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精霊の宮殿

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「ライム、ここは不満か?」

「いや、そうじゃないけど…神聖な場所を汚していいのかなって」

「ライムが生み出すものは、全部俺にとって神聖なものだ」

カイウスは真顔で変な事を言っていて、可笑しくて笑ってしまった。
俺はカイウスと違って悪魔の紋様がちょっとあるだけのただの人間だ。

クスクス笑っていたら、突然カイウスに再びお姫様だっこされて運ばれた。

ふかふかのベッドで寝かされて、カイウスが覆い被さってきた。

俺の事を「可愛い」とうっとりしたような顔で頬を撫でてきて照れくさかった。
頬、唇、首筋とキスを落とされて小さな声が漏れて下半身を擦り合わせる。

カイウスに触れられる場所全てが気持ちいい、すぐに下半身は反応してズボンを押し上げる。

距離がない状態で密着しているからカイウスにも俺の欲望が伝わっているだろう。

太ももを撫でていた手がゆっくりと上に上がってきて、俺のそこを優しく包み込みように撫でた。

「あっ、んんっ…」

「ライム、俺の…んっ」

カイウスが首筋にチュッとキスして、軽く歯を立てられて腰が浮いた。
今までも気持ちよかったけど、今日はいつもと違うように感じた。

この不思議な空間のせいなのか、カイウスに最後まで抱かれると思っているからなのか分からない。

ただ、心地の良い快楽がずっと続いているカイウスに服を脱がされるだけで気持ち良くなる俺は末期なのかもしれない。
自分だけ脱がされるのは嫌だから、俺もカイウスの服を脱がしていく。

俺と付いているパーツは何一つ違わないのに、俺よりも男の身体をしている。

ペタペタとカイウスの腕に触って、俺もこのくらい逞しくなりたい…と男の夢を妄想していたらお返しのようにカイウスも俺に触れた。

ただ俺とは触る場所も触り方も全く違った、カイウスに触られてぷくりと主張している乳首を指先でコリッと押し潰した。

「あぅっ」

「ライム、俺に全部任せてくれ…勉強したから」

「ふっ、んっ」

俺の乳首を弄りながらカイウスは俺の頭を撫でて、膝で下半身を擦ってくる。
勉強って今の状況からしてそういう事だよね?もしかしてエッチなお店に行ったのか!?

そこまで考えて、現実的に考えてカイウスがそんな店行くわけないかとあり得ない事に気付いた。
じゃあ誰かに聞いたのか?なんかそれもちょっと嫌だな…と、無意識に嫉妬をしている事に気付いた。
好きなんだから当たり前だけど、なんか恥ずかしくて誤魔化すように「どうやって?」と聞いた。

お願いだから会話をしてる時乳首を弄るのやめて、集中が途切れる。

「屋敷にあった書庫で見た」

「書庫って…本?」

「公爵家として恥じないように何事も完璧でいなくてはならないからな」

ベッドの上でも常にエスコートする立場だとカイウスは言った。
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