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第六章 壊れ失うもの
閑話 我が家のお節
しおりを挟む年末は何かと忙しい。
それは仕事もだが一家の主婦と言う立場上、私は家庭を疎かにする訳にはいかない。
大掃除もだが数日間の食材の買い出しは勿論の事、日用雑貨にお正月で食べるプチ贅沢料理の食材もである。
お肉はお店で買うけれど、蟹さんはネットでポチっとクリック済み。
黒い猫さん若しくは爽やかイケメンお兄さんによって31日には我が家へ到着予定である。
それからお姫達のおやつセットも買わなければいけないし、ポチ袋を購入しお姫達へ少しだけのお年玉の用意も忘れない。
まあそれらは全て彼女達のおやつ若しくは病院代へと還元されていくのだが、要は気分の問題です。
実際クリスマスもお正月も彼女達はめっちゃ楽しんでいる。
言葉こそ話せないけれどもだ。
コミュニケーションはちゃんと取れているからお互いの気持ちは手に取るようにわかってしまう。
また年末年始は東京に住んでいる妹も帰ってくる。
久しぶりに賑やかでゆっくりと家族時間が楽しめると思っていた。
だが働いている身ではお節を作る時間まではないのである。
そこで我が家では京都の五条烏丸を少し上がった所にあったフレンチイタリアン。
今はお稲荷さんの方へ移転してしまい、行きたいと思いつつもつい移転してからは足が遠のいてしまっているのが現状。
しかしここのフレンチイタリアンは特に海鮮が美味しい。
勿論お肉や他の料理も文句なしに美味しい。
特に最初に出てくる突き出しの玉葱のムースは絶品だ。
私達は何かある度にここへ食事に来ていた。
心地の良い音楽とゆっくりと寛げられる雰囲気からの美味しいお料理に様々な猫の置物が並ぶ可愛いおトイレ。
なのにその何れのコースも何とリーズナブルなのである。
そう偶然ここのお節を知るまでは京都駅にある伊〇丹で、京都でも名の知れた〇鴨茶寮と言う高級料亭のお節を毎年購入していた。
何と言ってもお節は少なくとも三日は食すもの。
いい加減な味のものだと直ぐに飽きがきてしまうし残ったお節の処分にも困る。
だから少々お高くともである。
我が家の味に似たお節を購入していた。
しかしこの〇ワソニ〇と言うフレンチイタリアンのお節を食べてからはもう他所への注文が出来ない。
何故ならお節の内容は勿論フレンチイタリアン仕様だけれどもだ。
でもそのどのお料理一つとっても手が込んでいて美味しい。
見た目も味も飽きがくる事はない。
おまけに値段はめっちゃ安い!!
美味しくて安いのは最早最強でしょ!!
だから予約注文が始まって直ぐに、配送を31日に希望してポチっとクリックをした。
来年も……いや、今年と違って来年こそは素敵な良い年となります様に……。
そうして仕事帰りに着々とお正月に必要な買い物を済ませていく私は束の間の幸せ気分に浸っていたのである。
*何時も拙作を読んで下さり有難う御座います。
今回のお店は何れも実在するものです。
味は保証付き。
お稲荷さんへ移転した後は鬱となり行く事はまだできませんが、少し離れた店舗には何とワンちゃん達も一緒に食事が出来るのです。
一日一組だけらしい。
私も鬱でなければお姫達を連れて行きたかったです。
もう天国へ行ってしまいましたが、これだけは心残りですね。
これからもどうぞ宜しくお付き合いお願い致します。
姫ゐな 雪乃
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