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④弘子は帰りに下駄箱を空けると靴の中に画鋲が入っていた。そして、パソコンで打った文字で手紙も置いてあったので読んでみた。
いじめをするなんて最低、もう、学校に来るな!
弘子は、その場にいた人にだれかここに来なかったか、又は、その人がいた前にだれがいたのかを聞き出した。見た人はいなかったので、その前にいたという人を部活をやっていても情報集めをした。
「見たよ、弘子さんの下駄箱を水泳部に行っている木崎さんが開けていた。何か物を入れて、手紙のようなものも入れたから、弘子に何か知らせたいことあったんじゃないかな」「入れた物って、どんなの?」
「右手に持っていて、靴に入れてたけど、何かプレゼント?」
「うん、教えてくれてありがとう」
弘子の悪い心に火が点いた。美恵と咲恵をメールで読んだ。事情を話して協力してもらうことにした。
木崎の着替えの入っている用具入れを盗ってきて、その中から下着を取りだし、校門のフェンスにビニル紐で貼り付けるのだ。後輩に口止めをして持ってくるよう命令した。開けると綺麗な花柄パンツだ。そのパンツの布の上に落とし物と水性ペンで書いて、美恵と美咲に見張っていてもらって高い位置に貼り付けた。さらに、本人以外は持っていかないように紙に書いて貼った。
弘子は学級のカースト制の中でいじめをしていると上で、何もしないと反動で最下位になることを思い知った。今まで美月に嫌なことをすることで上にいられたのだ。
弘子の作戦は成功した。木崎のパンツを発見した者がパンツにネームが入っていて知らせ、影では弘子がしたことを知っていてもだれも口にしないどころか、美恵と咲恵の三人で話していると、部活の帰りに学級に来た生徒の態度が違っていた。
「弘子、いたんだ、じゃあ、明日、またね、さようなら」
あれほど無視していたのに、友達のように振る舞ってきた。それも、一人や二人ではなく、他のクラスの生徒まで話しかけてきた。
翔がやってきた、無視していた翔も話しかけてくるのだろうか、
「弘子! もう、やめろよ! あんなこと・・・」
「わかった、わかった、じゃあ、さようなら」
翔までもが、無視ではなく注意されたけど、相手してくれたのだ。弘子は翔と話せて嬉しかった。何日ぶりだろうか、弘子は弘子でなければ、クラス、全体のカースト制の上位でいられないのだ。
美月の家に行くことには抵抗なかった。また、頑張ろうという気持ちで玄関を開けた。「弘子お姉ちゃん、いらっしゃい~」
突然、星奈ちゃんに抱きつかれた。
「さあ、今日も、弘子お姉ちゃん頑張るからね」
「ありがとう弘子おねえちゃん」
弘子はいつもの忙しさに慣れてきて、ずっと、ここの家庭にいたいという思いが強くなってきた。美月が聞いたら、こんなに忙しくて自分のこともできないのにどうしてと疑問に思うだろう。
太陽君、星奈ちゃん、弘子の三人で夕食をしている時に、弘子は、ふと、今日、木崎にされたこと、仕返しにパンツを校門にかけて、気付いた木崎の困惑ぶりを想像して楽しんだ。
星奈ちゃんが、弘子の頬を両手で挟んだ。
「弘子お姉ちゃん、悪い顔してるよ、弘子お姉ちゃんは笑顔の方が似合ってるよ、笑って」「えっ、星奈ちゃん、私、そんなに悪い顔してたの」
「うん、星奈がほっぺをさすって、いい子いい子してあげるから大丈夫」
自分の顔つきは分からない。小さな星奈ちゃんだから、木崎の件を思い出して悪いことをした顔つきに気付いたのだろうか。悪いことをしなければ、学級のカースト制で最下位になるかも知れない、でも、星奈ちゃんの悪い顔という言葉が気になる。
弘子は星奈ちゃんに嫌われないように、良い顔になりたいがどうしたらいいのだろうか。明日は学校が休みなので、美月に具体的なことを話さないで、相談してみることにした。美月は、学級のカースト制では上位なのだ。
いじめをするなんて最低、もう、学校に来るな!
弘子は、その場にいた人にだれかここに来なかったか、又は、その人がいた前にだれがいたのかを聞き出した。見た人はいなかったので、その前にいたという人を部活をやっていても情報集めをした。
「見たよ、弘子さんの下駄箱を水泳部に行っている木崎さんが開けていた。何か物を入れて、手紙のようなものも入れたから、弘子に何か知らせたいことあったんじゃないかな」「入れた物って、どんなの?」
「右手に持っていて、靴に入れてたけど、何かプレゼント?」
「うん、教えてくれてありがとう」
弘子の悪い心に火が点いた。美恵と咲恵をメールで読んだ。事情を話して協力してもらうことにした。
木崎の着替えの入っている用具入れを盗ってきて、その中から下着を取りだし、校門のフェンスにビニル紐で貼り付けるのだ。後輩に口止めをして持ってくるよう命令した。開けると綺麗な花柄パンツだ。そのパンツの布の上に落とし物と水性ペンで書いて、美恵と美咲に見張っていてもらって高い位置に貼り付けた。さらに、本人以外は持っていかないように紙に書いて貼った。
弘子は学級のカースト制の中でいじめをしていると上で、何もしないと反動で最下位になることを思い知った。今まで美月に嫌なことをすることで上にいられたのだ。
弘子の作戦は成功した。木崎のパンツを発見した者がパンツにネームが入っていて知らせ、影では弘子がしたことを知っていてもだれも口にしないどころか、美恵と咲恵の三人で話していると、部活の帰りに学級に来た生徒の態度が違っていた。
「弘子、いたんだ、じゃあ、明日、またね、さようなら」
あれほど無視していたのに、友達のように振る舞ってきた。それも、一人や二人ではなく、他のクラスの生徒まで話しかけてきた。
翔がやってきた、無視していた翔も話しかけてくるのだろうか、
「弘子! もう、やめろよ! あんなこと・・・」
「わかった、わかった、じゃあ、さようなら」
翔までもが、無視ではなく注意されたけど、相手してくれたのだ。弘子は翔と話せて嬉しかった。何日ぶりだろうか、弘子は弘子でなければ、クラス、全体のカースト制の上位でいられないのだ。
美月の家に行くことには抵抗なかった。また、頑張ろうという気持ちで玄関を開けた。「弘子お姉ちゃん、いらっしゃい~」
突然、星奈ちゃんに抱きつかれた。
「さあ、今日も、弘子お姉ちゃん頑張るからね」
「ありがとう弘子おねえちゃん」
弘子はいつもの忙しさに慣れてきて、ずっと、ここの家庭にいたいという思いが強くなってきた。美月が聞いたら、こんなに忙しくて自分のこともできないのにどうしてと疑問に思うだろう。
太陽君、星奈ちゃん、弘子の三人で夕食をしている時に、弘子は、ふと、今日、木崎にされたこと、仕返しにパンツを校門にかけて、気付いた木崎の困惑ぶりを想像して楽しんだ。
星奈ちゃんが、弘子の頬を両手で挟んだ。
「弘子お姉ちゃん、悪い顔してるよ、弘子お姉ちゃんは笑顔の方が似合ってるよ、笑って」「えっ、星奈ちゃん、私、そんなに悪い顔してたの」
「うん、星奈がほっぺをさすって、いい子いい子してあげるから大丈夫」
自分の顔つきは分からない。小さな星奈ちゃんだから、木崎の件を思い出して悪いことをした顔つきに気付いたのだろうか。悪いことをしなければ、学級のカースト制で最下位になるかも知れない、でも、星奈ちゃんの悪い顔という言葉が気になる。
弘子は星奈ちゃんに嫌われないように、良い顔になりたいがどうしたらいいのだろうか。明日は学校が休みなので、美月に具体的なことを話さないで、相談してみることにした。美月は、学級のカースト制では上位なのだ。
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