97 / 122
第四章 現在
22 始まりは終わる為にそれとも終わりは始まりの為にあるもの? Sideアーロン 胸糞回です
しおりを挟む
愛しい愛しいこの手で殺したい程、この世界で一番愛しい僕のエヴァンジェリン。
漸く今この腕に君を抱く事が出来たよ、愛しいエヴァ。
君はこの世界が与えたもうた僕の永遠の半身……。
あぁそうだね。
君がこの世界に生を受けた時より僕はただ君だけを永遠に近い時間を掛けて愛してきたのだよ。
そして今回こそは誰にも君を奪われない為に僕は君が誕生した時婚約を申し出たというのに、愚かな君の両親は君と僕との愛に罅を入れてしまったのだよ。
お陰で僕は君を永遠に僕のモノにする為に何度君の命を狙った事だろう。
でもね愛するエヴァンジェリン、君の心と愛らしい身体にその器に入っているだろう命さえいや、君の体内に流れる血の一滴すらそれはもう僕のモノなのだからね。
エヴァンジェリン……君と言う存在程に僕の心を掻き乱す女神はこの世の何処を探してもいない。
君が僕のモノになりさえすればシャロン等という国なんてものはいらないのだよ。
僕と一緒にこの昏い闇の中でお互いの身体を交わらせ、永遠に闇という海の中で一つに溶け合うんだ。
それはとても崇高で美しいものなのだよ。
あぁあの二年前の朔の夜、八年掛けて漸く君と出逢えた特別の夜に僕は堪らなく興奮してしまったよ。
僕を見て恐れ怯える君の一番美しい姿を僕だけに見せてくれた瞬間、余りの幸福感に思わず身悶えしてしまったんだ。
君が去ってからも興奮が収まらなくて、あの後ジェフリーが見つけてくれた君の贋物を感情のままに嬲り殺してしまったのだからね。
でも愛らし過ぎる君がいけないのだよ。
この僕を本気で興奮させるのだから……。
だけど今君は僕の腕の中だ。
流石のラファエルも君が僕の腕の中だと知ると勝手が違うみたいだね。
ふふん、僕とそっくりな綺麗な顔をあの様に怒りで歪ませて、それを間近で見ている僕は実に愉快だよ。
シャロンも僕の大事な暗殺集団という玩具達をこれまでの間、君は多くのモノを僕から奪ったのだからね。
まぁ国や玩具も僕にしてみれば大したものではない、かな。
ただ色々やらかしてくれた中でも一番に許せなかった十年前の事だ。
君が画策をして僕の目の届かない所へ愛しいエヴァンジェリンを隠した事だったかな。
然も君の妃だって?
笑わせないで貰いたいね。
僕は断じて君なんかに大切なエヴァンジェリンをあげたりはしない。
僕はエヴァンジェリンの甘い唾液の一滴でさえも君には絶対にあげない。
だ・か・ら返して貰うね、僕のエヴァンジェリンを……。
あぁそれから二年前に僕が施したのにも拘らず、君達が無粋にも封印してくれた僕とエヴァンジェリンの愛の刻印を、先程彼女の甘い項を舐めて解呪したからね。
ふふ、これで彼女も僕の事を思い出してくれるよ。
まぁ解呪をした刺激で今彼女は愛らしい眠り姫となってしまったけれど、それも直に目が覚めるだろう。
そうしてエヴァ、君が目を覚めた時に全てを思い出のだよ。
この世で再び僕と巡り合った訳を……ね。
悪いねラファエル。
僕は今大切なエヴァンジェリンを抱いているから今回は君の相手はしないよ。
その代わり僕にも闇の影はいるからね。
影達には君達の相手をして貰う事にするよ。
「さぁ手加減はいらない。好きに料理するといいよ。そう、だね、ラファエルの息の根を止めた者にはご褒美として一つ願いを叶えてあげよう」
そう僕が愉しげに言葉を発したのと同時に地面や家の陰からと、あらゆる影と言う影の中より僕の暗殺集団という玩具達が闇色の装束を纏いふらりふらりと闇の召喚魔法によって僕の周りに現れる。
彼らは幼い頃より僕の命令を忠実に遂行する為だけに存在する僕の愉快な玩具。
また彼らには普通の人間の様などうでもいい感情は存在しない。
だから迷いと言うものがない。
そうして僕の命じるままに玩具は胸元より暗器を取り出し、ラファエルや彼に従う人間達へと飛びかかる。
僕はそれをただ静かに見護るだけ。
どちらが勝つかなんてどうでもいい。
僕の玩具は強いけれど絶対はない。
何故なら玩具は使えば使う程に何時かは壊れるものだろう。
だから壊れるまでの間だけかな。
僕を退屈にさせないでくれればいいだけなのさ。
そう愛しいエヴァンジェリンが再び目覚めるまでの時間、僕を十分に愉しませてくれればいい。
ふふ、眠り姫は目覚めた最初の王子様に恋をするのだから……。
その為の刻印なのだからね。
漸く今この腕に君を抱く事が出来たよ、愛しいエヴァ。
君はこの世界が与えたもうた僕の永遠の半身……。
あぁそうだね。
君がこの世界に生を受けた時より僕はただ君だけを永遠に近い時間を掛けて愛してきたのだよ。
そして今回こそは誰にも君を奪われない為に僕は君が誕生した時婚約を申し出たというのに、愚かな君の両親は君と僕との愛に罅を入れてしまったのだよ。
お陰で僕は君を永遠に僕のモノにする為に何度君の命を狙った事だろう。
でもね愛するエヴァンジェリン、君の心と愛らしい身体にその器に入っているだろう命さえいや、君の体内に流れる血の一滴すらそれはもう僕のモノなのだからね。
エヴァンジェリン……君と言う存在程に僕の心を掻き乱す女神はこの世の何処を探してもいない。
君が僕のモノになりさえすればシャロン等という国なんてものはいらないのだよ。
僕と一緒にこの昏い闇の中でお互いの身体を交わらせ、永遠に闇という海の中で一つに溶け合うんだ。
それはとても崇高で美しいものなのだよ。
あぁあの二年前の朔の夜、八年掛けて漸く君と出逢えた特別の夜に僕は堪らなく興奮してしまったよ。
僕を見て恐れ怯える君の一番美しい姿を僕だけに見せてくれた瞬間、余りの幸福感に思わず身悶えしてしまったんだ。
君が去ってからも興奮が収まらなくて、あの後ジェフリーが見つけてくれた君の贋物を感情のままに嬲り殺してしまったのだからね。
でも愛らし過ぎる君がいけないのだよ。
この僕を本気で興奮させるのだから……。
だけど今君は僕の腕の中だ。
流石のラファエルも君が僕の腕の中だと知ると勝手が違うみたいだね。
ふふん、僕とそっくりな綺麗な顔をあの様に怒りで歪ませて、それを間近で見ている僕は実に愉快だよ。
シャロンも僕の大事な暗殺集団という玩具達をこれまでの間、君は多くのモノを僕から奪ったのだからね。
まぁ国や玩具も僕にしてみれば大したものではない、かな。
ただ色々やらかしてくれた中でも一番に許せなかった十年前の事だ。
君が画策をして僕の目の届かない所へ愛しいエヴァンジェリンを隠した事だったかな。
然も君の妃だって?
笑わせないで貰いたいね。
僕は断じて君なんかに大切なエヴァンジェリンをあげたりはしない。
僕はエヴァンジェリンの甘い唾液の一滴でさえも君には絶対にあげない。
だ・か・ら返して貰うね、僕のエヴァンジェリンを……。
あぁそれから二年前に僕が施したのにも拘らず、君達が無粋にも封印してくれた僕とエヴァンジェリンの愛の刻印を、先程彼女の甘い項を舐めて解呪したからね。
ふふ、これで彼女も僕の事を思い出してくれるよ。
まぁ解呪をした刺激で今彼女は愛らしい眠り姫となってしまったけれど、それも直に目が覚めるだろう。
そうしてエヴァ、君が目を覚めた時に全てを思い出のだよ。
この世で再び僕と巡り合った訳を……ね。
悪いねラファエル。
僕は今大切なエヴァンジェリンを抱いているから今回は君の相手はしないよ。
その代わり僕にも闇の影はいるからね。
影達には君達の相手をして貰う事にするよ。
「さぁ手加減はいらない。好きに料理するといいよ。そう、だね、ラファエルの息の根を止めた者にはご褒美として一つ願いを叶えてあげよう」
そう僕が愉しげに言葉を発したのと同時に地面や家の陰からと、あらゆる影と言う影の中より僕の暗殺集団という玩具達が闇色の装束を纏いふらりふらりと闇の召喚魔法によって僕の周りに現れる。
彼らは幼い頃より僕の命令を忠実に遂行する為だけに存在する僕の愉快な玩具。
また彼らには普通の人間の様などうでもいい感情は存在しない。
だから迷いと言うものがない。
そうして僕の命じるままに玩具は胸元より暗器を取り出し、ラファエルや彼に従う人間達へと飛びかかる。
僕はそれをただ静かに見護るだけ。
どちらが勝つかなんてどうでもいい。
僕の玩具は強いけれど絶対はない。
何故なら玩具は使えば使う程に何時かは壊れるものだろう。
だから壊れるまでの間だけかな。
僕を退屈にさせないでくれればいいだけなのさ。
そう愛しいエヴァンジェリンが再び目覚めるまでの時間、僕を十分に愉しませてくれればいい。
ふふ、眠り姫は目覚めた最初の王子様に恋をするのだから……。
その為の刻印なのだからね。
0
お気に入りに追加
245
あなたにおすすめの小説
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
死罪の王妃は侍女にタイムリープしました
もぐすけ
ファンタジー
私は王国の王妃だったが、王子殺害の冤罪で服毒自殺を強要され、毒を飲んで死んだのだが、気がつくと六ヶ月前にタイムリープしていた。しかし、王妃である自分自身ではなく、六ヶ月前に王妃のお付きになった侍女のエリーゼに転移してしまったのだ。しかも、前世の日本での知識を思い出すというおまけつきだった。
侍女になってみると、自分を信じない王と自分を陥れた側室への復讐とか、死罪を免れるとかはどうでもよくなってしまったが、罪のない王子や冤罪で死罪になる王妃をそのままにしておくのは気が引ける。
そこで、エリーゼこと私は、王妃である六ヶ月前の私に、全部ぶっちゃけてみることにした。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
エルネスティーネ ~時空を超える乙女
Hinaki
ファンタジー
16歳のエルネスティーネは婚約者の屋敷の前にいた。
いや、それ以前の記憶が酷く曖昧で、覚えているのは扉の前。
その日彼女は婚約者からの初めての呼び出しにより訪ねれば、婚約者の私室の奥の部屋より漏れ聞こえる不審な音と声。
無垢なエルネスティーネは婚約者の浮気を初めて知ってしまう。
浮気相手との行為を見てショックを受けるエルネスティーネ。
一晩考え抜いた出した彼女の答えは愛する者の前で死を選ぶ事。
花嫁衣装に身を包み、最高の笑顔を彼に贈ったと同時にバルコニーより身を投げた。
死んだ――――と思ったのだが目覚めて見れば身体は7歳のエルネスティーネのものだった。
アレは夢、それとも現実?
夢にしては余りにも生々しく、現実にしては何処かふわふわとした感じのする体験。
混乱したままのエルネスティーネに考える時間は与えて貰えないままに7歳の時間は動き出した。
これは時間の巻き戻り、それとも別の何かなのだろうか。
エルネスティーネは動く。
とりあえずは悲しい恋を回避する為に。
また新しい自分を見つける為に……。
『さようなら、どうぞお幸せに……』の改稿版です。
出来る限り分かり易くエルの世界を知って頂きたい為に執筆しました。
最終話は『さようなら……』と同じ時期に更新したいと思います。
そして設定はやはりゆるふわです。
どうぞ宜しくお願いします。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
【完結】やり直しの人形姫、二度目は自由に生きていいですか?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「俺の愛する女性を虐げたお前に、生きる道などない! 死んで贖え」
これが婚約者にもらった最後の言葉でした。
ジュベール国王太子アンドリューの婚約者、フォンテーヌ公爵令嬢コンスタンティナは冤罪で首を刎ねられた。
国王夫妻が知らぬ場で行われた断罪、王太子の浮気、公爵令嬢にかけられた冤罪。すべてが白日の元に晒されたとき、人々の祈りは女神に届いた。
やり直し――与えられた機会を最大限に活かすため、それぞれが独自に動き出す。
この場にいた王侯貴族すべてが記憶を持ったまま、時間を逆行した。人々はどんな未来を望むのか。互いの思惑と利害が入り混じる混沌の中、人形姫は幸せを掴む。
※ハッピーエンド確定
※多少、残酷なシーンがあります
2022/10/01 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、二次選考通過
2022/07/29 FUNGUILD、Webtoon原作シナリオ大賞、一次選考通過
2021/07/07 アルファポリス、HOT3位
2021/10/11 エブリスタ、ファンタジートレンド1位
2021/10/11 小説家になろう、ハイファンタジー日間28位
【表紙イラスト】伊藤知実さま(coconala.com/users/2630676)
【完結】2021/10/10
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
【完結】シナリオに沿ってやり返そうと思います。
as
ファンタジー
乙女ゲームの強制力により婚約破棄を言い渡され、ヒロインが別の攻略対象者を選んだせいで元婚約者と結婚させられたイリーニア。強制力があるなら、シナリオに沿ってやり返してやる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる