2 / 5
チート能力
しおりを挟む
「転生の間ぁ?」
あれか?最近の小説でよくあるヤツ。別の世界に飛ばされて生きるヤツ。
…俺はそんなの望んでいない。
「…ふざけんな。つまり俺はまだ死んでいないって事か?別の奴にしろよ!俺を殺せ!」
少しの沈黙。
『…それはできない。君は厳選された中で最後に残った勝者。破棄する事は、できない』
会話できていない気がする。そんなの、
「押しつけてんじゃねぇよ!」
『…もう、決定事項だ。そこに箱を落とす。中から一枚君に役立つ能力3種類が書かれた紙を引け。』
「あ?」
さっきまで何もなかったところにぽつんと正四角形の白い箱が置いてあった。瞬きの間に。箱の上部は手を入れる空洞がある。
カミサマ…いや、カミもどき、を睨もうとしたがどこにいるかわからないため出来なかった。代わりに俺は舌打ちしながら乱暴に箱の中へ手を突っ込む。
予想どおり、中には数枚、折り畳まれた紙があるようだ。そのうちの一つをつまみ、引き抜く。
「…あ?」
丁寧に畳まれているそれを開くと
〈神の加護:無限魔力〉〈神の書庫:大賢者〉〈吸収〉
と書かれていた。
『…ふむ。君は運が良いようだ。』
「…知るかよ…。う、っ!?」
身体に何かを流し込まれるような、強力な麻酔をかけた上、刃物で切られるような不快感が駆け巡る。
強力な吐き気に襲われたが出しかけるところで不快感は消えた。
『…準備は出来たな。それでは転生させるぞ。…ああ、向こうで自害しようとは思うな。出来ないようにさせてもらった。』
…チッ。
「…お優しいことで。」
『それでは。達者に生きるんだな。』
最後にそう聞くと、すぅ、と徐々に視界が白くなっていくと同時に意識が遠のいていく。意識が落ちる直前に思い浮かべたのは、
よく笑うあの子の笑顔だった。
あれか?最近の小説でよくあるヤツ。別の世界に飛ばされて生きるヤツ。
…俺はそんなの望んでいない。
「…ふざけんな。つまり俺はまだ死んでいないって事か?別の奴にしろよ!俺を殺せ!」
少しの沈黙。
『…それはできない。君は厳選された中で最後に残った勝者。破棄する事は、できない』
会話できていない気がする。そんなの、
「押しつけてんじゃねぇよ!」
『…もう、決定事項だ。そこに箱を落とす。中から一枚君に役立つ能力3種類が書かれた紙を引け。』
「あ?」
さっきまで何もなかったところにぽつんと正四角形の白い箱が置いてあった。瞬きの間に。箱の上部は手を入れる空洞がある。
カミサマ…いや、カミもどき、を睨もうとしたがどこにいるかわからないため出来なかった。代わりに俺は舌打ちしながら乱暴に箱の中へ手を突っ込む。
予想どおり、中には数枚、折り畳まれた紙があるようだ。そのうちの一つをつまみ、引き抜く。
「…あ?」
丁寧に畳まれているそれを開くと
〈神の加護:無限魔力〉〈神の書庫:大賢者〉〈吸収〉
と書かれていた。
『…ふむ。君は運が良いようだ。』
「…知るかよ…。う、っ!?」
身体に何かを流し込まれるような、強力な麻酔をかけた上、刃物で切られるような不快感が駆け巡る。
強力な吐き気に襲われたが出しかけるところで不快感は消えた。
『…準備は出来たな。それでは転生させるぞ。…ああ、向こうで自害しようとは思うな。出来ないようにさせてもらった。』
…チッ。
「…お優しいことで。」
『それでは。達者に生きるんだな。』
最後にそう聞くと、すぅ、と徐々に視界が白くなっていくと同時に意識が遠のいていく。意識が落ちる直前に思い浮かべたのは、
よく笑うあの子の笑顔だった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
怠惰生活希望の第六王子~悪徳領主を目指してるのに、なぜか名君呼ばわりされているんですが~
服田 晃和
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた男──久岡達夫は、同僚の尻拭いによる三十連勤に体が耐え切れず、その短い人生を過労死という形で終えることとなった。
最悪な人生を送った彼に、神が与えてくれた二度目の人生。
今度は自由気ままな生活をしようと決意するも、彼が生まれ変わった先は一国の第六王子──アルス・ドステニアだった。当初は魔法と剣のファンタジー世界に転生した事に興奮し、何でも思い通りに出来る王子という立場も気に入っていた。
しかし年が経つにつれて、激化していく兄達の跡目争いに巻き込まれそうになる。
どうにか政戦から逃れようにも、王子という立場がそれを許さない。
また俺は辛い人生を送る羽目になるのかと頭を抱えた時、アルスの頭に一つの名案が思い浮かんだのだ。
『使えない存在になれば良いのだ。兄様達から邪魔者だと思われるようなそんな存在になろう!』
こうしてアルスは一つの存在を目指すことにした。兄達からだけではなく国民からも嫌われる存在。
『ちょい悪徳領主』になってやると。
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる