9 / 18
王家の食卓、カロリーナ愛を添えて
しおりを挟む
「母上、お願いですから今日は定刻より一時間早く勉強を終わらせてくださいよ?せっかくカロが頑張って早く登城してくれるんですから」
王家の朝の食卓。
どんなに忙しくても朝食だけは必ず家族揃って食事を摂るという約束事を大切に守っている王家の面々が揃う中で、ライオネルが母親である王妃に言った。
ベーコンをカトラリーで切り分けながら王妃が返事をする。
「そう何度も言われなくてもわかっているわよ。しつこいわねぇ」
心底うんざりした表情で言う母を見て笑いながら、モルトダーン国王である父親が言った。
「ライは本当にカロたんが好きだなぁ。でもわかるぞ息子よ。男子たるもの、生涯たった一人の女性を愛し、その女性に人生を捧げるべきである。あちらこちらに愛情と種をばら撒くのは恥ずべき行いだ。我が息子たちよ、それを肝に銘じておくように」
「はい父上」「もちろんです、父上」
王太子である兄とライオネルが頷くと父王は満足そう微笑んだ。
この国王さま、十三の年に園遊会で見初めた当時伯爵家の末娘であった王妃を我儘を貫いて婚約者にした挙げ句、結婚した後も王妃一人を妃とし、側妃も愛妾も持たずに来た。
結婚して二年が過ぎた頃、
なかなか子が授からない事から側妃を迎えるよう臣下に強く進言されるもそれを全て拒否した。
いざとなったら弟の息子を養子に迎えると明言までして。
その後ようやく今の王太子である息子を授かり無事に生まれた時、国王は王妃よりも大きな声でわんわん泣いたという。
もちろん嬉し泣きだ。
そんな深い愛情で結ばれた両親の元で育った二人の王子も自ら婚約者を選び、その婚約者たちだけに心を捧げてきた。
まぁ国力があり、情勢も安定しているから許される事なのだが。
焼きたてふわふわのパンを千切りながらライオネルが家族に言った。
「影を二人ばかり動かしたいのですがいいですか?」
その言葉に兄王子が反応する。
「暗部の者を?どうした、何か秘密裏に調べたい事でもあるのか?」
「はい前々から学園で面倒な奴らがおりまして。イコリス王家との関連もあるので迂闊には動けなかったのですが、カロリーナに影響を及ぼしてきたよう……
「なにっ!?カロたんにだとっ!?」
「それならば二人と言わず影をごっそり連れてゆけ!!カロたんにウチの護衛騎士を回してもよいぞっ!!」
ダンッと椅子を倒しそうなほどの勢いで立ち上がり声を荒げた父王と兄王子により、ライオネルは最後まで語らせて貰えなかった。
それを見て母が冷静な声で言う。
「お食事中ですわよ。なんです騒々しい、早くお座りなさい」
「「あ、はい……」」
叱られてしおらしく返事をする二人にすかさず侍従が椅子の背もたれを持ち、椅子を当てがう。
その様子を見ながらライオネルが言った。
「とりあえず影は二人で構いません。もしかしたらイコリス側からも影が入るかもしれませんしね」
「何やら学舎で起きているようね」
「影の報告を受けてまたご報告します」
「そうして頂戴。ちょっと面白そうね」
「……ややこしくなりそうだから母上の影は送り込まないで下さいよ?」
「ふふ」
「母上?」
「今日も良い天気になりそうだな!」
王家の食卓に、父王の呑気な声が色どりを添えた。
◇◇◇◇◇
「王妃様、カロリーナ様が」
「また?今日はどんな理由でどこで泣いているの?」
家族でのんびり朝食を食べた後、自室で妃教育の為にカロリーナが来るのを待っていた王妃に侍女長が告げてきた。
「昨夜の雨で命を落としたとみられる蝶の亡骸をご覧になられて」
「それで?そのままその場所で泣いてしまったの?」
「いえ。人の目も多くある中庭に面する回廊でしたのでなんとか堪えられました。側にいた侍女に墓を作ってやって欲しいと頼まれ、そしてその後ご不浄に行かれて……」
「トイレで泣いたのね。王族たるもの人前で安易に涙を見せるべからず、という教えをちゃんと守ったのね。偉いわ、カロリーナ」
「ふふ。はい」
なんやかんやとこの王家の面々は第二王子ライオネルの婚約者であるカロリーナには相当甘い。
ただ甘やかすだけの夫や息子たちと比べて同性として厳しく接する場面もある王妃だが、
将来の王太子妃だけでなく、将来の王子妃の妃教育も王妃手ずから指南するあたりカロリーナの事を相当気に入っているのだという事がわかる。
本来なら王太子妃選出の為のお茶会でカロリーナを見初めたライオネル。
王太子妃の座よりも王城のスイーツと言って笑った可愛い笑顔にやられたのだという息子のために婚約を結ぶも、本来ならカロリーナのような娘は時には魑魅魍魎で犇く宮廷で生きてゆくには不向きである。
いくら息子の為とはいえ、表はあっても裏はないような娘は王族の一員としては相応しくないと判断するべきなのだろう。
だけど王妃である自分も、夫である国王も、カロリーナ=ワトソンという純粋で綺麗な心の持ち主に惚れてしまったのだ。
加えてあんなぽやぽやしているくせに、かつて暗部にハンター=ワトソン在りと謳わせたほどの男をも唸らせる隠密スキルを持つというではないか。
王族の妻として足らないものがあるのなら補えばいい。
時に伏魔殿と化す宮廷で生き残れないというならば家族で守ればいい。
何よりあの心優しい娘が息子と生涯添い遂げてくれたなら、親としてこれほど嬉しい事はない。
そう思い、ワトソン伯爵家に婚約の打診をしたのであった。
まぁカロリーナの両親としては苦労するかもしれない王家に嫁に出すなど本当は不本意であっただろう。
しかし歴史ある家門とはいえ先方は伯爵家、王家からの申し入れを断れるはずもない。
泣く泣く縁談を受けてくれたであろうワトソン伯爵家の家族の為にもカロリーナは必ず大切にする、
初めての妃教育に王城へ来たカロリーナをこの部屋に迎え入れた日から変わらない王妃自身の気持ちだ。
そしてその日から数えて七年。
こうして週に一度、カロリーナは妃教育の為に王城へとやって来る。
「王妃様、カロリーナ様が参られました」
侍女長が可愛い将来の嫁の訪いを告げる。
「よく来たわねカロリーナ」
「王妃様!」
王妃の顔を見てぱっと花咲くように笑顔になったカロリーナだが、
しずしずと王妃の前に立ち、見事なカーテシーで礼を執った。
「ごきげんよう。王妃殿下にあらせられましてはご機嫌麗しく。本日も拝謁賜りましたこと、誠に祝着至極に存じます」
「そうよ、挨拶はとても大切よカロリーナ。たとえ臣下に対してであっても誠実さをもって挨拶する事を心掛けなさい」
「はい。王妃様」
「もう!二人だけの時はお義母様と呼んでと言ったでしょう?」
「でもそれはさすがに駄目だとお母さまが……」
「真面目なキャメロンらしいわね。じゃあそれは後々の楽しみに取っておくわ」
「ふふ。私もそう呼べるのを楽しみにしております」
「あーん可愛いわカロリーナ!ライオネルではなくわたくしのお嫁さんになりさい!」
そう言って王妃はカロリーナを抱きしめた。
それからいつも通りに教本を広げ、語学や王家のしきたりについて学んだ。
教本を手にしたカロリーナが言う。
「あら?王妃さま、この教本は真新しい物ではないですか?以前使っていた物はどうされたのです?」
「……ちょっとね、欲しいという者がいて」
顔に笑顔を貼り付けたまま王妃が答えた。
まさかライオネルの暴走を鎮める為にカロリーナの持ち物を与えているとは言えない。
「まぁこのペンもインクも新しいものだわ」
「おほほほほほ」
もはや笑って誤魔化せの王妃であった。
その頃、第二王子ライオネルはというと………
「まだ勉強は終わらんのかっ」
「……殿下、約束のお茶会の時間まであと二時間もありますよ……」
早くカロリーナに会いたくて堪らないライオネルと、
それを残念な目で見ながら宥めるマーティンの姿がお茶会の場所となるサンルームに既にあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
わーん!またお茶会までいかなかったぁぁ!
お茶会あるある詐欺になってごめんなさいーー!!
:;(∩´﹏`∩);:
続きましてはまたまたイラスト集があります。
またまた任意でご覧頂くようお願い申し上げます。
王家の朝の食卓。
どんなに忙しくても朝食だけは必ず家族揃って食事を摂るという約束事を大切に守っている王家の面々が揃う中で、ライオネルが母親である王妃に言った。
ベーコンをカトラリーで切り分けながら王妃が返事をする。
「そう何度も言われなくてもわかっているわよ。しつこいわねぇ」
心底うんざりした表情で言う母を見て笑いながら、モルトダーン国王である父親が言った。
「ライは本当にカロたんが好きだなぁ。でもわかるぞ息子よ。男子たるもの、生涯たった一人の女性を愛し、その女性に人生を捧げるべきである。あちらこちらに愛情と種をばら撒くのは恥ずべき行いだ。我が息子たちよ、それを肝に銘じておくように」
「はい父上」「もちろんです、父上」
王太子である兄とライオネルが頷くと父王は満足そう微笑んだ。
この国王さま、十三の年に園遊会で見初めた当時伯爵家の末娘であった王妃を我儘を貫いて婚約者にした挙げ句、結婚した後も王妃一人を妃とし、側妃も愛妾も持たずに来た。
結婚して二年が過ぎた頃、
なかなか子が授からない事から側妃を迎えるよう臣下に強く進言されるもそれを全て拒否した。
いざとなったら弟の息子を養子に迎えると明言までして。
その後ようやく今の王太子である息子を授かり無事に生まれた時、国王は王妃よりも大きな声でわんわん泣いたという。
もちろん嬉し泣きだ。
そんな深い愛情で結ばれた両親の元で育った二人の王子も自ら婚約者を選び、その婚約者たちだけに心を捧げてきた。
まぁ国力があり、情勢も安定しているから許される事なのだが。
焼きたてふわふわのパンを千切りながらライオネルが家族に言った。
「影を二人ばかり動かしたいのですがいいですか?」
その言葉に兄王子が反応する。
「暗部の者を?どうした、何か秘密裏に調べたい事でもあるのか?」
「はい前々から学園で面倒な奴らがおりまして。イコリス王家との関連もあるので迂闊には動けなかったのですが、カロリーナに影響を及ぼしてきたよう……
「なにっ!?カロたんにだとっ!?」
「それならば二人と言わず影をごっそり連れてゆけ!!カロたんにウチの護衛騎士を回してもよいぞっ!!」
ダンッと椅子を倒しそうなほどの勢いで立ち上がり声を荒げた父王と兄王子により、ライオネルは最後まで語らせて貰えなかった。
それを見て母が冷静な声で言う。
「お食事中ですわよ。なんです騒々しい、早くお座りなさい」
「「あ、はい……」」
叱られてしおらしく返事をする二人にすかさず侍従が椅子の背もたれを持ち、椅子を当てがう。
その様子を見ながらライオネルが言った。
「とりあえず影は二人で構いません。もしかしたらイコリス側からも影が入るかもしれませんしね」
「何やら学舎で起きているようね」
「影の報告を受けてまたご報告します」
「そうして頂戴。ちょっと面白そうね」
「……ややこしくなりそうだから母上の影は送り込まないで下さいよ?」
「ふふ」
「母上?」
「今日も良い天気になりそうだな!」
王家の食卓に、父王の呑気な声が色どりを添えた。
◇◇◇◇◇
「王妃様、カロリーナ様が」
「また?今日はどんな理由でどこで泣いているの?」
家族でのんびり朝食を食べた後、自室で妃教育の為にカロリーナが来るのを待っていた王妃に侍女長が告げてきた。
「昨夜の雨で命を落としたとみられる蝶の亡骸をご覧になられて」
「それで?そのままその場所で泣いてしまったの?」
「いえ。人の目も多くある中庭に面する回廊でしたのでなんとか堪えられました。側にいた侍女に墓を作ってやって欲しいと頼まれ、そしてその後ご不浄に行かれて……」
「トイレで泣いたのね。王族たるもの人前で安易に涙を見せるべからず、という教えをちゃんと守ったのね。偉いわ、カロリーナ」
「ふふ。はい」
なんやかんやとこの王家の面々は第二王子ライオネルの婚約者であるカロリーナには相当甘い。
ただ甘やかすだけの夫や息子たちと比べて同性として厳しく接する場面もある王妃だが、
将来の王太子妃だけでなく、将来の王子妃の妃教育も王妃手ずから指南するあたりカロリーナの事を相当気に入っているのだという事がわかる。
本来なら王太子妃選出の為のお茶会でカロリーナを見初めたライオネル。
王太子妃の座よりも王城のスイーツと言って笑った可愛い笑顔にやられたのだという息子のために婚約を結ぶも、本来ならカロリーナのような娘は時には魑魅魍魎で犇く宮廷で生きてゆくには不向きである。
いくら息子の為とはいえ、表はあっても裏はないような娘は王族の一員としては相応しくないと判断するべきなのだろう。
だけど王妃である自分も、夫である国王も、カロリーナ=ワトソンという純粋で綺麗な心の持ち主に惚れてしまったのだ。
加えてあんなぽやぽやしているくせに、かつて暗部にハンター=ワトソン在りと謳わせたほどの男をも唸らせる隠密スキルを持つというではないか。
王族の妻として足らないものがあるのなら補えばいい。
時に伏魔殿と化す宮廷で生き残れないというならば家族で守ればいい。
何よりあの心優しい娘が息子と生涯添い遂げてくれたなら、親としてこれほど嬉しい事はない。
そう思い、ワトソン伯爵家に婚約の打診をしたのであった。
まぁカロリーナの両親としては苦労するかもしれない王家に嫁に出すなど本当は不本意であっただろう。
しかし歴史ある家門とはいえ先方は伯爵家、王家からの申し入れを断れるはずもない。
泣く泣く縁談を受けてくれたであろうワトソン伯爵家の家族の為にもカロリーナは必ず大切にする、
初めての妃教育に王城へ来たカロリーナをこの部屋に迎え入れた日から変わらない王妃自身の気持ちだ。
そしてその日から数えて七年。
こうして週に一度、カロリーナは妃教育の為に王城へとやって来る。
「王妃様、カロリーナ様が参られました」
侍女長が可愛い将来の嫁の訪いを告げる。
「よく来たわねカロリーナ」
「王妃様!」
王妃の顔を見てぱっと花咲くように笑顔になったカロリーナだが、
しずしずと王妃の前に立ち、見事なカーテシーで礼を執った。
「ごきげんよう。王妃殿下にあらせられましてはご機嫌麗しく。本日も拝謁賜りましたこと、誠に祝着至極に存じます」
「そうよ、挨拶はとても大切よカロリーナ。たとえ臣下に対してであっても誠実さをもって挨拶する事を心掛けなさい」
「はい。王妃様」
「もう!二人だけの時はお義母様と呼んでと言ったでしょう?」
「でもそれはさすがに駄目だとお母さまが……」
「真面目なキャメロンらしいわね。じゃあそれは後々の楽しみに取っておくわ」
「ふふ。私もそう呼べるのを楽しみにしております」
「あーん可愛いわカロリーナ!ライオネルではなくわたくしのお嫁さんになりさい!」
そう言って王妃はカロリーナを抱きしめた。
それからいつも通りに教本を広げ、語学や王家のしきたりについて学んだ。
教本を手にしたカロリーナが言う。
「あら?王妃さま、この教本は真新しい物ではないですか?以前使っていた物はどうされたのです?」
「……ちょっとね、欲しいという者がいて」
顔に笑顔を貼り付けたまま王妃が答えた。
まさかライオネルの暴走を鎮める為にカロリーナの持ち物を与えているとは言えない。
「まぁこのペンもインクも新しいものだわ」
「おほほほほほ」
もはや笑って誤魔化せの王妃であった。
その頃、第二王子ライオネルはというと………
「まだ勉強は終わらんのかっ」
「……殿下、約束のお茶会の時間まであと二時間もありますよ……」
早くカロリーナに会いたくて堪らないライオネルと、
それを残念な目で見ながら宥めるマーティンの姿がお茶会の場所となるサンルームに既にあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
わーん!またお茶会までいかなかったぁぁ!
お茶会あるある詐欺になってごめんなさいーー!!
:;(∩´﹏`∩);:
続きましてはまたまたイラスト集があります。
またまた任意でご覧頂くようお願い申し上げます。
45
お気に入りに追加
4,866
あなたにおすすめの小説
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
【R18】翡翠の鎖
環名
ファンタジー
ここは異階。六皇家の一角――翠一族、その本流であるウィリデコルヌ家のリーファは、【翠の疫病神】という異名を持つようになった。嫁した相手が不幸に見舞われ続け、ついには命を落としたからだ。だが、その葬儀の夜、喧嘩別れしたと思っていた翠一族当主・ヴェルドライトがリーファを迎えに来た。「貴女は【幸運の運び手】だよ」と言って――…。
※R18描写あり→*
悪役令嬢は処刑直前で救済されました
雨宮洪
恋愛
「ガルヴァン国第一王子の婚約者、アリシア・フィリーズ嬢暗殺未遂の首謀者として被告人リリゼット・アルガリータに極刑を言い渡す!」
乙女ゲーム『聖天使アリシア』の悪役令嬢リリゼット・アルガリータに転生した高城綾奈は婚約破棄をされた挙句に冤罪で処刑されることになってしまった。
そんな彼女を救出したのは『聖天使アリシア』においてほぼ声しか登場しない人物と同じ世界に転生した親友だった…。
性的描写がある話には『【R18 】』がタイトルに付きます。
第12回恋愛小説大賞にエントリーしています。
なろう小説の方には性的描写の閑話を省いたものを掲載し始めました。
【完結済み】当主代理ですが、実父に会った記憶がありません。
BBやっこ
恋愛
貴族の家に生まれたからには、その責務を全うしなければならない。そう子供心に誓ったセリュートは、実の父が戻らない中“当主代理”として仕事をしていた。6歳にやれることなど微々たるものだったが、会ったことのない実父より、家の者を護りたいという気持ちで仕事に臨む。せめて、当主が戻るまで。
そうして何年も誤魔化して過ごしたが、自分の成長に変化をせざるおえなくなっていく。
1〜5 赤子から幼少
6、7 成長し、貴族の義務としての結婚を意識。
8〜10 貴族の子息として認識され
11〜14 真実がバレるのは時間の問題。
あとがき
強かに成長し、セリとしての生活を望むも
セリュートであることも捨てられない。
当主不在のままでは、家は断絶。使用人たちもバラバラになる。
当主を探して欲しいと『竜の翼』に依頼を出したいが?
穏やかで、好意を向けられる冒険者たちとの生活。
セリとして生きられる道はあるのか?
<注意>幼い頃から話が始まるので、10歳ごろまで愛情を求めない感じで。
恋愛要素は11〜の登場人物からの予定です。
「もう貴族の子息としていらないみたいだ」疲れ切った子供が、ある冒険者と出会うまで。
※『番と言われましたが…』のセリュート、ロード他『竜の翼』が後半で出てきます。
平行世界として読んでいただけると良いかもと思い、不遇なセリュートの成長を書いていきます。
『[R18] オレ達と番の女は、巣篭もりで愛欲に溺れる。』短編完結済み
『番と言われましたが、冒険者として精進してます。』 完結済み
『[R18]運命の相手とベッドの上で体を重ねる』 完結
『俺たちと番の女のハネムーン[R18]』 ぼちぼち投稿中
【完結】愛してました、たぶん
たろ
恋愛
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています
矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜
――『偽聖女を処刑しろっ!』
民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。
何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。
人々の歓声に包まれながら私は処刑された。
そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。
――持たなければ、失うこともない。
だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。
『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』
基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。
※この作品の設定は架空のものです。
※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。
※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)
【R18】冷たい夫を諦めたい!
mokumoku
恋愛
私は高校時代の後輩と結婚したんだけど…なんだかすごく冷たいんだよね…今まではそんなこと気になってなかったんだけど…最近なんだかそれが虚しくなってきちゃった…
クールな後輩男子と結婚した主人公が溺愛されていることにも気付かずちょっと距離を取ってみる話。
気まぐれに不定期更新予定です♡が予定は未定…
※ムーンライトさんでも掲載してます
私が公爵の本当の娘ではないことを知った婚約者は、騙されたと激怒し婚約破棄を告げました。
Mayoi
恋愛
ウェスリーは婚約者のオリビアの出自を調べ、公爵の実の娘ではないことを知った。
そのようなことは婚約前に伝えられておらず、騙されたと激怒しオリビアに婚約破棄を告げた。
二人の婚約は大公が認めたものであり、一方的に非難し婚約破棄したウェスリーが無事でいられるはずがない。
自分の正しさを信じて疑わないウェスリーは自滅の道を歩む。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる