさずそこにバテアさんが
「さぁさぁ、くいっといきましょう、くいっと」
タルケに入ったお酒を片手に笑顔で寄り添っていかれています。
タルケで飲むお酒がすっかり気に入った様子のスーガさんは、そのお酌をどんどんお受けしては飲み干していかれています。
あらあら、このままではいけませんね。せっかく準備している料理も味わって頂きませんと。
タルケのお酒を飲まれるお客様には、会わせてタルケノコのコース料理もお出ししています。
田楽盛り合わせ
木の芽焼き
お造り
天ぷら
いずれも、今朝採れたばかりの新鮮なタルケノコだからこその味が楽しめる趣向になっています。
「へぇ、タルケノコってこんなにいろんな食べ方があったんですね」
田楽を頬張りながら笑顔のスーガさん。
一口、口になさってはタルケのコップでお酒をぐいっと、そして次に天ぷらを……
満面の笑顔を浮かべておいでのスーガさん。
その姿を、来店なさったお客様が見られますと、
「さわこさん、あのスーガさんが食べているのをこっちにも」
「あの変わった入れ物のお酒をくださいな」
そんな声をあげていかれます。
そんな皆様に、私も笑顔で
「はい、よろこんで!」
そうお返事をお返ししながら、新しくタルケノコのコース料理を作成していきます。
この調子ですと、今日の居酒屋さわこさんはタルケノコで埋め尽くされてしまいそうですね。
実は、甘露煮にしたタルケノコを餡子と混ぜ合わせたタルケノコまんじゅうも準備していたのですが……
「さーちゃん! これ美味しいニャ!」
「さわこ、これすごく美味しいわ!」
ベルとエンジェさん、それに偶然バテアさんの魔法道具のお店に来店なさっていたツカーサさんの3人に食べ尽くされてしまったんです。
「え~……それは残念」
それを聞いた、喫茶店をなさっているマリーさんがすごく残念そうな顔をなさっておいででした。
「今日は材料がなくなってしまいましたので……また明日にでもお作りいたしますね」
「あ、じゃあ明日は私も一緒に行きたいです」
「そうですね、ではご一緒いたしましょうか」
「わぁ、楽しみぃ!」
マリーさんは、笑顔でタルケ入りのお酒を飲み干していかれました。
すでにその後方には、バテアさんがスタンバっておられたのは言うまでもありません。
今日の居酒屋さわこさんの店内には、タルケのいい匂いが広がっていました。
まさに、春ですね。
ーつづく
11
お気に入りに追加
3,671
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。