【R18】シキイサメ。

本編

序章

「シルヴィア義姉ねえさんッ……、まさか、『色鬼』化しきかしてくれるなんてッッ♡」

　四よつん這ばいのわたしの腰を掴つかみ、背後からその男性の徴しるしで蹂躙じゅうりんを続ける義弟おとうとの真まことが、うれしそうに声を上げた。彼の張りつめた熱い雄ゆうがぐちゅぐちゅとわたしの膣内ナカで暴れ、部屋はみだらな音で満ち満ちる。重ねて胸の先端を無遠慮ぶえんりょに捏こねられ、わたしは背中をのけぞらせた。

「あっ、ああ……」

　目が、ちかちかする。からだはびくんびくんと痙攣けいれんしたようになって、腰が卑猥ひわいに揺れて止まらない。怖い。どうして。いろいろな思いが綯ない交まぜになる。ひととしてのわたしはもう、たまらなく怯えているのに。

　――『色鬼しき』としてのわたしは、恐ろしいまでに悦よろこんでいた。この、義弟ぎていに犯おかされるという異常な状況に。

　涙がぽろぽろこぼしながら啼なき喘あえぐわたしを、後ろから激しく突いていた真が、ぎゅううと抱きすくめてきたかと思うと、性器を震わせ、びゅく、びゅくんと二度目となる精せいを注そそいだ。

「……もう、貴女あなたはぼくだけのもの」

　――幸せそうな、けれど少し狂気の混ざった声で彼はささやき、わたしに生えたばかりの角をさする。そしてまた、恍惚こうこつと腰を動かしはじめた獣けだものの如ごとき少年に、ただただからだをくねらせ応こたえるだけの色情しきじょうの鬼が、そこにいた。