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長かった第5章終了記念★特別付録

付録14 その他、人質となっていたナイスミドルとか、魔導士クリスティーナとか、”不気味で灰色な巨大な手”の操り主とか

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 「長かった第5章終了記念★特別付録」も、今回で最後となります。
 トリを飾るのは、人質となっていたナイスミドルとか、魔導士クリスティーナとか、”不気味で灰色な巨大な手”とかです。


● パウロ・リッチ・ゴッティ
 主にジムとルイージにしこたま殴られ、顔は腫れ上がっていたものの、なかなかのナイスミドル。”囚われの船”の持ち主であり、エマヌエーレ国の貴族。それも相当に高い身分の貴族であること――彼が海にて消息を絶ったなら国から捜索隊が差し向けられるであろうことが、碌に教育を受ける機会もなかった海賊たちも想像できた。
 戦闘終了後、囚われの船内を調査中であったトレヴァー、ヴィンセント、フレディに発見され、妻、娘、侍女たちとともにアドリアナ王国の船へと保護されることとなった。
 もし、救出があと数日遅れていたなら、彼の精神はもう持たなかったかもしれない。命は助かった。しかし、数週間に渡る恐ろしい監禁生活において、彼が受けた”心的外傷”も従者たちを無惨に失った悲しみも一生涯消えることはない。


● 魔導士クリスティーナ
 フランシスとサミュエルの59年前の同士の1人。そして、お喋りオウム・ピートの名づけ親でもあるらしい。さらに言うなら、海賊エルドレッドはクリスティーナの魂の一部分を分け与えられ、”生き延びさせられた”のであろうとのフランシス談。
 直接の登場はしていない。
 だが、戦闘終盤において、甲板の空気を瞬時に禍々しく変えたて”自分の手中の中に戦闘にいる者たちを取り込み”、兵士海賊問わず、全ての者の手から武器を取り上げた。そして、人面瘡(?)みたいなものがびっしり浮かんでいる不気味な雲の中へと、エルドレッドを始めとする海賊たちの回収を行った。
 フランシスが言うには、「いろんな魂を吸収したり切り離したりを繰り返し”自身の肉体を変化させながら”も、地道にコツコツと堅実に”能力面においては”プラスの方向に前進できるタイプ」であり、「アウトローでワイルドな男の世話を焼きたがるというダメンズ好きの困った一面は変わっていない模様」とも……
 ネイサンは、クリスティーナの気を「男としての気が表面に出ているけど、その内部は女としての気に溢れているような……」と感じていた描写も見られ、いろいろと謎過ぎる魔導士。


● ”不気味で灰色な巨大な手”の操り主
 フランシスとサミュエルの59年前の同士の1人。
 おそらくアドリアナ王国内のセレストの町にて、一緒に歩いていたサミュエルに口の中の者を飛ばした巨漢魔導士は奴であるだろう。ということは、神人殺人事件発生時にアダムを神人たちから離すために川の堤防を決壊させたのも、さらに言うならアダムの家族たちを殺害したであろうのも奴だ。
 第5章では、実際の姿は見せていないも奴が操る”黄金の瞳付きの巨大で禍々しい灰色の手”で登場。”とりあえず”近くにいたヴィンセントとパトリックに張り手を食らわせる。しかし、”ヴィンセントの弟”の不思議な力によって海から助けられたパトリックにメンチを切られ、ビビりまくって退散。「一体、何しにきたんだ?」というツッコミが、兵士海賊双方からあがったほどの、グダグダっぷり。
 フランシスが言うには「彼は”三十年前ほどに大富豪の未亡人と結婚し”、エマヌエーレ国でグルメ三昧で優雅に暮らしていると風の噂で聞いていたのですがね」とのことだ。もしかしたら、ヒーローたちはこれから向かうエマヌエーレ国で、奴と顔を合わせることになるのやもしれない。



 付録にまでお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。
 なお、次回からは第6章に入ります。
 ペイン海賊団の見張りボーイ、ランディー・デレク・モットのソロパートより始まります。
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