79 / 272
第3章・神と精霊と、契約者と
第131話・光と影と、お約束の展開?
しおりを挟む
ガンバナニーワ王国王都中央。
そこにあるナニワ屋という商業ギルドで綿羊の綿毛を購入しました。
でも、際は予定の数よりは少ないため、ギルドの受付さんに教えてもらった道順に従って布問屋へと向かっていますが。
行けども行けども辿り着くことができません。
途中で道を聞いてみても、やはりガーッとかコンコンとかわかりずらい説明をされました。
それでも、もう近くまで来ているようなのであとは説明通りに行くしかないと頑張ってみたのですけれど。
「……なぁ、お嬢や。先ほどの角は右に曲がってコンコンコーンではなかったか?」
「うう、そのはずです。でも、ここはどう見てもスラム街ですよね?」
大通りから中に入り、角を曲がってゴワーッて進んで十字路をチャイヤーって曲がって。そこから先へとコンコンコーンと進みました。
すると、どうやらスラムに紛れ込んでしまったようで、広い道ではありますがあまり活気がないと言いますか、むしろ店など一つも開いていません。
「ふむ、これは道に迷ったということではないか?」
「そのようですね、引き返しますか」
「そうしたほうが良さそうじゃな……と、わしらが来た道は何処にいったんじゃ?」
「え?」
今来た道を戻ろうとしましたが。
そこにあったはずの道がありません。
いえ、この家と家の間には、確かに道があったはずなのですけれと。
「あら? 道がなくなっていますよ? これはどういうことでしょうか?」
「道が消えたというのか? それはどういう意味じゃ?」
「如何にもこうにも、ここの壁のところにあった道がなくて……あれぇ?」
クリムゾンさんに説明してから振り向きますと、今度は街道自体が消えてしまい、私たちは細い恥の真ん中に立っています。
ここにくる途中までは使っていた街道も消えてしまい、私たちは細い路地の中にポツンと立っています。
しかも、私たちの前後には武装した人々が立っていて、こちらを見ています。
「ん? お嬢ちゃん、道に迷ったのかい?」
「この辺りは道が入り組んでいてねぇ。迷い込んだっていうことは、この辺りの住民じゃないんだよな?」
ヘッヘッヘっと笑いながら、ゆっくりと間合いをつめてきました。
「あ、あの、急いでいますので通してもらえますか?」
「構わないよ。ただ、通行料を払ってもらえたら通してやるさ」
「あんたの所持金全部だ。あと、その綺麗な服も置いて行ってもらうし、お嬢ちゃんは奴隷ギルドに売り払ってやるから安心しろよ」
──ゾクッ
下卑た笑いとは、このような顔なのですか。
腰からナイフを引き抜いて、私たちに向かって近寄ってきますと。
──タッ!
いきなりクリムゾンさんの前の男がナイフを構えて駆け寄ってきて。
──シュンッ
その振り抜いてきたナイフを掻い潜って後ろに回り込むと、背後から腰に手を回して拳をクラッチ。
そのまま地面にある酒樽を持ち上げるようにぐいっと引き抜きますと、後方にそりかえって暴漢の頭を地面めがけて叩きつけましたよ!!
それ、死にますから!
「ふん。この程度の打撃程度で頭が割れるはずがあるまい。地面にぶつかる前に放ってやったわ、肩から地面にぶつかっただけじゃ」
「ぐうぁぁぁぁ、肩が、俺の肩が砕けたぁぁぁ」
左肩を押さえてのたうち回る暴漢。
そしてもう一人はナイフを構えている手が震えてきています。
「お! おい、こいつの肩を壊しやがってどうしてくれるんだ?」
「どうするもこうするも、人様に向かってナイフを向けてきて、追い剥ぎしようとしたではないか。人に武器を構えるということは、自分が向けられる覚悟があるということじゃよ……」
「な、なにを訳のわからないことを言ってやがる!」
逆上してナイフで斬り込んできましたが。
その右腕を膝の辺りに向かって蹴りを叩き込みますと、ぐるりと回って左足で暴漢の腹部に向かって強烈な蹴りを叩き込み……。
あ、あら~。
「す、すまんな。ちょいと蹴りの軌道を間違えたようじゃ」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
ええっと、言葉に~でき~な~いようです。
そこは、確か男性の急所ですよね?
そこに全力で蹴りが入ったのですから、口から泡を吹いて気絶しましたよ。
──グニャァァァァァァ
すると周囲の風景が歪み始め、元の街道が見えてきました。
これは一体何だったのでしょうか。
「どうやら古代魔術が封じられている魔導具を使ったのじゃろうなぁ。使っていた奴が意識を失ったので、効果が切れて元の空間に戻ったようじゃよ」
「そうなのですか……あら?」
ふと、股間を押さえて泡を吹いている人の近くに壊れた指輪があるのに気がつきました。
それを手に取りますが、鑑定結果は『砕けた魔導具』としか表示されません。
元々がどのようなものであったのかなど、壊れてしまってはわからないようです。
「それよりもお嬢、そこに布問屋があるではないか!!」
「え、どこに……ありました!!」
私たちが立っている街道の十字街、そこからすぐそこにこんこんっと進んだ場所に布問屋の看板がありましたよ!!
あら、うつったかもしれません。
「はぁ、つまりこの二人が、わしらを狙って魔導具で迷宮のような場所に引き摺り込んだだけで、とっくに近くまではきていたようじゃな?」
「そのようで……とりあえず、この二人は縛っておいて、問屋さんにでもお願いして騎士団にでも回収してもらいましょう」
すぐさまアイテムボックスから取り出したロープで男たちを縛り上げますと、クリムゾンさんが二人とも肩に担いでついてきてくれました。
「あの~、すいません。綿羊の綿毛が欲しいのですが」
「はい、いらっしゃいませ。職人さん? それともどこかの商会の方ですか?」
「フェイール商店という個人商隊です。こちらが商業ギルドの証明書、そしてこちらが紹介状です」
一通りの身分証明を取り出して提示します。
店員さんは丁寧に一つずつ確認してくれまして、商業ギルドで書いてもらった紹介状にもウンウン斗頷きながら笑顔で読んでくれています。
「わかりました。まさか南西のハーバリオス王国からいらっしゃったとは、遠路はるばるご苦労様です。それで、どらぐらい必要になりますか?」
「はい、実は少し多めになるのですけれど……」
羊皮紙を取り出して必要量を書き出します。
その間に、別の店員さんが騎士の方を呼びに走ってくれましたので、そちらはクリムゾンさんにお任せします。
「まあ、今のうちの在庫で間に合いますし、年明けにはまた届きますから大丈夫ですよ。倉庫は裏にありますので、そちらに馬車を回してもらえますか? それともアイテムバックをお持ちで?」
「いえ、アイテムボックスがありますので。では。先に支払いを済ませて構いませんか?」
「では、今計算しますね」
そのままパチパチとそろばんを弾く店員さん。
そして提示された金額をアイテムボックスから支払いますと、店員さんが困った顔になっていますけど。
「ひょっとして足りませんでしたか?」
「いえいえ、まさか本当に払うとは思っていなくてですね。この辺りでは、提示した金額をどこまで値切るか勝負っていう商人が多いもので、つい、いつもの癖で値切られるのを前提に値段を出しちゃいまして」
そう話しながら、少しだけおまけしてくれたらしく金貨を数枚、戻してくれました。
そして裏手に周り荷物を受け取ってから戻ってきたのですが、問屋さんの前では騎士の方と攫いのチュニックを着た商人が揉めています。
「おうおうおう!! こいつらはうちのシマで許可なく商人を襲っていた輩だ、責任を持ってリューガ屋が処分するから国の犬どもは帰ってくれ!!」
「またお前たちか……追い剥ぎ野党は騎士団で処分すると法で決まっているだろうが。わかったなら、とっとと帰ってくれ」
「冗談じゃない、島荒らしをそのまま騎士団に渡したなんてことになったら、リューガ屋のメンツが潰れるってものだ」
うわ、何か揉めていますよ。
「クリムゾンさん、何があったのですか?」
「それがな、氣騎士団が来てこの男たちを引き取ってもらおうとしたら、こちらのチンピラ風情がイチャモンをつけてきてなぁ」
「おいこらそこの赤い奴、誰がチンピラじゃい!!」
「お主らじゃわ。ということで、貴様らには引き渡さん、こやつらは国の法の下に裁いてもらうから帰れ帰れ」
──シッシッ
ああっ、その手の動きは相手を激情させますよ!!
「おう。なんじゃわ……れの足元、ズボンが汚れていますよ……と。では、わしらはこれで」
「な、なんだよ兄貴、こんなどこの誰だか……知らないけれど、おそらく騎士団が知っているかたなのですね……待ってくださいよォォォォォ」
あれれ?
チンピラさんが逃げて行きましたが。
「クリムゾンさん、何かしましたか?」
「睨んだだけじゃよ。タイタン族特有の『魔眼』でな」
「なるほど。では、あとは騎士団にお任せして、私たちは帰るとしますか?」
「その前に腹ごしらえじゃ。このガンバナニーワ王都中央は食い倒れの町とも言われていてな。とにかく美味いものがたくさんある。お嬢も腹ごなしをしてから帰らぬか?」
はぁ、やはり食いしん坊が発動しましたか。
まあ、道に迷ったのは予想外でしたけど、それでも想定した時間よりはかなり早く終わりました。
少しぐらいは寄り道をしても構いませんよね?
そこにあるナニワ屋という商業ギルドで綿羊の綿毛を購入しました。
でも、際は予定の数よりは少ないため、ギルドの受付さんに教えてもらった道順に従って布問屋へと向かっていますが。
行けども行けども辿り着くことができません。
途中で道を聞いてみても、やはりガーッとかコンコンとかわかりずらい説明をされました。
それでも、もう近くまで来ているようなのであとは説明通りに行くしかないと頑張ってみたのですけれど。
「……なぁ、お嬢や。先ほどの角は右に曲がってコンコンコーンではなかったか?」
「うう、そのはずです。でも、ここはどう見てもスラム街ですよね?」
大通りから中に入り、角を曲がってゴワーッて進んで十字路をチャイヤーって曲がって。そこから先へとコンコンコーンと進みました。
すると、どうやらスラムに紛れ込んでしまったようで、広い道ではありますがあまり活気がないと言いますか、むしろ店など一つも開いていません。
「ふむ、これは道に迷ったということではないか?」
「そのようですね、引き返しますか」
「そうしたほうが良さそうじゃな……と、わしらが来た道は何処にいったんじゃ?」
「え?」
今来た道を戻ろうとしましたが。
そこにあったはずの道がありません。
いえ、この家と家の間には、確かに道があったはずなのですけれと。
「あら? 道がなくなっていますよ? これはどういうことでしょうか?」
「道が消えたというのか? それはどういう意味じゃ?」
「如何にもこうにも、ここの壁のところにあった道がなくて……あれぇ?」
クリムゾンさんに説明してから振り向きますと、今度は街道自体が消えてしまい、私たちは細い恥の真ん中に立っています。
ここにくる途中までは使っていた街道も消えてしまい、私たちは細い路地の中にポツンと立っています。
しかも、私たちの前後には武装した人々が立っていて、こちらを見ています。
「ん? お嬢ちゃん、道に迷ったのかい?」
「この辺りは道が入り組んでいてねぇ。迷い込んだっていうことは、この辺りの住民じゃないんだよな?」
ヘッヘッヘっと笑いながら、ゆっくりと間合いをつめてきました。
「あ、あの、急いでいますので通してもらえますか?」
「構わないよ。ただ、通行料を払ってもらえたら通してやるさ」
「あんたの所持金全部だ。あと、その綺麗な服も置いて行ってもらうし、お嬢ちゃんは奴隷ギルドに売り払ってやるから安心しろよ」
──ゾクッ
下卑た笑いとは、このような顔なのですか。
腰からナイフを引き抜いて、私たちに向かって近寄ってきますと。
──タッ!
いきなりクリムゾンさんの前の男がナイフを構えて駆け寄ってきて。
──シュンッ
その振り抜いてきたナイフを掻い潜って後ろに回り込むと、背後から腰に手を回して拳をクラッチ。
そのまま地面にある酒樽を持ち上げるようにぐいっと引き抜きますと、後方にそりかえって暴漢の頭を地面めがけて叩きつけましたよ!!
それ、死にますから!
「ふん。この程度の打撃程度で頭が割れるはずがあるまい。地面にぶつかる前に放ってやったわ、肩から地面にぶつかっただけじゃ」
「ぐうぁぁぁぁ、肩が、俺の肩が砕けたぁぁぁ」
左肩を押さえてのたうち回る暴漢。
そしてもう一人はナイフを構えている手が震えてきています。
「お! おい、こいつの肩を壊しやがってどうしてくれるんだ?」
「どうするもこうするも、人様に向かってナイフを向けてきて、追い剥ぎしようとしたではないか。人に武器を構えるということは、自分が向けられる覚悟があるということじゃよ……」
「な、なにを訳のわからないことを言ってやがる!」
逆上してナイフで斬り込んできましたが。
その右腕を膝の辺りに向かって蹴りを叩き込みますと、ぐるりと回って左足で暴漢の腹部に向かって強烈な蹴りを叩き込み……。
あ、あら~。
「す、すまんな。ちょいと蹴りの軌道を間違えたようじゃ」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
ええっと、言葉に~でき~な~いようです。
そこは、確か男性の急所ですよね?
そこに全力で蹴りが入ったのですから、口から泡を吹いて気絶しましたよ。
──グニャァァァァァァ
すると周囲の風景が歪み始め、元の街道が見えてきました。
これは一体何だったのでしょうか。
「どうやら古代魔術が封じられている魔導具を使ったのじゃろうなぁ。使っていた奴が意識を失ったので、効果が切れて元の空間に戻ったようじゃよ」
「そうなのですか……あら?」
ふと、股間を押さえて泡を吹いている人の近くに壊れた指輪があるのに気がつきました。
それを手に取りますが、鑑定結果は『砕けた魔導具』としか表示されません。
元々がどのようなものであったのかなど、壊れてしまってはわからないようです。
「それよりもお嬢、そこに布問屋があるではないか!!」
「え、どこに……ありました!!」
私たちが立っている街道の十字街、そこからすぐそこにこんこんっと進んだ場所に布問屋の看板がありましたよ!!
あら、うつったかもしれません。
「はぁ、つまりこの二人が、わしらを狙って魔導具で迷宮のような場所に引き摺り込んだだけで、とっくに近くまではきていたようじゃな?」
「そのようで……とりあえず、この二人は縛っておいて、問屋さんにでもお願いして騎士団にでも回収してもらいましょう」
すぐさまアイテムボックスから取り出したロープで男たちを縛り上げますと、クリムゾンさんが二人とも肩に担いでついてきてくれました。
「あの~、すいません。綿羊の綿毛が欲しいのですが」
「はい、いらっしゃいませ。職人さん? それともどこかの商会の方ですか?」
「フェイール商店という個人商隊です。こちらが商業ギルドの証明書、そしてこちらが紹介状です」
一通りの身分証明を取り出して提示します。
店員さんは丁寧に一つずつ確認してくれまして、商業ギルドで書いてもらった紹介状にもウンウン斗頷きながら笑顔で読んでくれています。
「わかりました。まさか南西のハーバリオス王国からいらっしゃったとは、遠路はるばるご苦労様です。それで、どらぐらい必要になりますか?」
「はい、実は少し多めになるのですけれど……」
羊皮紙を取り出して必要量を書き出します。
その間に、別の店員さんが騎士の方を呼びに走ってくれましたので、そちらはクリムゾンさんにお任せします。
「まあ、今のうちの在庫で間に合いますし、年明けにはまた届きますから大丈夫ですよ。倉庫は裏にありますので、そちらに馬車を回してもらえますか? それともアイテムバックをお持ちで?」
「いえ、アイテムボックスがありますので。では。先に支払いを済ませて構いませんか?」
「では、今計算しますね」
そのままパチパチとそろばんを弾く店員さん。
そして提示された金額をアイテムボックスから支払いますと、店員さんが困った顔になっていますけど。
「ひょっとして足りませんでしたか?」
「いえいえ、まさか本当に払うとは思っていなくてですね。この辺りでは、提示した金額をどこまで値切るか勝負っていう商人が多いもので、つい、いつもの癖で値切られるのを前提に値段を出しちゃいまして」
そう話しながら、少しだけおまけしてくれたらしく金貨を数枚、戻してくれました。
そして裏手に周り荷物を受け取ってから戻ってきたのですが、問屋さんの前では騎士の方と攫いのチュニックを着た商人が揉めています。
「おうおうおう!! こいつらはうちのシマで許可なく商人を襲っていた輩だ、責任を持ってリューガ屋が処分するから国の犬どもは帰ってくれ!!」
「またお前たちか……追い剥ぎ野党は騎士団で処分すると法で決まっているだろうが。わかったなら、とっとと帰ってくれ」
「冗談じゃない、島荒らしをそのまま騎士団に渡したなんてことになったら、リューガ屋のメンツが潰れるってものだ」
うわ、何か揉めていますよ。
「クリムゾンさん、何があったのですか?」
「それがな、氣騎士団が来てこの男たちを引き取ってもらおうとしたら、こちらのチンピラ風情がイチャモンをつけてきてなぁ」
「おいこらそこの赤い奴、誰がチンピラじゃい!!」
「お主らじゃわ。ということで、貴様らには引き渡さん、こやつらは国の法の下に裁いてもらうから帰れ帰れ」
──シッシッ
ああっ、その手の動きは相手を激情させますよ!!
「おう。なんじゃわ……れの足元、ズボンが汚れていますよ……と。では、わしらはこれで」
「な、なんだよ兄貴、こんなどこの誰だか……知らないけれど、おそらく騎士団が知っているかたなのですね……待ってくださいよォォォォォ」
あれれ?
チンピラさんが逃げて行きましたが。
「クリムゾンさん、何かしましたか?」
「睨んだだけじゃよ。タイタン族特有の『魔眼』でな」
「なるほど。では、あとは騎士団にお任せして、私たちは帰るとしますか?」
「その前に腹ごしらえじゃ。このガンバナニーワ王都中央は食い倒れの町とも言われていてな。とにかく美味いものがたくさんある。お嬢も腹ごなしをしてから帰らぬか?」
はぁ、やはり食いしん坊が発動しましたか。
まあ、道に迷ったのは予想外でしたけど、それでも想定した時間よりはかなり早く終わりました。
少しぐらいは寄り道をしても構いませんよね?
2
お気に入りに追加
5,327
あなたにおすすめの小説
夫から国外追放を言い渡されました
杉本凪咲
恋愛
夫は冷淡に私を国外追放に処した。
どうやら、私が使用人をいじめたことが原因らしい。
抵抗虚しく兵士によって連れていかれてしまう私。
そんな私に、被害者である使用人は笑いかけていた……
やってしまいましたわね、あの方たち
玲羅
恋愛
グランディエネ・フラントールはかつてないほど怒っていた。理由は目の前で繰り広げられている、この国の第3王女による従兄への婚約破棄。
蒼氷の魔女と噂されるグランディエネの足元からピキピキと音を立てて豪奢な王宮の夜会会場が凍りついていく。
王家の夜会で繰り広げられた、婚約破棄の傍観者のカップルの会話です。主人公が婚約破棄に関わることはありません。
とある婚約破棄の顛末
瀬織董李
ファンタジー
男爵令嬢に入れあげ生徒会の仕事を疎かにした挙げ句、婚約者の公爵令嬢に婚約破棄を告げた王太子。
あっさりと受け入れられて拍子抜けするが、それには理由があった。
まあ、なおざりにされたら心は離れるよね。
拝啓、私を追い出した皆様 いかがお過ごしですか?私はとても幸せです。
香木あかり
恋愛
拝啓、懐かしのお父様、お母様、妹のアニー
私を追い出してから、一年が経ちましたね。いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
治癒の能力を持つローザは、家業に全く役に立たないという理由で家族に疎まれていた。妹アニーの占いで、ローザを追い出せば家業が上手くいくという結果が出たため、家族に家から追い出されてしまう。
隣国で暮らし始めたローザは、実家の商売敵であるフランツの病気を治癒し、それがきっかけで結婚する。フランツに溺愛されながら幸せに暮らすローザは、実家にある手紙を送るのだった。
※複数サイトにて掲載中です
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
断罪されているのは私の妻なんですが?
すずまる
恋愛
仕事の都合もあり王家のパーティーに遅れて会場入りすると何やら第一王子殿下が群衆の中の1人を指差し叫んでいた。
「貴様の様に地味なくせに身分とプライドだけは高い女は王太子である俺の婚約者に相応しくない!俺にはこのジャスミンの様に可憐で美しい女性こそが似合うのだ!しかも貴様はジャスミンの美貌に嫉妬して彼女を虐めていたと聞いている!貴様との婚約などこの場で破棄してくれるわ!」
ん?第一王子殿下に婚約者なんていたか?
そう思い指さされていた女性を見ると⋯⋯?
*-=-*-=-*-=-*-=-*
本編は1話完結です(꒪ㅂ꒪)
…が、設定ゆるゆる過ぎたと反省したのでちょっと色付けを鋭意執筆中(; ̄∀ ̄)スミマセン
婚約破棄はいいですが、あなた学院に届け出てる仕事と違いませんか?
来住野つかさ
恋愛
侯爵令嬢オリヴィア・マルティネスの現在の状況を端的に表すならば、絶体絶命と言える。何故なら今は王立学院卒業式の記念パーティの真っ最中。華々しいこの催しの中で、婚約者のシェルドン第三王子殿下に婚約破棄と断罪を言い渡されているからだ。
パン屋で働く苦学生・平民のミナを隣において、シェルドン殿下と側近候補達に断罪される段になって、オリヴィアは先手を打つ。「ミナさん、あなた学院に提出している『就業許可申請書』に書いた勤務内容に偽りがありますわよね?」――
よくある婚約破棄ものです。R15は保険です。あからさまな表現はないはずです。
※この作品は『カクヨム』『小説家になろう』にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。