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さわこさんと、この秋のはじめて その3
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さて、今夜の営業から居酒屋さわこさんのメニューに、この秋はじめておでんを加えることにしたのですが……ちょっと不思議な事態になっております。
いつものように、リンシンさんが提灯と暖簾をお店の前に出してくださって営業を開始したところ……
「こんばんわ、おでんはじめたんだって?」
「やぁ、おでんがはじまったと聞いて早速来たよ」
「おでん、って、なんだか美味しそうだったので来てみました」
……と、いった具合にですね、おでん目当てのお客様が次々にご来店くださっているんです。
「……おかしいですね……別に宣伝も何もしていないはずなのですが」
思わずそんなことを呟いてしまった私なのですが、お客様に向かっては、
「はい、今夜からはじめました。よかったらお試しくださいな」
と、笑顔でお答えさせて頂いておりました。
最初は、???状態ながらも、おでんの御注文を次々にさばいていった私です。
7品で一人前、それが居酒屋酒話から居酒屋さわこさんへと続いている伝統です……もっとも、伝統と申しましても、父の代から続いていた酒話はともかく、居酒屋さわこさんは開店してからまだ一年と少々なので、語弊がありそうなのですが……
「……お待たせ」
いつも料理を運んでくださるリンシンさんが、お客様の元におでんのお皿を持っていってくださると、お客様は皆さん、嬉しそうな笑顔を浮かべてくださいます。
「これこれ、去年食べて美味かったんだよ」
「この時期、暖まっていいよな、これ」
お客様は、笑顔を浮かべながらおでんを口に運んでいかれます。
ホフホフ
はふはふ
あったかおでんを口にふくんで、口を少し開き気味にして熱さを逃がしつつ口を動かして……
「うん、やっぱり美味しい! このダルイコン、味がしみてて美味いなぁ」
「こっちの卵もいい味だ。黄身を汁と一緒に食べたら最高だよ」
満面の笑みとともに、嬉しそうな声をあげておられます。
そんな声が聞こえてくると、タイミングを見計らってバテアさんが近寄っていかれます。
その手には、当然のように一升瓶が握られています。
「さぁ、おでんを堪能したら、これで喉を潤さないとね」
バテアさんがお勧めしておられるのは、宮城のお酒「伯楽星」です。
瑞々しい口当たりと香ばしい余韻がたまらない逸品なんです。
「今日のはひやおろしだからね、特に美味しいんだから」
お客様にお酒を注ぎながら、笑顔のバテアさん。
バテアさんが言われているように、今、バテアさんが手になさっているのは伯楽星のひやおろしです。
ひと夏寝かせてから販売される秋の限定酒でして、先日私の世界に仕入れに行った際に、偶然見かけて購入した次第なんです。
ひと夏寝かせたことでとってもまろやかで円熟味のある味に仕上がっている、まさに逸品の中の逸品でございます。
……お客様用に購入してきたこの伯楽星のひやおろしですが、味見ということで晩酌の際に、私・バテアさん・リンシンさん・ミリーネアさんに、『せっかくいいお酒を入手したので』ということでお呼びしたワオンさんと和音を加えた6人で、すでに大半を飲み干してしまっているのは……えっと、その、ご愛敬ってことで……
「さぁ、このひやおろしは数が少ないからね、早い者勝ちよ」
……事情が事情だけに、バテアさんの言葉が少々心に突き刺さってしまうといいますか……お客様に申し訳ないといいますか……
そんな事を考えながらも、笑顔で接客を続けていると、
「……ただいま」
ミリーネアさんがお店に入ってこられました。
「ミリーネアさんお帰りなさい。今日は遅かったんですね」
「うん、冒険者組合で面白い話を知ってる冒険者に会ったんで、その話を聞いてた」
ミリーネアさんは吟遊詩人です。
毎日、都市の中心部にある冒険者組合に出向いては、皆さんのお話に耳を傾けておられるんです。
そこで、歌のネタになりそうな話をしている冒険者の方々を見つけると、
『ねぇ、その話、もう少し詳しく教えてほしいな』
そう言って、話を聞かせてもらっているんです。
そうやって仕入れたお話に歌に仕上げて、それを居酒屋さわこさんのBGMとして歌ってくださっているんです。
いつもでしたら、開店前には戻ってこられているミリーネアさん。
そのミリーネアさんが聞き入られていた程なのですから、とってもすごい内容だったのでしょうね。
その歌をお聴きするのが、私も今から楽しみです。
そんな事を考えていると……
「お、吟遊詩人さんじゃないか、おかげでおでんを美味しく頂いてるよ」
「教えてもらったとおり、このおでん最高に美味いね」
ご来店くださって、おでんを御注文くださっていたお客様のほとんど皆様が、ミリーネアさんに向かって話しかけ、口々にお礼を言われているではありませんか。
「あの……ミリーネアさん、これはいったい……」
「うん、冒険者組合でね『何かこの季節の歌を聞かせて』って注文されたから歌ったんだ『さわこのおでんの歌』」
「はい? わ、わたしのおでんの歌!?」
「うん、こんなの……」
ポロロン……
手にしている小型のハープをつま弾くと、おもむろに歌い始めたミリーネアさん。
♪ラララ、黄金の出汁の中~
♪浮かびし種、それはおでんの具~
♪ダルイコンにしみこんだ出汁とさわこの愛情が~
……えっと、なんでしょう……私の世界の偉人さんの中には、確かレストランのメニューを歌い上げて居合わせたお客様を感動させたって方がおられたように思うのですが……ま、まさか、ミリーネアさんがおでんの歌を作っておられたなんて……そ、そんなの初耳です……
よく見て見たらですね……おでん目当てに来店くださったお客様のほとんどが冒険者の方でした。
どうやら、冒険者組合で歌っていたミリーネアさんの、この歌をお聞きになられて、それでおでんを食べたくなって……
なんといいますか、ちょっとしたコマーシャルみたいなものとでも申しますか……テレビやラジオが存在しないこの世界ならではの宣伝になっていたみたいですね。
……とはいえ、時折自分の名前が歌の中に出てくると、思わず顔が赤くなってしまうのですが……
とはいえ……
「歌の通りだな、ほんとに美味いよ、このおでんは!」
「酒も美味いし!」
「女将さんも可愛いし、最高だね!」
……時折、料理とお酒に混じって私をお褒めくださる声まで聞こえてきますけど……その度に、思わず顔を赤くしてしまう私です。
そんなわけで、今夜のミリーネアさんはひたすらおでんの歌を店内で歌っておられた次第でして……それをお聞きになった皆様が、
『こんな歌を聴かされたら、もうおでんを食べるしかないじゃないか!』
と、ばかりに、次々に御注文くださった次第でして……居酒屋さわこさんの店内には、一晩中おでんの匂いが立ちこめておりました。
そういえば、ミュウが焼きちくわが大好物なんです。
おでんの焼きちくわも喜ぶかな、と思ったのですが……最近のミュウはほぼ一日中寝ているんです。
バテアさんによりますと、
『成長期ね。鳥系の亜人種族の中にはね、幼年期に何度か一気に成長する時期があるのよ。その際は、今のミュウみたいに寝てすごすのよね』
とのことなんです。
成長過程とはいえ……いつも元気に私の頭の上にのっかっていたミュウがいないと少々寂しく感じてしまいます。
でも、これも大きくなるための一歩ですしね。
ミュウが目を覚ましたら、おでんの焼きちくわを食べてもらおうと思います。
喜んでくれるといいのですが。
ーつづく
いつものように、リンシンさんが提灯と暖簾をお店の前に出してくださって営業を開始したところ……
「こんばんわ、おでんはじめたんだって?」
「やぁ、おでんがはじまったと聞いて早速来たよ」
「おでん、って、なんだか美味しそうだったので来てみました」
……と、いった具合にですね、おでん目当てのお客様が次々にご来店くださっているんです。
「……おかしいですね……別に宣伝も何もしていないはずなのですが」
思わずそんなことを呟いてしまった私なのですが、お客様に向かっては、
「はい、今夜からはじめました。よかったらお試しくださいな」
と、笑顔でお答えさせて頂いておりました。
最初は、???状態ながらも、おでんの御注文を次々にさばいていった私です。
7品で一人前、それが居酒屋酒話から居酒屋さわこさんへと続いている伝統です……もっとも、伝統と申しましても、父の代から続いていた酒話はともかく、居酒屋さわこさんは開店してからまだ一年と少々なので、語弊がありそうなのですが……
「……お待たせ」
いつも料理を運んでくださるリンシンさんが、お客様の元におでんのお皿を持っていってくださると、お客様は皆さん、嬉しそうな笑顔を浮かべてくださいます。
「これこれ、去年食べて美味かったんだよ」
「この時期、暖まっていいよな、これ」
お客様は、笑顔を浮かべながらおでんを口に運んでいかれます。
ホフホフ
はふはふ
あったかおでんを口にふくんで、口を少し開き気味にして熱さを逃がしつつ口を動かして……
「うん、やっぱり美味しい! このダルイコン、味がしみてて美味いなぁ」
「こっちの卵もいい味だ。黄身を汁と一緒に食べたら最高だよ」
満面の笑みとともに、嬉しそうな声をあげておられます。
そんな声が聞こえてくると、タイミングを見計らってバテアさんが近寄っていかれます。
その手には、当然のように一升瓶が握られています。
「さぁ、おでんを堪能したら、これで喉を潤さないとね」
バテアさんがお勧めしておられるのは、宮城のお酒「伯楽星」です。
瑞々しい口当たりと香ばしい余韻がたまらない逸品なんです。
「今日のはひやおろしだからね、特に美味しいんだから」
お客様にお酒を注ぎながら、笑顔のバテアさん。
バテアさんが言われているように、今、バテアさんが手になさっているのは伯楽星のひやおろしです。
ひと夏寝かせてから販売される秋の限定酒でして、先日私の世界に仕入れに行った際に、偶然見かけて購入した次第なんです。
ひと夏寝かせたことでとってもまろやかで円熟味のある味に仕上がっている、まさに逸品の中の逸品でございます。
……お客様用に購入してきたこの伯楽星のひやおろしですが、味見ということで晩酌の際に、私・バテアさん・リンシンさん・ミリーネアさんに、『せっかくいいお酒を入手したので』ということでお呼びしたワオンさんと和音を加えた6人で、すでに大半を飲み干してしまっているのは……えっと、その、ご愛敬ってことで……
「さぁ、このひやおろしは数が少ないからね、早い者勝ちよ」
……事情が事情だけに、バテアさんの言葉が少々心に突き刺さってしまうといいますか……お客様に申し訳ないといいますか……
そんな事を考えながらも、笑顔で接客を続けていると、
「……ただいま」
ミリーネアさんがお店に入ってこられました。
「ミリーネアさんお帰りなさい。今日は遅かったんですね」
「うん、冒険者組合で面白い話を知ってる冒険者に会ったんで、その話を聞いてた」
ミリーネアさんは吟遊詩人です。
毎日、都市の中心部にある冒険者組合に出向いては、皆さんのお話に耳を傾けておられるんです。
そこで、歌のネタになりそうな話をしている冒険者の方々を見つけると、
『ねぇ、その話、もう少し詳しく教えてほしいな』
そう言って、話を聞かせてもらっているんです。
そうやって仕入れたお話に歌に仕上げて、それを居酒屋さわこさんのBGMとして歌ってくださっているんです。
いつもでしたら、開店前には戻ってこられているミリーネアさん。
そのミリーネアさんが聞き入られていた程なのですから、とってもすごい内容だったのでしょうね。
その歌をお聴きするのが、私も今から楽しみです。
そんな事を考えていると……
「お、吟遊詩人さんじゃないか、おかげでおでんを美味しく頂いてるよ」
「教えてもらったとおり、このおでん最高に美味いね」
ご来店くださって、おでんを御注文くださっていたお客様のほとんど皆様が、ミリーネアさんに向かって話しかけ、口々にお礼を言われているではありませんか。
「あの……ミリーネアさん、これはいったい……」
「うん、冒険者組合でね『何かこの季節の歌を聞かせて』って注文されたから歌ったんだ『さわこのおでんの歌』」
「はい? わ、わたしのおでんの歌!?」
「うん、こんなの……」
ポロロン……
手にしている小型のハープをつま弾くと、おもむろに歌い始めたミリーネアさん。
♪ラララ、黄金の出汁の中~
♪浮かびし種、それはおでんの具~
♪ダルイコンにしみこんだ出汁とさわこの愛情が~
……えっと、なんでしょう……私の世界の偉人さんの中には、確かレストランのメニューを歌い上げて居合わせたお客様を感動させたって方がおられたように思うのですが……ま、まさか、ミリーネアさんがおでんの歌を作っておられたなんて……そ、そんなの初耳です……
よく見て見たらですね……おでん目当てに来店くださったお客様のほとんどが冒険者の方でした。
どうやら、冒険者組合で歌っていたミリーネアさんの、この歌をお聞きになられて、それでおでんを食べたくなって……
なんといいますか、ちょっとしたコマーシャルみたいなものとでも申しますか……テレビやラジオが存在しないこの世界ならではの宣伝になっていたみたいですね。
……とはいえ、時折自分の名前が歌の中に出てくると、思わず顔が赤くなってしまうのですが……
とはいえ……
「歌の通りだな、ほんとに美味いよ、このおでんは!」
「酒も美味いし!」
「女将さんも可愛いし、最高だね!」
……時折、料理とお酒に混じって私をお褒めくださる声まで聞こえてきますけど……その度に、思わず顔を赤くしてしまう私です。
そんなわけで、今夜のミリーネアさんはひたすらおでんの歌を店内で歌っておられた次第でして……それをお聞きになった皆様が、
『こんな歌を聴かされたら、もうおでんを食べるしかないじゃないか!』
と、ばかりに、次々に御注文くださった次第でして……居酒屋さわこさんの店内には、一晩中おでんの匂いが立ちこめておりました。
そういえば、ミュウが焼きちくわが大好物なんです。
おでんの焼きちくわも喜ぶかな、と思ったのですが……最近のミュウはほぼ一日中寝ているんです。
バテアさんによりますと、
『成長期ね。鳥系の亜人種族の中にはね、幼年期に何度か一気に成長する時期があるのよ。その際は、今のミュウみたいに寝てすごすのよね』
とのことなんです。
成長過程とはいえ……いつも元気に私の頭の上にのっかっていたミュウがいないと少々寂しく感じてしまいます。
でも、これも大きくなるための一歩ですしね。
ミュウが目を覚ましたら、おでんの焼きちくわを食べてもらおうと思います。
喜んでくれるといいのですが。
ーつづく
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