14 / 18
脅しと無力化の差
しおりを挟む
乱入してきた、2台の車。
降りた木席皮は高そうなスーツ姿で、両手をズボンのポケットに入れている。
見るからにそっち系の面構えで、ビキビキとしたまま、静かに言う。
「長門……。てめーには、ガッカリだ。女子1人を連れてくる簡単なお使いすら、このザマとはな?」
カランビットナイフで槇島睦月と戦っていたリーダーである長門拓は、地面に座り込んだままで平身低頭。
「す、すみませ――」
「もう黙ってろ! バカの1つ覚えみたいに、謝るんじゃねえ! てめーの不始末は、あとで話すぞ? さーて、そこのガキ! ……そう。てめーだよ!!」
不機嫌そうに言った木席皮は、次に睦月を見た。
そのままで、話し出す。
「俺が会いたいのは、室矢カレナだ。スマホで呼び出せ! ……お前、あいつの親友なんだろ? 調べはついているんだよ」
立っている睦月は、全く動かない。
それを見た木席皮は、意外にも怒らず、傍で控えている手下へ命じる。
「おい! あいつを出せ!」
2台目のバンで、側面のドアが開かれた。
ガアーッと、レールを滑る音の後に――
「朱美!?」
睦月が叫んだ通り、バンから押し出されてきたのは外間朱美だった。
隣の若い男に、拘束された状態。
両手を縛られており、猿轡を嚙まされている。
涙目で何かを言っているようだが、言葉になっていない。
木席皮は、朱美について語る。
「ま、そーいうこった……。安心しな! 俺たちと同じ方向に歩いていたから、車で送って差し上げたんだよ。人けがない夜道は物騒だからなあ? ……こいつがどうなるのかは、てめーの態度による」
言葉を切った木席皮は、スーツの上着から1本を出した。
すかさず、隣の男がライターで火をつける。
フ―――ッ
夜空に、一筋の煙が立ち上った。
「これを吸い終わるまでに決めな? おっと! 本人確認もいるか……。少し喋らせてやれ」
目くばせを受けた男が、朱美の首に手を回しつつ、もう片方でナイフを突きつけた。
「いいな? 叫んだら、承知しないぞ!?」
別の1人が、彼女の猿轡を外す。
口が動くようになった朱美は、睦月を見た。
◇
この場を支配した木席皮は、余裕がある態度とは裏腹に、緊張していた。
長門拓は、凄腕の異能者だ。
こいつが実力行使に出ながら、あっさりと負けた以上、まともに戦っても勝ち目はねえ……。
ここで逃さず、型に嵌めなければ、サツが出てくるだろう。
嗅ぎ付けられる前に、どこかへ連れ込んで、他人に話せない状態にしねーと……。
とりあえず、数人にやらせるか?
中毒にするのは、まだ早い。
いつ、どうやって処分するのかは、あとで決めるとして……。
くそっ!
ここまで、話を大きくしやがって!!
室矢カレナは、あの『室矢』を名乗っている。
名誉市民のように、くだらん称号ではない。
俺の女にすれば、何でも手に入るだろう。
こんな田舎で下の幹部を気取っても、しょうがねえ!
せっかく、都心で成り上がるチャンスだってのに……。
まったく。
こいつらは、使えん!
5人がかりで女子高生を襲ったうえ、今だって俺が注意を引いているのに、あのガキの死角から襲うこともせず……。
1本目を吸い終わり、地面に落とす。
吸ガラを革靴の底で踏み消さず、苛立たしげに、次を取り出した。
咥えたまま、槇島睦月を見る。
吸っている間は、自分が困っているとバレずに格好をつけられる。
小学生と言ってもいい、童顔と身長。
そのくせ、異常なまでに場慣れしてやがる……。
ここへ来るまでに同じ高校の制服を見つけたから、人質にしてみたが――
「ツイてるな、俺は……」
「は?」
傍に立つ部下が、間抜けな声を上げた。
それを無視して、睦月の出方を窺う。
隣の男に捕まっている外間朱美は涙声で、睦月に呼びかける。
「ご、ごめん! でも、心配だった――」
「朱美! どっち!?」
睦月の問いかけで、朱美はビクッと動く。
その後に、大声で叫ぶ。
「ピ……ピ――マン!!」
隣の男が朱美に、猿轡をかませた。
「叫ぶなと言っただろうが! ああ?」
朱美の首に添えたナイフを押し付けるが、まだ早いと感じた木席皮は、すぐに止める。
「黙れ! ……んで、室矢カレナを呼ぶのか、呼ばないのか?」
木席皮は最後通告を言うも、表情を消した睦月は、周囲の小石や砂を吹き飛ばすように霊圧を放射した。
強いプレッシャー。
周りの空気が、肌を刺すように感じる。
彼女はそのシルエットを変えながら、呟く。
「響け、百雷……」
舌打ちした木席皮は、殺さない程度に人質を切り刻むしかないと覚悟した。
「分かった! それが、てめーの答えだな!? ……そいつを痛めつけろ! 死なない程度でな?」
「うっす!」
答えた男が朱美の首筋から顔にナイフを動かして、頬を軽く切ろうと――
男の目の前に、睦月。
気づけば、いたのだ。
セーラー服ではなく、藍色の小袖と黒袴。
剣道着と似たカラーリングだが、量産品とは思えない様子。
「なっ!?」
驚いた男は、とっさに朱美の首筋へブレードを突きつけ、睦月を脅そうと試みた。
けれども、ナイフを持つ右腕は本人の意思に反して、全く動かない。
睦月は自身の権能による糸で、あやとりのように男の右腕を拘束した。
理解できず、隙だらけの男に対して、正面から抱き着くような位置で左手を首の後ろに添えつつ、右手で顎の下からクイッと持ち上げる。
コキャキャッ
男の首が睦月の両手の動きに伴い、横へ捻じれた。
骨が鳴る音の直後、そいつの全身で力が抜ける。
両ひざが地面について、ドサッと横へ……。
「は?」
「え、何だ?」
周りの男たちは一部始終を見るには角度が悪く、油断していたことから、パニックになるだけ。
和装になった睦月は、朱美の襟首を持ちながら、一瞬で移動した。
降りた木席皮は高そうなスーツ姿で、両手をズボンのポケットに入れている。
見るからにそっち系の面構えで、ビキビキとしたまま、静かに言う。
「長門……。てめーには、ガッカリだ。女子1人を連れてくる簡単なお使いすら、このザマとはな?」
カランビットナイフで槇島睦月と戦っていたリーダーである長門拓は、地面に座り込んだままで平身低頭。
「す、すみませ――」
「もう黙ってろ! バカの1つ覚えみたいに、謝るんじゃねえ! てめーの不始末は、あとで話すぞ? さーて、そこのガキ! ……そう。てめーだよ!!」
不機嫌そうに言った木席皮は、次に睦月を見た。
そのままで、話し出す。
「俺が会いたいのは、室矢カレナだ。スマホで呼び出せ! ……お前、あいつの親友なんだろ? 調べはついているんだよ」
立っている睦月は、全く動かない。
それを見た木席皮は、意外にも怒らず、傍で控えている手下へ命じる。
「おい! あいつを出せ!」
2台目のバンで、側面のドアが開かれた。
ガアーッと、レールを滑る音の後に――
「朱美!?」
睦月が叫んだ通り、バンから押し出されてきたのは外間朱美だった。
隣の若い男に、拘束された状態。
両手を縛られており、猿轡を嚙まされている。
涙目で何かを言っているようだが、言葉になっていない。
木席皮は、朱美について語る。
「ま、そーいうこった……。安心しな! 俺たちと同じ方向に歩いていたから、車で送って差し上げたんだよ。人けがない夜道は物騒だからなあ? ……こいつがどうなるのかは、てめーの態度による」
言葉を切った木席皮は、スーツの上着から1本を出した。
すかさず、隣の男がライターで火をつける。
フ―――ッ
夜空に、一筋の煙が立ち上った。
「これを吸い終わるまでに決めな? おっと! 本人確認もいるか……。少し喋らせてやれ」
目くばせを受けた男が、朱美の首に手を回しつつ、もう片方でナイフを突きつけた。
「いいな? 叫んだら、承知しないぞ!?」
別の1人が、彼女の猿轡を外す。
口が動くようになった朱美は、睦月を見た。
◇
この場を支配した木席皮は、余裕がある態度とは裏腹に、緊張していた。
長門拓は、凄腕の異能者だ。
こいつが実力行使に出ながら、あっさりと負けた以上、まともに戦っても勝ち目はねえ……。
ここで逃さず、型に嵌めなければ、サツが出てくるだろう。
嗅ぎ付けられる前に、どこかへ連れ込んで、他人に話せない状態にしねーと……。
とりあえず、数人にやらせるか?
中毒にするのは、まだ早い。
いつ、どうやって処分するのかは、あとで決めるとして……。
くそっ!
ここまで、話を大きくしやがって!!
室矢カレナは、あの『室矢』を名乗っている。
名誉市民のように、くだらん称号ではない。
俺の女にすれば、何でも手に入るだろう。
こんな田舎で下の幹部を気取っても、しょうがねえ!
せっかく、都心で成り上がるチャンスだってのに……。
まったく。
こいつらは、使えん!
5人がかりで女子高生を襲ったうえ、今だって俺が注意を引いているのに、あのガキの死角から襲うこともせず……。
1本目を吸い終わり、地面に落とす。
吸ガラを革靴の底で踏み消さず、苛立たしげに、次を取り出した。
咥えたまま、槇島睦月を見る。
吸っている間は、自分が困っているとバレずに格好をつけられる。
小学生と言ってもいい、童顔と身長。
そのくせ、異常なまでに場慣れしてやがる……。
ここへ来るまでに同じ高校の制服を見つけたから、人質にしてみたが――
「ツイてるな、俺は……」
「は?」
傍に立つ部下が、間抜けな声を上げた。
それを無視して、睦月の出方を窺う。
隣の男に捕まっている外間朱美は涙声で、睦月に呼びかける。
「ご、ごめん! でも、心配だった――」
「朱美! どっち!?」
睦月の問いかけで、朱美はビクッと動く。
その後に、大声で叫ぶ。
「ピ……ピ――マン!!」
隣の男が朱美に、猿轡をかませた。
「叫ぶなと言っただろうが! ああ?」
朱美の首に添えたナイフを押し付けるが、まだ早いと感じた木席皮は、すぐに止める。
「黙れ! ……んで、室矢カレナを呼ぶのか、呼ばないのか?」
木席皮は最後通告を言うも、表情を消した睦月は、周囲の小石や砂を吹き飛ばすように霊圧を放射した。
強いプレッシャー。
周りの空気が、肌を刺すように感じる。
彼女はそのシルエットを変えながら、呟く。
「響け、百雷……」
舌打ちした木席皮は、殺さない程度に人質を切り刻むしかないと覚悟した。
「分かった! それが、てめーの答えだな!? ……そいつを痛めつけろ! 死なない程度でな?」
「うっす!」
答えた男が朱美の首筋から顔にナイフを動かして、頬を軽く切ろうと――
男の目の前に、睦月。
気づけば、いたのだ。
セーラー服ではなく、藍色の小袖と黒袴。
剣道着と似たカラーリングだが、量産品とは思えない様子。
「なっ!?」
驚いた男は、とっさに朱美の首筋へブレードを突きつけ、睦月を脅そうと試みた。
けれども、ナイフを持つ右腕は本人の意思に反して、全く動かない。
睦月は自身の権能による糸で、あやとりのように男の右腕を拘束した。
理解できず、隙だらけの男に対して、正面から抱き着くような位置で左手を首の後ろに添えつつ、右手で顎の下からクイッと持ち上げる。
コキャキャッ
男の首が睦月の両手の動きに伴い、横へ捻じれた。
骨が鳴る音の直後、そいつの全身で力が抜ける。
両ひざが地面について、ドサッと横へ……。
「は?」
「え、何だ?」
周りの男たちは一部始終を見るには角度が悪く、油断していたことから、パニックになるだけ。
和装になった睦月は、朱美の襟首を持ちながら、一瞬で移動した。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
聖女でなくなったので婚約破棄されましたが、幸せになります。
ユウ
恋愛
四人の聖女が守る大国にて北の聖女として祈りを捧げるジュリエット。
他の聖女の筆頭聖女だったが、若い聖女が修行を怠け祈らなくななった事から一人で結界を敷くことになったが、一人では維持できなくなった。
その所為で西の地方に瘴気が流れ出す。
聖女としての役目を怠った責任を他の聖女に責められ王太子殿下から責任を取るように命じられる。
「お前には聖女の資格はない!聖女を名乗るな」
「承知しました。すべての責任を取り、王宮を去ります」
「は…何を」
「祈り力が弱まった私の所為です」
貴族令嬢としても聖女としても完璧だったジュリエットだが完璧すぎるジュリエットを面白くおもわなかった王太子殿下はしおらしくなると思ったが。
「皆の聖女でなくなったのなら私だけの聖女になってください」
「なっ…」
「王太子殿下と婚約破棄されたのなら私と婚約してください」
大胆にも元聖女に婚約を申し込む貴族が現れた。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
海夏世もみじ
ファンタジー
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
兄がいるので悪役令嬢にはなりません〜苦労人外交官は鉄壁シスコンガードを突破したい〜
藤也いらいち
恋愛
無能王子の婚約者のラクシフォリア伯爵家令嬢、シャーロット。王子は典型的な無能ムーブの果てにシャーロットにあるはずのない罪を並べ立て婚約破棄を迫る。
__婚約破棄、大歓迎だ。
そこへ、視線で人手も殺せそうな眼をしながらも満面の笑顔のシャーロットの兄が王子を迎え撃った!
勝負は一瞬!王子は場外へ!
シスコン兄と無自覚ブラコン妹。
そして、シャーロットに思いを寄せつつ兄に邪魔をされ続ける外交官。妹が好きすぎる侯爵令嬢や商家の才女。
周りを巻き込み、巻き込まれ、果たして、彼らは恋愛と家族愛の違いを理解することができるのか!?
短編 兄がいるので悪役令嬢にはなりません を大幅加筆と修正して連載しています
カクヨム、小説家になろうにも掲載しています。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。
木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるアルティリアは、婚約者からある日突然婚約破棄を告げられた。
彼はアルティリアが上から目線だと批判して、自らの妻として相応しくないと判断したのだ。
それに対して不満を述べたアルティリアだったが、婚約者の意思は固かった。こうして彼女は、理不尽に婚約を破棄されてしまったのである。
そのことに関して、アルティリアは実の父親から責められることになった。
公にはなっていないが、彼女は妾の子であり、家での扱いも悪かったのだ。
そのような環境で父親から責められたアルティリアの我慢は限界であった。伯爵家に必要ない。そう言われたアルティリアは父親に告げた。
「私は私で勝手に生きていきますから、どうぞご自由にお捨てになってください。私はそれで構いません」
こうしてアルティリアは、新たなる人生を送ることになった。
彼女は伯爵家のしがらみから解放されて、自由な人生を送ることになったのである。
同時に彼女を虐げていた者達は、その報いを受けることになった。彼らはアルティリアだけではなく様々な人から恨みを買っており、その立場というものは盤石なものではなかったのだ。
転生をしたら異世界だったので、のんびりスローライフで過ごしたい。
みみっく
ファンタジー
どうやら事故で死んでしまって、転生をしたらしい……仕事を頑張り、人間関係も上手くやっていたのにあっけなく死んでしまうなら……だったら、のんびりスローライフで過ごしたい!
だけど現状は、幼馴染に巻き込まれて冒険者になる流れになってしまっている……
もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ
中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。
※ 作品
「男装バレてイケメンに~」
「灼熱の砂丘」
「イケメンはずんどうぽっちゃり…」
こちらの作品を先にお読みください。
各、作品のファン様へ。
こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。
故に、本作品のイメージが崩れた!とか。
あのキャラにこんなことさせないで!とか。
その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる