惑星屋

直哉

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人は外見ではなく中身で勝負しろ

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な!!何だこの船の数は!!

おいおい。落ち着けよ紫縁。
これくらい俺の愛機にかかればどうってことない。

いや、いや。100隻はいるんじゃないか?
なんかどっかの国の偉い人が乗ってそうな船が真ん中にいるし。

大丈夫大丈夫。
トオル。頼んだぞ

はい。ジョンさん
ポチッ

ウィーーン。
目標10キロメートル先。
砲撃します
ドンっ

なっ!!!!!
なんで1発で半分を消滅できるのよ!!
こわすぎるわよ

すごいだろ?
この船は並の海賊船じゃあ相手にもならないからな。

すごいどころじゃないわよ。

よし!トオル!画面を相手の船に繋げろ!

了解しました。

ガガガガ。ああ、あ、あ
聞こえるかゴミ共
お前らには2つの選択肢がある。
金を置いていくか、死ぬかだ。
さあどうする?

われらの負けだ。降参する。

な!行けませんぞ若っ!!
このままでは若は殺されますぞ。

いやいや、別に殺そうなんてしてないぞ。
まあ、いい。船をドッキングさせるから、金をもってこっちに来い。
さすれば助けてやろう。

くっ。
すまぬ、ジイヤ。私が欲をかいたばかりに。

いえ。若がすること。
私は最期までお供しますぞ。

ウィーーン。

さて、お前がここの親玉か?

いかにも。我はドワール星の第2王子。ジョアンだ。

そうか。聞いた事の無い星だな。それで?金は持ってきたんだろうな。

ああ、これで全てだ。
だが、頼む。私の命はいい。部下たちの命だけは助けてやってくれぬか。

な!若っ。お待ちください!!
取るなら私の命を!!

だから、命は取らないっていってるだろ。

ほんとに取らないのか?

ああ。無駄な殺生はしたくないからな。
それにしてもお前。すんごいブサイクな顔だな。
エイリアンかと思ったぞ。

はは。よく言われるのだ。
この顔のせいで父からも見捨てられ、国を追われたからな。

グッ。若は優しすぎるのです。
我ら家臣は若のその優しき心に惹かれ共に国をたったのですぞ。

ああ、みなありがとう。。
だが、私はお前たちの船を攻撃してしまった。
そのせいで、多くの仲間を失った。

、、、、、、。
おい、なんだよその目は。紫縁。
俺が悪者みたいな目で見やがって。

いや、お主は悪くない。悪いのは全て私なのだ。部下が腹を空かせていてな。かれこれ1週間は水しか口にしておらぬ。

な!!1週間!!
なんでそんなに!

女王が、食べ物に毒を混ぜてたみたいでな。
食べる前に気づけたからよかったものの。
それで、食糧を皆にたべさせたくこんなことをしてしまった。
ほんとうにすまなかった。

ん?女王ってことはお前の母ちゃんか?

いや。私の母は女中だったからな。
その時に父に見初められ、私を身ごもったのだ。

ああ、そうなんだな。
まあ細かいことないいか。
そんなに全員腹を好かせてるなら皆に飯を食わせてやるよ。
おーい。ともじい。
こいつらに飯を食わせてやってくれ

かしこまりました。ジョン様

!!!!!
いいのか!????

ああ。なんか後味も悪いしな。

すまない。私のことはいいから、部下たちに先に食わせてやってくれ。

ああ。もう。お前も食うんだよ。
食って元気になって。そして俺の役に立て。

む。。役に立つとはどーゆーことだ。

俺たちはいま、強い敵に立ち向かおうとしている。
少しでも人が多い方がいいからな。
お前らもついてこい。

強大な敵?
それわどこにいるのだ

マニアっていう惑星だ。

む。そうか。お主たちもマニアへ向かおうとしていたのだな。

おいおい。お前たちもって。ひょっとしてマニアへ行こうとしてたのか?

ああ。私はこう見えて博士の称号を持っていてな。
そこでは瘴気の勉強をしていたので、そこそこ理解はある。
今回は数年ぶりに発生したと言われる瘴気を間近で見に行き、検体を取りに行こうとしてたのだ。

おいおい。瘴気の研究って。
なんでそんなものしてたんだ。

実はな。私のこの顔も瘴気が原因なのだ。
私が生まれた時。なぜか瘴気が部屋中に充満しててな。
本当の母上は死に、私だけが生き残ったのだ。

そうなのか。なんで瘴気が発生したしたんだ?

それが分からぬのだ。
人工的に作り出せるものなのか。本当にたまたま発生したのか。
それを調べるために研究を始めたのだ。
まあ、周りはその研究を不気味がってこの容姿も相まって近づかなくなったがな。

まあ、なんだ。お前も苦労してるんだな。

いやいや。我はどうってことないぞ。こんな容姿でも、我を慕ってくれるもの達がいるからな。
それに、私が研究を始めたのは母の死の真相を知りたかったのはもちろん、私と同じ苦しみをもつものを救いたかったからなのだ。

うう。若っ。なんとお優しい。。

そうなのか。それで?瘴気は何か分かったのか。

うむ。恐らく瘴気とは人の怨念などを集めたもので、人工的に作るとこができる。
今回のマニアも恐らく何者かが策略したものだろう。

!!!!!
どういうことだ!!
あれは魔王が原因なんだろう??

お、おい。落ち着けよ紫縁。

そうだよ紫縁ちゃん。落ち着いて

魔王なんてものはこの世にいない。
おそらく、君が言っている魔王っていうのは、マニアをあんな風にした張本人だろう。

で、でも!モンスターだって

紫縁殿だったか。
そのモンスターの特徴を言ってくれぬか?

う、うん。
なんか、大きな牛みたいなものとか、怪鳥みたいのとか。それに人間みたいな姿のものとか。
あれがモンスターではなかったらなんだというのだ!!!

うつ。あれわ、もともとは家畜や本当の人間達なのだ。

!!!!!!??
な、どういうことだ。お前嘘をついてるんじゃないだろうな。

貴様!若に向かって、お前とは!

よい。じいや。
うむ。本当だ。

よく見てくれ。紫縁殿。
私のこの顔を。お主が言っていた魔人にどことなく似ていないだろうか?

たしかに。その肌の色。あの時の魔人と同じ、、、

おいおい。まじかよ。
じゃあ、瘴気で化け物になったヤツらはどうなるんだ?

ああ。私ぐらいの中途半端だとまだましだが。
完全に浴びると、理性を失い、ただただ暴れ回る怪物となる。

そ、それわ。
戻せたりするのか、、?

いーや。今のところ手段はない。
ただ、マニアには聖なる力を操る聖女が居ると聞く。そのものたちなら瘴気落ちしたもの達も救えるかもしれん。
瘴気が完全に身体をまわってしまったのなら、どうなるかはわからないが。。
私が考えるに、その力を邪魔とおもった者が今回の犯人なのではないだろうか。

おいおい。なんかでっけえ事になってきたじゃねえか。
というか、紫縁。お前ならこの王子の身体も治せるんじゃないか?

む?どういうことだ?

ああ。こいつがその聖なる力を持つ一族の1人なんだよ。

な!!誠か!!!

ザッ

お、おい。何だ急にお前の部下たちが跪いて。

お願い致します。
どうか、どうか若のこの姿を治してやってはくれませんでしょうか。

お願いします!!!

おい。辞めぬかお前たち。
私は別にこの容姿でも気にしてないぞ。

若。貴方様はもう充分苦しんできたではございませんか。
私は知っていますぞ。夜に1人で布団の中で声を押し殺して泣いていたことを。
なぜ自分だけこの容姿で生き残ったのか。
誰も頼る人がおらず、1人寂しく日々を過ごされていた事も。

ッ!!な、なにを。

もう良いではありませぬか。ご自分を許して差し上げても。
貴方様を身ごもったらから、若のお母様が死んだのではありませぬ。
あれは、おそらく

おい!それ以上言うな!
それを言ってしまえばお前たちは。。

いいのです。私たちは現女王が憎くてしょうがない。
優しき貴方様にこのような思いをさせ、果てには食事に毒を仕込むなど。
到底許せることでは無いのです。

お前たち。。

どうか聖女様。
若を。治してやってはくれませぬか。

おい。こう言ってるぞ聖女様。

で、でも。
やったことないし

いいから。いっぺんやってやれ
出来なくてもお前を責めたりしねえよ。
この王子は

う、うん。

いい?やってみても。

む。いいのか。本当に
そなたの力は貴重であろう。

いいのよ。この男の星にいた時には、男のシンボルを治療して回っていたから。

む?シンボル?
まあ、それならお願いしてもいいだろうか、、、

うん。
行くよ

大きな光が、ジョアンの身を包んだ。

、、、、、、、。
む?終わったのか?
どうだ?治ったかじいや。

。。。。
おい、どうしたお前たち。
やはり治ってないのか。。

若っ。、、くっ
どうぞご自分でその姿をみてください。

む?鏡か。
鏡など避けてきた人生だったからな。
少し怖いぞ。

いいから!さあ!

わ、わかった。
どれどれ

!!!!!!!!!????
。。。。わ、わたしの姿が、、

はい。、若っ。
これが本来の若のお姿なんですね。。

ああ、、これが。。
そうか。私は母上に似ていたのだな。
このペンダントに写っている母上にそっくりではないか。

ええ。。若の母上そっくりでございます。

そうか。そうか。、、、

お、おい!!お前!
めちゃくちゃイケメンじゃねえか!
髪の毛も、あんなゴワゴワのくせっ毛だったのに。サラサラの金髪ストレートじゃねえか

ああ。ほんとに夢みたいだ。。
ありがとう。ほんとうにありがとう。
紫縁殿。

い、いいよ!そんなこと

いやいや、お主は私の恩人だ。一生忘れぬ。

おいおい。そんなイケメンな顔で紫縁口説いてんじゃねえよ。
こいつ男の耐性ないんだから。

む。それは失礼した。
だが、本当に感謝してもし足りないくらいだ。

若っ。本当によかったですね。。

おいおい、いつまで泣いているんだじいや。
それにお前たちまで。
まあ、なんだ。これからも私と共に人生を歩んで言ってくれ。

は!!!!!
この命尽きるまで必ずや若様と共に。

うん。ありがとう!!!!

ジョアンは今までに見せたことのない笑顔で笑ったのだった。




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