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2章
55.知らせ
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「ハンナちゃん!」
「ルド様! 教えて頂きありがとうございます……っ! ーーヴァーレン様は……っ!」
ライト兄様とルド様の通う学園の前でサラサと共に馬車を降りた私は、門の前で待つルド様と合流した。
「ヴァーレン卿、昼前にいきなり現れたんだよ。ひとまず学園への説明と、詳しくはわからないけど無期限の休学届けを出したって話しだよ……! 次期後継者としての特別措置だからって押し切ったって。さっき図書館に向かったみたいで、ルーウェンは先に行くって走ってったよ」
状況を手早く説明してくれるルド様の後ろで、うんうんと首を縦に振りながら女生徒が見送ってくれている。どうやらすれ違いを防ぐために、ヴァーレン様の動向を女生徒に伝達してもらっていたようだった。
「ありがとうございます……っ」
お礼を伝えつつ私はぺこりと頭を下げて、ルド様に促されるまま足早に以前踏み入れたことのある図書館を目指す。
時を遡ること数刻前。事態は突然に動き出した。
「ハンナ、ヴァレンタイン卿から言伝です……っ」
「え……っ!? ルド様から!? って言うかサラサ学校は……っ!?」
サラサに言われてギョッとしながら、私は自室の椅子から腰を浮かす。
2人が訪れてから数日。いつまで休むか問題に決着がつかぬままに、私は学業に戻るタイミングを逸した形で更に療養を続けていた。
両親が何も言わぬのを良いことに、プチ不登校状態の現状にどこかソワソワしながらも、未だ何も進展のない状況と決意のままに、登校する心持ちになれないと言うのが正直な所だった。
そんな中でも時折足を運んでくれるサラサとルド様に甘えながら、穏やかながらすっきりとしない日々を過ごしていたある日の昼過ぎ。珍しく血相を変えたサラサが自室に飛び込んで来た。
「ルド様からですわ。ヴァーレン卿が本日登校されたと……!」
私への直接連絡ではなく、学園に登校しているはずのサラサを経由しての知らせは、ルド様らしい気遣いだとわかった。
走り書きによる言伝の紙を握りしめたままに、私とサラサはバタバタと屋敷を出て今に至る。
最大限足早に向かいながら、私はなぜ走っているのかと自問する。
ヴァーレン様の無事が知りたかった。それならば、今日登校したという話しで済まされた話しではないのだろうか。
自身の目で確認したかった? 確認してどうなると言うのだろう。
お礼を伝えたい。確かにそうだけれど、相手の状況を考えずにこだわる必要があるだろうか?
第一に爵位もひどく違う相手と今まで並び立てていたのは、婚約者と言う立場と、ヴァーレン様が横に並び立っていてくれたからに他ならない。
「ハンナちゃん大丈夫? 足が痛む?」
「……ハンナ?」
思わず足を止めた私は、しばし図書館の入り口を見つめる。
見つめてくる2人の視線を受けながら、私は荒い息を吐き出した。
「ーー…………っ」
以前にも足を踏み入れた図書館の入り口から、出てくる一団が目に入る。その中に、見慣れた仮面と黒髪の学生服の姿があった。
私は立ち止まったままに、流行る鼓動を自覚する。本人を目の前に、思いの外声を掛けるのが躊躇われていた。
今や婚約破棄を告げられた、格下貴族の噂に塗れた令嬢である自分。増して呼ばれてもいないのにこんな所まで勝手に駆けつけて、何て声を掛けるつもりであったのか。
せめてヴァーレン様1人であったらと考えるが、願った所で現実は変わらない。
「……ハンナ?」
「だ、大丈夫……っ」
視線を揺らして、私はサラサに力無く笑顔を返す。心臓がうるさい。冷静に考えたいのに、それすらも上手くいかない。
それでも、このまま引けば絶対に後悔すると、どこかで私はわかっていた。
サラサとルド様に協力して貰った上でも、元婚約者というだけの私にヴァーレン様の様子を知り得る手立てなど、全くと言っていいほどなかったのを思い知ったばかりだったから。
もしかしたら、またチャンスはあるかも知れない。でも、2度とない可能性は大いにあり得る。
その時、私は必ず今日の事を悔やむとしか思えない。
「ヴァーレン様……っ!」
通った声に、その場にいた一団がピタりと止まり、一斉に視線を向けられる。様々な好奇の視線の中で、学生服のその背中が、ゆっくりと振り返った。
園庭を抜ける風が黒髪を揺らし、見慣れた仮面の奥の瞳が私の姿を映す。
「ーー勝手にお伺いしてしまい申し訳ありません。あの……っ……心配を……っ……しておりました……っ……! お身体の……方は……大丈夫でしたでしょうか……っ」
緊張で、うまく声が出なかった。そんな私に、ヴァーレン様からの返答はない。
「……あの……」
チラリとヴァーレン様を伺うのと同時に、割り込んで来たのは一団の1人ーー護衛のような風貌の厳つい男だった。
「ーー申し訳ないが、ご令嬢。この方は安易と話しかけられるお立場にはいない方であり、また今は少しばかり体調を崩しておられる。故に心遣いは受け取るが、お引き取り頂きたい。これは現ヴァーレン家当主の意向である」
「あ……、は……ぃ……。申し訳ありません……」
「ちょっとちょっと! ヴァーレン卿……っ!?」
「ルド様、大丈夫ですから……っ! 申し訳ありません……っ」
「いやでも……っ」
ルド様が混乱したように慌てて間に入ってくれるも、先ほどの厳つい風貌の男に阻まれる。
無数の視線に晒されている感覚に、私はカッと顔が熱くなる。頭が真っ白で、何も考えられなかった。
何を思い上がっていたのだろう。何を期待していたのかと、急にひどく恥ずかしくなった私は、狼狽して小さく謝ることしか出来なかった。
心のどこかで、ヴァーレン様が以前のようにひどく優しい微笑みを向けてくれることを期待していたのだと自覚する。
恥ずかしい。何て思い上がりだったのか。思わず目を強く瞑って、下を向いたその時ーー。
「おいルド!! 俺の妹を泣かせやがったら、お前でも絶対に許さねぇからな!!」
上から降って来た声に、一瞬停止した後に私は天を仰ぐ。その場にいる全ての人の視線を掻き集めて、ライト兄様が図書館の窓から身を乗り出していた。
「ラ、ライト兄様……っ!?」
ヴァーレン様のお付きの者と思われる男2人がかりで、暴れ馬のごとく騒ぎ立てるライト兄様を背後から羽交い締めにしている。が、それに負けていないのがすごい。
「何とか言え! 口ぐらいついてんだろうが! 目の前で女にそんな顔させて、黙っていられるヤツじゃねぇだろ!! 後継者になったからってか!? ふざけんじゃねぇ!誰がーーんがっ」
呆気に取られて一同が見守る中、口を塞がれたライト兄様は更に暴れ狂う。
「お前いい加減にしーーいった!!」
「チッ! このまま黙って去ってみろ! 俺が必ず殴ってでも目ぇ覚まさしてやるからな! 絶対にこのままでは終わらせねぇ!!」
ざわざわと周囲のギャラリーが集まる中で、慌てていたのはヴァーレン様の一団の方だった。
「ライト兄様……」
未だに上で暴れているその姿に、私は思わず息を吐き出す。本人よりいつも周りがハラハラして、それなのにその場の空気を一変させる。昔から本当に、ライト兄様には敵わない。
「……ハンナ・ルーウェン令嬢。先ほどは失礼致しました。ここで騒ぎ立てるのは私どもも本意ではありません。どうぞ、兄上を宥めて頂けませんか。お二人に、事情を説明させて頂きます」
「ーーえ……?」
そう静かに呟いたヴァーレン様を、私は呆然と見遣る。なぜなら、その口調も声も、私の記憶にあった人のそれではなかったからだったーー……。
「ルド様! 教えて頂きありがとうございます……っ! ーーヴァーレン様は……っ!」
ライト兄様とルド様の通う学園の前でサラサと共に馬車を降りた私は、門の前で待つルド様と合流した。
「ヴァーレン卿、昼前にいきなり現れたんだよ。ひとまず学園への説明と、詳しくはわからないけど無期限の休学届けを出したって話しだよ……! 次期後継者としての特別措置だからって押し切ったって。さっき図書館に向かったみたいで、ルーウェンは先に行くって走ってったよ」
状況を手早く説明してくれるルド様の後ろで、うんうんと首を縦に振りながら女生徒が見送ってくれている。どうやらすれ違いを防ぐために、ヴァーレン様の動向を女生徒に伝達してもらっていたようだった。
「ありがとうございます……っ」
お礼を伝えつつ私はぺこりと頭を下げて、ルド様に促されるまま足早に以前踏み入れたことのある図書館を目指す。
時を遡ること数刻前。事態は突然に動き出した。
「ハンナ、ヴァレンタイン卿から言伝です……っ」
「え……っ!? ルド様から!? って言うかサラサ学校は……っ!?」
サラサに言われてギョッとしながら、私は自室の椅子から腰を浮かす。
2人が訪れてから数日。いつまで休むか問題に決着がつかぬままに、私は学業に戻るタイミングを逸した形で更に療養を続けていた。
両親が何も言わぬのを良いことに、プチ不登校状態の現状にどこかソワソワしながらも、未だ何も進展のない状況と決意のままに、登校する心持ちになれないと言うのが正直な所だった。
そんな中でも時折足を運んでくれるサラサとルド様に甘えながら、穏やかながらすっきりとしない日々を過ごしていたある日の昼過ぎ。珍しく血相を変えたサラサが自室に飛び込んで来た。
「ルド様からですわ。ヴァーレン卿が本日登校されたと……!」
私への直接連絡ではなく、学園に登校しているはずのサラサを経由しての知らせは、ルド様らしい気遣いだとわかった。
走り書きによる言伝の紙を握りしめたままに、私とサラサはバタバタと屋敷を出て今に至る。
最大限足早に向かいながら、私はなぜ走っているのかと自問する。
ヴァーレン様の無事が知りたかった。それならば、今日登校したという話しで済まされた話しではないのだろうか。
自身の目で確認したかった? 確認してどうなると言うのだろう。
お礼を伝えたい。確かにそうだけれど、相手の状況を考えずにこだわる必要があるだろうか?
第一に爵位もひどく違う相手と今まで並び立てていたのは、婚約者と言う立場と、ヴァーレン様が横に並び立っていてくれたからに他ならない。
「ハンナちゃん大丈夫? 足が痛む?」
「……ハンナ?」
思わず足を止めた私は、しばし図書館の入り口を見つめる。
見つめてくる2人の視線を受けながら、私は荒い息を吐き出した。
「ーー…………っ」
以前にも足を踏み入れた図書館の入り口から、出てくる一団が目に入る。その中に、見慣れた仮面と黒髪の学生服の姿があった。
私は立ち止まったままに、流行る鼓動を自覚する。本人を目の前に、思いの外声を掛けるのが躊躇われていた。
今や婚約破棄を告げられた、格下貴族の噂に塗れた令嬢である自分。増して呼ばれてもいないのにこんな所まで勝手に駆けつけて、何て声を掛けるつもりであったのか。
せめてヴァーレン様1人であったらと考えるが、願った所で現実は変わらない。
「……ハンナ?」
「だ、大丈夫……っ」
視線を揺らして、私はサラサに力無く笑顔を返す。心臓がうるさい。冷静に考えたいのに、それすらも上手くいかない。
それでも、このまま引けば絶対に後悔すると、どこかで私はわかっていた。
サラサとルド様に協力して貰った上でも、元婚約者というだけの私にヴァーレン様の様子を知り得る手立てなど、全くと言っていいほどなかったのを思い知ったばかりだったから。
もしかしたら、またチャンスはあるかも知れない。でも、2度とない可能性は大いにあり得る。
その時、私は必ず今日の事を悔やむとしか思えない。
「ヴァーレン様……っ!」
通った声に、その場にいた一団がピタりと止まり、一斉に視線を向けられる。様々な好奇の視線の中で、学生服のその背中が、ゆっくりと振り返った。
園庭を抜ける風が黒髪を揺らし、見慣れた仮面の奥の瞳が私の姿を映す。
「ーー勝手にお伺いしてしまい申し訳ありません。あの……っ……心配を……っ……しておりました……っ……! お身体の……方は……大丈夫でしたでしょうか……っ」
緊張で、うまく声が出なかった。そんな私に、ヴァーレン様からの返答はない。
「……あの……」
チラリとヴァーレン様を伺うのと同時に、割り込んで来たのは一団の1人ーー護衛のような風貌の厳つい男だった。
「ーー申し訳ないが、ご令嬢。この方は安易と話しかけられるお立場にはいない方であり、また今は少しばかり体調を崩しておられる。故に心遣いは受け取るが、お引き取り頂きたい。これは現ヴァーレン家当主の意向である」
「あ……、は……ぃ……。申し訳ありません……」
「ちょっとちょっと! ヴァーレン卿……っ!?」
「ルド様、大丈夫ですから……っ! 申し訳ありません……っ」
「いやでも……っ」
ルド様が混乱したように慌てて間に入ってくれるも、先ほどの厳つい風貌の男に阻まれる。
無数の視線に晒されている感覚に、私はカッと顔が熱くなる。頭が真っ白で、何も考えられなかった。
何を思い上がっていたのだろう。何を期待していたのかと、急にひどく恥ずかしくなった私は、狼狽して小さく謝ることしか出来なかった。
心のどこかで、ヴァーレン様が以前のようにひどく優しい微笑みを向けてくれることを期待していたのだと自覚する。
恥ずかしい。何て思い上がりだったのか。思わず目を強く瞑って、下を向いたその時ーー。
「おいルド!! 俺の妹を泣かせやがったら、お前でも絶対に許さねぇからな!!」
上から降って来た声に、一瞬停止した後に私は天を仰ぐ。その場にいる全ての人の視線を掻き集めて、ライト兄様が図書館の窓から身を乗り出していた。
「ラ、ライト兄様……っ!?」
ヴァーレン様のお付きの者と思われる男2人がかりで、暴れ馬のごとく騒ぎ立てるライト兄様を背後から羽交い締めにしている。が、それに負けていないのがすごい。
「何とか言え! 口ぐらいついてんだろうが! 目の前で女にそんな顔させて、黙っていられるヤツじゃねぇだろ!! 後継者になったからってか!? ふざけんじゃねぇ!誰がーーんがっ」
呆気に取られて一同が見守る中、口を塞がれたライト兄様は更に暴れ狂う。
「お前いい加減にしーーいった!!」
「チッ! このまま黙って去ってみろ! 俺が必ず殴ってでも目ぇ覚まさしてやるからな! 絶対にこのままでは終わらせねぇ!!」
ざわざわと周囲のギャラリーが集まる中で、慌てていたのはヴァーレン様の一団の方だった。
「ライト兄様……」
未だに上で暴れているその姿に、私は思わず息を吐き出す。本人よりいつも周りがハラハラして、それなのにその場の空気を一変させる。昔から本当に、ライト兄様には敵わない。
「……ハンナ・ルーウェン令嬢。先ほどは失礼致しました。ここで騒ぎ立てるのは私どもも本意ではありません。どうぞ、兄上を宥めて頂けませんか。お二人に、事情を説明させて頂きます」
「ーーえ……?」
そう静かに呟いたヴァーレン様を、私は呆然と見遣る。なぜなら、その口調も声も、私の記憶にあった人のそれではなかったからだったーー……。
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