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噂の煽動者
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「……え?逃げた……?」
「逃げましたね」
ライオネルの姿を認めた途端に走り去ったカロリーナを見て、クリステルが呆気に取られながらそう言った。
それにジャスミンも応じる。
「逃がさんっ!!」
ライオネルはそう言い、耳元に手を当て魔術相互通信機で指示を飛ばす。
「コードネームムチコちゃんが学園西方へと逃走した。各員配置につけ」
そのライオネルの様子にジャスミンが訊いた。
「殿下?もしかして暗部を学園に入れてるんですか~?」
ライオネルはブレザーを側近のマーティンに渡し、そして腕まくりをしながら答える。
「カロを捕まえるなど、俺一人では無理だからな。影を使って誘導し、最後には俺が捕まえる」
「さらっと卑怯者発言をされているのわかります~?」
「なんとでも言ってくれ。今の俺の至上命題はカロリーナを捕獲して愛を囁く…いや、愛を叫ぶ事だ。どんな汚い手を使ってでもカロを必ずこの手に取り戻す!」
開いた手をぎゅっと握るライオネルをジト目で見ながらジャスミンが言った。
「全てご自分の対応が悪かったと反省してます~?」
「……反省してる……今朝カロのお母上が城に襲来してきて全て聞いた……俺は……自分が情けない」
「殿下~、反省だけなら東方のお猿さんでも出来ますわ~肝心なのはそれにどう対応するかですわよ~」
「無論だ」
ジャスミンにそう答えてからライオネルはクリステルに言った。
「クリステル、キミの自国での問題なので今まで口を出すのは遠慮していたがこれ以上は黙っているわけにはいかない。例の調べはどこまでついてる?」
「調査はもうほとんど終えています」
「証拠は掴んだのか?」
「はい」
「じゃあもう今すぐ捕縛できるな?」
「今?」
「今、なぅだ」
クリステルは周囲を伺うように視線を巡らせある一方向に頷いて見せた。
「?」
ライオネルとクリステル、二人の会話の内容が分からないジャスミンが首を傾げていると、先ほどカロリーナに婚約者を辞退しろと絡んできた生徒たち方から悲鳴が聞こえた。
「キャアッ!っ痛いっ!離してっ!!」
ジャスミンが驚いてそちらを見ると、カロリーナに文句を言っていた生徒に耳打ちしていた黒髪の女子生徒がカフェテラスの料理人の服装をした者に後ろ手に拘束されていた。
その者、推測するにイコリス側の暗部のようだ。
側にいた生徒達が慄いている。
それを視認し、ライオネルが声を張り上げて言った。
カフェテリアにいる全ての者に声が届くように。
「皆っ、よく聞け!学園内に流れる私とライラー嬢の自由恋愛や真実の愛説は全てでっちあげの真っ赤な嘘だっ!!それらは全て、イコリス王太子の婚約者であるライラー嬢を貶めるために、今拘束されているイコリスの高位貴族令嬢が故意に流したものである!!学園内の数名の協力者と共に、あたかもそれが真実であるかのように噂を煽動した!諸君らはその嘘に惑わされ、踊らされていたのだ!」
それを聞き、生徒たちが動揺する声が聞こえる。
それに構わず、ライオネルは話続けた。
「煽動者を炙り出すためにこれまでこの噂に対し、敢えて処置はしてこなかったがこれからはそうはいかない。今後、私とライラー嬢に関する根も葉もない噂話を口にする者、それが真実だと吹聴する者は全てモルトダーンとイコリス両王家に対する不敬と見做し厳罰に処す!よいな!!」
そしてライオネルはここで大きく呼吸をし、一際大きな声で言った。
「それからっ!一っ番大切な事なので皆に申しておく!私は、婚約者であるカロリーナ=ワトソン嬢を心から愛している!!私たちの婚約は政略でもなんでもないっ!私自らが望んでカロリーナを婚約者にしたのだっ!!そして私はカロリーナの全身を愛している!!彼女が私に相応しくないなどとそんな事、大きなお世話だっ!!」
そこまで言い終えるとカフェテリアは騒然としていた。
ライオネルはとりあえずはここまでとして軽いストレッチを始めた。
クリステルがライオネルに言う。
「全ては私を王太子の婚約者の座から引きずり降ろそうとした者の仕業。殿下とカロリーナ様には多大なご迷惑をおかけしました」
「いや、良い。慎重に調査をして動かぬ証拠を集め、言い逃れ出来ぬように完璧に潰してしまいたいというイコリス王太子の考えもわかるしな。クリステル、愛されてるな」
そう言いながらもストレッチを続けるライオネルにジャスミンが訊いてきた。
「……殿下~?一体何をされるんですか~?」
「決まってる、カロリーナを追う」
「え~?殿下自ら~?まさかホントにやるとは~」
「まさかとはなんだまさかとは……あ、ちょっと待て、影から連絡が入った」
ライオネルはそう言って魔術相互通信に耳を澄ませた。
「よし、そのまま追尾しろ。俺も今から向かう」
そう言ってライオネルはインカムから手を離す。
「ではマーティン、後の事は頼んだ。クリステルの手助けをしてイコリス側の影と調整してくれ」
「かしこまりました……が、殿下、あまり無茶はなされませんよう」
「カロリーナとの明るい将来のためだ。少しばかり無茶は許してくれ。では、カロリーナを追う」
「いってらっしゃいませ」
「カロリーナによろしくね~」
マーティンとジャスミンに見送られ、ライオネルは王家の影が追跡しているカロリーナの位置を聞き出し、そして走り出した。
「絶対に、絶対に俺の手で捕まえる……!」
それだけは絶対に誰にも譲れないと思うライオネルであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
クリステルのネタバレイラスト解禁。
イラスト集③に掲載しております。
よろしければ……♡
「逃げましたね」
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それにジャスミンも応じる。
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ライオネルはそう言い、耳元に手を当て魔術相互通信機で指示を飛ばす。
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そのライオネルの様子にジャスミンが訊いた。
「殿下?もしかして暗部を学園に入れてるんですか~?」
ライオネルはブレザーを側近のマーティンに渡し、そして腕まくりをしながら答える。
「カロを捕まえるなど、俺一人では無理だからな。影を使って誘導し、最後には俺が捕まえる」
「さらっと卑怯者発言をされているのわかります~?」
「なんとでも言ってくれ。今の俺の至上命題はカロリーナを捕獲して愛を囁く…いや、愛を叫ぶ事だ。どんな汚い手を使ってでもカロを必ずこの手に取り戻す!」
開いた手をぎゅっと握るライオネルをジト目で見ながらジャスミンが言った。
「全てご自分の対応が悪かったと反省してます~?」
「……反省してる……今朝カロのお母上が城に襲来してきて全て聞いた……俺は……自分が情けない」
「殿下~、反省だけなら東方のお猿さんでも出来ますわ~肝心なのはそれにどう対応するかですわよ~」
「無論だ」
ジャスミンにそう答えてからライオネルはクリステルに言った。
「クリステル、キミの自国での問題なので今まで口を出すのは遠慮していたがこれ以上は黙っているわけにはいかない。例の調べはどこまでついてる?」
「調査はもうほとんど終えています」
「証拠は掴んだのか?」
「はい」
「じゃあもう今すぐ捕縛できるな?」
「今?」
「今、なぅだ」
クリステルは周囲を伺うように視線を巡らせある一方向に頷いて見せた。
「?」
ライオネルとクリステル、二人の会話の内容が分からないジャスミンが首を傾げていると、先ほどカロリーナに婚約者を辞退しろと絡んできた生徒たち方から悲鳴が聞こえた。
「キャアッ!っ痛いっ!離してっ!!」
ジャスミンが驚いてそちらを見ると、カロリーナに文句を言っていた生徒に耳打ちしていた黒髪の女子生徒がカフェテラスの料理人の服装をした者に後ろ手に拘束されていた。
その者、推測するにイコリス側の暗部のようだ。
側にいた生徒達が慄いている。
それを視認し、ライオネルが声を張り上げて言った。
カフェテリアにいる全ての者に声が届くように。
「皆っ、よく聞け!学園内に流れる私とライラー嬢の自由恋愛や真実の愛説は全てでっちあげの真っ赤な嘘だっ!!それらは全て、イコリス王太子の婚約者であるライラー嬢を貶めるために、今拘束されているイコリスの高位貴族令嬢が故意に流したものである!!学園内の数名の協力者と共に、あたかもそれが真実であるかのように噂を煽動した!諸君らはその嘘に惑わされ、踊らされていたのだ!」
それを聞き、生徒たちが動揺する声が聞こえる。
それに構わず、ライオネルは話続けた。
「煽動者を炙り出すためにこれまでこの噂に対し、敢えて処置はしてこなかったがこれからはそうはいかない。今後、私とライラー嬢に関する根も葉もない噂話を口にする者、それが真実だと吹聴する者は全てモルトダーンとイコリス両王家に対する不敬と見做し厳罰に処す!よいな!!」
そしてライオネルはここで大きく呼吸をし、一際大きな声で言った。
「それからっ!一っ番大切な事なので皆に申しておく!私は、婚約者であるカロリーナ=ワトソン嬢を心から愛している!!私たちの婚約は政略でもなんでもないっ!私自らが望んでカロリーナを婚約者にしたのだっ!!そして私はカロリーナの全身を愛している!!彼女が私に相応しくないなどとそんな事、大きなお世話だっ!!」
そこまで言い終えるとカフェテリアは騒然としていた。
ライオネルはとりあえずはここまでとして軽いストレッチを始めた。
クリステルがライオネルに言う。
「全ては私を王太子の婚約者の座から引きずり降ろそうとした者の仕業。殿下とカロリーナ様には多大なご迷惑をおかけしました」
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そう言いながらもストレッチを続けるライオネルにジャスミンが訊いてきた。
「……殿下~?一体何をされるんですか~?」
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「え~?殿下自ら~?まさかホントにやるとは~」
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