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連載
さわこさんと、冬来たりなば その1
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私が暮らしている辺境都市トツノコンベは、この世界の北の方にあります。
そのため、夏は比較的涼しくていいのですが、冬は猛烈な寒さになってしまいます。
今朝も家のベッドで目を覚ました私。
大きなベッドの上に、私とバテアさん、それにクリスマスツリーの付喪神のエンジェさんと古代怪獣族のベル、ブロロッサムの木の精霊のロッサさん。
以上の五人が一緒に眠っています。
ちなみに、ロッサさんは冬のせいでしょうか髪の毛がすごく短くなっていて、色も茶色くなっています。
なんでも、春が近づくと茶色な毛の中から緑の髪の毛が伸びてくるそうなんです。
私の枕元にはトルキ族のミュウが、小鳥の姿のまま毛布にくるまって眠っているのですが、成長期の最中のミュウはここのところ眠りっぱなしです……少し心配なのですが、バテアさんによりますと
『トルキ族は一生のうちに2,3回長期間の成長期を迎えて、それを終えると劇的に成長するのよ』
ってことですので、今は、時々目を覚ましてご飯を食べる際に美味しい物を食べさせてあげることに全力を傾けている次第でございます。
ベッドのすぐ横には、私の世界から持参してきたこたつが置いてありまして、その一角からはリンシンさんが布団をこたつに突っ込んで眠っておられます。
そんなリンシンさんに、白銀狐のシロが女の子の姿のまま抱きついて眠っています。
リンシンさんの事が大好きなシロは、今も幸せそうな笑顔を浮かべながら眠っています。
なんだか、こうして見ていると姉妹か親子みたいな感じがしてしまいます。
その反対側では、吟遊詩人のミリーネアさんがこたつから首だけを出して眠っているのですが、髪の毛がすっごくモコモコなものですから、ミリーネアさんの頭を中心にして髪の毛がまるで花のように広がっていました。
「……うぅ……バテアさんの室温調整魔石で快適なはずなのですが……」
ベッドから起き上がった私は、肌寒さを感じて思わず身震いしてしまいました。
それもそのはずです……窓へ視線を向けると、
「……うわぁ……」
窓一面に雪が積もっていたのです。
夜のうちに降った雪が、窓に打ち付けられて積もったのでしょう。
ベッドへ視線を向けると、バテアさんがベルを抱き枕、といいますかカイロ替わりに抱きしめて眠っている姿がありました。
秋の頃まででしたらそのまま起こさないように気を付けるのですが……この時期はそうはいきません。
「バテアさん……朝です、起きてくださいな」
「う、う~ん……」
「朝ですよ、役場の依頼で雪を溶かして回らないと……」
「う~ん……あと半刻……」
「駄目ですよ、もうすぐ中級酒場組合の皆様がバテア青空市に来られますし、よろしくお願いいたします」
「う~ん……ムニャムニャ……」
……駄目です
ただでさえ朝が弱いバテアさんだけに、そう簡単には目を覚ましてくださいません。
ですが……今年の私はひと味違いますよ。
バテアさんの耳元に口を寄せた私は、小さく息を吸い込みまして……
「ばーちゃん、朝にゃ」
ベルの声色を真似て、少々声のトーンを高くしながらそう呟きました。
すると、バテアさんは、
「誰がばーちゃんよ!」
ガバッと飛び起きたのでございます。
ベルに『バーちゃん』と呼ばれて『私はそんな年齢じゃない!』って、怒ることが多いバテアさん。
最近は『はぁ、もう好きに呼びなさい』と、若干達観した感じが無きにしも非ずなのですが、寝起きの際には本音がダダ漏れてしまうみたいでして……
しばらく、寝ぼけ眼で周囲を見回していたバテアさん。
ですが、しばらくすると私の声色に騙されたことに気付かれたご様子でして、
「……まぁた、さわこにやられたのねぇ」
苦笑しながら、ため息をつかれました。
「申し訳ありません」
そんなバテアさんに、にっこり微笑んだ私。
手には、枕元に用意してあったバテアさんの着替えを持っています。
◇◇
冬の時期のバテアさんは、大忙しです。
ここ辺境都市トツノコンベにただ一人暮らしている上級魔法使いのバテアさん。
その魔法を使って毎朝、都市に積もった雪を溶かして回っておられるのです。
バテアさんが雪を溶かして回ってくださるおかげで、ここトツノコンベの住人の方々が暮らしていけるといっても過言ではない、と役場のヒーロさんが言われておられました。
「んじゃ、ま、ちょっくら行ってくるわねぇ」
着替えを終えたバテアさんは、大きな伸びをしながら出口に向かいました。
「あ、バテアさん、ちょっとお待ちくださいな」
そんなバテアさんを呼び止めた私は、手に持っていたカップを手渡しました。
「これで少しでも暖まっていってくださいな」
「これ……紅茶かしら……うん?」
私が手渡した紅茶の匂いを少し嗅ぐとバテアさんは嬉しそうな笑顔を浮かべながら、それを口に含んでいきました。
「これ、梅酒が入っているのね、うん、いいわぁ、朝から元気になれるわ」
「はい、漬けていた梅酒がいい感じに仕上がったので、使ってみました」
本来なら、朝からお酒はちょっと問題がありそうなのですが、これから街中を回られるバテアさんに少しでも元気になっていただくためですものね。
そんなわけで、とっておきの梅酒を入れた次第なんです。
紅茶にはブランデーやウイスキーが合うことはよく知られているのですが、日本酒や果実酒で割っても案外いけるんです。
香りが強いお酒や果実酒などの甘いお酒がお勧めです。
バテアさんは、まだ熱いはずの紅茶を一気に飲み干すと、
「よ~っし、元気出たわ! んじゃ、ちょっと頑張ってくるわね」
元気に腕を振りながら家の外へ出ていかれました。
カップを受け取った私は、そんなバテアさんを、
「行ってらっしゃい。くれぐれもお気をつけて」
笑顔で送り出していきました。
さぁ、私ものんびりしてはいられません。
もうすぐ、バテア青空市に中級酒場組合の皆さんが集まってこられますからね。
この寒い時期に集まってこられる皆さんのために、市場の一角にだるまストーブを出しまして、そこで温かいものを作って皆さんに振る舞わせていただいいているんです。
その準備をしないといけません。
台車を取り出し、居酒屋さわこさんのお店のまん中に置いてあるだるまストーブを、その上にのせていきます。
「ちょ……ま、毎度のことですけど、やっぱり重たいですね……」
私が、顔を真っ赤にしながら悪銭苦闘していると、
「グッモーニン、さわこ。手伝うわよ」
お店の奥にある転移ドアをくぐってやってきたエミリアが、笑顔で私の元へ駆け寄ってきました。
「ありがとうエミリア」
「ハリーしないと、みんなきちゃうでしょう。さぁ、ファイト」
「はい! うんしょ、うんしょ」
二人して息を合わせてだるまストーブを台車に乗せると、今度はそれを居酒屋さわこさんの店舗の裏手にありますバテア青空市へ運んでいきます。
「うわぁ……スノーがナッシングね。さすがバテアだわ」
エミリアが感嘆の声をあげたように、お店の前の通路の雪は綺麗さっぱりなくなっていました。
あれだけ積もっていた雪が、バテアさんがお店を出てから数分ですべて消え去っていたのです。
よく見ると、お店の向こうに並んでいる屋根の雪も、どんどん消えて無くなっています。
その境目を、バテアさんが歩いておられるのでしょう。
「さ、市場に来るみんなと、戻ってくるバテアさんのために、温かい物を準備しておかないと」
「オーケー、わかったわさわこ。ちなみに、今日は何をクッキングするのかしら?」
「今日は酒粕入りの豚汁です。下ごしらえは済んでいますので、後はだるまストーブで温めるだけです」
「オー! サケカスイリのトンジル! 私もベリーラブよ!」
「はい、エミリアもしっかり食べて暖まってくださいね」
そんな会話を交わしながら、私とエミリアはだるまストーブが乗った台車を二人がかりで押していました。
ーつづく
そのため、夏は比較的涼しくていいのですが、冬は猛烈な寒さになってしまいます。
今朝も家のベッドで目を覚ました私。
大きなベッドの上に、私とバテアさん、それにクリスマスツリーの付喪神のエンジェさんと古代怪獣族のベル、ブロロッサムの木の精霊のロッサさん。
以上の五人が一緒に眠っています。
ちなみに、ロッサさんは冬のせいでしょうか髪の毛がすごく短くなっていて、色も茶色くなっています。
なんでも、春が近づくと茶色な毛の中から緑の髪の毛が伸びてくるそうなんです。
私の枕元にはトルキ族のミュウが、小鳥の姿のまま毛布にくるまって眠っているのですが、成長期の最中のミュウはここのところ眠りっぱなしです……少し心配なのですが、バテアさんによりますと
『トルキ族は一生のうちに2,3回長期間の成長期を迎えて、それを終えると劇的に成長するのよ』
ってことですので、今は、時々目を覚ましてご飯を食べる際に美味しい物を食べさせてあげることに全力を傾けている次第でございます。
ベッドのすぐ横には、私の世界から持参してきたこたつが置いてありまして、その一角からはリンシンさんが布団をこたつに突っ込んで眠っておられます。
そんなリンシンさんに、白銀狐のシロが女の子の姿のまま抱きついて眠っています。
リンシンさんの事が大好きなシロは、今も幸せそうな笑顔を浮かべながら眠っています。
なんだか、こうして見ていると姉妹か親子みたいな感じがしてしまいます。
その反対側では、吟遊詩人のミリーネアさんがこたつから首だけを出して眠っているのですが、髪の毛がすっごくモコモコなものですから、ミリーネアさんの頭を中心にして髪の毛がまるで花のように広がっていました。
「……うぅ……バテアさんの室温調整魔石で快適なはずなのですが……」
ベッドから起き上がった私は、肌寒さを感じて思わず身震いしてしまいました。
それもそのはずです……窓へ視線を向けると、
「……うわぁ……」
窓一面に雪が積もっていたのです。
夜のうちに降った雪が、窓に打ち付けられて積もったのでしょう。
ベッドへ視線を向けると、バテアさんがベルを抱き枕、といいますかカイロ替わりに抱きしめて眠っている姿がありました。
秋の頃まででしたらそのまま起こさないように気を付けるのですが……この時期はそうはいきません。
「バテアさん……朝です、起きてくださいな」
「う、う~ん……」
「朝ですよ、役場の依頼で雪を溶かして回らないと……」
「う~ん……あと半刻……」
「駄目ですよ、もうすぐ中級酒場組合の皆様がバテア青空市に来られますし、よろしくお願いいたします」
「う~ん……ムニャムニャ……」
……駄目です
ただでさえ朝が弱いバテアさんだけに、そう簡単には目を覚ましてくださいません。
ですが……今年の私はひと味違いますよ。
バテアさんの耳元に口を寄せた私は、小さく息を吸い込みまして……
「ばーちゃん、朝にゃ」
ベルの声色を真似て、少々声のトーンを高くしながらそう呟きました。
すると、バテアさんは、
「誰がばーちゃんよ!」
ガバッと飛び起きたのでございます。
ベルに『バーちゃん』と呼ばれて『私はそんな年齢じゃない!』って、怒ることが多いバテアさん。
最近は『はぁ、もう好きに呼びなさい』と、若干達観した感じが無きにしも非ずなのですが、寝起きの際には本音がダダ漏れてしまうみたいでして……
しばらく、寝ぼけ眼で周囲を見回していたバテアさん。
ですが、しばらくすると私の声色に騙されたことに気付かれたご様子でして、
「……まぁた、さわこにやられたのねぇ」
苦笑しながら、ため息をつかれました。
「申し訳ありません」
そんなバテアさんに、にっこり微笑んだ私。
手には、枕元に用意してあったバテアさんの着替えを持っています。
◇◇
冬の時期のバテアさんは、大忙しです。
ここ辺境都市トツノコンベにただ一人暮らしている上級魔法使いのバテアさん。
その魔法を使って毎朝、都市に積もった雪を溶かして回っておられるのです。
バテアさんが雪を溶かして回ってくださるおかげで、ここトツノコンベの住人の方々が暮らしていけるといっても過言ではない、と役場のヒーロさんが言われておられました。
「んじゃ、ま、ちょっくら行ってくるわねぇ」
着替えを終えたバテアさんは、大きな伸びをしながら出口に向かいました。
「あ、バテアさん、ちょっとお待ちくださいな」
そんなバテアさんを呼び止めた私は、手に持っていたカップを手渡しました。
「これで少しでも暖まっていってくださいな」
「これ……紅茶かしら……うん?」
私が手渡した紅茶の匂いを少し嗅ぐとバテアさんは嬉しそうな笑顔を浮かべながら、それを口に含んでいきました。
「これ、梅酒が入っているのね、うん、いいわぁ、朝から元気になれるわ」
「はい、漬けていた梅酒がいい感じに仕上がったので、使ってみました」
本来なら、朝からお酒はちょっと問題がありそうなのですが、これから街中を回られるバテアさんに少しでも元気になっていただくためですものね。
そんなわけで、とっておきの梅酒を入れた次第なんです。
紅茶にはブランデーやウイスキーが合うことはよく知られているのですが、日本酒や果実酒で割っても案外いけるんです。
香りが強いお酒や果実酒などの甘いお酒がお勧めです。
バテアさんは、まだ熱いはずの紅茶を一気に飲み干すと、
「よ~っし、元気出たわ! んじゃ、ちょっと頑張ってくるわね」
元気に腕を振りながら家の外へ出ていかれました。
カップを受け取った私は、そんなバテアさんを、
「行ってらっしゃい。くれぐれもお気をつけて」
笑顔で送り出していきました。
さぁ、私ものんびりしてはいられません。
もうすぐ、バテア青空市に中級酒場組合の皆さんが集まってこられますからね。
この寒い時期に集まってこられる皆さんのために、市場の一角にだるまストーブを出しまして、そこで温かいものを作って皆さんに振る舞わせていただいいているんです。
その準備をしないといけません。
台車を取り出し、居酒屋さわこさんのお店のまん中に置いてあるだるまストーブを、その上にのせていきます。
「ちょ……ま、毎度のことですけど、やっぱり重たいですね……」
私が、顔を真っ赤にしながら悪銭苦闘していると、
「グッモーニン、さわこ。手伝うわよ」
お店の奥にある転移ドアをくぐってやってきたエミリアが、笑顔で私の元へ駆け寄ってきました。
「ありがとうエミリア」
「ハリーしないと、みんなきちゃうでしょう。さぁ、ファイト」
「はい! うんしょ、うんしょ」
二人して息を合わせてだるまストーブを台車に乗せると、今度はそれを居酒屋さわこさんの店舗の裏手にありますバテア青空市へ運んでいきます。
「うわぁ……スノーがナッシングね。さすがバテアだわ」
エミリアが感嘆の声をあげたように、お店の前の通路の雪は綺麗さっぱりなくなっていました。
あれだけ積もっていた雪が、バテアさんがお店を出てから数分ですべて消え去っていたのです。
よく見ると、お店の向こうに並んでいる屋根の雪も、どんどん消えて無くなっています。
その境目を、バテアさんが歩いておられるのでしょう。
「さ、市場に来るみんなと、戻ってくるバテアさんのために、温かい物を準備しておかないと」
「オーケー、わかったわさわこ。ちなみに、今日は何をクッキングするのかしら?」
「今日は酒粕入りの豚汁です。下ごしらえは済んでいますので、後はだるまストーブで温めるだけです」
「オー! サケカスイリのトンジル! 私もベリーラブよ!」
「はい、エミリアもしっかり食べて暖まってくださいね」
そんな会話を交わしながら、私とエミリアはだるまストーブが乗った台車を二人がかりで押していました。
ーつづく
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