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終章 エルネスティーネ、彼女の選んだ決断と未来
9 Sideジーク
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「エル!?」
彼女の悲痛な叫び声が聞こえた?
何故?
俺達は共にいた……筈?
なのにどうして今俺は寝台で眠っていた、のか?
確か俺はエーベル殿下やライン殿下、そしてエル……俺の命よりも尊い存在。
また何があろうとも絶対に護って差し上げたいと思う大切な少女であり女性。
俺は彼女と共に建国王とその正妃だと伝えられし女神イルメントルートの眠る霊廟へ向かって……いや、ちゃんと目的地へは到着した。
あぁ、そこであろう事かエルを大人の女性にしたかの様な美しい一人の女性が俺達を待っていた。
ただし身体は若干透けてはいたけれどな。
エルはその女性が導くまま一人で中へと消えてゆき、時間にしてそれは瞬きをする間の事だった。
俺はほんの瞬きする間が酷く長く感じていた。
同時にどうしようもなく焦燥感に駆り立てられていく。
そう次エル、貴女がこの場へ還ってきた時はきっと……。
俺達の元へエルは還ってきたのだが何だろう。
ほんの一瞬の事なのに何故か彼女の様子が少し、いや外見は何も変わってはいない。
愛らしい姿は全く変わってはいないがしかしこれは何と表現すればいいのだろう。
そうエルより醸し出されるだろう雰囲気と言うかまるで……。
エルの身体の中に違う者がいる?
一体何を考えているのだジークヴァルト。
夢物語の様な事を考えるとは、少し疲れているのだろうか。
いやいや身体はそこまで疲れてはいない。
今し方までしっかり眠っていたのだから頭だけでなく身体もすっきり――――って俺は何時の間に眠っていたのだ?
霊廟を後にしようとした時エルへ視線を向けた後からこの瞬間までの記憶がない!?
エルを含め上官とは言え二人の王子殿下の護衛……をする側の者が王宮へ戻るまでの記憶をなくし、呑気に眠り呆けている事実に眩暈を覚える。
普通にあり得ない。
護衛対象の安否さえもわからないくらいって俺は一体何処で眠ってしまったのだ。
俺は居ても立っても居られず寝台より素早く跳ね起きればそのまま部屋を出ようと扉へと向かう。
かちゃ
「まぁジーク、貴方どうして起きてい――――」
「姉う……王妃陛下、それ所ではありません。エーベル王子殿下とライン王子殿下そしてエル……?」
王妃陛下は目の前にいる俺の姿に大層驚かれていた。
普通そこはだ。
実の姉弟とは言え起きているよりも職務を放棄し眠っている方が問題だろう。
王妃陛下にしてみれば俺の護衛対象は我が子と彼女が実の子よりも可愛がっている姪。
また職務放棄を許す様な優しい姉ではなかった筈なのに……。
「可笑しいわね。起きないって聞いていた筈なのに、もしかしてこの子だけ術の掛かり具合が悪かっ……!?」
「王……いや姉上」
「な、何かしらジーク」
「術とは一体何の事でしょうか。そして今何が起こっているのかを是が非とも教えて頂きたい」
間違いなく姉上は俺の知らない何かを知っている!!
※何時も拙作を読んで下さり有難う御座います。<(_ _)>
この1ヶ月の間ファンタジー大賞開催にて応援していただき誠にありがとうございました。
ここまでの結果を残せたのは偏に皆様の応援の賜物です。
疲労困憊でふらふら~と家の中を移動する状態ですが、それでもこの1ヶ月楽しかったです。
明日からは少し更新数を減らしますがと言いますか、今日の様な連続更新は流石に無理なので、体調と相談しつつ最後まで執筆させて頂きますね。
終章突入とは言え少し長くなりますが、完結迄持っていきますので今暫しお付き合いくださいませ。
(人''▽`)ありがとう☆
Hinaki
彼女の悲痛な叫び声が聞こえた?
何故?
俺達は共にいた……筈?
なのにどうして今俺は寝台で眠っていた、のか?
確か俺はエーベル殿下やライン殿下、そしてエル……俺の命よりも尊い存在。
また何があろうとも絶対に護って差し上げたいと思う大切な少女であり女性。
俺は彼女と共に建国王とその正妃だと伝えられし女神イルメントルートの眠る霊廟へ向かって……いや、ちゃんと目的地へは到着した。
あぁ、そこであろう事かエルを大人の女性にしたかの様な美しい一人の女性が俺達を待っていた。
ただし身体は若干透けてはいたけれどな。
エルはその女性が導くまま一人で中へと消えてゆき、時間にしてそれは瞬きをする間の事だった。
俺はほんの瞬きする間が酷く長く感じていた。
同時にどうしようもなく焦燥感に駆り立てられていく。
そう次エル、貴女がこの場へ還ってきた時はきっと……。
俺達の元へエルは還ってきたのだが何だろう。
ほんの一瞬の事なのに何故か彼女の様子が少し、いや外見は何も変わってはいない。
愛らしい姿は全く変わってはいないがしかしこれは何と表現すればいいのだろう。
そうエルより醸し出されるだろう雰囲気と言うかまるで……。
エルの身体の中に違う者がいる?
一体何を考えているのだジークヴァルト。
夢物語の様な事を考えるとは、少し疲れているのだろうか。
いやいや身体はそこまで疲れてはいない。
今し方までしっかり眠っていたのだから頭だけでなく身体もすっきり――――って俺は何時の間に眠っていたのだ?
霊廟を後にしようとした時エルへ視線を向けた後からこの瞬間までの記憶がない!?
エルを含め上官とは言え二人の王子殿下の護衛……をする側の者が王宮へ戻るまでの記憶をなくし、呑気に眠り呆けている事実に眩暈を覚える。
普通にあり得ない。
護衛対象の安否さえもわからないくらいって俺は一体何処で眠ってしまったのだ。
俺は居ても立っても居られず寝台より素早く跳ね起きればそのまま部屋を出ようと扉へと向かう。
かちゃ
「まぁジーク、貴方どうして起きてい――――」
「姉う……王妃陛下、それ所ではありません。エーベル王子殿下とライン王子殿下そしてエル……?」
王妃陛下は目の前にいる俺の姿に大層驚かれていた。
普通そこはだ。
実の姉弟とは言え起きているよりも職務を放棄し眠っている方が問題だろう。
王妃陛下にしてみれば俺の護衛対象は我が子と彼女が実の子よりも可愛がっている姪。
また職務放棄を許す様な優しい姉ではなかった筈なのに……。
「可笑しいわね。起きないって聞いていた筈なのに、もしかしてこの子だけ術の掛かり具合が悪かっ……!?」
「王……いや姉上」
「な、何かしらジーク」
「術とは一体何の事でしょうか。そして今何が起こっているのかを是が非とも教えて頂きたい」
間違いなく姉上は俺の知らない何かを知っている!!
※何時も拙作を読んで下さり有難う御座います。<(_ _)>
この1ヶ月の間ファンタジー大賞開催にて応援していただき誠にありがとうございました。
ここまでの結果を残せたのは偏に皆様の応援の賜物です。
疲労困憊でふらふら~と家の中を移動する状態ですが、それでもこの1ヶ月楽しかったです。
明日からは少し更新数を減らしますがと言いますか、今日の様な連続更新は流石に無理なので、体調と相談しつつ最後まで執筆させて頂きますね。
終章突入とは言え少し長くなりますが、完結迄持っていきますので今暫しお付き合いくださいませ。
(人''▽`)ありがとう☆
Hinaki
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