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サイドストーリー
ep.サラサside1
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洒落たカフェの奥まった個室で、ヴァレンタイン卿がダンッと机に両手をついて項垂れる。
「あ、あの、ルド様……?」
「……やっといない。邪魔がいない。ほんっとにあの一家は……っ!」
「す、すみません……」
「いや、ハンナちゃんが悪い訳ではないんだけどね? って言うか僕が悪いんだけどさ……。馬車の一件を見られてからライトがもう邪魔に命を掛けてる節があるからさぁ……っ!」
心配するハンナをよそに、禁断症状でも出ているかのように様子のおかしいヴァレンタイン卿の様子を私はしげしげと眺める。
「……あら、お兄様がそんなにもお邪魔に走るほど熱い一時を過ごしたのですか? 私も詳しくお聞きしたいです」
紅茶片手に微笑む私の言葉に、ハンナとヴァレンタイン卿がしばし時が止まったかのように停止する。
その後、ハンナは分かりやすく顔を赤らめ、ヴァレンタイン卿は明後日を見るあたりで何となく察した私は、ニコリと微笑んで再び紅茶を口に運ぶ。
「……致し方ないですね、ルーウェン家は過保護の巣窟ですから」
「いや、そんなことは……」
「帰って来たら来たでアラン卿が黙ってないし、旅先ではことごとくライトが邪魔してくるし、最近は面白半分みたいなルドガーまで加わってもうっ!」
よほどしつこく邪魔をされたと予想される、ヴァレンタイン卿の狂乱具合が素晴らしい。
久方ぶりにハンナたちが帰宅すると言う話を聞きつけ、ルドガー卿とライト卿は各々積もる雑事があるとのことでこのメンツが集まった。
集まるなりストレス過多な様子のヴァレンタイン卿と終始困り顔のハンナを横目に、私は定評のある美味しい紅茶を口に含む。
気を抜けば緩みそうになる顔を意識的に引き締めた。
「仲がよろしくて結構なことではないですか」
旅に出た一行に対して、残ったヴァレンタイン卿と私はすっかりと茶飲み友だちとなっていた。
ハンナと気持ちを通じ合えたと聞いてから、最初被っていたはずの王子様の仮面はどこへやら。最近はこの有様も珍しくない。
とは言え一歩店を出ようものなら、たちまち普段の色男な王子が顔を出すのは、流石の対応であるといつも感服する。
「ーーところで、サラサ……ウワサになってるけど……本当に聖女候補になるの……?」
ひとしきり騒いでいくらか気が澄んだのか、静かになったヴァレンタイン卿を横目にハンナが声を潜めて尋ねてくる。恐らく今回の一時帰宅もこちらが本題なのだとわかっていた。
「ーーえぇ。政略結婚以外で大手を振って、あの家を出る手段は限られていますから。これは私の意志ですから安心してください。押し付けられたりとか、そう言うことではありませんし。……でも、心配して駆けつけてくれて嬉しいです」
紅茶を置いてニコリと微笑む私に、ハンナとヴァレンタイン卿がそれでもまだ神妙な顔でこちらを見ていた。
2人の反応も無理もない。白魔法に秀でた者のみから選出される誇り高い栄誉の称号を示すのが聖女ではあるが、それはあくまで周囲からのもの。
その力を国と国民の為に従事する者として、聖女を排出した家門は高待遇を受けられる。その一方で、各地を癒し巡るという危険かつ過酷な旅路があることで、本人からは敬遠されることが多い。
「……サラサが本心から決めたことなら、私から何か言うことはないんだけど……」
「末席とは言え、公爵家に生まれていながらーー……と言うことかと思いますが、別に今に始まったことでもありません。前々から表には出さずとも考えていました。……だから、安心して下さい」
そう言って、私はカタリと軽い音を立てて立ち上がる。
「このお話しはまた細かいことが決まってからにしましょう」
「えっ!? サラサっ!?」
ギョッとして私を見上げるハンナに笑いかける。
「ーーハンナ、もし私が助けて欲しいと言ったら、助けてくれますか……?」
「当たり前でしょ! 任せてよ!」
少しは自信ついたんだからっ! と頼もしげなハンナに、私はふふと笑みを溢す。
「ーー頼りにしていますわ。それでは、お邪魔虫はそろそろ退散致しますから、時間までお2人でゆっくりされて下さい」
「えっ!? サラサ!?」
「サラサちゃん!?」
戸惑う2人を捨て置いて、個室の扉をパタリと閉める。
「行きますよ、ガロウ」
「承知致しました」
ガロウを引き連れて店を後にし、待たせていた馬車に乗り込む。
「久々だったのに、宜しかったんですか? サラサお嬢様」
長いグレーの尻尾を揺らし、穏やかなグレーの瞳がこちらを覗き込む。
「付き合いたてで中々会えず、更には家族にまで妨害される2人に分け入るほど、私、野暮ではありませんから」
ふっと笑って、馬車の窓を少し開ける。引き込まれる風が気持ちいい。
「ハンナ令嬢、冒険者の界隈では有名になっているそうですよ。老若関係なく心を攫う色男に、手のつけられない狂犬。あとはーー……闇の暗殺者を従える可憐な貴族のお嬢様……だとか」
にぱりと笑って気の毒な噂を口にするガロウに、私は呆れ顔を向ける。
「それはまたひどい言われようですね……」
何かと目立つ3人に囲まれていることからその噂が立つに至る経緯を想像するのは容易い。が、一体どれだけのことをしたらそこまでの噂が立つのか興味深い。
「少し挨拶をさせて頂きましたが、柔らかい印象はそのままでも、物腰も体捌きも以前付き添わせて頂いた時とは別人のようでした。たった数年ですが、密度の濃い経験を得ているのだと感じます。私もボヤボヤとはしていられませんね」
彼なりの刺激を受けたようで、ホクホクと嬉しげなガロウを眺めてから私は視線を窓の外へと移す。
がんじがらめに、決められたことだけを言われたままにこなし、言われたままに誰かの道具として扱われる人生。別にそれ自体は珍しいことでもない。
そこに私の意志は必要なく、敷かれたレールをただただ踏み外さぬように努力して歩き続けるだけの作業。
不要な興味関心は全て刈り取られて取り上げられ、いつしかそんなことすらも当たり前で、諦めたことも忘れて自身を見失っていく。
「あなたも冒険に興味があるの?」
小等部の高学年に差し掛かる頃、図書室でたまたま見つけた懐かしい冒険譚。それに伸ばしかけた指先をピクリと止めて、声がした方をそろりと見た。
小さな頃に使用人から貰い、人目を盗んで擦り切れるほどに暇さえあれば読んでいた本。想像に訴える絵に彩られた、危険と魅力が詰まったそれがあまりに懐かしくて、つい手を伸ばしてしまった自身の迂闊さに辟易とする。
「ーーなんのことかしら」
貴族令嬢が、ましてや公爵令嬢の立場でそんな俗物に興味があると噂を立てられたら堪らなかった。
私はその娘に背を向けて、その場から離れる。
幼い私より一回りは年上だった使用人の娘ーーエラは、たまたま縁あって手に入った本だけれど文字が読めず、イラストを眺めるだけだからと興味を示した私にその本を譲ってくれた。
本1冊と言えど、平民にとっては高級品であることがわかっていたから、お礼の代わりに字を教えることになった。
人目を避けることが難しく、私自身も課される課題が山のようにあったことからひどく時間は掛かったが、エラはスポンジが水を吸い込むように字を覚えていった。
字の読み書きができるだけで給金が大きく違うし、更なる学びや雇用先が増えると喜ぶエラの様子に、幼いながら誇らしいような、嬉しいような、不思議な感覚を覚えた。
けれどそんな生活も長くは続かず、本は見つかり、本の出所であるエラは厳しく罰されて屋敷を後にしたと他の使用人から冷たく聞かされた。
別れの挨拶すらもできず、前以上に課題を課され、悲しむ暇もなく課題をこなす日々が続いていく。
あなたのため。あなたのため。あなたのため。アナタノタメ。
続けば続くほど、私と言う人間がわからなくなっていったある日ーー……。
「サラサお嬢様、これからよろしくお願い致します。先日ご挨拶させて頂きました、騎士のガロウと申します」
まだ成り立てではありますが、と自ら付け加える、にこやかに人当たりよく話しかけてきた青年の記憶を、辿る。
「あ、あの、ルド様……?」
「……やっといない。邪魔がいない。ほんっとにあの一家は……っ!」
「す、すみません……」
「いや、ハンナちゃんが悪い訳ではないんだけどね? って言うか僕が悪いんだけどさ……。馬車の一件を見られてからライトがもう邪魔に命を掛けてる節があるからさぁ……っ!」
心配するハンナをよそに、禁断症状でも出ているかのように様子のおかしいヴァレンタイン卿の様子を私はしげしげと眺める。
「……あら、お兄様がそんなにもお邪魔に走るほど熱い一時を過ごしたのですか? 私も詳しくお聞きしたいです」
紅茶片手に微笑む私の言葉に、ハンナとヴァレンタイン卿がしばし時が止まったかのように停止する。
その後、ハンナは分かりやすく顔を赤らめ、ヴァレンタイン卿は明後日を見るあたりで何となく察した私は、ニコリと微笑んで再び紅茶を口に運ぶ。
「……致し方ないですね、ルーウェン家は過保護の巣窟ですから」
「いや、そんなことは……」
「帰って来たら来たでアラン卿が黙ってないし、旅先ではことごとくライトが邪魔してくるし、最近は面白半分みたいなルドガーまで加わってもうっ!」
よほどしつこく邪魔をされたと予想される、ヴァレンタイン卿の狂乱具合が素晴らしい。
久方ぶりにハンナたちが帰宅すると言う話を聞きつけ、ルドガー卿とライト卿は各々積もる雑事があるとのことでこのメンツが集まった。
集まるなりストレス過多な様子のヴァレンタイン卿と終始困り顔のハンナを横目に、私は定評のある美味しい紅茶を口に含む。
気を抜けば緩みそうになる顔を意識的に引き締めた。
「仲がよろしくて結構なことではないですか」
旅に出た一行に対して、残ったヴァレンタイン卿と私はすっかりと茶飲み友だちとなっていた。
ハンナと気持ちを通じ合えたと聞いてから、最初被っていたはずの王子様の仮面はどこへやら。最近はこの有様も珍しくない。
とは言え一歩店を出ようものなら、たちまち普段の色男な王子が顔を出すのは、流石の対応であるといつも感服する。
「ーーところで、サラサ……ウワサになってるけど……本当に聖女候補になるの……?」
ひとしきり騒いでいくらか気が澄んだのか、静かになったヴァレンタイン卿を横目にハンナが声を潜めて尋ねてくる。恐らく今回の一時帰宅もこちらが本題なのだとわかっていた。
「ーーえぇ。政略結婚以外で大手を振って、あの家を出る手段は限られていますから。これは私の意志ですから安心してください。押し付けられたりとか、そう言うことではありませんし。……でも、心配して駆けつけてくれて嬉しいです」
紅茶を置いてニコリと微笑む私に、ハンナとヴァレンタイン卿がそれでもまだ神妙な顔でこちらを見ていた。
2人の反応も無理もない。白魔法に秀でた者のみから選出される誇り高い栄誉の称号を示すのが聖女ではあるが、それはあくまで周囲からのもの。
その力を国と国民の為に従事する者として、聖女を排出した家門は高待遇を受けられる。その一方で、各地を癒し巡るという危険かつ過酷な旅路があることで、本人からは敬遠されることが多い。
「……サラサが本心から決めたことなら、私から何か言うことはないんだけど……」
「末席とは言え、公爵家に生まれていながらーー……と言うことかと思いますが、別に今に始まったことでもありません。前々から表には出さずとも考えていました。……だから、安心して下さい」
そう言って、私はカタリと軽い音を立てて立ち上がる。
「このお話しはまた細かいことが決まってからにしましょう」
「えっ!? サラサっ!?」
ギョッとして私を見上げるハンナに笑いかける。
「ーーハンナ、もし私が助けて欲しいと言ったら、助けてくれますか……?」
「当たり前でしょ! 任せてよ!」
少しは自信ついたんだからっ! と頼もしげなハンナに、私はふふと笑みを溢す。
「ーー頼りにしていますわ。それでは、お邪魔虫はそろそろ退散致しますから、時間までお2人でゆっくりされて下さい」
「えっ!? サラサ!?」
「サラサちゃん!?」
戸惑う2人を捨て置いて、個室の扉をパタリと閉める。
「行きますよ、ガロウ」
「承知致しました」
ガロウを引き連れて店を後にし、待たせていた馬車に乗り込む。
「久々だったのに、宜しかったんですか? サラサお嬢様」
長いグレーの尻尾を揺らし、穏やかなグレーの瞳がこちらを覗き込む。
「付き合いたてで中々会えず、更には家族にまで妨害される2人に分け入るほど、私、野暮ではありませんから」
ふっと笑って、馬車の窓を少し開ける。引き込まれる風が気持ちいい。
「ハンナ令嬢、冒険者の界隈では有名になっているそうですよ。老若関係なく心を攫う色男に、手のつけられない狂犬。あとはーー……闇の暗殺者を従える可憐な貴族のお嬢様……だとか」
にぱりと笑って気の毒な噂を口にするガロウに、私は呆れ顔を向ける。
「それはまたひどい言われようですね……」
何かと目立つ3人に囲まれていることからその噂が立つに至る経緯を想像するのは容易い。が、一体どれだけのことをしたらそこまでの噂が立つのか興味深い。
「少し挨拶をさせて頂きましたが、柔らかい印象はそのままでも、物腰も体捌きも以前付き添わせて頂いた時とは別人のようでした。たった数年ですが、密度の濃い経験を得ているのだと感じます。私もボヤボヤとはしていられませんね」
彼なりの刺激を受けたようで、ホクホクと嬉しげなガロウを眺めてから私は視線を窓の外へと移す。
がんじがらめに、決められたことだけを言われたままにこなし、言われたままに誰かの道具として扱われる人生。別にそれ自体は珍しいことでもない。
そこに私の意志は必要なく、敷かれたレールをただただ踏み外さぬように努力して歩き続けるだけの作業。
不要な興味関心は全て刈り取られて取り上げられ、いつしかそんなことすらも当たり前で、諦めたことも忘れて自身を見失っていく。
「あなたも冒険に興味があるの?」
小等部の高学年に差し掛かる頃、図書室でたまたま見つけた懐かしい冒険譚。それに伸ばしかけた指先をピクリと止めて、声がした方をそろりと見た。
小さな頃に使用人から貰い、人目を盗んで擦り切れるほどに暇さえあれば読んでいた本。想像に訴える絵に彩られた、危険と魅力が詰まったそれがあまりに懐かしくて、つい手を伸ばしてしまった自身の迂闊さに辟易とする。
「ーーなんのことかしら」
貴族令嬢が、ましてや公爵令嬢の立場でそんな俗物に興味があると噂を立てられたら堪らなかった。
私はその娘に背を向けて、その場から離れる。
幼い私より一回りは年上だった使用人の娘ーーエラは、たまたま縁あって手に入った本だけれど文字が読めず、イラストを眺めるだけだからと興味を示した私にその本を譲ってくれた。
本1冊と言えど、平民にとっては高級品であることがわかっていたから、お礼の代わりに字を教えることになった。
人目を避けることが難しく、私自身も課される課題が山のようにあったことからひどく時間は掛かったが、エラはスポンジが水を吸い込むように字を覚えていった。
字の読み書きができるだけで給金が大きく違うし、更なる学びや雇用先が増えると喜ぶエラの様子に、幼いながら誇らしいような、嬉しいような、不思議な感覚を覚えた。
けれどそんな生活も長くは続かず、本は見つかり、本の出所であるエラは厳しく罰されて屋敷を後にしたと他の使用人から冷たく聞かされた。
別れの挨拶すらもできず、前以上に課題を課され、悲しむ暇もなく課題をこなす日々が続いていく。
あなたのため。あなたのため。あなたのため。アナタノタメ。
続けば続くほど、私と言う人間がわからなくなっていったある日ーー……。
「サラサお嬢様、これからよろしくお願い致します。先日ご挨拶させて頂きました、騎士のガロウと申します」
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