6 / 15
おむかえ
しおりを挟む
「はい、コダネについて詳しく書かれた本を探しているのです」
「……………はい?」
王立図書館にてコダネとコウノトリについて調べていたルゥカ。
植物の図書が立ち並ぶ書架の前にて声を掛けてくれた若い青年司書にそう答えてしまったのであった。
青年司書は一瞬固まった後、目の前の書架から本を一冊取り出した。
そしてページをペラペラとめくり、とある項目を開いてルゥカに言った。
「“コダネ”……という植物は記載されていませんが、“コツボゴケ”という植物ならありますね。しかしその植物は種子植物ではなく、隠花植物で、苔類に属し、種は作らないようですね」
「いえコツボゴケではなくコダネなんです」
「え?……え?」
どうやら探しているものを勘違いされていると思って訂正すると、青年司書は目を瞬かせてルゥカを見た。
その様子が気になってルゥカは首を傾げて青年司書を見つめ返す。
「司書さん……?」
「あの……まさかコダネって……」
「え?」
青年司書が何かを言おうとしたそのとき、周囲が俄に騒がしくなった。
「聖女さまの御一行だぞっ!」
「え?本当っ?」
「図書館前の大通りを聖女様の馬車がお通りになっている!」
「ルリアンナ様だっ」
「聖女様だわっ」
聖女の馬車に気付いた者の声に反応して、図書館の利用者たちが一斉に大通りに面した窓際に集まってきた。
丁度その窓際の書架の前にいたルゥカと青年司書も押し寄せた利用者たちと共に窓際から覗く形となった。
──本当だわ、ルリアンナ様と聖騎士たちだわ……王宮からの帰りなのね。
大通りには聖女を乗せた馬車とそれを守るべく前後二頭ずつ、計四頭の馬に騎乗する聖騎士たちがいた。
そのうちの一頭、後方に馬を寄せるフェイトの姿をルゥカは目敏く見つけた。
──フェイト……
王宮へ参内する際に着用する聖騎士の盛装に身を包んだフェイトをじっと見つめる。
一瞬、警戒しながら周囲を見渡したフェイトと目があった気がしたが気の所為だろう。
大通りに面しているとはいえ図書館のフロントヤードもありそれなりの距離がある。
しかも室内にいるルゥカに気付くなんてありえない。
きっと今は大切な聖女ルリアンナを守る事に全神経を集中させているはずだ。
王都に来てすぐの頃には護衛の役目を最優先とするフェイトに憤りを感じていたがそれももう慣れっこだ。
フェイトの想いを知った今は尚さらそれに対して怒るのはお門違いだと思うようになった。
フェイトはそのために聖騎士になったのだから。
ルリアンナを守りたくて。
彼女の騎士になりたくて。
そんな事を考えるルゥカの隣に立って、同じように聖女一向を眺めていた青年司書が言った。
「聖女様は僕の姉と同じ歳で同じ日にお生まれになってるんですよ。だから不思議と親近感があって……でも勝手に親近感を抱くなんて、失礼な話ですよね」
青年司書が自嘲気味に言ったのを聞き、ルゥカは小さくふるふると首を振った。
「ルリアンナ様はとっても気さくでお優しい方です。同じ日にお生まれになったと知ったら、きっとお姉様とお友達になりたいと仰ると思います」
「あなたは聖女様をご存知なのですか?」
「ご存知というか………「あーあ、行ってしまわれたぁ」
ルゥカの声に被さるようにそう告げた誰かの声に導かれ再び窓の外を見ると、
聖女一向はすでに通り過ぎた後であった。
聖女が戻った聖女教会では、これから夜勤のメイドたちがルリアンナの夕食や入浴などで大忙しなんだろうなぁとルゥカはぼんやりと考えた。
なんだか今日はこれ以上難しい事を考えるのを放棄したくなったルゥカは、コダネとコウノトリの本を探すのを諦めて料理のレシピ本を借りて帰る事にした。
ルゥカは世話になった(?)青年司書に軽く会釈をした。
「なんだかよく分からないけどありがとうございました。別の本を借りて帰ります」
それを聞き、青年司書は柔らかい笑みを浮かべて言葉を返した。
「そうですか。お役にたてなくてすみません。またのご利用をお待ちしております」
「はい、こちらこそありがとうございました」
ルゥカは図書館職員の名札をチラリと見る。
“パトリス=ダーヴィン”名札にはそう記されていた。
その後ルゥカは料理レシピ集を何冊か借りて図書館を後にした。
これから市場に寄ってアパートに帰るつもりだ。
今日借りたレシピ本の中にフェイトの好きそうなメニューがあったのでそれを作ってあげようと考えながら。
図書館の正面玄関を出てフロントヤードから歩道に差し掛かった時に、ふいに声をかけられた。
「ルゥカ」
誰だと姿を確認しなくても声だけでわかる。
ルゥカの大好きな声、大好きな人。
「フェイト!」
どうしてここに?
ルリアンナが教会に戻り、シフト交代となってすぐにここまで来たのだろうか。
ルゥカは昔からの習い性でフェイトの腕に抱きついた。
「図書館に来たということは、もしかしてやっぱり窓から覗いていたのがわかった?」
ルゥカがそう訊ねるとフェイトがなんでもないように言う。
「いや、視覚的にハッキリ見えたわけじゃないが、多分ルゥカだろうなとは思った」
「え?じゃあ多分ってだけで図書館まで来たの?」
「お前がどこにいるかくらい簡単にわかる」
「えっ?すごい、どうしてわかるのっ?」
「そりゃ内緒だな」
「えー、内緒なの?まぁいいけど」
不思議と昔からフェイトはルゥカがどこにいてもこうやって必ずおむかえに来てくれるのだ。
今日も来てくれた事が嬉しくて、ルゥカはご機嫌になった。
「じゃあ帰りに市場に付き合って♪」
「今日のメシなに?」
「今日図書館でレシピ本借りたから新メニューに挑戦しようと思って」
「肉系か?」
「ふふ。肉系」
「よし。食材費は俺が出す」
「え、毎月折半でって決めてるじゃない。その食費から出すわよ」
ルゥカがそう言うとフェイトは本が入ったルゥカの鞄を取り上げながら言った。
「俺の方が稼ぎがあるんだ。そろそろ折半じゃなくてもいいだろ」
「え、やだフェイトったらオトナっぽい」
「あのな、とっくに成人してるっつーの」
「ふふふ」
そう言って二人で同じアパートへの帰路に就く。
部屋は別々だけど王都へ出て来た時にフェイトがルゥカの分まで見つけて来てくれてアパートだ。
お互い夜勤のある時は無理だが、こうやってシフトが合えば食事は一緒にしている。
たまに外で食べる日もあるけれど、基本ルゥカの部屋でルゥカが作った食事をフェイトと二人で食べる。
故郷にいる時からルゥカの家でよく食事を食べていたフェイト。
あとどのくらいこうやって一緒に食事が出来るのだろう。
ルゥカが故郷に帰ったら、少しは寂しいと感じてくれるだろうか。
今はまだ許されているフェイトの隣を歩きながら、
ルゥカはそんな事を考えていた。
────────────────────────
コツボゴケは本当にある苔類だよ✩
次回、パトリス青年と再会……?
キャラ紹介集にメガネ司書パトリスと聖女ルリアンナが仲間入りしています。
よろしければまた会いに行ってやってくださいませ。
「……………はい?」
王立図書館にてコダネとコウノトリについて調べていたルゥカ。
植物の図書が立ち並ぶ書架の前にて声を掛けてくれた若い青年司書にそう答えてしまったのであった。
青年司書は一瞬固まった後、目の前の書架から本を一冊取り出した。
そしてページをペラペラとめくり、とある項目を開いてルゥカに言った。
「“コダネ”……という植物は記載されていませんが、“コツボゴケ”という植物ならありますね。しかしその植物は種子植物ではなく、隠花植物で、苔類に属し、種は作らないようですね」
「いえコツボゴケではなくコダネなんです」
「え?……え?」
どうやら探しているものを勘違いされていると思って訂正すると、青年司書は目を瞬かせてルゥカを見た。
その様子が気になってルゥカは首を傾げて青年司書を見つめ返す。
「司書さん……?」
「あの……まさかコダネって……」
「え?」
青年司書が何かを言おうとしたそのとき、周囲が俄に騒がしくなった。
「聖女さまの御一行だぞっ!」
「え?本当っ?」
「図書館前の大通りを聖女様の馬車がお通りになっている!」
「ルリアンナ様だっ」
「聖女様だわっ」
聖女の馬車に気付いた者の声に反応して、図書館の利用者たちが一斉に大通りに面した窓際に集まってきた。
丁度その窓際の書架の前にいたルゥカと青年司書も押し寄せた利用者たちと共に窓際から覗く形となった。
──本当だわ、ルリアンナ様と聖騎士たちだわ……王宮からの帰りなのね。
大通りには聖女を乗せた馬車とそれを守るべく前後二頭ずつ、計四頭の馬に騎乗する聖騎士たちがいた。
そのうちの一頭、後方に馬を寄せるフェイトの姿をルゥカは目敏く見つけた。
──フェイト……
王宮へ参内する際に着用する聖騎士の盛装に身を包んだフェイトをじっと見つめる。
一瞬、警戒しながら周囲を見渡したフェイトと目があった気がしたが気の所為だろう。
大通りに面しているとはいえ図書館のフロントヤードもありそれなりの距離がある。
しかも室内にいるルゥカに気付くなんてありえない。
きっと今は大切な聖女ルリアンナを守る事に全神経を集中させているはずだ。
王都に来てすぐの頃には護衛の役目を最優先とするフェイトに憤りを感じていたがそれももう慣れっこだ。
フェイトの想いを知った今は尚さらそれに対して怒るのはお門違いだと思うようになった。
フェイトはそのために聖騎士になったのだから。
ルリアンナを守りたくて。
彼女の騎士になりたくて。
そんな事を考えるルゥカの隣に立って、同じように聖女一向を眺めていた青年司書が言った。
「聖女様は僕の姉と同じ歳で同じ日にお生まれになってるんですよ。だから不思議と親近感があって……でも勝手に親近感を抱くなんて、失礼な話ですよね」
青年司書が自嘲気味に言ったのを聞き、ルゥカは小さくふるふると首を振った。
「ルリアンナ様はとっても気さくでお優しい方です。同じ日にお生まれになったと知ったら、きっとお姉様とお友達になりたいと仰ると思います」
「あなたは聖女様をご存知なのですか?」
「ご存知というか………「あーあ、行ってしまわれたぁ」
ルゥカの声に被さるようにそう告げた誰かの声に導かれ再び窓の外を見ると、
聖女一向はすでに通り過ぎた後であった。
聖女が戻った聖女教会では、これから夜勤のメイドたちがルリアンナの夕食や入浴などで大忙しなんだろうなぁとルゥカはぼんやりと考えた。
なんだか今日はこれ以上難しい事を考えるのを放棄したくなったルゥカは、コダネとコウノトリの本を探すのを諦めて料理のレシピ本を借りて帰る事にした。
ルゥカは世話になった(?)青年司書に軽く会釈をした。
「なんだかよく分からないけどありがとうございました。別の本を借りて帰ります」
それを聞き、青年司書は柔らかい笑みを浮かべて言葉を返した。
「そうですか。お役にたてなくてすみません。またのご利用をお待ちしております」
「はい、こちらこそありがとうございました」
ルゥカは図書館職員の名札をチラリと見る。
“パトリス=ダーヴィン”名札にはそう記されていた。
その後ルゥカは料理レシピ集を何冊か借りて図書館を後にした。
これから市場に寄ってアパートに帰るつもりだ。
今日借りたレシピ本の中にフェイトの好きそうなメニューがあったのでそれを作ってあげようと考えながら。
図書館の正面玄関を出てフロントヤードから歩道に差し掛かった時に、ふいに声をかけられた。
「ルゥカ」
誰だと姿を確認しなくても声だけでわかる。
ルゥカの大好きな声、大好きな人。
「フェイト!」
どうしてここに?
ルリアンナが教会に戻り、シフト交代となってすぐにここまで来たのだろうか。
ルゥカは昔からの習い性でフェイトの腕に抱きついた。
「図書館に来たということは、もしかしてやっぱり窓から覗いていたのがわかった?」
ルゥカがそう訊ねるとフェイトがなんでもないように言う。
「いや、視覚的にハッキリ見えたわけじゃないが、多分ルゥカだろうなとは思った」
「え?じゃあ多分ってだけで図書館まで来たの?」
「お前がどこにいるかくらい簡単にわかる」
「えっ?すごい、どうしてわかるのっ?」
「そりゃ内緒だな」
「えー、内緒なの?まぁいいけど」
不思議と昔からフェイトはルゥカがどこにいてもこうやって必ずおむかえに来てくれるのだ。
今日も来てくれた事が嬉しくて、ルゥカはご機嫌になった。
「じゃあ帰りに市場に付き合って♪」
「今日のメシなに?」
「今日図書館でレシピ本借りたから新メニューに挑戦しようと思って」
「肉系か?」
「ふふ。肉系」
「よし。食材費は俺が出す」
「え、毎月折半でって決めてるじゃない。その食費から出すわよ」
ルゥカがそう言うとフェイトは本が入ったルゥカの鞄を取り上げながら言った。
「俺の方が稼ぎがあるんだ。そろそろ折半じゃなくてもいいだろ」
「え、やだフェイトったらオトナっぽい」
「あのな、とっくに成人してるっつーの」
「ふふふ」
そう言って二人で同じアパートへの帰路に就く。
部屋は別々だけど王都へ出て来た時にフェイトがルゥカの分まで見つけて来てくれてアパートだ。
お互い夜勤のある時は無理だが、こうやってシフトが合えば食事は一緒にしている。
たまに外で食べる日もあるけれど、基本ルゥカの部屋でルゥカが作った食事をフェイトと二人で食べる。
故郷にいる時からルゥカの家でよく食事を食べていたフェイト。
あとどのくらいこうやって一緒に食事が出来るのだろう。
ルゥカが故郷に帰ったら、少しは寂しいと感じてくれるだろうか。
今はまだ許されているフェイトの隣を歩きながら、
ルゥカはそんな事を考えていた。
────────────────────────
コツボゴケは本当にある苔類だよ✩
次回、パトリス青年と再会……?
キャラ紹介集にメガネ司書パトリスと聖女ルリアンナが仲間入りしています。
よろしければまた会いに行ってやってくださいませ。
78
お気に入りに追加
2,496
あなたにおすすめの小説
偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら
影茸
恋愛
公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。
あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。
けれど、断罪したもの達は知らない。
彼女は偽物であれ、無力ではなく。
──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。
(書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です)
(少しだけタイトル変えました)
【完結】優しくて大好きな夫が私に隠していたこと
暁
恋愛
陽も沈み始めた森の中。
獲物を追っていた寡黙な猟師ローランドは、奥地で偶然見つけた泉で“とんでもない者”と遭遇してしまう。
それは、裸で水浴びをする綺麗な女性だった。
何とかしてその女性を“お嫁さんにしたい”と思い立った彼は、ある行動に出るのだが――。
※
・当方気を付けておりますが、誤字脱字を発見されましたらご遠慮なくご指摘願います。
・★が付く話には性的表現がございます。ご了承下さい。
現聖女ですが、王太子妃様が聖女になりたいというので、故郷に戻って結婚しようと思います。
和泉鷹央
恋愛
聖女は十年しか生きられない。
この悲しい運命を変えるため、ライラは聖女になるときに精霊王と二つの契約をした。
それは期間満了後に始まる約束だったけど――
一つ……一度、死んだあと蘇生し、王太子の側室として本来の寿命で死ぬまで尽くすこと。
二つ……王太子が国王となったとき、国民が苦しむ政治をしないように側で支えること。
ライラはこの契約を承諾する。
十年後。
あと半月でライラの寿命が尽きるという頃、王太子妃ハンナが聖女になりたいと言い出した。
そして、王太子は聖女が農民出身で王族に相応しくないから、婚約破棄をすると言う。
こんな王族の為に、死ぬのは嫌だな……王太子妃様にあとを任せて、村に戻り幼馴染の彼と結婚しよう。
そう思い、ライラは聖女をやめることにした。
他の投稿サイトでも掲載しています。
浮気してくださってありがとう、元婚約者様
あゆみノワ★9/3『完全別居〜』発売
恋愛
おかげ様でHOTランキング入りしました! ありがとうございます。
感想などいただけたらとても励みになります。よろしくお願いしますっ。
◇◆◇
貴族たちが楽しげに踊り語らうある夜会。そこに偶然に居合わせたとある不幸な令嬢と子息の頭上には、どんよりとした暗雲が広がっていた。
それもそのはず。だって今まさにふたりの眼前では、双方の婚約者が浮気相手とイチャついている真っ最中だったのだから――。
そんな絶望的な状況の中、ふたりの出した決断は。
浮気者の婚約者に悩む、とある男女の出会いのお話です。
さくっと気軽にお読みいただければ幸いです。
※他のサイトでも掲載いたします。
夫が愛人と共謀して、妻の私を殺した話
Kouei
恋愛
!!!ドン!!!
「ぐっ…かはっ…!!」
後ろから何かがぶつかる衝撃を受けたと思った瞬間、激しい痛みが背中を貫いた。
ガクンと膝から崩れ落ち、その場に倒れ込む。
身体から流れる液体が、床を真っ赤に染める。
目の前には、愛する夫と夫の愛人が立っていた。
愛人の手には、血塗れのナイフが…
私…刺されたの…?
呆然とする主人公を後目に、愛を交わす夫と愛人。
「愛しているわ」
「俺もだよ…」
2人は私の目の前で口づけを交わす。
部屋には濡れた音が響いた。
「行きましょう」
「ああ…」
そう言い残し、二人の足音が遠ざかっていく。
旦那様…
こんな事をしなくても、他に愛する人が出来たのなら私は潔く離婚に応じましたわ。
それがあなたの幸せならば…
次の瞬間、私の世界は漆黒の闇の中へ――…
※他サイトにも公開しています。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
選ばれたのは私以外でした 白い結婚、上等です!
凛蓮月
恋愛
【第16回恋愛小説大賞特別賞を頂き、書籍化されました。
紙、電子にて好評発売中です。よろしくお願いします(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾】
婚約者だった王太子は、聖女を選んだ。
王命で結婚した相手には、愛する人がいた。
お飾りの妻としている間に出会った人は、そもそも女を否定した。
──私は選ばれない。
って思っていたら。
「改めてきみに求婚するよ」
そう言ってきたのは騎士団長。
きみの力が必要だ? 王都が不穏だから守らせてくれ?
でもしばらくは白い結婚?
……分かりました、白い結婚、上等です!
【恋愛大賞(最終日確認)大賞pt別二位で終了できました。投票頂いた皆様、ありがとうございます(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾応援ありがとうございました!
ホトラン入り、エール、投票もありがとうございました!】
※なんてあらすじですが、作者の脳内の魔法のある異世界のお話です。
※ヒーローとの本格的な恋愛は、中盤くらいからです。
※恋愛大賞参加作品なので、感想欄を開きます。
よろしければお寄せ下さい。当作品への感想は全て承認します。
※登場人物への口撃は可ですが、他の読者様への口撃は作者からの吹き矢が飛んできます。ご注意下さい。
※鋭い感想ありがとうございます。返信はネタバレしないよう気を付けます。すぐネタバレペロリーナが発動しそうになります(汗)
【完結】引きこもりが異世界でお飾りの妻になったら「愛する事はない」と言った夫が溺愛してきて鬱陶しい。
千紫万紅
恋愛
男爵令嬢アイリスは15歳の若さで冷徹公爵と噂される男のお飾りの妻になり公爵家の領地に軟禁同然の生活を強いられる事になった。
だがその3年後、冷徹公爵ラファエルに突然王都に呼び出されたアイリスは「女性として愛するつもりは無いと」言っていた冷徹公爵に、「君とはこれから愛し合う夫婦になりたいと」宣言されて。
いやでも、貴方……美人な平民の恋人いませんでしたっけ……?
と、お飾りの妻生活を謳歌していた 引きこもり はとても嫌そうな顔をした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる