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カイウスと仲直り?
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翌朝、カーテンの前に立ち開けようかどうしようか腕を伸ばしたり引っ込めたりしていた。
風呂場であんな事があり…どんな顔をして会えばいいか戸惑う。
笑顔を見せても引きつりそうだし、落ち込んだ顔なんてしたらカイウスを責めているようだし…
カイウスの事が嫌いなわけではないし、アレは泡のように洗い流せばいいから気にしない事にした。
でも、平常心で会えないから普通の顔が出来ずに困っている。
まだまだ学校の時間ではないとはいえ、ずっとカーテンの前で葛藤していた。
「ライム」
「はへっ!?カイウス?」
突然カーテンの向こう側から声が聞こえて、驚いて声が裏返ってしまった。
かなり恥ずかしい…と口元を押さえてカーテンを掴んだ。
でもカイウスは「カーテンは開けなくていい」と言っていて、手を止めた。
カイウスは朝食を持ってきただけだから窓を開けてくれと言っていた。
いつも自分のついでだと俺に朝食を運んでくれるカイウスに感謝している。
でも、俺に気遣って自分は姿を見せない気でいるのだろう。
窓を開けるとカーテンの隙間から美味しそうな料理が乗った皿が出てきた。
それを受け取ると、すぐにカイウスの手が引っ込んで「昨日は悪かった」とだけ言っていた。
俺は皿を見つめて、カーテンの向こう側にいるであろうカイウスを見つめた。
もう帰るのだろう、手すりに手を乗せる音が聞こえた。
「カイウス、今日は一緒に朝食食わないのか?」
「………」
「あんな変な声出しちゃったし、気持ち悪くて一緒にいたくないよな……ごめん」
「気持ち悪くない」
自分で言って、気分が下がっていたらカイウスがカーテンを開けて入ってきた。
もう一度俺に近付いて「気持ち悪くない」と言っていた。
無表情ながらカイウスが必死に気持ち悪くないと言っているのは十分に伝わった。
頷いて、カイウスにもらった朝食をテーブルに置いた。
カイウスはいつも一人で朝食を食べるから、一緒に食べていた。
俺もいつも一人で食べていたが、カイウスと食べるようになって一人の食事に寂しさを感じていた。
カイウスも同じだったのか、いつも二人分の朝食を持ってきて一緒に食べる。
でも今日はその予定がなかったのか一人分の朝食だけだった。
俺が食べる向かいの椅子でカイウスは俺をジッと見つめていた。
「…何?」
「いや、昨日は気持ち悪がらせた……悪かった」
急にカイウスが頭を下げてきてサラダを口に頬張っている手を止めた。
昨日…というと、風呂場でのアレの事だよな…絶対に…
でも気持ち悪くはなかった、むしろ気持ちよくて戸惑った。
自分でするより相手にされる方があんなに気持ちいいとは思わなかった。
でも、そんな事カイウスには言える筈もない…絶対可笑しい奴だって思われる。
なんでカイウスがあんな事をしたのか俺には分からない。
俺の異変に気付いて親切心でやったんだろうが、あんな恥ずかしい事…
「…お、俺」
「もう会わない方がいい、俺はライムを困らせたくはない」
「困ってない!気持ちよかったし、またしてほしっ…」
そこまで言って、失態を晒してしまったと顔を青くして口を両手で塞いだ。
誤魔化すように「このサラダ美味しいなぁ~」と震える声でサラダを食べていた。
カイウスの表情を見て心が痛くなり、困ってないとだけ言うつもりだった。
なのにどうして言うまいと誓った筈の「気持ち良かった」という言葉が出てきたのか。
しかもまたしてほしいと言ってなかったか?確かに自分でするよりも良かったけど…
これじゃあカイウスの事変態なんて言えないじゃないか!
「ち、違うっ!!今のなし!!」
「…違うのか?」
なんでカイウスは捨てられた子犬のような悲しげな瞳で見てくるんだ?
自分と同じ男のものを触ったって楽しくも何ともないだろ。
それとも悶える俺が滑稽で面白いとか?……カイウスがそんな最低な性格だとは思いたくない。
またしてほしいとか言ったが、カイウスに友達はしないと説明した。
「そうか」と納得してくれて、またいつもの無表情に戻っていた。
そういえば昨日まで毎日のようにカイウスと会うと体が可笑しくなっていた。
…でも、今のカイウスを見ても体は普通に戻っていた。
もしかしたらカイウスに触られたから?そんな事あるか?
でも、まぁ熱に悩まされないならそれがいいに決まってる。
そして食べ終わって皿を持って窓に向かうカイウスに「またね」と声を掛けた。
カイウスは頷いて、皿を持っていない方の手でヒラヒラと振り帰っていった。
なんかカイウスと奇妙な関係になった気がしたが、元に戻れただろうか。
俺は服を着替えて、部屋を出る前にベランダを見つめて…そのままドアを開けた。
風呂場であんな事があり…どんな顔をして会えばいいか戸惑う。
笑顔を見せても引きつりそうだし、落ち込んだ顔なんてしたらカイウスを責めているようだし…
カイウスの事が嫌いなわけではないし、アレは泡のように洗い流せばいいから気にしない事にした。
でも、平常心で会えないから普通の顔が出来ずに困っている。
まだまだ学校の時間ではないとはいえ、ずっとカーテンの前で葛藤していた。
「ライム」
「はへっ!?カイウス?」
突然カーテンの向こう側から声が聞こえて、驚いて声が裏返ってしまった。
かなり恥ずかしい…と口元を押さえてカーテンを掴んだ。
でもカイウスは「カーテンは開けなくていい」と言っていて、手を止めた。
カイウスは朝食を持ってきただけだから窓を開けてくれと言っていた。
いつも自分のついでだと俺に朝食を運んでくれるカイウスに感謝している。
でも、俺に気遣って自分は姿を見せない気でいるのだろう。
窓を開けるとカーテンの隙間から美味しそうな料理が乗った皿が出てきた。
それを受け取ると、すぐにカイウスの手が引っ込んで「昨日は悪かった」とだけ言っていた。
俺は皿を見つめて、カーテンの向こう側にいるであろうカイウスを見つめた。
もう帰るのだろう、手すりに手を乗せる音が聞こえた。
「カイウス、今日は一緒に朝食食わないのか?」
「………」
「あんな変な声出しちゃったし、気持ち悪くて一緒にいたくないよな……ごめん」
「気持ち悪くない」
自分で言って、気分が下がっていたらカイウスがカーテンを開けて入ってきた。
もう一度俺に近付いて「気持ち悪くない」と言っていた。
無表情ながらカイウスが必死に気持ち悪くないと言っているのは十分に伝わった。
頷いて、カイウスにもらった朝食をテーブルに置いた。
カイウスはいつも一人で朝食を食べるから、一緒に食べていた。
俺もいつも一人で食べていたが、カイウスと食べるようになって一人の食事に寂しさを感じていた。
カイウスも同じだったのか、いつも二人分の朝食を持ってきて一緒に食べる。
でも今日はその予定がなかったのか一人分の朝食だけだった。
俺が食べる向かいの椅子でカイウスは俺をジッと見つめていた。
「…何?」
「いや、昨日は気持ち悪がらせた……悪かった」
急にカイウスが頭を下げてきてサラダを口に頬張っている手を止めた。
昨日…というと、風呂場でのアレの事だよな…絶対に…
でも気持ち悪くはなかった、むしろ気持ちよくて戸惑った。
自分でするより相手にされる方があんなに気持ちいいとは思わなかった。
でも、そんな事カイウスには言える筈もない…絶対可笑しい奴だって思われる。
なんでカイウスがあんな事をしたのか俺には分からない。
俺の異変に気付いて親切心でやったんだろうが、あんな恥ずかしい事…
「…お、俺」
「もう会わない方がいい、俺はライムを困らせたくはない」
「困ってない!気持ちよかったし、またしてほしっ…」
そこまで言って、失態を晒してしまったと顔を青くして口を両手で塞いだ。
誤魔化すように「このサラダ美味しいなぁ~」と震える声でサラダを食べていた。
カイウスの表情を見て心が痛くなり、困ってないとだけ言うつもりだった。
なのにどうして言うまいと誓った筈の「気持ち良かった」という言葉が出てきたのか。
しかもまたしてほしいと言ってなかったか?確かに自分でするよりも良かったけど…
これじゃあカイウスの事変態なんて言えないじゃないか!
「ち、違うっ!!今のなし!!」
「…違うのか?」
なんでカイウスは捨てられた子犬のような悲しげな瞳で見てくるんだ?
自分と同じ男のものを触ったって楽しくも何ともないだろ。
それとも悶える俺が滑稽で面白いとか?……カイウスがそんな最低な性格だとは思いたくない。
またしてほしいとか言ったが、カイウスに友達はしないと説明した。
「そうか」と納得してくれて、またいつもの無表情に戻っていた。
そういえば昨日まで毎日のようにカイウスと会うと体が可笑しくなっていた。
…でも、今のカイウスを見ても体は普通に戻っていた。
もしかしたらカイウスに触られたから?そんな事あるか?
でも、まぁ熱に悩まされないならそれがいいに決まってる。
そして食べ終わって皿を持って窓に向かうカイウスに「またね」と声を掛けた。
カイウスは頷いて、皿を持っていない方の手でヒラヒラと振り帰っていった。
なんかカイウスと奇妙な関係になった気がしたが、元に戻れただろうか。
俺は服を着替えて、部屋を出る前にベランダを見つめて…そのままドアを開けた。
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