26 / 98
Episode3 なぜ、そうなる? 理不尽オムニバスホラー3品
【お急ぎの方へ☆サクッとネタバレ】Episode3-C チラシでロックオン!
しおりを挟む
結論、人面犬たちの協力のもと、自己中JCをノックアウト!
主人公は、ごく普通の男子中学生・賢哉。
しかし、ごく普通と言っても、彼は中学生にしてはかなり肝が据わっており、また”都市伝説への造詣も深い”。
”都市伝説への造詣が深い”という設定は、後の伏線となる。
ある朝、いつも通りに登校した賢哉。
するとなぜか、彼と同じクラスのそう親しくもない女子生徒・手塚が『令和最強の公式カップル』として、皆に周知されていた。
そのうえ、もうすでに彼と手塚の結婚までもが、中学生ながらに決まっているとのこと(-_-メ)
その原因とされるのは、手作り感溢れるチラシ――手塚が作ったのであろう、賢哉と手塚の”偽りのラブラブっぷり”が明記されたチラシであった。
なんと、このチラシは(賢哉をのぞいた)全校生徒の下駄箱に入っており、職員室にもばらまかれ、なお教室内にも掲示されていた。さらに言うなら、賢哉の自宅ポストにも投函され、町の電信柱にも貼り付けられていた。
しかし、いくらチラシが広範囲にばらまかれているにしても、それを目にしたor受け取った人全員が、フェイクニュースにも程がある”賢哉と手塚の仲”を信じ込み、応援してくるのはおかしい。
何か人ではないものの力が関わっているとしか思えない浸透率100%のチラシ。
限界へと近づきつつある賢哉の前に、何の前触れもなく人面犬が現れた。
おじいちゃん言葉で喋る人面犬・迅は、今から30年以上前に賢哉と同じく、チラシでロックオンされた被害者を知っていた。
その被害者はチラシの呪縛から逃れることができなかったものの、チラシから逃れる方法を賢哉は知ることができた。
『チラシの作成者は”原本”を、作成日から666日が経過するまで大切に保管すること。そうすれば、チラシの効能は完全に浸透する。しかし、666日が経過する前に、チラシの原本を焼却してしまった場合、時間は巻き戻される。チラシに書かれた人間たちの記憶以外は、全てが元通りとなる』と。
手塚が保管しているであろう原本を焼却すればいい。
自宅に手塚を呼び出した賢哉だが、幼稚で自己中な手塚にチラシの原本の焼却を約束させることはできなかった。
このまま手塚の思い通りになってたまるものか、と賢哉と迅はある策を講じる。
その策を実行に移すのは、体育の授業中――学校のグラウンドでの男女ともに持久走の時間と決めた。
よって突如、グラウンドに現れた人面犬・迅だけでなく、迅の仲間である他17匹の人面犬!
総勢18匹の人面犬たちは群れとなり、手塚がいる女子生徒たちの列へとドドドドドドドドドと突っ込んでいった!!
逃げる手塚を追う人面犬たち。
顔面崩壊しながら逃げまわる手塚。
賢哉は、”恐怖”――”奇怪なる18匹もの人面犬に追いかけられるという恐怖”の策によって、手塚にチラシの原本を焼却させることを皆の前で約束させた。
こうして、時間は元通り。
手塚は転校していき、賢哉にも以前と変わらぬ日々が戻ってきた。
自分の未来を救ってくれた迅たちにお礼をしたい賢哉であるが、彼らは姿を見せることはなかった。
彼らの記憶までも元通り……何もかもなかったことになっているのかと思った賢哉であるも、彼は迅の好物の”うぐいす饅頭と烏龍茶”(18匹分)を買ってきて、部屋に並べ、『ありがとうございました』という手紙も付けた。
賢哉が学校から帰ってきたら、綺麗に空となった食器容器だけを残し、全て無くなっていた。
そして、色の違う幾本もの犬の毛が落ちており、迅の『こちらこそ礼を言う。美味じゃったぞ』という迅直筆の手紙までもが!(∩´∀`)∩
人ではなく、都市伝説の怪異である彼らには、記憶はしっかり残っていたのだ。
主人公は、ごく普通の男子中学生・賢哉。
しかし、ごく普通と言っても、彼は中学生にしてはかなり肝が据わっており、また”都市伝説への造詣も深い”。
”都市伝説への造詣が深い”という設定は、後の伏線となる。
ある朝、いつも通りに登校した賢哉。
するとなぜか、彼と同じクラスのそう親しくもない女子生徒・手塚が『令和最強の公式カップル』として、皆に周知されていた。
そのうえ、もうすでに彼と手塚の結婚までもが、中学生ながらに決まっているとのこと(-_-メ)
その原因とされるのは、手作り感溢れるチラシ――手塚が作ったのであろう、賢哉と手塚の”偽りのラブラブっぷり”が明記されたチラシであった。
なんと、このチラシは(賢哉をのぞいた)全校生徒の下駄箱に入っており、職員室にもばらまかれ、なお教室内にも掲示されていた。さらに言うなら、賢哉の自宅ポストにも投函され、町の電信柱にも貼り付けられていた。
しかし、いくらチラシが広範囲にばらまかれているにしても、それを目にしたor受け取った人全員が、フェイクニュースにも程がある”賢哉と手塚の仲”を信じ込み、応援してくるのはおかしい。
何か人ではないものの力が関わっているとしか思えない浸透率100%のチラシ。
限界へと近づきつつある賢哉の前に、何の前触れもなく人面犬が現れた。
おじいちゃん言葉で喋る人面犬・迅は、今から30年以上前に賢哉と同じく、チラシでロックオンされた被害者を知っていた。
その被害者はチラシの呪縛から逃れることができなかったものの、チラシから逃れる方法を賢哉は知ることができた。
『チラシの作成者は”原本”を、作成日から666日が経過するまで大切に保管すること。そうすれば、チラシの効能は完全に浸透する。しかし、666日が経過する前に、チラシの原本を焼却してしまった場合、時間は巻き戻される。チラシに書かれた人間たちの記憶以外は、全てが元通りとなる』と。
手塚が保管しているであろう原本を焼却すればいい。
自宅に手塚を呼び出した賢哉だが、幼稚で自己中な手塚にチラシの原本の焼却を約束させることはできなかった。
このまま手塚の思い通りになってたまるものか、と賢哉と迅はある策を講じる。
その策を実行に移すのは、体育の授業中――学校のグラウンドでの男女ともに持久走の時間と決めた。
よって突如、グラウンドに現れた人面犬・迅だけでなく、迅の仲間である他17匹の人面犬!
総勢18匹の人面犬たちは群れとなり、手塚がいる女子生徒たちの列へとドドドドドドドドドと突っ込んでいった!!
逃げる手塚を追う人面犬たち。
顔面崩壊しながら逃げまわる手塚。
賢哉は、”恐怖”――”奇怪なる18匹もの人面犬に追いかけられるという恐怖”の策によって、手塚にチラシの原本を焼却させることを皆の前で約束させた。
こうして、時間は元通り。
手塚は転校していき、賢哉にも以前と変わらぬ日々が戻ってきた。
自分の未来を救ってくれた迅たちにお礼をしたい賢哉であるが、彼らは姿を見せることはなかった。
彼らの記憶までも元通り……何もかもなかったことになっているのかと思った賢哉であるも、彼は迅の好物の”うぐいす饅頭と烏龍茶”(18匹分)を買ってきて、部屋に並べ、『ありがとうございました』という手紙も付けた。
賢哉が学校から帰ってきたら、綺麗に空となった食器容器だけを残し、全て無くなっていた。
そして、色の違う幾本もの犬の毛が落ちており、迅の『こちらこそ礼を言う。美味じゃったぞ』という迅直筆の手紙までもが!(∩´∀`)∩
人ではなく、都市伝説の怪異である彼らには、記憶はしっかり残っていたのだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
虫喰いの愛
ちづ
ホラー
邪気を食べる祟り神と、式神の器にされた娘の話。
ダーク和風ファンタジー異類婚姻譚です。
三万字程度の短編伝奇ホラーなのでよろしければお付き合いください。
蛆虫などの虫の表現、若干の残酷描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
『まぼろしの恋』終章で登場する蝕神さまの話です。『まぼろしの恋』を読まなくても全然問題ないです。
また、pixivスキイチ企画『神々の伴侶』https://dic.pixiv.net/a/%E7%A5%9E%E3%80%85%E3%81%AE%E4%BC%B4%E4%BE%B6(募集終了済み)の十月の神様の設定を使わせて頂いております。
表紙はかんたん表紙メーカーさんより使わせて頂いております。
ファムファタールの函庭
石田空
ホラー
都市伝説「ファムファタールの函庭」。最近ネットでなにかと噂になっている館の噂だ。
男性七人に女性がひとり。全員に指令書が配られ、書かれた指令をクリアしないと出られないという。
そして重要なのは、女性の心を勝ち取らないと、どの指令もクリアできないということ。
そんな都市伝説を右から左に受け流していた今時女子高生の美羽は、彼氏の翔太と一緒に噂のファムファタールの函庭に閉じ込められた挙げ句、見せしめに翔太を殺されてしまう。
残された六人の見知らぬ男性と一緒に閉じ込められた美羽に課せられた指令は──ゲームの主催者からの刺客を探し出すこと。
誰が味方か。誰が敵か。
逃げ出すことは不可能、七日間以内に指令をクリアしなくては死亡。
美羽はファムファタールとなってゲームをコントロールできるのか、はたまた誰かに利用されてしまうのか。
ゲームスタート。
*サイトより転載になります。
*各種残酷描写、反社会描写があります。それらを増長推奨する意図は一切ございませんので、自己責任でお願いします。
吸血鬼 吾作
広田川ヒッチ
ホラー
田舎の村で仲良く暮らす吾作とおサエの夫婦。いつものように畑仕事を終わらせて、海を見に行くと、そこには見た事のない大型の船が沈没しているのを発見。二人はオドオドしていると、海岸に人の入りそうな大きな木箱があり……
江戸時代の田舎の百姓が吸血鬼に噛まれたらかんな感じかな〜……と思って書いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
とあるアプリで出題されたテーマから紡がれるストーリー
砂坂よつば
ホラー
「書く習慣」というアプリから出題されるお題に沿って、セリフや行動、感情などが入りストーリーが進む為予測不可能な物語。第1弾はホラー×脱出ゲーム風でお届け!
主人公のシュウ(19歳)は目が覚めるとそこは自分の部屋ではなかった。シュウは見事脱出するのことができるのだろうか!?彼の運命は出題されるお題が握るストーリーの幕開けです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる