37 / 187
1章 異世界に召喚されました
37話 野に咲く花
しおりを挟む
『爆炎乱舞!!』
コロネの一言とともに、炎が爆ぜる。
名もなきモンスターが、一瞬で灰塵と化した。
その後ろでは
ザシュ
と血飛沫をあげ、モンスターの死体が宙を舞う。
リリの鍵爪で切り裂かれたのだ。
結局、次の日。私達はカルネル山にリリとコロネの武器慣らしにモンスター退治にきていた。
本当はダンジョンでやりたかったのだが、コロネの「駄目です」の一言であっさり却下された。
うん、まぁあそこ異界の女神が干渉できるらしいから入らないほうがいいのはわかってるんだけどさ。
やっぱりレアアイテムのロマンというかなんというか……そういうものがあるじゃん?
私はというと、二人の狩りをぼけーっと視ているだけだった。
まぁ、こっそりと【身体強化】のスキルの熟練度あげたり、手から足へとスムーズに動かせる訓練したりはしてるけど、基本視てるだけ。
私は適正レベルの装備のせいか、すぐに使いこなせたんだよね。
二人は『進化の腕輪』で無理やり適正より上の装備をしたせいで使いこなせていないのかもしれない。
二人とも大分コツをつかんだらしく、大分威力をセーブできるようになっているようだ。
最大威力をだすのは楽らしいのだが、威力を抑えるというのが難しいらしい。
すでにリリとコロネが暴れまくったせいでカルネル山のモンスターのレベルは100くらいまで下がっている。
動物愛護団体があったら苦情くるレベルの虐殺だよ。マジで。
他のエルフのレベル上げもしてあげようか迷ったが、ホイホイレベルを上げてくれると勘違いされても困るので今回はやめておいた。
というか、魔王のレベル上げすぎると死ぬというのが怖くてレベル上げられないっていうのが一番でかいけれど。
リュートとか一歩間違えばやばかったよ。うん。400で耐えられなくなるっていうのが確実に全員400とは限らない。
個人差があるかもしれないのだ。もしかしたら200当たりで耐えられなくて死んじゃうとかもありえる。
リュートもあれ以上は上げない方がいいだろう。
「リリーコロネーそろそろ休憩したらどうだー?」
私が二人に叫ぶ。
今はPTは組んでいない。敵レベルが低すぎて、経験値も微々たるものだし。
「ネコーだいぶ使えるようになったー!」
ぴょんぴょんと岩肌を飛びながらリリが私に手をふりながらやってくる。
コロネも手を休め、こちらに向かっているようだ。
私がカンナちゃん作のサンドイッチとお菓子を広げると、リリが身を乗り出した。
「ね、ね 食べていい?」
クマさん形のシュークリームをキラキラした目で見つめながらリリが言う。
「コロネがここに来たらな。いま飲み物用意するから……」
私が言い終わるより先に、リリはぴょんぴょんと岩肌を飛び、コロネを持ち上げると、担いだたままダッシュで戻ってくる。
……うん。そんなにはやく食べたかったのかリリちゃん……。
△▲△
「美味しいねー」
カンナちゃん作の料理をもぐもぐ食べながら幸せそうにリリが呟く。
「この料理も猫様が作られたのですか?」
コーヒーを片手に聞くコロネに
「うん?ああ、これはゲームをよく一緒にやっていたギルドの友達のカンナちゃんが作ったんだ。
昨日の料理も……」
言いかけた私を遮って、なぜかガバぁっとコロネが立ち上がり
「ああ、カンナ様ですね!そのお姿は見目麗しく、可憐にて清純それは野に咲く花と例えてもおかしくないプレイヤーの鏡ともいえる……」
と、手を大仰に掲げ……停止した。
「コ、コロネ……?」
いきなりカンナちゃんを褒め称えだしたコロネに私とリリがドン引きするが、コロネはポーズをそのままに
「す、すみません……身体が勝手に反応しました……。
私はどこか…おかしいのでしょうか?」
ポーズをとった本人が一番、引きつった顔で尋ねるのだった。
△▲△
「どういう事でしょうか……
カンナ様の名を聞いた途端、猫様の時のような妙な高揚感に包まれました……
あれですか、私は別に猫様ではなくても、誰でもいいような節操のないエルフだったのでしょうか……」
あれからコロネの家に戻るなりコロネは今にも死にそうな顔でソファに横たわり自問自答している。
なぜかは知らないが彼なりにショックだったらしい。
「うーん。鑑定しても状態異常は見られないし……。
まさかプレイヤー全員にそういう状態になるとかじゃないよな?」
「ありえませんっ!私の身も心も猫様に捧げておりますっ!!」
と、嬉しくない反論をしてくる。
いや、身も心もいらんがな。
にしても、やっぱり変だよね。変態というだけで片付けていい問題じゃなくなってきた気がする。
真面目の時とテンション高いときとあまりにもキャラが違いすぎる。
「他のプレイヤーに会ったときは大丈夫だったのか?」
「はい。妙な高揚感はありませんでした」
「じゃあ、私とカンナちゃんだけにって事か……」
つまり、原因はコロネがNPC時代に私とカンナちゃんが何か関わっていたということだよね?
私は考え込むが、これといった理由が………あった。
はい。ありました。
お も い だ し た。
あああああー!!そうかっあれが原因かっ!!
「わ、悪い……コロネ……」
「はい?」
「コロネが変態なのって、自分が原因だったようだ……」
そう言って私が引きつった笑を浮かべれば、コロネとリリが顔を見合わせるのだった。
コロネの一言とともに、炎が爆ぜる。
名もなきモンスターが、一瞬で灰塵と化した。
その後ろでは
ザシュ
と血飛沫をあげ、モンスターの死体が宙を舞う。
リリの鍵爪で切り裂かれたのだ。
結局、次の日。私達はカルネル山にリリとコロネの武器慣らしにモンスター退治にきていた。
本当はダンジョンでやりたかったのだが、コロネの「駄目です」の一言であっさり却下された。
うん、まぁあそこ異界の女神が干渉できるらしいから入らないほうがいいのはわかってるんだけどさ。
やっぱりレアアイテムのロマンというかなんというか……そういうものがあるじゃん?
私はというと、二人の狩りをぼけーっと視ているだけだった。
まぁ、こっそりと【身体強化】のスキルの熟練度あげたり、手から足へとスムーズに動かせる訓練したりはしてるけど、基本視てるだけ。
私は適正レベルの装備のせいか、すぐに使いこなせたんだよね。
二人は『進化の腕輪』で無理やり適正より上の装備をしたせいで使いこなせていないのかもしれない。
二人とも大分コツをつかんだらしく、大分威力をセーブできるようになっているようだ。
最大威力をだすのは楽らしいのだが、威力を抑えるというのが難しいらしい。
すでにリリとコロネが暴れまくったせいでカルネル山のモンスターのレベルは100くらいまで下がっている。
動物愛護団体があったら苦情くるレベルの虐殺だよ。マジで。
他のエルフのレベル上げもしてあげようか迷ったが、ホイホイレベルを上げてくれると勘違いされても困るので今回はやめておいた。
というか、魔王のレベル上げすぎると死ぬというのが怖くてレベル上げられないっていうのが一番でかいけれど。
リュートとか一歩間違えばやばかったよ。うん。400で耐えられなくなるっていうのが確実に全員400とは限らない。
個人差があるかもしれないのだ。もしかしたら200当たりで耐えられなくて死んじゃうとかもありえる。
リュートもあれ以上は上げない方がいいだろう。
「リリーコロネーそろそろ休憩したらどうだー?」
私が二人に叫ぶ。
今はPTは組んでいない。敵レベルが低すぎて、経験値も微々たるものだし。
「ネコーだいぶ使えるようになったー!」
ぴょんぴょんと岩肌を飛びながらリリが私に手をふりながらやってくる。
コロネも手を休め、こちらに向かっているようだ。
私がカンナちゃん作のサンドイッチとお菓子を広げると、リリが身を乗り出した。
「ね、ね 食べていい?」
クマさん形のシュークリームをキラキラした目で見つめながらリリが言う。
「コロネがここに来たらな。いま飲み物用意するから……」
私が言い終わるより先に、リリはぴょんぴょんと岩肌を飛び、コロネを持ち上げると、担いだたままダッシュで戻ってくる。
……うん。そんなにはやく食べたかったのかリリちゃん……。
△▲△
「美味しいねー」
カンナちゃん作の料理をもぐもぐ食べながら幸せそうにリリが呟く。
「この料理も猫様が作られたのですか?」
コーヒーを片手に聞くコロネに
「うん?ああ、これはゲームをよく一緒にやっていたギルドの友達のカンナちゃんが作ったんだ。
昨日の料理も……」
言いかけた私を遮って、なぜかガバぁっとコロネが立ち上がり
「ああ、カンナ様ですね!そのお姿は見目麗しく、可憐にて清純それは野に咲く花と例えてもおかしくないプレイヤーの鏡ともいえる……」
と、手を大仰に掲げ……停止した。
「コ、コロネ……?」
いきなりカンナちゃんを褒め称えだしたコロネに私とリリがドン引きするが、コロネはポーズをそのままに
「す、すみません……身体が勝手に反応しました……。
私はどこか…おかしいのでしょうか?」
ポーズをとった本人が一番、引きつった顔で尋ねるのだった。
△▲△
「どういう事でしょうか……
カンナ様の名を聞いた途端、猫様の時のような妙な高揚感に包まれました……
あれですか、私は別に猫様ではなくても、誰でもいいような節操のないエルフだったのでしょうか……」
あれからコロネの家に戻るなりコロネは今にも死にそうな顔でソファに横たわり自問自答している。
なぜかは知らないが彼なりにショックだったらしい。
「うーん。鑑定しても状態異常は見られないし……。
まさかプレイヤー全員にそういう状態になるとかじゃないよな?」
「ありえませんっ!私の身も心も猫様に捧げておりますっ!!」
と、嬉しくない反論をしてくる。
いや、身も心もいらんがな。
にしても、やっぱり変だよね。変態というだけで片付けていい問題じゃなくなってきた気がする。
真面目の時とテンション高いときとあまりにもキャラが違いすぎる。
「他のプレイヤーに会ったときは大丈夫だったのか?」
「はい。妙な高揚感はありませんでした」
「じゃあ、私とカンナちゃんだけにって事か……」
つまり、原因はコロネがNPC時代に私とカンナちゃんが何か関わっていたということだよね?
私は考え込むが、これといった理由が………あった。
はい。ありました。
お も い だ し た。
あああああー!!そうかっあれが原因かっ!!
「わ、悪い……コロネ……」
「はい?」
「コロネが変態なのって、自分が原因だったようだ……」
そう言って私が引きつった笑を浮かべれば、コロネとリリが顔を見合わせるのだった。
0
お気に入りに追加
688
あなたにおすすめの小説
運命の選択が見えるのですが、どちらを選べば幸せになれますか? ~私の人生はバッドエンド率99.99%らしいです~
日之影ソラ
恋愛
第六王女として生を受けたアイリスには運命の選択肢が見える。選んだ選択肢で未来が大きく変わり、最悪の場合は死へ繋がってしまうのだが……彼女は何度も選択を間違え、死んではやり直してを繰り返していた。
女神様曰く、彼女の先祖が大罪を犯したせいで末代まで呪われてしまっているらしい。その呪いによって彼女の未来は、99.99%がバッドエンドに設定されていた。
婚約破棄、暗殺、病気、仲たがい。
あらゆる不幸が彼女を襲う。
果たしてアイリスは幸福な未来にたどり着けるのか?
選択肢を見る力を駆使して運命を切り開け!
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
救国の大聖女は生まれ変わって【薬剤師】になりました ~聖女の力には限界があるけど、万能薬ならもっとたくさんの人を救えますよね?~
日之影ソラ
恋愛
千年前、大聖女として多くの人々を救った一人の女性がいた。国を蝕む病と一人で戦った彼女は、僅かニ十歳でその生涯を終えてしまう。その原因は、聖女の力を使い過ぎたこと。聖女の力には、使うことで自身の命を削るというリスクがあった。それを知ってからも、彼女は聖女としての使命を果たすべく、人々のために祈り続けた。そして、命が終わる瞬間、彼女は後悔した。もっと多くの人を救えたはずなのに……と。
そんな彼女は、ユリアとして千年後の世界で新たな生を受ける。今度こそ、より多くの人を救いたい。その一心で、彼女は薬剤師になった。万能薬を作ることで、かつて救えなかった人たちの笑顔を守ろうとした。
優しい王子に、元気で真面目な後輩。宮廷での環境にも恵まれ、一歩ずつ万能薬という目標に進んでいく。
しかし、新たな聖女が誕生してしまったことで、彼女の人生は大きく変化する。
物語のようにはいかない
わらびもち
恋愛
転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。
そう、言われる方ではなく『言う』方。
しかも言ってしまってから一年は経過している。
そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。
え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?
いや、そもそも修復可能なの?
発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?
せめて失言『前』に転生していればよかったのに!
自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。
夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。
【完結】嘘八百侯爵令嬢の心を、無表情王太子は掴みたい
葉桜鹿乃
恋愛
「あら、ご存知ありません?」
この言葉の後に続くのは全て嘘八百……だけれど、ソニア・ヘイドルム侯爵令嬢の言葉にはその場にいる誰もがそれを分かって耳を傾ける。
その場にいる人を幸せにする『嘘』を吐くのが彼女であり、それは王太子妃として諸外国と渡り歩くための社交性の一つとして評価されていた。
しかし、当のソニアは『王太子妃、引いては国母なんてなりたく無いわい、嘘吐き女として精々振る舞ったるわ!』という、王太子妃候補からふるい落とされたい一心での振る舞いだった。
王太子妃候補は5人。そして王太子であるランドルフ・ディ・ヴァレンティヌは紺の絹糸のような髪に黒曜石の瞳の美丈夫であり、『氷の貴人』と呼ばれる無表情、無感情な男だ。見た目と帝王たる威厳、知識と知性はあるが、愛される、とは程遠い。
そんな彼を支える妻として王太子妃を選ぶべく、1ヶ月の間離宮を与えられた王太子妃候補『リリィクイン』たち。
ソニアは平和に、平穏に、誰の家とも不和を起こさず、実家に帰る事を目的にしていたが、何故か他の候補が勝手に身を引いていく……?
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも別名義で掲載中です。
吸血鬼公爵に嫁いだ私は血を吸われることもなく、もふもふ堪能しながら溺愛されまくってます
リオール
恋愛
吸血鬼公爵に嫁ぐこととなったフィーリアラはとても嬉しかった。
金を食い潰すだけの両親に妹。売り飛ばすような形で自分を嫁に出そうとする家族にウンザリ!
おまけに婚約者と妹の裏切りも発覚。こんな連中はこっちから捨ててやる!と家を出たのはいいけれど。
逃げるつもりが逃げれなくて恐る恐る吸血鬼の元へと嫁ぐのだった。
結果、血なんて吸われることもなく、吸血鬼公爵にひたすら愛されて愛されて溺愛されてイチャイチャしちゃって。
いつの間にか実家にざまぁしてました。
そんなイチャラブざまぁコメディ?なお話しです。R15は保険です。
=====
2020/12月某日
第二部を執筆中でしたが、続きが書けそうにないので、一旦非公開にして第一部で完結と致しました。
楽しみにしていただいてた方、申し訳ありません。
また何かの形で公開出来たらいいのですが…完全に未定です。
お読みいただきありがとうございました。
引退したオジサン勇者に子供ができました。いきなり「パパ」と言われても!?
リオール
ファンタジー
俺は魔王を倒し世界を救った最強の勇者。
誰もが俺に憧れ崇拝し、金はもちろん女にも困らない。これぞ最高の余生!
まだまだ30代、人生これから。謳歌しなくて何が人生か!
──なんて思っていたのも今は昔。
40代とスッカリ年食ってオッサンになった俺は、すっかり田舎の農民になっていた。
このまま平穏に田畑を耕して生きていこうと思っていたのに……そんな俺の目論見を崩すかのように、いきなりやって来た女の子。
その子が俺のことを「パパ」と呼んで!?
ちょっと待ってくれ、俺はまだ父親になるつもりはない。
頼むから付きまとうな、パパと呼ぶな、俺の人生を邪魔するな!
これは魔王を倒した後、悠々自適にお気楽ライフを送っている勇者の人生が一変するお話。
その子供は、はたして勇者にとって救世主となるのか?
そして本当に勇者の子供なのだろうか?
兄を溺愛する母に捨てられたので私は家族を捨てる事にします!
ユウ
恋愛
幼い頃から兄を溺愛する母。
自由奔放で独身貴族を貫いていた兄がようやく結婚を決めた。
しかし、兄の結婚で全てが崩壊する事になった。
「今すぐこの邸から出て行ってくれる?遺産相続も放棄して」
「は?」
母の我儘に振り回され同居し世話をして来たのに理不尽な理由で邸から追い出されることになったマリーは自分勝手な母に愛想が尽きた。
「もう縁を切ろう」
「マリー」
家族は夫だけだと思い領地を離れることにしたそんな中。
義母から同居を願い出られることになり、マリー達は義母の元に身を寄せることになった。
対するマリーの母は念願の新生活と思いきや、思ったように進まず新たな嫁はびっくり箱のような人物で生活にも支障が起きた事でマリーを呼び戻そうとするも。
「無理ですわ。王都から領地まで遠すぎます」
都合の良い時だけ利用する母に愛情はない。
「お兄様にお任せします」
実母よりも大事にしてくれる義母と夫を優先しすることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる