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カイウスの話24
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「ライム……寝たのか」
寝室に入ると、ライムから寝息が聞こえて頬が緩む。
頭を撫でると、ライムの頬も緩み愛らしく思う。
さっきまで少し、厳しい事を言ってしまっただろうかと反省していた。
ライムを守るためなんて言って…本当は俺が怖いんだ。
寝ている時、何度も見た…ライムがいなくなった世界。
そんな世界、想像するだけで血の気が引いていく。
その夢の中で過去から来たライムがいて、俺はライムを信じていた。
はっきりとは覚えているわけではないが、記憶に残っていた。
夢なのは分かっている、それでも夢の中でライムを信じていた自分と裏腹に現実の俺はライムを信じてあげられなかった。
『カイ、浮かない顔だな』
「……」
『お前の気持ちは分かるが、俺はコイツの気持ちも分かるぞ』
「…リーズナがライムの気持ちを分かるのか?」
『カイを守りたい気持ちは分かる』
リーズナが分かるのに、俺が分かってやれなかったのが悔しい。
俺だってライムを守りたい気持ちは分かる…でも、俺と違ってライムに侵入させるには危険がありすぎる。
…ライムはやってくれると言ってくれたが、頷く事が出来なかった。
でも、この宮殿にまた神が現れる危険もありライムをこれ以上住まわせるわけにはいかない。
ローベルトの家にいたら、今までは神は直接手を出さない。
でも、神じゃなくローベルト一族がライムに危害を加える。
ライムの安全な場所はどこにもないのかと頭を抱えた。
……ライムの言った通り神を何とかしないと本当の平穏は訪れない。
「リーズナ、頼んだぞ」
『分かったけど、守るだけが愛じゃないぞ』
「………」
『信じる事も必要だぞ』
そんな事分かってる、分かってるけど…俺にどうしろって言うんだ。
眠っている、ライムを見つめて耳に触れる…僅かだが力を感じる。
魔力が込められているのか、神がライムに贈り物をするとは思えない。
俺はこれをライムにあげた覚えがないし、これには見覚えがない。
俺以外のプレゼントを身につけているのは不満だ、心が狭いと思われても…
とりあえず寝ている時、危ないから外そうと思った。
バチッと指先に電流が流れて、外す事を拒んでいるようだった。
「なんだこれ」
『それからカイの力を感じるな』
「俺はライムにあげていない」
『じゃあなにか隠してるんじゃないか?』
リーズナに悪気はないんだろうが、ライムが隠し事をしている……心がざわついた。
そういえばライムは、なんか変だったように感じた。
俺に隠し事……ライムに俺が眠った時の事を話していない俺が責められないな。
いつか、お互い話せる時が来るだろう…それまで待とう。
ライムの横で、俺も横になり…目蓋を閉じた。
ライムを信じる事も愛…その通りだな…自分で気付かずリーズナに気付かされるなんて…
ライムの手を握ると、小さく手を握り返される。
「聞いてたのか?」
「……うん」
「悪かった、ライム…俺は…」
「カイウスは悪くないよ、俺がわがまま言ってカイウスを困らせた」
「違う!」
寝室に入ると、ライムから寝息が聞こえて頬が緩む。
頭を撫でると、ライムの頬も緩み愛らしく思う。
さっきまで少し、厳しい事を言ってしまっただろうかと反省していた。
ライムを守るためなんて言って…本当は俺が怖いんだ。
寝ている時、何度も見た…ライムがいなくなった世界。
そんな世界、想像するだけで血の気が引いていく。
その夢の中で過去から来たライムがいて、俺はライムを信じていた。
はっきりとは覚えているわけではないが、記憶に残っていた。
夢なのは分かっている、それでも夢の中でライムを信じていた自分と裏腹に現実の俺はライムを信じてあげられなかった。
『カイ、浮かない顔だな』
「……」
『お前の気持ちは分かるが、俺はコイツの気持ちも分かるぞ』
「…リーズナがライムの気持ちを分かるのか?」
『カイを守りたい気持ちは分かる』
リーズナが分かるのに、俺が分かってやれなかったのが悔しい。
俺だってライムを守りたい気持ちは分かる…でも、俺と違ってライムに侵入させるには危険がありすぎる。
…ライムはやってくれると言ってくれたが、頷く事が出来なかった。
でも、この宮殿にまた神が現れる危険もありライムをこれ以上住まわせるわけにはいかない。
ローベルトの家にいたら、今までは神は直接手を出さない。
でも、神じゃなくローベルト一族がライムに危害を加える。
ライムの安全な場所はどこにもないのかと頭を抱えた。
……ライムの言った通り神を何とかしないと本当の平穏は訪れない。
「リーズナ、頼んだぞ」
『分かったけど、守るだけが愛じゃないぞ』
「………」
『信じる事も必要だぞ』
そんな事分かってる、分かってるけど…俺にどうしろって言うんだ。
眠っている、ライムを見つめて耳に触れる…僅かだが力を感じる。
魔力が込められているのか、神がライムに贈り物をするとは思えない。
俺はこれをライムにあげた覚えがないし、これには見覚えがない。
俺以外のプレゼントを身につけているのは不満だ、心が狭いと思われても…
とりあえず寝ている時、危ないから外そうと思った。
バチッと指先に電流が流れて、外す事を拒んでいるようだった。
「なんだこれ」
『それからカイの力を感じるな』
「俺はライムにあげていない」
『じゃあなにか隠してるんじゃないか?』
リーズナに悪気はないんだろうが、ライムが隠し事をしている……心がざわついた。
そういえばライムは、なんか変だったように感じた。
俺に隠し事……ライムに俺が眠った時の事を話していない俺が責められないな。
いつか、お互い話せる時が来るだろう…それまで待とう。
ライムの横で、俺も横になり…目蓋を閉じた。
ライムを信じる事も愛…その通りだな…自分で気付かずリーズナに気付かされるなんて…
ライムの手を握ると、小さく手を握り返される。
「聞いてたのか?」
「……うん」
「悪かった、ライム…俺は…」
「カイウスは悪くないよ、俺がわがまま言ってカイウスを困らせた」
「違う!」
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