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第三話「ボス戦」
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「こいつ火力高すぎだって!!」
僕はこのダンジョンのボスであるゴブリンキングの攻撃を避けながら叫ぶ。
「まじ無理まじ無理まじ無理、一発食らうだけでどんだけ減るんだよ~!」
「喋る余裕があるなら大丈夫だな」
僕は今即席の回避盾の役割を担っている。僕が敵のヘイトを集めながらレイクがダメージを与える、という作戦だ。と言っても僕はヘイトを集めるスキルは持っていないのでかなり難しい。というか何度かレイクにもヘイトが向いている。
「やっぱり二人とか無理じゃない!?」
「けどいい感じに削れてるだろ!?このままの調子で行けばワンチャンあるかも!」
今の集中力を切らすなって?僕は今部活の試合の時より集中してるぞ。この集中力が長く続くと思うなよ!
「ねえなんかいいスキルないの~?そろそろポーションがやばいんだけど」
あのまま15分ほど戦い続けボスの体力もかなり削ったがそれでもかなり苦しい。
「あるわけないだろ、ただこれでこいつの体力も残り2割だ」
そう言いながらレイクは大振りの攻撃を当てる、するとボスの様子が明らかに変化した。どうやらstrとagiにバフがかかったらしい。そして...
「!!!やばい、こいつ俺にヘイト向すぎじゃないか!?」
ボスはレイクのみを攻撃し出した。
「ちょ!?流石にこのラッシュは...!」
やばい、レイクが死ぬと火力が全く足りなくなる、何か手はないか、僕は思考を巡らせていた。
「......あ!」
バックスタブ:自分が相手に認識されていないときに発動。攻撃の威力が倍になる。
今ボスのヘイトは殆どレイクに向かっている。なら僕が隠密スキルを使うことで僕へのヘイトはほぼ0になるのでは?やるしかないな。
「隠密」
僕は隠密を使いボスのうなじを攻撃する。するとボスは攻撃を止め膝をついた。
「スタン!?なんで!?まあいいやラッキー!レイク、畳みかけよう!」
「ああ!」
僕はレイクとともにひたすらボスをタコ殴りにした、しかしボスの体力があと僅かというところでスタンが解けると構えをとった。そして咆哮のような攻撃を繰り出した。
「セレイン!一旦下がれ!!」
レイクが叫ぶが間に合わず僕たちは二人ともボスの攻撃をくらってしまった。
「な...んだ?今の、咆哮?」
僕たちはお互い体力が残り3割になる程削られノックバックでボス部屋の端まで飛ばされていた。そしてボスはもう一度咆哮の構えをとった。
「は?二連続!?ふざけんなよ!」
「こっからじゃ俺の攻撃は届かねえな、負けたか」
まだ何か、何かあるはずだ...
「っ!投擲!!」
僕は投擲スキルを使い投げナイフを投げるがダメージが足りなかった。残された時間は投擲もう一回分、しかしもう一度投げナイフを投擲しても倒すことはできないだろう。せめてもうすこしダメージが出せる投擲物があれば...
「こうなりゃ賭けだ!投擲!!」
僕は投擲スキルを使い、自分が装備していた武器、シャープネイルを投げた。
「頼む!!」
シャープネイルは届き、そしてボスの体力は0になった。
「よっっっっっっっしゃああああああ!!」
「勝ったな...!武器が投擲できるの知ってたのか?」
「いや、武器が投げれるかも知らなかったしそれでダメージが出るかも賭けだったよ、運が良くて良かった」
インフォメーション:ダンジョン、始まりの洞窟のボスの初討伐を確認しました。また、エリアボスだったため該当プレイヤーは第二エリアが解放されます。また、各街を繋ぐ転移門が解放されました。
謎の音声が響くとボス部屋の奥の扉が開いた。
「まじか、こいつエリアボスだったのか?」
「みたいだね、というか街と街を繋ぐ転移門か...とりあえず次の街まで行かなきゃ行けないみたいだね」
「だな、もうちょっと優しいシステムでいいんじゃないのか?」
そう言いながら僕たちは開いた扉の奥へと進み外へ出る。すると目の前に新しい街があった。
「ああ、すぐに街に着くのか。なら大丈夫だな」
「ああー疲れた。どうせここにはNPCの店しか無いと思うから、僕は始まりの街に戻って無くなった物資買ってログアウトしようかな」
「俺もそうしたい....けど第二エリアだから新しいアイテムとか売ってると思うんだよなぁ
....まあいいや、俺も一旦はじまりの街に戻るわ、転移門も使ってみたいしな」
「おっけー」
そして僕たちは二人で転移者を使い始まりの街へと戻った。すると目の前に沢山のプレイヤーが居た。
「あの二人転移門使ったよな!」
「じゃああいつらがボス討伐者?」
「二人で倒したのか?あの範囲攻撃を掻い潜って?」
どうやらあのインフォメーションは全プレイヤーに聞こえていたようだ、まあ予想はしていたけど。それで討伐者を確かめるために転移門で待ち伏せか。ミスったな...
「ねえどうしようレイク、面倒くさい」
「奇遇だな、セレイン。俺もだ」
どうやら考えていることは同じようで僕たち二人がログアウトしようとすると。
「ま、待ってください!」
なんか良さげな装備の女性プレイヤーが話しかけてきた。
「あなた達はどうやってあのボスを攻略したんですか!?しかも二人で!?あの範囲攻撃は!?とにかく討伐したなら情報を!」
どうやら彼女は前線組らしい、おそらくあのボスに挑んだが敗北したんだろうな。
「はいはいお姉さん、そんなに一気に聞かれても困ります。とりあえず僕が後でスレ立てしておくので待っててください。」
「わ、わかった。申し訳ない、質問攻めにしてしまい」
「大丈夫ですよ、では僕たちはもうログアウトしますので」
疲れた、やっと辞めれる。そう思いながら僕はログアウトボタンを押した。
僕はこのダンジョンのボスであるゴブリンキングの攻撃を避けながら叫ぶ。
「まじ無理まじ無理まじ無理、一発食らうだけでどんだけ減るんだよ~!」
「喋る余裕があるなら大丈夫だな」
僕は今即席の回避盾の役割を担っている。僕が敵のヘイトを集めながらレイクがダメージを与える、という作戦だ。と言っても僕はヘイトを集めるスキルは持っていないのでかなり難しい。というか何度かレイクにもヘイトが向いている。
「やっぱり二人とか無理じゃない!?」
「けどいい感じに削れてるだろ!?このままの調子で行けばワンチャンあるかも!」
今の集中力を切らすなって?僕は今部活の試合の時より集中してるぞ。この集中力が長く続くと思うなよ!
「ねえなんかいいスキルないの~?そろそろポーションがやばいんだけど」
あのまま15分ほど戦い続けボスの体力もかなり削ったがそれでもかなり苦しい。
「あるわけないだろ、ただこれでこいつの体力も残り2割だ」
そう言いながらレイクは大振りの攻撃を当てる、するとボスの様子が明らかに変化した。どうやらstrとagiにバフがかかったらしい。そして...
「!!!やばい、こいつ俺にヘイト向すぎじゃないか!?」
ボスはレイクのみを攻撃し出した。
「ちょ!?流石にこのラッシュは...!」
やばい、レイクが死ぬと火力が全く足りなくなる、何か手はないか、僕は思考を巡らせていた。
「......あ!」
バックスタブ:自分が相手に認識されていないときに発動。攻撃の威力が倍になる。
今ボスのヘイトは殆どレイクに向かっている。なら僕が隠密スキルを使うことで僕へのヘイトはほぼ0になるのでは?やるしかないな。
「隠密」
僕は隠密を使いボスのうなじを攻撃する。するとボスは攻撃を止め膝をついた。
「スタン!?なんで!?まあいいやラッキー!レイク、畳みかけよう!」
「ああ!」
僕はレイクとともにひたすらボスをタコ殴りにした、しかしボスの体力があと僅かというところでスタンが解けると構えをとった。そして咆哮のような攻撃を繰り出した。
「セレイン!一旦下がれ!!」
レイクが叫ぶが間に合わず僕たちは二人ともボスの攻撃をくらってしまった。
「な...んだ?今の、咆哮?」
僕たちはお互い体力が残り3割になる程削られノックバックでボス部屋の端まで飛ばされていた。そしてボスはもう一度咆哮の構えをとった。
「は?二連続!?ふざけんなよ!」
「こっからじゃ俺の攻撃は届かねえな、負けたか」
まだ何か、何かあるはずだ...
「っ!投擲!!」
僕は投擲スキルを使い投げナイフを投げるがダメージが足りなかった。残された時間は投擲もう一回分、しかしもう一度投げナイフを投擲しても倒すことはできないだろう。せめてもうすこしダメージが出せる投擲物があれば...
「こうなりゃ賭けだ!投擲!!」
僕は投擲スキルを使い、自分が装備していた武器、シャープネイルを投げた。
「頼む!!」
シャープネイルは届き、そしてボスの体力は0になった。
「よっっっっっっっしゃああああああ!!」
「勝ったな...!武器が投擲できるの知ってたのか?」
「いや、武器が投げれるかも知らなかったしそれでダメージが出るかも賭けだったよ、運が良くて良かった」
インフォメーション:ダンジョン、始まりの洞窟のボスの初討伐を確認しました。また、エリアボスだったため該当プレイヤーは第二エリアが解放されます。また、各街を繋ぐ転移門が解放されました。
謎の音声が響くとボス部屋の奥の扉が開いた。
「まじか、こいつエリアボスだったのか?」
「みたいだね、というか街と街を繋ぐ転移門か...とりあえず次の街まで行かなきゃ行けないみたいだね」
「だな、もうちょっと優しいシステムでいいんじゃないのか?」
そう言いながら僕たちは開いた扉の奥へと進み外へ出る。すると目の前に新しい街があった。
「ああ、すぐに街に着くのか。なら大丈夫だな」
「ああー疲れた。どうせここにはNPCの店しか無いと思うから、僕は始まりの街に戻って無くなった物資買ってログアウトしようかな」
「俺もそうしたい....けど第二エリアだから新しいアイテムとか売ってると思うんだよなぁ
....まあいいや、俺も一旦はじまりの街に戻るわ、転移門も使ってみたいしな」
「おっけー」
そして僕たちは二人で転移者を使い始まりの街へと戻った。すると目の前に沢山のプレイヤーが居た。
「あの二人転移門使ったよな!」
「じゃああいつらがボス討伐者?」
「二人で倒したのか?あの範囲攻撃を掻い潜って?」
どうやらあのインフォメーションは全プレイヤーに聞こえていたようだ、まあ予想はしていたけど。それで討伐者を確かめるために転移門で待ち伏せか。ミスったな...
「ねえどうしようレイク、面倒くさい」
「奇遇だな、セレイン。俺もだ」
どうやら考えていることは同じようで僕たち二人がログアウトしようとすると。
「ま、待ってください!」
なんか良さげな装備の女性プレイヤーが話しかけてきた。
「あなた達はどうやってあのボスを攻略したんですか!?しかも二人で!?あの範囲攻撃は!?とにかく討伐したなら情報を!」
どうやら彼女は前線組らしい、おそらくあのボスに挑んだが敗北したんだろうな。
「はいはいお姉さん、そんなに一気に聞かれても困ります。とりあえず僕が後でスレ立てしておくので待っててください。」
「わ、わかった。申し訳ない、質問攻めにしてしまい」
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