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「なに?」
「…なにを言っても怒らないというなら、話す」
「怒らない。怒らない」
私が、怒る内容ってなんなんだ。
「あの時、君の後をつけていたんだ」
「は?」
ストーカーしてたってこと?
なんで?どうして?
「なんで?」
「そ、それは…君が、一人だけ違う道に行ったから…気になって」
「気になるからって、後ろつける?」
育ちがいいくせして、こういうところが、なんというか…。
「し、しかたないだろ…もし、男と逢引きしてるのかと思ったら、いてもたってもいられなくなって…」
「…仮に私が男の人と逢引してたら、どうしてたの?」
「もちろん邪魔してたさ」
「邪魔してたのね…」
じとり、とした私の目つきに「怒らないって言っただろう」とルドルフが言ってくるが、そういう問題じゃない。
「呆れているというか…まぁ、別にいいけど。もうストーカー行為は、してないわよね?」
「……」
「してんのっ!?」
無言は、肯定しているようなものだぞ。
ルドルフとあれからあったことないし、今までも町を散策していて、会ったことなんてないから、あの日だけが、特別なんだと思っていたけど、そうではないのか?
「…探偵は、尾行が大切と」
「本に影響されすぎでしょ…」
指紋とりといい、尾行といい、どうも本に影響されすぎている気がする。
だから、貴族は読まないようにされているとか?…影響されすぎるから?
…まさかね。
「とにかく。今後は、尾行なんてしないでよ」
「……」
「返事は?」
「…善処、する…」
「私のこと、見かけたら別に話しかけたらいいじゃない」
「だって、君。嫌な顔するじゃないか。僕と会うたび」
「あ。一応、嫌だったんだ。あんまりにも平然としているから、何とも思っていないのかと思ったけど」
「嫌にもなるだろ。好きな子に嫌な顔されて、平気な男が、どこにいる」
「…その好きな子に、嫌みを毎回言ってたら、どんな女の子も顔合わせたら、嫌な顔にもなるわよ」
「…アピールしたかったんだ」
「じゃあ、今度は恋愛小説でも読むといいわ。女の子がされたいことを少しは勉強したらいいんじゃないかしら。あなたの周りにいる子だったら、喜んで貸してくれるわよ、きっと」
本の貸し出しで、もしかしたら、恋に発展するかもと、思う子も出そうだけど。
ルドルフに突然、お前のおすすめの恋愛小説を貸してくれないかと言われたら、驚かれるかもしれないけどね。
でも、良い意味でも悪い意味でもルドルフは、貴族の中では有名人だし、彼がどんな小説を読んでも馬鹿にしてくる男子は、そうそういないから、別に大丈夫だとは思うけど。
「…なにを言っても怒らないというなら、話す」
「怒らない。怒らない」
私が、怒る内容ってなんなんだ。
「あの時、君の後をつけていたんだ」
「は?」
ストーカーしてたってこと?
なんで?どうして?
「なんで?」
「そ、それは…君が、一人だけ違う道に行ったから…気になって」
「気になるからって、後ろつける?」
育ちがいいくせして、こういうところが、なんというか…。
「し、しかたないだろ…もし、男と逢引きしてるのかと思ったら、いてもたってもいられなくなって…」
「…仮に私が男の人と逢引してたら、どうしてたの?」
「もちろん邪魔してたさ」
「邪魔してたのね…」
じとり、とした私の目つきに「怒らないって言っただろう」とルドルフが言ってくるが、そういう問題じゃない。
「呆れているというか…まぁ、別にいいけど。もうストーカー行為は、してないわよね?」
「……」
「してんのっ!?」
無言は、肯定しているようなものだぞ。
ルドルフとあれからあったことないし、今までも町を散策していて、会ったことなんてないから、あの日だけが、特別なんだと思っていたけど、そうではないのか?
「…探偵は、尾行が大切と」
「本に影響されすぎでしょ…」
指紋とりといい、尾行といい、どうも本に影響されすぎている気がする。
だから、貴族は読まないようにされているとか?…影響されすぎるから?
…まさかね。
「とにかく。今後は、尾行なんてしないでよ」
「……」
「返事は?」
「…善処、する…」
「私のこと、見かけたら別に話しかけたらいいじゃない」
「だって、君。嫌な顔するじゃないか。僕と会うたび」
「あ。一応、嫌だったんだ。あんまりにも平然としているから、何とも思っていないのかと思ったけど」
「嫌にもなるだろ。好きな子に嫌な顔されて、平気な男が、どこにいる」
「…その好きな子に、嫌みを毎回言ってたら、どんな女の子も顔合わせたら、嫌な顔にもなるわよ」
「…アピールしたかったんだ」
「じゃあ、今度は恋愛小説でも読むといいわ。女の子がされたいことを少しは勉強したらいいんじゃないかしら。あなたの周りにいる子だったら、喜んで貸してくれるわよ、きっと」
本の貸し出しで、もしかしたら、恋に発展するかもと、思う子も出そうだけど。
ルドルフに突然、お前のおすすめの恋愛小説を貸してくれないかと言われたら、驚かれるかもしれないけどね。
でも、良い意味でも悪い意味でもルドルフは、貴族の中では有名人だし、彼がどんな小説を読んでも馬鹿にしてくる男子は、そうそういないから、別に大丈夫だとは思うけど。
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