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長かった第5章終了記念★特別付録
付録11 戦闘における各自の動きならび功績 ~アドリアナ王国側の兵士たちや乗組員たち~編
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戦闘における各自の動きならび功績は、まだまだ続きます。
ちなみに、本ページで紹介する登場人物たちは皆、第5章にて登場しましたニューフェイスの男性たちです。よって、( )内に年齢を明記しています。
【兵士たち】
● 兵士隊長パトリック・イアン・ヒンドリー(38才)
今回の戦闘における彼の第一の功績は、海賊たちの襲撃前に感じていた”不吉な予感”を単なる予感として見過ごすことはなく、女性たちを集めて、避難訓練を行っていたことであるだろう。もし、甲板から銅鑼の音が鳴り響いた時、レイナやジェニーたちがバラバラとなって船内にいたら……そして、侵入してきたレナートと彼女たちが鉢合せでもしていたら、最悪の事態になっていたであろうから。
ダニエルに女性たちの誘導を任せ、甲板へと駆け付けた彼。
やたらいきがっている海賊ロジャー・ダグラス・クィルターに、真っ先に獲物として目を付けられるも、ほぼ開戦開始直後にロジャーを瞬殺。その後、1対3という卑怯な状態で嬲られているヴィンセントの元に駆け付け、2人の海賊を倒す。
戦い終盤に突如、空に出現した”不気味で禍々しい灰色の手”に、ヴィンセントともに張り手をくらい、海へとはたき落とされるも”海の中にいたヴィンセントそっくりの顔をした男”に、ヴィンセントもろとも助けられる。
※ちなみに”不気味で禍々しい灰色の手”の退却要因の1つは、間違いなく海から上がってきた(殺したと思っていた)パトリックにメンチを切られたことであるだろう。
● バーニー・ソロモン・スミス(22才)
大の酒好きなうえ娼館好きで、体つきにもしまりがない彼であるが、兵士としての実力はなかなかのものであった。もし、真面目に訓練を積んでいたら、もっと上にいけていたことは間違いない。
ヴィンセントが黒い鳥から下りてきた3人の海賊の囮となってくれたため、黒い鳥に乗って”外から”操舵室を襲撃せんとしていた海賊3人に、彼もまた1対3で対峙することに。
酒と日頃の訓練不足がその体に残留していたも、彼は見事、海賊3人を1人で倒し、海賊どもの血塗られた手を操舵室より先へ伸ばさせることはなかった。これは彼の功績である。
しかし、操舵室にいた父――船長ソロモン・カイル・スミスは、すでに海賊の1人によって致命傷を負わされており、助けるすべもなくバーニーの目の前で絶命した。
戦闘が終わってからの話ではあるが、バルコニーにて殺害されていた航海士ドミニク・ハーマン・アリンガムの遺体は、彼が船内へと運んだ。
● イライジャ・ダリル・フィッシュバーン(20才)
水への抵抗を少なくした坊主頭の兵士。その見かけ通り(?)水泳が大得意であるらしく、ヴィンセントとパトリックが”不気味で禍々しい灰色の手”に海へとはたき落とされた時も、フレディや他の兵士たちとともに海へと飛び込み、助けに行こうとしていた。
また、戦闘が終わってからの話ではあるが、囚われの船における人質たちの救出中に、(海賊たちの襲撃原因の1つであるだろう)ルークが他の兵士たちから棘のある言葉をぶつけられ険悪な雰囲気となっていた時、その場をいさめたイイ奴である。
【乗組員たち】
● 船長ソロモン・カイル・スミス(54才)
兵士バーニー・ソロモン・スミスの父である彼は、乗船歴30年以上の大ベテラン。海をこよなく愛し、乗組員たちにも慕われていた彼は、名も無きモブ海賊によって、その喉元を切り裂かれ命を落とすことに……
彼の長年の悩みのタネであったともいえる不肖の息子・バーニー。自身が見ていたと思っていた息子の姿と、実際の息子の姿は違っていた。息子は、アドリアナ王国の兵士として、海賊たちを成敗し、奴らのこの操舵室より先への浸食を食い止めたのだ。性格や適性の違いより、生きている間はなかなか歩み寄ることができなかった父と息子。けれども、父は自分の息子も捨てたものじゃなかったと最期の時に知ることができた。
● 副船長ブロック・ダン・アンドリュース(35才)
年は30代半ば、非常に小柄な体格&童顔、そして折り目正しく穏やかな性格の副船長。ちなみに、アドリアナ王国に残してきた奥さんは妊娠中であり、秋に第一子が誕生予定。
外から操舵室を襲撃してきた海賊に右肩を斬りつけられ、負傷。しかし、その後、兵士バーニー・ソロモン・スミスが助けにやってくる。
卑怯な海賊に人質に取られそうになるも、海賊の手を逃れたうえ、利き足の向う脛にキックをお見舞いすることに成功した。
スミス船長亡きあと、彼が船の舵を握り、エマヌエーレ国へと向かうこととなる。
● 航海士ジャイルズ・エリス・マードック & 航海士マルコム・イアン・ムーディー(ともに28才)
乗船経験も同程度、年齢も同じ、幾度も同じ船で乗船経験を積んだこともある。幸運にも互いに気が合い、友人であるが同僚、同僚であるが友人といった関係であった仲良しさんたち。
海賊たちからの襲撃前、甲板にいた彼らは、風向きが”急に”変わったのをいち早く感じ取り、ペイン海賊団による襲撃を船に乗る全ての者に知らせんと銅鑼を鳴らし続けた。
しかし、非戦闘員であるにもかかわらず、海賊エルドレッド・デレク・スパイアーズの弓矢によって、ほぼ同時に首を貫かれ、殺害された。
結果として、襲撃を受けることにはなったが、彼らの働きによって初動に後れをとることにはならなかった。真っ向から向かってきた海賊からの被害は”甲板にて”押しとどめられたと言えよう。このことについては、海賊ロジャー・ダグラス・クィルターも褒めていた。
● 航海士ドミニク・ハーマン・アリンガム(43才)
孤児であった彼は、働きながら睡眠時間も惜しみ、独学で読み書きを習得し、最初は雑役係などしながら乗船経験を地道に積み上げていき……正式に航海士となった時すでに30才を超えていたという勤勉で努力家の航海士。もちろん、彼の人柄も真面目で温厚であり、スミス船長が彼の後見人になってくれるほどのものであった。
ペイン海賊団の襲撃を受けた時も、後続の船に、花火と”赤旗で”――少しでも被害を少なくするために、”舵を取れ、早く逃げろ”と知らせ続けていた。
しかし、その後続の船がすでにペイン海賊団の手に落ちていたとは誰が想像できようか?
その最期の時まで航海士としての責務を果たし、持ち場を離れることのなかった彼は、海賊ルイージ・ビル・オルコットによって殺害された。
誰もがその生き様にふさわしい死に様で、人生の幕が下ろされるとは限らないのだ……
● 船医ハドリー・フィル・ガイガー(24才)
優れた頭脳の持ち主ではあるが軽薄&女性蔑視&ギャンブル狂なうえ、数日前レイナに性的なちょっかいまでかけてきた。しかし、その性格はどうあれ医師としての職務は(当たり前であるが)全力で果たすタイプであるらしかった。
顔面蒼白&へっぴり腰であったも、戦闘において傷ついた者たちへの救護&治療にあたるため、一人だけどこかに隠れることはなく、甲板近くの持ち場に控えていた。アダム、ピーター、ミザリーをはじめとする魔導士たち、そして兵士たちへの治療に渾身し、彼自身の服の両袖口や前面が負傷者たちの血で真っ赤に染まっているほどであった。
ちなみに、本ページで紹介する登場人物たちは皆、第5章にて登場しましたニューフェイスの男性たちです。よって、( )内に年齢を明記しています。
【兵士たち】
● 兵士隊長パトリック・イアン・ヒンドリー(38才)
今回の戦闘における彼の第一の功績は、海賊たちの襲撃前に感じていた”不吉な予感”を単なる予感として見過ごすことはなく、女性たちを集めて、避難訓練を行っていたことであるだろう。もし、甲板から銅鑼の音が鳴り響いた時、レイナやジェニーたちがバラバラとなって船内にいたら……そして、侵入してきたレナートと彼女たちが鉢合せでもしていたら、最悪の事態になっていたであろうから。
ダニエルに女性たちの誘導を任せ、甲板へと駆け付けた彼。
やたらいきがっている海賊ロジャー・ダグラス・クィルターに、真っ先に獲物として目を付けられるも、ほぼ開戦開始直後にロジャーを瞬殺。その後、1対3という卑怯な状態で嬲られているヴィンセントの元に駆け付け、2人の海賊を倒す。
戦い終盤に突如、空に出現した”不気味で禍々しい灰色の手”に、ヴィンセントともに張り手をくらい、海へとはたき落とされるも”海の中にいたヴィンセントそっくりの顔をした男”に、ヴィンセントもろとも助けられる。
※ちなみに”不気味で禍々しい灰色の手”の退却要因の1つは、間違いなく海から上がってきた(殺したと思っていた)パトリックにメンチを切られたことであるだろう。
● バーニー・ソロモン・スミス(22才)
大の酒好きなうえ娼館好きで、体つきにもしまりがない彼であるが、兵士としての実力はなかなかのものであった。もし、真面目に訓練を積んでいたら、もっと上にいけていたことは間違いない。
ヴィンセントが黒い鳥から下りてきた3人の海賊の囮となってくれたため、黒い鳥に乗って”外から”操舵室を襲撃せんとしていた海賊3人に、彼もまた1対3で対峙することに。
酒と日頃の訓練不足がその体に残留していたも、彼は見事、海賊3人を1人で倒し、海賊どもの血塗られた手を操舵室より先へ伸ばさせることはなかった。これは彼の功績である。
しかし、操舵室にいた父――船長ソロモン・カイル・スミスは、すでに海賊の1人によって致命傷を負わされており、助けるすべもなくバーニーの目の前で絶命した。
戦闘が終わってからの話ではあるが、バルコニーにて殺害されていた航海士ドミニク・ハーマン・アリンガムの遺体は、彼が船内へと運んだ。
● イライジャ・ダリル・フィッシュバーン(20才)
水への抵抗を少なくした坊主頭の兵士。その見かけ通り(?)水泳が大得意であるらしく、ヴィンセントとパトリックが”不気味で禍々しい灰色の手”に海へとはたき落とされた時も、フレディや他の兵士たちとともに海へと飛び込み、助けに行こうとしていた。
また、戦闘が終わってからの話ではあるが、囚われの船における人質たちの救出中に、(海賊たちの襲撃原因の1つであるだろう)ルークが他の兵士たちから棘のある言葉をぶつけられ険悪な雰囲気となっていた時、その場をいさめたイイ奴である。
【乗組員たち】
● 船長ソロモン・カイル・スミス(54才)
兵士バーニー・ソロモン・スミスの父である彼は、乗船歴30年以上の大ベテラン。海をこよなく愛し、乗組員たちにも慕われていた彼は、名も無きモブ海賊によって、その喉元を切り裂かれ命を落とすことに……
彼の長年の悩みのタネであったともいえる不肖の息子・バーニー。自身が見ていたと思っていた息子の姿と、実際の息子の姿は違っていた。息子は、アドリアナ王国の兵士として、海賊たちを成敗し、奴らのこの操舵室より先への浸食を食い止めたのだ。性格や適性の違いより、生きている間はなかなか歩み寄ることができなかった父と息子。けれども、父は自分の息子も捨てたものじゃなかったと最期の時に知ることができた。
● 副船長ブロック・ダン・アンドリュース(35才)
年は30代半ば、非常に小柄な体格&童顔、そして折り目正しく穏やかな性格の副船長。ちなみに、アドリアナ王国に残してきた奥さんは妊娠中であり、秋に第一子が誕生予定。
外から操舵室を襲撃してきた海賊に右肩を斬りつけられ、負傷。しかし、その後、兵士バーニー・ソロモン・スミスが助けにやってくる。
卑怯な海賊に人質に取られそうになるも、海賊の手を逃れたうえ、利き足の向う脛にキックをお見舞いすることに成功した。
スミス船長亡きあと、彼が船の舵を握り、エマヌエーレ国へと向かうこととなる。
● 航海士ジャイルズ・エリス・マードック & 航海士マルコム・イアン・ムーディー(ともに28才)
乗船経験も同程度、年齢も同じ、幾度も同じ船で乗船経験を積んだこともある。幸運にも互いに気が合い、友人であるが同僚、同僚であるが友人といった関係であった仲良しさんたち。
海賊たちからの襲撃前、甲板にいた彼らは、風向きが”急に”変わったのをいち早く感じ取り、ペイン海賊団による襲撃を船に乗る全ての者に知らせんと銅鑼を鳴らし続けた。
しかし、非戦闘員であるにもかかわらず、海賊エルドレッド・デレク・スパイアーズの弓矢によって、ほぼ同時に首を貫かれ、殺害された。
結果として、襲撃を受けることにはなったが、彼らの働きによって初動に後れをとることにはならなかった。真っ向から向かってきた海賊からの被害は”甲板にて”押しとどめられたと言えよう。このことについては、海賊ロジャー・ダグラス・クィルターも褒めていた。
● 航海士ドミニク・ハーマン・アリンガム(43才)
孤児であった彼は、働きながら睡眠時間も惜しみ、独学で読み書きを習得し、最初は雑役係などしながら乗船経験を地道に積み上げていき……正式に航海士となった時すでに30才を超えていたという勤勉で努力家の航海士。もちろん、彼の人柄も真面目で温厚であり、スミス船長が彼の後見人になってくれるほどのものであった。
ペイン海賊団の襲撃を受けた時も、後続の船に、花火と”赤旗で”――少しでも被害を少なくするために、”舵を取れ、早く逃げろ”と知らせ続けていた。
しかし、その後続の船がすでにペイン海賊団の手に落ちていたとは誰が想像できようか?
その最期の時まで航海士としての責務を果たし、持ち場を離れることのなかった彼は、海賊ルイージ・ビル・オルコットによって殺害された。
誰もがその生き様にふさわしい死に様で、人生の幕が下ろされるとは限らないのだ……
● 船医ハドリー・フィル・ガイガー(24才)
優れた頭脳の持ち主ではあるが軽薄&女性蔑視&ギャンブル狂なうえ、数日前レイナに性的なちょっかいまでかけてきた。しかし、その性格はどうあれ医師としての職務は(当たり前であるが)全力で果たすタイプであるらしかった。
顔面蒼白&へっぴり腰であったも、戦闘において傷ついた者たちへの救護&治療にあたるため、一人だけどこかに隠れることはなく、甲板近くの持ち場に控えていた。アダム、ピーター、ミザリーをはじめとする魔導士たち、そして兵士たちへの治療に渾身し、彼自身の服の両袖口や前面が負傷者たちの血で真っ赤に染まっているほどであった。
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