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2章
19.動揺
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「脱隊する」
「それは困るな」
「脱隊する」
「1人でか?」
「んな訳があるかっっっ!!!」
洞窟事件から数日。ダリアの団長室で、んがぁっと目を吊り上げるフィンに、机上で指先を組み笑顔で表情を変えないダリアと、はぁと額を押さえて疲れた顔のノアがため息を吐いた。
「ソフィアを危険な目に合わせたのは団長として謝罪すーー」
「ソフィアに近づくな」
遮られた言葉に口を閉じて、ダリアがその蒼い瞳で敵意剥き出しの紅い瞳を見る。
「ーーソフィアが何か言っていた?」
「言う訳ないだろ! ソフィアはいつも通りだよ!!」
「何だ、残念だな」
「ちょっと、ダリア……っ!?」
ふっと笑うダリアをノアが慌てたように押し留め、ギリギリと怒りを隠さないフィンにどんよりとした顔をする。
「ーー何でソフィアなんだよ……っ!!」
「……そう言われてもな……」
「ダ、ダリアぁ……っ」
もうやめて……と半泣きになるノアをそっちのけで、2人の核心を避けた不可解な会話は続く。
「ーーとは言わねぇぞ! ソフィアだからな! ソフィアを気に入る気持ちは痛いほどわかるが、お前は他にいくらでもいるんだから他を当たれ!!!」
「何なのその謎方向の自信は……」
びしっと勢いよく指差して、怒ったような勝ち誇ったような不思議な顔で胸を張るフィンに、げんなりとするノアの一方でふぅむと思案するダリア。
「そうは言っても君たちは姉弟だろう? そういつまでもそんなことは言ってられないんじゃないのか」
「俺たちの血が繋がってない以上、俺はソフィアを姉と思ったことなんて1度もない!!」
「……そ、そうなの?」
ふんと謎に胸を張るフィンに、控えめに聞き返したノアの後に束の間の沈黙が降りる。
「………………解せないな。そう言いながら弟に甘んじている理由は何だ? 弟の立場でいる限り男にはなれないだろう。そうやって周りを威嚇し続けても、いつしか限界がーー」
「そんなことお前には関係ない! とにかくこれ以上ソフィアには近づくなよ! 近づいたら団長と言えども燃やす!! そして俺はソフィアと一緒に隣国にでも行く!!!」
ギロリとその紅い瞳で睨みつけたフィンは捨て台詞のように言い放つと、台風のような騒がしさで足音荒く部屋を出て行った。
「ふむ。怒らせてしまった」
「だからあれほど言ったのに!!!」
頭を抱えてのけ反るノアを尻目に、ダリアは視線を明後日へと送る。
「……ミレーナの勘が結果として当たるとは……っ、女の執念ってほんとこわいっ!!!」
はぁぁぁぁと盛大なため息をついたノアは、ノワールの件も片付いてないのに、今年入ってからほんっとに大変。と泣きながら頭を抱えて1人ぼやくと、少し考えてダリアを見る。
「ーーにしても、ダリアにしてはちょっと意地悪な言い方してなかった……?」
チラと不審そうにダリアを見下ろすノアを見上げて、ダリアはふっと笑みを浮かべたーー。
「ーーフィン?」
「……………………」
「どうかしたの? 何かあった?」
「……………………」
帰宅するなり、料理を作るソフィアの後ろからその腰回りに両手を回し、その細い左肩へ額を乗せて無言でいるフィンにソフィアは戸惑う。
「団長さんにいじめられた?」
「いじめられてない!!」
冗談混じりに聞いた質問に、目を吊り上げて叫ぶフィンにソフィアは苦笑する。
料理の手を止めて、フィンの腕をそっとほどいて向き合うそのグレーの瞳を、紅い瞳が伺うようにじっと見た。
ーー解せないな。
あいつは何もわかってない。
ん? と優し気に微笑むソフィアに、フィンが眉根を寄せて口をへの字に曲げる。
誰よりもソフィアの近くにいられる理由。それはフィンが、ソフィアの弟と言う一線を超えていないからだと、どこかで何となくわかっていた。
ダリアの服を羽織って、近い距離で指先が触れていた2人を見た時に、無事を喜ぶどころか死にそうなほど動揺した自分に愕然とした。
指先だけとはあんな顔してしょうもないヤツめと、悪態をついて自分を慰めるのに、落ち着かない胸の内は酷いものだった。
腰に腕を回してその身体を抱きしめることができたとしても、それがダリアの指先にすら勝てていないとわかっていた。
言われるまでもなく今すぐその身体を押し倒して、弟の顔を脱ぎ捨てることだってできた。脱ぎ捨てなければソフィアに近づいてくる男たちを、指を咥えて見ている他ないともわかっていた。
ーーまぁ言いたいことはわかるけどさぁ、皆んな多少のリスクは背負って告白する訳だし? 安全域ってことは安全牌ってことでしょ?
うるせーなわかってるよといつぞやのラックスを脳内で張り倒して、フィンはギリと歯噛みする。
多少のリスク? ソフィアの性格を考えれば、ちょっと傷つくとか気まずくなる程度のリスクにビビる奴らなんか燃え散ればいい。
「……フィン?」
「……………………」
本当にどうしたのと、目の前で心配そうに覗き込まれて言葉が何も出なかった。
このまま押し倒したらどうなるだろう。キスしたら? その先は?
耐え難い衝動に身を任せるのが簡単な一方で、その代償はきっと取り返しがつかないほどに大きいのをわかっていた。
一線を超えたその先にソフィアの笑顔がなかったら、2度と向けられなかったら、それどころか拒絶でもされたら、きっともう生きてなんていられない。
それでも他の男のモノになるのなんて絶対に受け入れられるハズもないのに、この感情を今更消すことができる訳もなかった。
「…………だから学園なんて嫌だって言ったのに……っ」
身動きが取れずにポロリと溢れた涙に、ソフィアが目を丸くして焦り出す。
よりによってダリアに目をつけられて、最悪以外の何ものでもない。
最大の武器だった弟は、成長するにつれ最大の弱点になって、その立場に甘えていた年月分だけその身をがんじがらめに縛りつける。
大抵のことほぼ全てを許してくれるソフィアに、万が一でも嫌われることを想像するだけで、フィンは気が狂いそうだったーー。
「それは困るな」
「脱隊する」
「1人でか?」
「んな訳があるかっっっ!!!」
洞窟事件から数日。ダリアの団長室で、んがぁっと目を吊り上げるフィンに、机上で指先を組み笑顔で表情を変えないダリアと、はぁと額を押さえて疲れた顔のノアがため息を吐いた。
「ソフィアを危険な目に合わせたのは団長として謝罪すーー」
「ソフィアに近づくな」
遮られた言葉に口を閉じて、ダリアがその蒼い瞳で敵意剥き出しの紅い瞳を見る。
「ーーソフィアが何か言っていた?」
「言う訳ないだろ! ソフィアはいつも通りだよ!!」
「何だ、残念だな」
「ちょっと、ダリア……っ!?」
ふっと笑うダリアをノアが慌てたように押し留め、ギリギリと怒りを隠さないフィンにどんよりとした顔をする。
「ーー何でソフィアなんだよ……っ!!」
「……そう言われてもな……」
「ダ、ダリアぁ……っ」
もうやめて……と半泣きになるノアをそっちのけで、2人の核心を避けた不可解な会話は続く。
「ーーとは言わねぇぞ! ソフィアだからな! ソフィアを気に入る気持ちは痛いほどわかるが、お前は他にいくらでもいるんだから他を当たれ!!!」
「何なのその謎方向の自信は……」
びしっと勢いよく指差して、怒ったような勝ち誇ったような不思議な顔で胸を張るフィンに、げんなりとするノアの一方でふぅむと思案するダリア。
「そうは言っても君たちは姉弟だろう? そういつまでもそんなことは言ってられないんじゃないのか」
「俺たちの血が繋がってない以上、俺はソフィアを姉と思ったことなんて1度もない!!」
「……そ、そうなの?」
ふんと謎に胸を張るフィンに、控えめに聞き返したノアの後に束の間の沈黙が降りる。
「………………解せないな。そう言いながら弟に甘んじている理由は何だ? 弟の立場でいる限り男にはなれないだろう。そうやって周りを威嚇し続けても、いつしか限界がーー」
「そんなことお前には関係ない! とにかくこれ以上ソフィアには近づくなよ! 近づいたら団長と言えども燃やす!! そして俺はソフィアと一緒に隣国にでも行く!!!」
ギロリとその紅い瞳で睨みつけたフィンは捨て台詞のように言い放つと、台風のような騒がしさで足音荒く部屋を出て行った。
「ふむ。怒らせてしまった」
「だからあれほど言ったのに!!!」
頭を抱えてのけ反るノアを尻目に、ダリアは視線を明後日へと送る。
「……ミレーナの勘が結果として当たるとは……っ、女の執念ってほんとこわいっ!!!」
はぁぁぁぁと盛大なため息をついたノアは、ノワールの件も片付いてないのに、今年入ってからほんっとに大変。と泣きながら頭を抱えて1人ぼやくと、少し考えてダリアを見る。
「ーーにしても、ダリアにしてはちょっと意地悪な言い方してなかった……?」
チラと不審そうにダリアを見下ろすノアを見上げて、ダリアはふっと笑みを浮かべたーー。
「ーーフィン?」
「……………………」
「どうかしたの? 何かあった?」
「……………………」
帰宅するなり、料理を作るソフィアの後ろからその腰回りに両手を回し、その細い左肩へ額を乗せて無言でいるフィンにソフィアは戸惑う。
「団長さんにいじめられた?」
「いじめられてない!!」
冗談混じりに聞いた質問に、目を吊り上げて叫ぶフィンにソフィアは苦笑する。
料理の手を止めて、フィンの腕をそっとほどいて向き合うそのグレーの瞳を、紅い瞳が伺うようにじっと見た。
ーー解せないな。
あいつは何もわかってない。
ん? と優し気に微笑むソフィアに、フィンが眉根を寄せて口をへの字に曲げる。
誰よりもソフィアの近くにいられる理由。それはフィンが、ソフィアの弟と言う一線を超えていないからだと、どこかで何となくわかっていた。
ダリアの服を羽織って、近い距離で指先が触れていた2人を見た時に、無事を喜ぶどころか死にそうなほど動揺した自分に愕然とした。
指先だけとはあんな顔してしょうもないヤツめと、悪態をついて自分を慰めるのに、落ち着かない胸の内は酷いものだった。
腰に腕を回してその身体を抱きしめることができたとしても、それがダリアの指先にすら勝てていないとわかっていた。
言われるまでもなく今すぐその身体を押し倒して、弟の顔を脱ぎ捨てることだってできた。脱ぎ捨てなければソフィアに近づいてくる男たちを、指を咥えて見ている他ないともわかっていた。
ーーまぁ言いたいことはわかるけどさぁ、皆んな多少のリスクは背負って告白する訳だし? 安全域ってことは安全牌ってことでしょ?
うるせーなわかってるよといつぞやのラックスを脳内で張り倒して、フィンはギリと歯噛みする。
多少のリスク? ソフィアの性格を考えれば、ちょっと傷つくとか気まずくなる程度のリスクにビビる奴らなんか燃え散ればいい。
「……フィン?」
「……………………」
本当にどうしたのと、目の前で心配そうに覗き込まれて言葉が何も出なかった。
このまま押し倒したらどうなるだろう。キスしたら? その先は?
耐え難い衝動に身を任せるのが簡単な一方で、その代償はきっと取り返しがつかないほどに大きいのをわかっていた。
一線を超えたその先にソフィアの笑顔がなかったら、2度と向けられなかったら、それどころか拒絶でもされたら、きっともう生きてなんていられない。
それでも他の男のモノになるのなんて絶対に受け入れられるハズもないのに、この感情を今更消すことができる訳もなかった。
「…………だから学園なんて嫌だって言ったのに……っ」
身動きが取れずにポロリと溢れた涙に、ソフィアが目を丸くして焦り出す。
よりによってダリアに目をつけられて、最悪以外の何ものでもない。
最大の武器だった弟は、成長するにつれ最大の弱点になって、その立場に甘えていた年月分だけその身をがんじがらめに縛りつける。
大抵のことほぼ全てを許してくれるソフィアに、万が一でも嫌われることを想像するだけで、フィンは気が狂いそうだったーー。
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