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38話 きっと間違ってない

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 こんにちは。アリーシャを連れて神殿で酷い目にあっているヴェラルドさんをこっそりと連れて逃げ出す予定だったのに、ヴェラルドさんがボロボロにされてリードで連れまわされている姿を見てブチ切れてしまった、セレス・キャラデュース(10歳)です。

 私が殺気を放てば「その力は闇の女神!?」と神殿にいた神官連中がなぜか聞いてもいないのに、「実は我らは堕天使で入れ替わっていたのだー!前の大神官は邪魔だったので殺したのだー!」とネタばらしをして襲ってきました。
 まずはヴェラルドさんの首輪を握りつぶし壊し(物理)あとは襲い掛かってくる堕天使たちを全員倒したのです。
 途中でセディスが「外にこんな事知られたら大変ですよっ!?まずは事前に用意してですねっ!?」と止めにはいってきましたが、我がフレンドのクライム君とジャンが、「外からこの神殿を隔離したので大丈夫!」と言ってくれたので遠慮なく撲滅しました。
 二人にはリーチェとリカルドの身の安全の確保をお願いしたつもりだったのですが、言葉足らずで私をフォローしろと受け取られてしまったようです。
 走って自力でついてくるとは、修行の成果が着実にでています。
 というか教えたこと以上に、強くなるスピードが二人ははやいです。
 流石マイフレンド。流石王族。流石レディーファースト。

 アリーシャの叔父のヴェラルドさんは一度目を覚ましたものの、なぜか「ああ、きっとこれは夢なのでしょう」と、再び寝てしまい

「夢じゃありませんっ!おきてくださぁぁぁぁい!!」

 と、セディスに泣きつかれていました。

 結局死屍累々と広がる堕天使の死骸と、「神殿内部を調べてきましょう」「何かあるかもしれない」と、優秀にテキパキ動くクライム君とジャン。

 それを慌てて追うクライム君の護衛と、何やら通信で手配しているセディス。
「よかった。本当によかった」と、いまだ気を失ったままの叔父さんに抱き着くアリーシャの姿があります。


 かなりやってしまった感があります。
 この後絶対セディスにお説教をくらうでしょう。
 しばらくはネチネチと後始末が大変だったと怒られるでしょう。

 それでも

「ありがとう、セレスちゃん」

 と、泣きながら微笑むアリーシャを見て思うのです。
 私は絶対間違っていなかったと。
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