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第1章 邪教降臨

第17話 邪教無双

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 眼前に広がる帝国兵の騎馬隊と歩兵隊。
 彼等は破城槌や櫓を設置していた。
 俺の存在に気付くと、それぞれが武器を構えた。
 それもそのはずだろう、多種多様なモンスターが集まってきたのだから。
 しかしその横を通り過ぎるようにスタンピートしたモンスターの大軍がバルファルド王国目掛けて突っ込んでいく。

「そこの者、名乗れ、我はクルセルス帝国、第25将軍が1人バロルスだ。たかが子供が何用だ!」

「それはこっちのセリフですよ、なぜバルファルド王国を狙うんですか? 子供だから大人の事情なんて知らないんですけどね」

「子供にいちいち言うセリフはないが、バルファルド王国にて魔王信仰が目立ちそれを粛正する為に、帝王様が命令なされた」

「なぜ、魔王信仰だとダメなんですか?」

「魔王を信仰するという事は勇者信仰の敵となる事を意味する。魔王ボスボスの目撃情報がバルファルド王国にてあった!」

「なんだって!」

 それを聞いた時、脳裏にチャカルールの戸惑う顔と怒り狂う顔がよぎった。
 もしかして、今、魔王ボスボスがバルファルド王国にいたとして、チャカルールと鉢合わせしたらとんでもない事になるのではないかと。

 心に闇が立ち込めてきたのはその時だ。

「でスタンピートと何が関係があるんだ?」

 これはブラックスライムのデルファルドさんが呟いた。

「す、スライムがしゃべっただと」

 俺の周囲では超翻訳が適応されているので、近くにいる何とか将軍にも伝わっているようだ。

「おいらは勇者デルファルド、忘れたか」

「その伝説は遥か昔にて終わったはずだ。それが魔物になるはずがない、この魔王信仰者め」

 まぁ、正確にはここに集まっているモンスター達は邪教信者なんだが。

「スタンピートは勇者マルハデス様が起こした神の御業だ!」

「そうか、マルハデスか、エンジェルドの弟子だったな」

 ブラックスライムのデルファルドさんが神妙な顔なのか分からないが考えているようだ。

「さて、あそこには守らないといけない者達がいるんだ。ここを通るというのなら皆殺しにしてもいいという事だな」

 子供とは思えぬ発言。
 兵士達はそれを聞いて、1人また1人と腹を抱えて笑い始めた。

「はっはっは、ガキと見た事もないモンスターばかりでどうにか出来るとでも? 子供はママの所に帰って隠れてな」
「そうだぜ? まだ10歳そこらのガキだろう、ふざけてると」

 その時、ふざけてるとと言った兵士の右腕が綺麗に切断されて地面に落下した。

「ぎゃははっははああああああああああああああああああ」

 悲鳴が上がった。
 ブラックスライムの触手が兵士の腕を両断していたのだ。

 血はまるで噴水のように噴き出た。
 近くにいた兵士の顔面に深紅の水のようなものが振りかけられる。

「邪教様を侮辱なさるとは、このデルファルド黙ってはおれぬ」

「邪教様だと? そのガキがか? くっはっはっは」
 
 将軍が笑っていた。
 
 元神のセカンド。骸骨剣士のライジュウさんが赤い炎のような大剣を引き抜き、地面に叩きつけた。

「黙れぃ」

 音は爆音にちかい、だが地面が揺れた。

 兵士達は何が起きたのか理解が出来ないという顔付きで辺りを見回した。

「邪教ルボロス様が今お告げを告げる!」

 これはゴブリンのブブリンであった。
 彼は旗を持っていた。
 そこには四角い邪教のマークを張っていた。

「俺は、お前達が気にくわない訳じゃない、人間だし、共存も出来ると思う、だけどな、あそこには友達がいるんだ。だから、俺はあんたらを皆殺しにしなくちゃいけない、たかが10歳そこらで出来るとは思えないかもしれない、それでもやる。中身はおっさんだけど、今まで俺は差別を受けて育った。だからなのかな、てめーらを差別して殺す事に何の嫌な気持ち1つねーんだわ」

 ルボロス・フィールド。
 前世では光が見えた。
 ただそれだけで、差別を受けた。
 実験材料にされた。30年間近く幽閉された。

 自由になった、この世界で光を見るという事は力となり認めてくれる友達が出来た。
 そうして色々な人と出会った。
 彼等を見殺しにする程、俺は腐ってない。

「まずは俺が行く、皆はゆっくりついて来い」

 その時、無数のモンスターがこちらに向かってきた。
 まるで雪崩と表現したほうがいいだろう。
 モンスター語を理解しているから説得も出来るかと思ったが。
 何かに操られているようでこちらに真っすぐに突っ込んでくる。

「ぎゃははははは、どうせ部下が強いだけの雑魚少年だろうが」

 空を覆うドラゴンの群れ。

 邪眼レベルは100でありカンストを迎えている。
 いちいち隠し立てする必要もない。
 神目の本当の力を発動させる。
 俺の本来の魂の年齢は40歳。
 未来の自分を映す事が出来る。
 今の俺の肉体から40歳になる俺の姿にシフトしていく。
 筋力も今の筋トレ状態を維持して成長していく。

 体が光輝く。

「な、なんだああああ」

 将軍が叫ぶ。
 次にそこに立っていたのは、1人のおっさんであった。
 違うとしたら、筋肉ムキムキで服がぱっつぱっつのおっさんだ。
 どこからどう見ても、ど変態にしか見られない。

「ぎゃははっはあはははは」

 兵士達が笑い出した。
 だが右手を上げて右手を落としただけ、邪眼スキルを発動させている。
 空に飛んでいたドラゴンが10体同時に落下し、粉々に砕け散った。

「は?」

 俺は一歩一歩と歩き出す。
 兵士達は畏怖を感じたのか、剣を抜刀した。
 騎馬隊も問答無用とばかりにこちらに突撃を開始する。

 全ての斬撃を高速で避け続ける。
 神目のスキルで30秒どころか100秒先の未来を見る事が出来る。
 全てが止まって見える。
 1人また1人と10歳専用の剣で片端から首を両断していく、正確に首だけを狙い。
 気づけば、100人近くの兵士の首が落下していた。

「ひ、ひやああああああああああ」

 将軍が腰を抜かして失禁を始めた。

 俺は子供用の剣を将軍の顔に向けた。

 その時、雲間から何かが落下してくる音が響いた。
 それは1人の男であった。
 黒マントを着用しており、ゲームに出てくる勇者の冠を被っており。
 
 そいつは地面に着地すると。俺に斬りかかってきた。
 邪魔したのはブラックスライムのデルファルドさんだった。

「久しぶりだな勇者マルハデス、エンジェルドの居場所を吐け」

「げ、デルファルドの旦那じゃねーか」

 2人が乱戦の中どこかに消えて行った。

「皆!」

 大きな声で叫んだ。

「片っ端から殺してくれ、そうしないとチャカルールが危ない!」

「そんなの当たり前じゃないですか、教祖様」

「ブブリン! お前は強くなったけど1番弱い、俺のそばを離れるな」

「もちろんですぜ」

「骸骨剣士ライジュウ、他の皆を指揮してくれ、俺とブブリンは敵の将軍を殺す!」

 先程の勇者乱入により、他の兵士達が将軍を連れて逃げて行ったからだ。
 兵士達の鬨の声、四方より突き出される剣と槍、馬の蹄が繰り出される。
 邪眼スキルで吹き飛ばす。10歳専用の剣で高速斬りの要領で首を狙う。
 もう父さんと戦って負けたようなスタミナ切れは起きない。

 体の奥深くから力が溢れかえってくる。

 体にねばりつく、人間の血とモンスターの血。

「ダメだ。あのおっさんとゴブリンには近づけない、他のモンスターを倒せ、ブラックスライムは勇者様に任せろ」

「だけど、他のモンスター達も危険だ」

 俺は辺りを見渡す。
 辺りから兵士が離れていく。
 それぞれ距離を保ち、魔導士達が現れる。
 こちらに向かって、魔法を発動させている。

「ブブリン、ちょっと空飛べ」

「はい?」

 俺はブブリンを空高く飛ばすと。

「そのままでいろよ」

 体に魔法が炸裂する。
 しかし邪眼により魔法の軌道をそらす。
 炎は氷は雷は土はあらゆる魔法。
 全ての軌道をずらし。
 通り過ぎた魔法は向かい合わせの魔導士に向かって行く。

「うそだろおおおおおお」

 魔導士達が仲間の発動した魔導士で爆死していく。

「クルセルス帝国が3大覇王様をよべええええええ」

「ですが2人は今帰省中でして、1人がこちらに向かっております」

「はぁはぁはぁ」

 将軍が叫んでいる。
 失禁したのでズボンが濡れている。
 
「なんなんだよこれは、ふざけるなよおおおお」

「将軍、あちらでは巨大な狼のようなモンスターが兵士達を瞬殺していきます。こ、こちらにきますうううう」

「将軍、あっちからはドラゴンヒューマンが変身してドラゴンになりました。普通のドラゴンではありません、あれは滅びたとされるエンシェントドラゴンですすううう、あんなの無理ですよおおおお」

「将軍、櫓、櫓が全て、飛行したり変形するゴーレムに爆撃されましたあああ」

「犬です。犬そのものなのです、コボルト族なのですが、犬のように走って、確実に兵士の首を首を噛みちぎるのです。高速すぎます」

「あれは植物でした。ただの植物なんです。ですけど体中から栄養を抜き取られて、ガリガリになってミイラになっていきます」

「こっちは、土です。ドロドロなのに引きずり込まれると、土の中で生き埋めです」

「将軍なんとかしてくださいいいい、ぐちゃ」

「将軍、遠距離からの狙撃です。宝石のような塊が、光の光線で頭をぐちゃ」

「将軍盾ではぐちゃ」

「将軍ぐちゃ」

「きょ、巨大なマシーンが、こちらに、こちらにもはや攻城兵器では役に立ちません、あの機械の塊の将軍のようなものが片端から潰していきました」

「あ、あれは神なのですか? 空に浮遊しているのですが、拳が落下してくるんです。兵士とモンスターが潰されています」

「無理だ。数では優勢のはずだぞ」

 俺は将軍の前に立ちはだかった。

「侮った感想を聞かせてくれないか将軍」

「頼む、見逃してくれ、この通りだ。この宝石を授けよう頼む」

「いやだ」

「頼む」

「どうせまた攻めてくるでしょ、いいか俺は精神病院に入院していた時、退院させてあげるからと言われた。この実験が終われば退院させてくれると、それを何度も繰り返した。結局死ぬまで退院させてくれなかった。つまりな、お前らも同じだ。逃がしてくれ? 逃がしたらまた攻めてくるだろ? つまりここから逃がしたらダメだ」

「頼むからああああああ」

 俺は将軍の頭を掴んだ。

「なぁ、将軍、そうやって人を笑って、侮って、殺せなかったら殺されてそれで満足してくれ」

 ぐちゃりと頭が潰れて、脳みそと目玉が飛び出た。

「さてと、皆パーティタームだ」

 兵士達の悲鳴。モンスター達の悲鳴。
 至る所で、起こる惨劇。
 たかだが数10体のモンスターに蹂躙されていく。
 
 肉体が転がり、動かなくなり、粉々になり、先ほどまで魔王信者を討伐すると意気込んでいて。
 魔王信者とは関係のない邪神信者にやられていく兵士達。

 彼等は何を思っていたのかは分からないが。
 1人また1人と土の栄養源となっていく。

 俺は将軍の頭のない死体の上で座っていた。
 神目スキルの効果が切れて、子供の姿に戻っていた。
 先程までぱっつぱっつの服装だったので、今ではよれよれになっている。

 事実上スタンピートしたモンスターは全滅。その数10万5千体以上。
 兵士の数は20万くらい。

 たかが10名の邪神信者にやられてしまった哀れな人間達。

 きっと俺は沢山の人々に恨まれて生きて行かないといけないだろう。
 殺した人間達には家族がいる。
 だけど彼等は自らの志の為に関係のない家族を殺そうとしていたのだから、因果応報なのだろう。

 それでも気持ち悪い。
 思わず吐しゃ物を吐き出していた。

 ブラックスライムが1人の勇者を触手でがんじがらめにしてやって来た。

「ようやく静かになったな」

「そいつは?」

「ああ、エンジェルドの弟子だ。エンジェルドの居場所を吐かせようと思ってな」

「るせー師匠はどっかに行っちまったよ」

「だが何か知っているだろう?」

 勇者マルハデスはげらげらと余裕をぶっこいていた。
 
「まずは、ルボロス教主のワールドボックスに収納してくれないだろうか、後で尋問しようと思う、邪教の国でな」

「それが良いだろう」

 その時だった。
 バルファルド王国の城が爆発した。

 脳裏によぎったのは、気分次第で国や村を滅ぼすとされる魔王ボスボスの存在。

「俺は」

「皆力を使いすぎた。行け、教祖よ」

 骸骨剣士ライジュウさんがそう言った。

「ああ、そうさせてもらう」

 さほど力を使う事なく将軍を殺害する事が出来た。
 他の兵士とモンスター達は信者達が叩きのめしてくれた。
 その分皆くたくたなのだろう。

 邪眼スキルにて体を浮遊させて、バルファルド王国に飛んだ。
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