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2 魔の森
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「それでは、ここからはお一人でお進み下さい。」
何か言いたげながらもそう言って、見送る兵士たち。
「ここまでありがとうございました。皆様お元気で。」
真っ暗な森に向かって一人歩き出す。
こわくないと言えば嘘になるけれど、もう私の居場所はどこにもない。
それに禁忌の術で無理やり聖力を奪われたこの体は、長くは持たない。
いっその事一思いに大きな魔獣にでもガブッと殺された方が楽にあの世にいけることでしょう。
長く暗いけもの道をトボトボと歩く。
けれど、野うさぎ一匹出てなこない。
魔の巣窟はまだまだ先なのかしら…
すると、
「聖堂……なのかしら。」
聖堂というにはあまりにボロボロで今にも崩れてしまいそうな建物が現れた。
好奇心につられてセリアはその建物の扉を開いた。
「ゲホッゲホッ。……すごいホコリ、」
天井から埃が落ちてきて咳き込むセリア。
だが、その先にある礼拝の場にだけ陽の光が当たったように温かな光に照らされていた。
「どうしてここだけ温かな光が……?」
魔物が住まうこのエリアに日が当たることはない。
それにも関わらず、この部屋の棺のようなものだけに光が当てられていた。
セリアは好奇心からその棺手をかけた。
「まさかミイラが入っていないわよね……」
しかしその中に入っていたのは、とても美形な男だった。
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