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シェヘラ
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一晩お互いを愛し合った2人は、日の登る前に、ヒールの丘を降りてきた。
そして、愛おしく抱きしめ合いながら、そのまま、星の輝きの大樹の前までやってきた。
大樹は厳かに2人の前に鎮座していた。
シェヘラとアレックスは、自然と目があった。アレックスは、
「シェヘラの蜜色の瞳をこのままいつまでも見つめていたい・・・」
まるで、蕩けそうにシェヘラの頬を左手で触れる。
シェヘラは、その温もりを感じて頬を左手にスリつける。
そして、一瞬だけ。蜜色の瞳が紅く染まった様にアレックスは感じた。
シェヘラは、優しくアレックスの両手を握りしめると、大樹の幹に触れさせた。そして、
「私たち2人はは、これからもいつも一緒よ・・・」
そう言って、アレックスの頬に口づけをした。そして、祈りの歌を歌う。
すると、大樹とアレックスの手の間が淡く光る。そして温かい温もりが伝わってきた。
そして、その温もりが全身を包み込む。
アレックスが驚いていると、何かが聞こえた。アレックスは、耳を澄ませる。すると、今度は頭の中に直接物静かな優しい男性の声が響いてきたのだ。
『女神の加護を受けし者よ。私からもお前に加護をを贈ろう・・・』
その声が途切れた瞬間。アレックスの手のひらがチリっと熱く感じたかと思うと、そこから一気に全身へと大量の熱量がブワッと送り込まれる。それと同時に、アレックスの中で、いくつもの走馬灯が走る。神世の時代から、人の誕生日。人と神々の暮らした世界。そして人々が暴走し、地上から離れた神々や、それでもなお姿形を変えて地上に残った神々・・・その中に2人の兄妹の神がいて。そして・・・アレックスは、全何かを理解した気がした・・・そして、大きな。大きな、大きな何かに飲み込まれていった。
アレックスが気がついたのは、辺りはすでに日がかなり高くまで昇っている頃だった。
ハッとして、アレックスが大樹を見上げると、その葉は、黄色く紅葉していた。あれほどしっとりと美しく、青々と茂っていた星の輝きは、まるで眠りについてしまったかのように、そこにあるだけであった。
それだけではない。大樹のすぐそばにあった小屋は、消え去っていた。庭にあった沢山の薬草も、全て枯れ果てていた。
そして、アレックスは気がつく。シェヘラがいない事を。
「シェヘラ、シェヘラ!」
アレックスは、何度も何度もその名を呼んだ。まだ、さっきのシェヘラの口づけの感触を覚えているのに! シェヘラの頬も、愛し合った熱の熱さも冷めていないのに!!!、
アレックスは、さっきまで愛し合っていたヒールの丘に登り、見渡す限り声が枯れるまでその名を叫んだ。
蜜色の瞳も、黒髪も、白い肌も。全て覚えているのに・・・
しかし、目の前に広がるマジェスマルの森は静かで。そこにはアレックスしかいなかった。
「何故?!俺に何が起きたんだ??!」
アレックスは、力なくその場に跪いた。そして、ふと視線を腕に落とすと、そこには昨夜シェヘラが作ってくれた守護が左腕にあって。よく見ると、銀色に輝くアレックスの髪と、シェヘラの黒く艶やかであった髪がそこには一緒に編み込まれていた。そしてもう一つ。深い青緑色と銀色に輝くものが右腕に・・・
「加護?!」
アレックスは、その深く静かで優しい色を知っていた。星の輝きの生い茂った葉・・・。
アレックスは、丘を駆け下り大樹の下にやってきた。
「星の輝きよ。お前とシェヘラは、どこへ行ったのだ?! シェヘラを返せ・・・」
そう叫んだ時。
何処からともなく、シェヘラの歌っていた祈りの歌が聴こえてきたのだ。
「シェヘラ!?」
アレックスは、狂わんばかりに辺りを見回すが、そこにはアレックスしかいない。ハァハァと、荒い息を吐きながら、左手で額の汗を拭く。すると、その左腕にある守護がアレックスの目に留まった。
「シェヘラ・・・」
守護に編み込まれていたシェヘラの黒髪。それが、不思議なことに黒から次第に色が変化していく。その色はまるで蜜の様にキラキラと紅みを帯びて光るのだ。アレックスの織り込まれた髪を優しく包み込み様に・・・
「シェヘラ?!」
アレックスは、マジマジと守護を見つめる。すると、何故だろう。まるでシェヘラがすぐ傍にいる様な・・・不思議な安心感をアレックスは感じた。
そして何故か。シェヘラは、この守護の中にいる・・・そう思えた。多分、右手の加護は星の輝き・・・
アレックスは、左腕にある守護を愛しそうに頬に当てると、そのまま何時間もその場で声を殺して泣いた。
そして、愛おしく抱きしめ合いながら、そのまま、星の輝きの大樹の前までやってきた。
大樹は厳かに2人の前に鎮座していた。
シェヘラとアレックスは、自然と目があった。アレックスは、
「シェヘラの蜜色の瞳をこのままいつまでも見つめていたい・・・」
まるで、蕩けそうにシェヘラの頬を左手で触れる。
シェヘラは、その温もりを感じて頬を左手にスリつける。
そして、一瞬だけ。蜜色の瞳が紅く染まった様にアレックスは感じた。
シェヘラは、優しくアレックスの両手を握りしめると、大樹の幹に触れさせた。そして、
「私たち2人はは、これからもいつも一緒よ・・・」
そう言って、アレックスの頬に口づけをした。そして、祈りの歌を歌う。
すると、大樹とアレックスの手の間が淡く光る。そして温かい温もりが伝わってきた。
そして、その温もりが全身を包み込む。
アレックスが驚いていると、何かが聞こえた。アレックスは、耳を澄ませる。すると、今度は頭の中に直接物静かな優しい男性の声が響いてきたのだ。
『女神の加護を受けし者よ。私からもお前に加護をを贈ろう・・・』
その声が途切れた瞬間。アレックスの手のひらがチリっと熱く感じたかと思うと、そこから一気に全身へと大量の熱量がブワッと送り込まれる。それと同時に、アレックスの中で、いくつもの走馬灯が走る。神世の時代から、人の誕生日。人と神々の暮らした世界。そして人々が暴走し、地上から離れた神々や、それでもなお姿形を変えて地上に残った神々・・・その中に2人の兄妹の神がいて。そして・・・アレックスは、全何かを理解した気がした・・・そして、大きな。大きな、大きな何かに飲み込まれていった。
アレックスが気がついたのは、辺りはすでに日がかなり高くまで昇っている頃だった。
ハッとして、アレックスが大樹を見上げると、その葉は、黄色く紅葉していた。あれほどしっとりと美しく、青々と茂っていた星の輝きは、まるで眠りについてしまったかのように、そこにあるだけであった。
それだけではない。大樹のすぐそばにあった小屋は、消え去っていた。庭にあった沢山の薬草も、全て枯れ果てていた。
そして、アレックスは気がつく。シェヘラがいない事を。
「シェヘラ、シェヘラ!」
アレックスは、何度も何度もその名を呼んだ。まだ、さっきのシェヘラの口づけの感触を覚えているのに! シェヘラの頬も、愛し合った熱の熱さも冷めていないのに!!!、
アレックスは、さっきまで愛し合っていたヒールの丘に登り、見渡す限り声が枯れるまでその名を叫んだ。
蜜色の瞳も、黒髪も、白い肌も。全て覚えているのに・・・
しかし、目の前に広がるマジェスマルの森は静かで。そこにはアレックスしかいなかった。
「何故?!俺に何が起きたんだ??!」
アレックスは、力なくその場に跪いた。そして、ふと視線を腕に落とすと、そこには昨夜シェヘラが作ってくれた守護が左腕にあって。よく見ると、銀色に輝くアレックスの髪と、シェヘラの黒く艶やかであった髪がそこには一緒に編み込まれていた。そしてもう一つ。深い青緑色と銀色に輝くものが右腕に・・・
「加護?!」
アレックスは、その深く静かで優しい色を知っていた。星の輝きの生い茂った葉・・・。
アレックスは、丘を駆け下り大樹の下にやってきた。
「星の輝きよ。お前とシェヘラは、どこへ行ったのだ?! シェヘラを返せ・・・」
そう叫んだ時。
何処からともなく、シェヘラの歌っていた祈りの歌が聴こえてきたのだ。
「シェヘラ!?」
アレックスは、狂わんばかりに辺りを見回すが、そこにはアレックスしかいない。ハァハァと、荒い息を吐きながら、左手で額の汗を拭く。すると、その左腕にある守護がアレックスの目に留まった。
「シェヘラ・・・」
守護に編み込まれていたシェヘラの黒髪。それが、不思議なことに黒から次第に色が変化していく。その色はまるで蜜の様にキラキラと紅みを帯びて光るのだ。アレックスの織り込まれた髪を優しく包み込み様に・・・
「シェヘラ?!」
アレックスは、マジマジと守護を見つめる。すると、何故だろう。まるでシェヘラがすぐ傍にいる様な・・・不思議な安心感をアレックスは感じた。
そして何故か。シェヘラは、この守護の中にいる・・・そう思えた。多分、右手の加護は星の輝き・・・
アレックスは、左腕にある守護を愛しそうに頬に当てると、そのまま何時間もその場で声を殺して泣いた。
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