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第1話 シンデレラ大地に立つ
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むかしむかし あるところにシンデレラと言うそれはそれは美しい女の子がいました。
しかし、シンデレラは母さんを早くに亡くし──。
父さんが連れて来た後妻さんには、二人の連れ子がおりました。
突然、三人も家族が増えたわけですから、父さん発奮致しましてですね、頑張って働いたのですが、あえなく過労で倒れ、そのまま身罷ってしまいました。
後妻さんは後家さんになってしまいました。
子供は三人の女子ばかり。
後家さん、これは途方に暮れます。
「私の人生、いいことなんてなにもなかった……。フレッ○スガムが2、3度当たったくらいよ……」
とまぁ、大変な落ち込みようで、見てるこっちが可哀想になるくらいでした。
シンデレラは気の毒な継母に声をかけました。
「まぁ、継母さん。人生いろいろあらぁな」
「そうね。フフ。いつまでも落ち込んでられない。さぁて! お針子でもしようかしらね?」
「その意気さね」
後家さんは一生懸命働きました。
しかし、このままでは後家さんも父さんと同じ道をたどってしまうかもしれません。
シンデレラは妹たちに話しかけました。
「ねぇ。ドリゼラとアナスタシア? このままじゃ、母さんが病気になってしまうかもしれない。そうなったら、私たち体を売って生活しなくちゃならなくなるわよ?」
妹たちは悲痛な声をあげました。
「でも、姉さんがなんとかしてあげる。継母さんが楽になるように、スライムでも100匹倒して来るわ!」
妹たちは手を叩いて「わぁ」と喜びの声を上げました。
「ふふ。今日はお肉が食べられるかもね」
シンデレラは両手を腰に当ててえばりました。
シンデレラはすぐさまフィールド上にでました。
ああ、説明してませんでしたね。これはこれは。
大体見当はついたと思われますが、この世界は魔王と人間がバチバチやりあう世の中──。
だから、外は魔物であふれてる……っていう。
(ていう?)
シンデレラのその手には角材が握られてました。
「さぁ~て。とはいうもの──。スライムはどこにいるのかしらん?」
と一人ごちますと、突然の戦闘音。
スライムは シンデレラが みがまえるまえに おそいかかってきた!
ミス! ダメージを受けない!
「当たらなければどうということはない」
例えスライムが戦艦級のビームライフルを射撃してきたとしても当たらなければどうということはない。そういうことらしいです。
(なにが?)
スライムは再度攻撃を仕掛けます。
しかし、シンデレラはそれすらもかわしてしまいます!
「なぜ、攻撃がミスなのかわかる?」
スライムに問いかけますが、人語を解しないスライムが答えられるわけがありません。
それでも彼女は続けます。
「それは、私が未婚だからよ。ミセスじゃない。ミスだから」
…………。
静寂でした。
あまりのくだらなさに、作者は自分で考えたことにしないことにしました。
この女が勝手に言った──。そういうことにしようと。
(オマエが勝手だよ)
シンデレラは角材をかまえ、スライムに狙いをさだめます。
「アンタを倒せば、2ゴールド手に入る。そしたらパンを家族分買って帰れる!」
スライムは相当に怯えた顔をしました。
……まぁ、顔はどこにあるかわかりませんけどね。
不定形生物だから。
シンデレラは、このスライムを倒して2ゴールド。
100匹倒せば200ゴールド。
そしたら、あれも買って、これも買って──ウシシ。
「あ、あら?」
スライムは逃げ出した!
「畜生ッ!」
捕らぬ狸の皮算用をしている間に、敵もさるもの。
スライムは命の危機を悟り逃げ出し、シンデレラは角材を地面に打ちつけたのでした。
「これじゃ、パンが買えない。なんてみじめなの──?」
誰のせいでもありゃしない。
その時、シンデレラの顔になにか張り付きます。
「キャ!」
シンデレラは死ぬほどもがきました。
「なに! やだ! 虫!?」
シンデレラは顔からそれを引きはがしました。
「──なんだ、紙かぁ。撒きチラシ??」
手に取ってそれを見てみますと次のように書いてあります。
「えーと、何々? 愚かな人間たち各位……。愚かな人間たちにおかれましては日々ご健勝のことと拝察いたします。さて、このたび我々魔族帝国と滅ぼされるべき生き物、人間の親睦を図りまして、魔王様が武道会を開きます。賞金は100万ゴールドです。奮って参加してね! 待ってるよ。
※参加無料!だけど観戦は2ゴールド無心します。っと…。
え? 100万ゴールド! 100万ゴールドですって!?
それさえあれば、ドリゼラの大好きなサツマイモをたくさん買ってあげれる……。
アナスタシアにトウモロコシだって……!
ああ、神様! いやさ、魔王様!
なんてこと!? なんてことなの!?
ええと、武道会のルールは、武道台の上で戦い、相手が降参すれば勝ち、相手を場外に落とせば勝ち、相手を殺してしまっては負けという例のルール。なるほど! ドラゴン〇ールのあれね!」
作者が伏せているのに、勝手にしゃべるこの女。
この女が憎い。
シンデレラは小躍りして帰りました。
しかし、シンデレラは母さんを早くに亡くし──。
父さんが連れて来た後妻さんには、二人の連れ子がおりました。
突然、三人も家族が増えたわけですから、父さん発奮致しましてですね、頑張って働いたのですが、あえなく過労で倒れ、そのまま身罷ってしまいました。
後妻さんは後家さんになってしまいました。
子供は三人の女子ばかり。
後家さん、これは途方に暮れます。
「私の人生、いいことなんてなにもなかった……。フレッ○スガムが2、3度当たったくらいよ……」
とまぁ、大変な落ち込みようで、見てるこっちが可哀想になるくらいでした。
シンデレラは気の毒な継母に声をかけました。
「まぁ、継母さん。人生いろいろあらぁな」
「そうね。フフ。いつまでも落ち込んでられない。さぁて! お針子でもしようかしらね?」
「その意気さね」
後家さんは一生懸命働きました。
しかし、このままでは後家さんも父さんと同じ道をたどってしまうかもしれません。
シンデレラは妹たちに話しかけました。
「ねぇ。ドリゼラとアナスタシア? このままじゃ、母さんが病気になってしまうかもしれない。そうなったら、私たち体を売って生活しなくちゃならなくなるわよ?」
妹たちは悲痛な声をあげました。
「でも、姉さんがなんとかしてあげる。継母さんが楽になるように、スライムでも100匹倒して来るわ!」
妹たちは手を叩いて「わぁ」と喜びの声を上げました。
「ふふ。今日はお肉が食べられるかもね」
シンデレラは両手を腰に当ててえばりました。
シンデレラはすぐさまフィールド上にでました。
ああ、説明してませんでしたね。これはこれは。
大体見当はついたと思われますが、この世界は魔王と人間がバチバチやりあう世の中──。
だから、外は魔物であふれてる……っていう。
(ていう?)
シンデレラのその手には角材が握られてました。
「さぁ~て。とはいうもの──。スライムはどこにいるのかしらん?」
と一人ごちますと、突然の戦闘音。
スライムは シンデレラが みがまえるまえに おそいかかってきた!
ミス! ダメージを受けない!
「当たらなければどうということはない」
例えスライムが戦艦級のビームライフルを射撃してきたとしても当たらなければどうということはない。そういうことらしいです。
(なにが?)
スライムは再度攻撃を仕掛けます。
しかし、シンデレラはそれすらもかわしてしまいます!
「なぜ、攻撃がミスなのかわかる?」
スライムに問いかけますが、人語を解しないスライムが答えられるわけがありません。
それでも彼女は続けます。
「それは、私が未婚だからよ。ミセスじゃない。ミスだから」
…………。
静寂でした。
あまりのくだらなさに、作者は自分で考えたことにしないことにしました。
この女が勝手に言った──。そういうことにしようと。
(オマエが勝手だよ)
シンデレラは角材をかまえ、スライムに狙いをさだめます。
「アンタを倒せば、2ゴールド手に入る。そしたらパンを家族分買って帰れる!」
スライムは相当に怯えた顔をしました。
……まぁ、顔はどこにあるかわかりませんけどね。
不定形生物だから。
シンデレラは、このスライムを倒して2ゴールド。
100匹倒せば200ゴールド。
そしたら、あれも買って、これも買って──ウシシ。
「あ、あら?」
スライムは逃げ出した!
「畜生ッ!」
捕らぬ狸の皮算用をしている間に、敵もさるもの。
スライムは命の危機を悟り逃げ出し、シンデレラは角材を地面に打ちつけたのでした。
「これじゃ、パンが買えない。なんてみじめなの──?」
誰のせいでもありゃしない。
その時、シンデレラの顔になにか張り付きます。
「キャ!」
シンデレラは死ぬほどもがきました。
「なに! やだ! 虫!?」
シンデレラは顔からそれを引きはがしました。
「──なんだ、紙かぁ。撒きチラシ??」
手に取ってそれを見てみますと次のように書いてあります。
「えーと、何々? 愚かな人間たち各位……。愚かな人間たちにおかれましては日々ご健勝のことと拝察いたします。さて、このたび我々魔族帝国と滅ぼされるべき生き物、人間の親睦を図りまして、魔王様が武道会を開きます。賞金は100万ゴールドです。奮って参加してね! 待ってるよ。
※参加無料!だけど観戦は2ゴールド無心します。っと…。
え? 100万ゴールド! 100万ゴールドですって!?
それさえあれば、ドリゼラの大好きなサツマイモをたくさん買ってあげれる……。
アナスタシアにトウモロコシだって……!
ああ、神様! いやさ、魔王様!
なんてこと!? なんてことなの!?
ええと、武道会のルールは、武道台の上で戦い、相手が降参すれば勝ち、相手を場外に落とせば勝ち、相手を殺してしまっては負けという例のルール。なるほど! ドラゴン〇ールのあれね!」
作者が伏せているのに、勝手にしゃべるこの女。
この女が憎い。
シンデレラは小躍りして帰りました。
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