5 / 11
落ち込みました。
しおりを挟む
びっくりでしょう?
ショックでしょう?
ラブラブだと思っていた恋人が知らぬ間に婚約していたんですから。
しかもそれを勤め先のお嬢様に紹介しているんですよ?
おまけに結婚を機に仕事を辞めて故郷に帰るらしいんです。
もう、全てが寝耳に水。
初耳も初耳の初めて知る真事実だったのですよ。
まぁそりゃあ……恋人というカテゴリーから外れたら私なんてただの他人ですからね、そんな大切な事をわざわざ言うわけがないですよね。
……恋人だと……思ってたんだけどなぁ……。
あの、ギルドの職員さん。
ちょっとお訊ねしてみてもいいですか?
恋人の概念とは?
何を以ってどこから恋人と呼べる関係性となるのでしょう?
え?告白?
はい、されましたよ。
想いを打ち明けられて、交際を申し込まれました。
私も彼に惹かれていたのでもちろんお受けして交際がスタートしたんです。
はい、その後も何かにつけて「好きだ」とか「愛してるよ」という愛の言葉を戴いておりましたとも。
……もしかしてリップサービスだったんでしょうか?
ん?スキンシップはどこまで?
いやん、そんなこと訊きます?
まぁ私たちは互いに成人していましたしね、普通に平民としては当たり前なくらいには進んでおりましたとも。
ちょっ……ハッキリと訊いてきますね、ええハイそうですよっ、男女の仲とやらにはとうの昔になっております!きゃっ♡
会う頻度ですか?えっと…そうですねぇ……
(一方的に)別れる前は会える回数が減っていましたが、以前は週に四回以上は必ず会っていました。
あ、そうですか、恋人という認識でいて間違いはない感じでしたか。
良かった……。
え゛?でもセフレだっとも言えなくはない……?
……私も一瞬そうだったのかなー……と思いましたけどね。
でも彼は、セオノアは真面目な人なんです。
まさかそんな……。
あぁやっぱりもういいです。
……考えてみれば今さらその真意を確かめてところで仕方ないですよね。
もう別れたんですから。(一方的に)
まぁたとえセフレだったんだとしても、
リップサービスで可愛いとか愛してるとか言って貰えましたし、マメにデートもしたしお花やプレゼントを沢山戴きました。
贈られたプレゼントは全部箱に詰めて宅配便で彼に送り返しましたけど。
だからもういいんです。
よくないけど、いいんです。
いいと思うしかないじゃないですか……。
セオノアは私じゃない人と結婚を決めたんですから……。
それを知ったその夜は本当に落ち込みました。
たくさん、たくさん泣きました。
大好きだったから。
本当に愛していたから。
彼が居ない人生なんて考えられないほど、私にとってかけがえのない人だったんです。
だから本当に悲しくて寂しくて……。
一晩中泣き明かしましたよ。
それでも等しく朝はやってくる。
散々泣いた私は……泣き過ぎて“θθ”こんな感じに瞼が腫れ上がった顔を洗ってスッキリさせて、落ち込んでいる場合ではないと自分を奮い立たせました。
ミナリラお嬢様の次は間違いなく私です。
セオノアは結婚するから別れると私にも告げに来るはずです。
でもそんな話、とてもじゃないけど聞く気にはなれないし、律儀に聞いてやる必要もないと思ったんですよ。
だから……何も言わずに消えてやろうと、
何も言わさずに消えてやろうと、
そう決めたんです。
ショックでしょう?
ラブラブだと思っていた恋人が知らぬ間に婚約していたんですから。
しかもそれを勤め先のお嬢様に紹介しているんですよ?
おまけに結婚を機に仕事を辞めて故郷に帰るらしいんです。
もう、全てが寝耳に水。
初耳も初耳の初めて知る真事実だったのですよ。
まぁそりゃあ……恋人というカテゴリーから外れたら私なんてただの他人ですからね、そんな大切な事をわざわざ言うわけがないですよね。
……恋人だと……思ってたんだけどなぁ……。
あの、ギルドの職員さん。
ちょっとお訊ねしてみてもいいですか?
恋人の概念とは?
何を以ってどこから恋人と呼べる関係性となるのでしょう?
え?告白?
はい、されましたよ。
想いを打ち明けられて、交際を申し込まれました。
私も彼に惹かれていたのでもちろんお受けして交際がスタートしたんです。
はい、その後も何かにつけて「好きだ」とか「愛してるよ」という愛の言葉を戴いておりましたとも。
……もしかしてリップサービスだったんでしょうか?
ん?スキンシップはどこまで?
いやん、そんなこと訊きます?
まぁ私たちは互いに成人していましたしね、普通に平民としては当たり前なくらいには進んでおりましたとも。
ちょっ……ハッキリと訊いてきますね、ええハイそうですよっ、男女の仲とやらにはとうの昔になっております!きゃっ♡
会う頻度ですか?えっと…そうですねぇ……
(一方的に)別れる前は会える回数が減っていましたが、以前は週に四回以上は必ず会っていました。
あ、そうですか、恋人という認識でいて間違いはない感じでしたか。
良かった……。
え゛?でもセフレだっとも言えなくはない……?
……私も一瞬そうだったのかなー……と思いましたけどね。
でも彼は、セオノアは真面目な人なんです。
まさかそんな……。
あぁやっぱりもういいです。
……考えてみれば今さらその真意を確かめてところで仕方ないですよね。
もう別れたんですから。(一方的に)
まぁたとえセフレだったんだとしても、
リップサービスで可愛いとか愛してるとか言って貰えましたし、マメにデートもしたしお花やプレゼントを沢山戴きました。
贈られたプレゼントは全部箱に詰めて宅配便で彼に送り返しましたけど。
だからもういいんです。
よくないけど、いいんです。
いいと思うしかないじゃないですか……。
セオノアは私じゃない人と結婚を決めたんですから……。
それを知ったその夜は本当に落ち込みました。
たくさん、たくさん泣きました。
大好きだったから。
本当に愛していたから。
彼が居ない人生なんて考えられないほど、私にとってかけがえのない人だったんです。
だから本当に悲しくて寂しくて……。
一晩中泣き明かしましたよ。
それでも等しく朝はやってくる。
散々泣いた私は……泣き過ぎて“θθ”こんな感じに瞼が腫れ上がった顔を洗ってスッキリさせて、落ち込んでいる場合ではないと自分を奮い立たせました。
ミナリラお嬢様の次は間違いなく私です。
セオノアは結婚するから別れると私にも告げに来るはずです。
でもそんな話、とてもじゃないけど聞く気にはなれないし、律儀に聞いてやる必要もないと思ったんですよ。
だから……何も言わずに消えてやろうと、
何も言わさずに消えてやろうと、
そう決めたんです。
351
お気に入りに追加
2,877
あなたにおすすめの小説
愛を求めることはやめましたので、ご安心いただけますと幸いです!
風見ゆうみ
恋愛
わたしの婚約者はレンジロード・ブロフコス侯爵令息。彼に愛されたくて、自分なりに努力してきたつもりだった。でも、彼には昔から好きな人がいた。
結婚式当日、レンジロード様から「君も知っていると思うが、私には愛する女性がいる。君と結婚しても、彼女のことを忘れたくないから忘れない。そして、私と君の結婚式を彼女に見られたくない」と言われ、結婚式を中止にするためにと階段から突き落とされてしまう。
レンジロード様に突き落とされたと訴えても、信じてくれる人は少数だけ。レンジロード様はわたしが階段を踏み外したと言う上に、わたしには話を合わせろと言う。
こんな人のどこが良かったのかしら???
家族に相談し、離婚に向けて動き出すわたしだったが、わたしの変化に気がついたレンジロード様が、なぜかわたしにかまうようになり――
悪役令嬢ってのはこうやるのよ
藍田ひびき
恋愛
「悪役令嬢?生温いわね」
高熱で死線を彷徨ったカサンドラ・ヴェンデル侯爵令嬢は、自分が転生者であることを思い出した。前世は芸能プロダクションの社長。そしてカサンドラは小説「光の聖女の救世物語」に登場する悪役令嬢だったのだ。
だが前世で悪辣な手腕を使い成り上がってきた彼女には、カサンドラの悪事など児戯に等しい物であった。
「本当の悪役というものを、見せてあげるわ」
短編「悪役令嬢というものは」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/54242263/356908438)の長編版です。
※ 犯罪に関する記述があります。ご注意ください。
※ なろうにも投稿しています。
【本編完結】婚約者には愛する人がいるのでツギハギ令嬢は身を引きます!
ユウ
恋愛
公爵令嬢のアドリアーナは血筋だけは国一番であるが平凡な令嬢だった。
魔力はなく、スキルは縫合という地味な物だった。
優しい父に優しい兄がいて幸せだった。
ただ一つの悩みごとは婚約者には愛する人がいることを知らされる。
世間では二人のロマンスが涙を誘い、アドリア―ナは悪役令嬢として噂を流されてしまう。
婚約者で幼馴染でもあるエイミールには友人以上の感情はないので潔く身を引く事を宣言するも激怒した第一皇女が王宮に召し上げ傍付きに命じるようになる。
公爵令嬢が侍女をするなど前代未聞と思いきや、アドリア―ナにとっては楽園だった。
幼い頃から皇女殿下の侍女になるのが夢だったからだ。
皇女殿下の紹介で素敵な友人を紹介され幸せな日々を送る最中、婚約者のエイミールが乗り込んで来るのだったが…。
離れていても君を守りたい
jun
恋愛
前世の俺は最愛の妻を裏切り、その妻をズタズタに傷付けてしまった。不倫相手と再婚したが、家族からも周りからも軽蔑の視線を向けられ続けた。
死ぬ直前まで後悔し続けた俺の最後の言葉は「フローラに会いたい」と呟いて死んだ。
次に目が覚めた時、俺は第二王子になっていた。
今世の“アルトゥール・ガイエ”の中身は誰?
そして一番会いたかったフローラの側にはやっぱり“アルトゥール”がいた。
*子供を亡くす表現があります。
性行為の描写も軽くありますので気になる方は読み飛ばして下さい。
投稿は10時、初回のみ22時、2話投稿です。
【完結】愛されないと知った時、私は
yanako
恋愛
私は聞いてしまった。
彼の本心を。
私は小さな、けれど豊かな領地を持つ、男爵家の娘。
父が私の結婚相手を見つけてきた。
隣の領地の次男の彼。
幼馴染というほど親しくは無いけれど、素敵な人だと思っていた。
そう、思っていたのだ。
あなたがわたしを捨てた理由。
ふまさ
恋愛
王立学園の廊下。元婚約者のクラレンスと、クラレンスの婚約者、侯爵令嬢のグロリアが、並んで歩いている。
楽しそうに、微笑み合っている。アーリンはごくりと唾を呑み込み、すれ違いざま、ご機嫌よう、と小さく会釈をした。
そんなアーリンを、クラレンスがあからさまに無視する。気まずそうにグロリアが「よいのですか?」と、問いかけるが、クラレンスは、いいんだよ、と笑った。
「未練は、断ち切ってもらわないとね」
俯いたアーリンの目は、光を失っていた。
【完結】ハッピーエンドのその後は・・・?
夜船 紡
恋愛
婚約者のいるアイザックに惹かれ、秘密の愛を育んでいたクリスティーヌ。
ある日、アイザックはクリスティーヌと生きることを決意し、婚約者であるイザベラに婚約破棄を叩きつけた。
障害がなくなった2人は結婚し、ハッピーエンド。
これは、ハッピーエンドの後の10年後の話。
物語の終わりが本当に幸せなのだという保証は、どこにもない。
伯爵様は、私と婚約破棄して妹と添い遂げたいそうです。――どうぞお好きに。ああ、後悔は今更、もう遅いですよ?
銀灰
恋愛
婚約者の伯爵ダニエルは、私と婚約破棄し、下心の見え透いた愛嬌を振り撒く私の妹と添い遂げたいそうです。
どうぞ、お好きに。
――その結果は……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる