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五話

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「なんで転生したら男なんですか?」

 気になって問い掛けてみると神様は少し言いづらそうな表情を浮かべていた。

「魔女が多すぎるんで男の魔法使いが不足しておりまして……」

「そこは神様の采配次第なのでは」

「俺は君の世界での神様なのであって転生先の異世界では別の神様がいますよ。今のうちに紹介しておきますね」

 自称神様はそう言うとまた白い壁を通り抜けてどこかへ行ってしまった。そういえば私、あの自称神様の名前知らないな。

 なーんて考えていると自称神様は白銀色のショートヘアの女性を連れてきた。

「嗚呼。この子なのね、あなたが采配ミスって自殺しちゃった子は」

 他の神様にも采配ミスったって言われているぞ。目線泳がせるな、そこの自称神。

「はじめまして、わたしはアリシアっていうの。あっちにいる金髪の名前は知っている?」

 私は首を横に振った。

「あいつはユーリっていうの。女みたいな名前でしょう?」

「なんでそういう事言うわけ!? 女じゃないのに!」

「自分で名前気に入って付けたんでしょうが。なんだっけ、名前の由来は」

「……大昔惚れた子の名前」

 頬を赤く染めて恥ずかしそうに言うユーリを見て私は内心『かわいいなぁ』と思っていた。ユーリは心を読んだのか耳まで真っ赤にさせていた。ドチャクソかわいいな。
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