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7.身も心も
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コン、コン、という音にリリーは顔を顰めた。誰も通してくれるなと伝えておいた筈なのに。
ノックに応えずにマルガに文句を言いに行こうかと思ったが、それも子どもっぽいと思い渋々扉に近付いた。
「誰?」
「陛下」
どきん、と心臓が大きく音を立てた。
どうして彼が。
痛む胸を抑えて、そっと扉に手を当てる。
「……何の用?」
「あなたに、お伝えしたいことが」
「今日でないといけないの?もう私は」
「今日でなければならないんです」
切迫するその声に、リリーは怪訝に思いながら扉を開いた。
目の前には誰も居なくて、リリーはぱっと目線を下げて驚いた。ゲインは床に膝をついている。
「なに……なにしてるの?そんなことしなくていいから立って。さっさと話して」
「お慕いしております」
「え?」
ゲインは顔を上げた。何を言われたか頭が理解できない。ただ、真剣な表情と煌めく黒曜の瞳にリリーは目を奪われた。
「愚かな勘違いをしていた。俺はあなたを侮辱した。どんな罰でも受ける。だが、これだけは伝えておきたい」
「何言ってるの」
目の前の男につけられた傷がまたしくしくと痛む。
情けなくも目頭が熱くなった。ゲインはこちらを見て、何故か自分が泣きそうな顔をしている。
「怒ってはいないから安心して。そんな媚びるようなこと、言わなくてもいいわ」
俯いたリリーを見て、ゲインは慌ててその手をとった。リリーが驚いて顔を上げる。大きな瞳から今にもこぼれ落ちそうな雫を見て、ゲインの顔が更に苦痛に歪んだ。
「俺のような身分では手が届かないからと、愚かにもあなたを嫌う理由を見つけたかった。勝手な思い込みだ。本当は……俺だけのものであってほしかった」
「それで、……それで、あんなことを言ったの?」
ぐっとゲインは黙った。
「酷いわ」
深緑の瞳は傷付き、ゲインを責めている。そんなに簡単には許して貰えないだろう。でも、これが最後のチャンスかもしれない。全て伝えたい。
「あなたに身も心も捧げたい。どうか許してくれ。」
ゲインの口から出たとは思えぬ熱烈な言葉に、怒りを残しながらもリリーの頬はついに赤く染まった。
「……本当に?」
「本当だ。先程お父上とも話をしてきた。もし、あなたが応えてくれるなら……、あなたが許せば、もう俺はあなたのものだ」
「と、父様と……!?な、なんで!!」
マルガといい、どうしてこうも周りの人間が勝手にリリーの未来を決めてしまうのだろう。それを腹立たしく思って、ふとリリーは自分がいつもの自分に戻っていることに気が付いた。
「あなたは、私のことが好きなの……?」
「……はい」
お慕いしている、とまた小さくゲインが囁いた。耳が赤くなっていてそれがとても可愛い。
「私のことが欲しい?」
「欲しい」
真っ直ぐに射抜くような視線でそう言われ、リリーの身体は喜びで燃え上がった。
この男は嘘がつけない。
こんなに一生懸命愛を囁くくらい、私のことが好きなんだ。
その事実に、さっきまで冷え切っていた心は一瞬で晴れ渡った。
ゲインは耳を赤くしたままじっと跪いている。リリーが許さない限りずっとこうしているのだろう。
ふっと笑いが漏れた。
「立って、ゲイン」
その言葉にゲインは顔を上げ、そこにあった笑顔に瞳を輝かせた。彼がまた見たいと切望していた笑顔がそこにあった。手を引かれ、ゲインはリリーの部屋に足を踏み入れた。
「陛下」
「なぁに?」
「……俺を許してくれるのか」
「どうしようかしら」
ふふ、と笑うリリーの表情を見て、ゲインの目がまた喜びで煌めく。
「何でもする。あなたが許すなら」
「ゲイン……」
名前を呼びながらリリーが腕を大きく広げた。彼は迷わず、細いその身体を包み込んだ。
*
「もう、俺は、駄目だ……あなたに、身も心も服従してしまう……」
内腿にキスを繰り返しながら、ゲインはうわ言のように繰り返している。我を失ったその姿にリリーは堪らなくなって、はぁ、と息を吐いた。
「堪らなかったんだ、あの時から。あなたの足に触れて、俺はどんどん魅入られていった」
「や、ぁ……ゲイン、そんなこと言わないで」
「頼むから誰にも触れさせないでくれ」
「わかった、わかったわ……あんッ……」
また音を立てて吸いつかれて、リリーは背を反らせて喘いだ。ぐぅ、と獣が唸るような音がゲインの喉から漏れた。
「……陛下、……だめだ、止まらなくなる。今日はもう……」
ゲインが身体を引いた気配を感じて、リリーは慌てて身を起こした。
「や、やだ!」
袖を掴むリリーの細い指にはそれほど力は無いのに、ゲインはがちりと固まった。
「こ、この先を、教えて……」
「陛下」
「もう、……身体が火照って、我慢できないの」
あまりに恥ずかしい言葉が自分の口から出たことにリリーは驚いた。だが、それを聞いてゲインがごくん、と唾を飲み込むのを見て、興奮でそんなことも吹っ飛んでしまった。
「……いいんだな」
「は、ぅ……ゲイン……」
低く地を這うようなその声に、リリーはぶるる、と身体を震わせた。自分の女の部分が歓喜している。
「な、名前を、呼んで」
「リリー……」
内腿にキスをしながら、唇が近付いてくる。下着の中はもうとっくに濡れている。それが彼にバレてしまう。
「この上から、キスしても……?」
「ひゃぁんッ」
つん、と指を当てられただけで、リリーはすごい声を出してしまった。
リリーだけでなくゲインも驚いた顔をして、だがその目はすぐに細められた。
「リリー……」
待って。そう言おうと口を開いたが、ゲインの頭は強引にドレスの中に入り込んだ。羞恥と期待とでぐちゃぐちゃになって、リリーは息を呑んだ。
「はぅん……ッ」
かぷりと其処を噛まれて、リリーは身体をびくつかせた。
「……濡れてる」
「……っ、ちが、」
「何が違うんだ。こんなにびしょびしょにして」
「ああぅ」
ぴちゃぴちゃと音を立てながら、ゲインが下着の上からそこを舐めている。
「や、やぁぁ」
こんな所に顔を突っ込まれてる。リリーは羞恥のあまり顔を左右に振った。ゲインがこんなにいやらしくて意地悪だとは知らなかった。水音と甘い刺激に、シーツを掴んで耐える。
「リリー……あぁ……」
呻きながら夢中で其処を貪っていたゲインは、突然がばりと顔を上げた。訓練の直後のように荒くなった息を抑えている。
「直接、ここを……」
ゲインが何を言いたいのか察して、リリーは燃え上がるように赤くなった。
下着に指をかけると、ゲインがごくりと喉を鳴らす。
びしょびしょに濡れて重みを増している下着をずらしていく。足先から抜いてぽいとベッドの下に投げ、またぎゅ、と足を閉じる。
ゲインの目はリリーの足をじっと見ている。
リリーは腰を震わせた。
―開けたらきっと、食いつかれちゃう
それを考えただけで泥濘んだそこから熱いものが溢れ出した。
「……焦らさないでくれ……」
ゲインの息の音が耳のそばで聞こえるように感じる。もう、リリーも限界だった。
ギラギラとした目に見せつけるようにして、ゆっくりと足を開いた。ゲインが飛びつくように顔を埋めるのがスローモーションに見える。
リリーの叫び声が響き渡った。
*
「あぁぁ、だめ、また……ッ」
「あぁ……またイキそうか……?」
「う、うん、あぁう、イく、イっちゃう」
ゲインの頭を抑えつけ背を反らせて、リリーは何度目かの絶頂を迎えた。びくびくと震えに耐えた後、身体の力をゆっくり抜いた。
ぼんやりとする頭で快楽の海から浮上してくる。
こんな甘美な刺激があるなんて。夢にも思わなかった。
はぁ、はぁ、と息をしながらゆっくりと目を開くと、うっとりとした顔のゲインがこちらを見下ろしていた。口の周りはきらきらと艶めいている。
ふにゃんと微笑んでリリーは両手を伸ばした。
「ゲイン……キス、したい」
両手を伸ばすと、ゲインは切なそうに顔を歪めて、ぐいと袖で口を拭ったあと顔を寄せてきた。
唇が、ゆっくりと重なった。
柔かくしっとりとした感触が気持ちよくて、リリーは啄むようなゲインの唇の動きに応えた。
慈しむような口付けは最初だけだった。
次第にそれは噛み付くような荒々しいものになって、リリーは必死にゲインにしがみついた。
「ふ……ぅ、ん」
勝手に喘ぐような声が漏れてしまい、リリーは恥ずかしさでぎゅっと目を閉じた。
不意に、ゲインが動きをぴたりと止め、唇をゆっくりと離す。唾液が細く伸びて、ぷつりと切れた。
「駄目だ、もう……リリー、……陛下……」
苦しそうに顔を歪めたゲインは、がばりとリリーを抱き締めたあと、身体を離した。
「ゲイン」
「駄目だ。これ以上は、駄目だ」
「やだ、行かないで」
「陛下……聞き分けてくれ……俺も、苦しい」
本当に苦しそうなその声色に、リリーはぐす、と鼻を啜った。
「ゲイン、一緒に、朝まで」
「駄目だ。……けじめをつけてからでないと」
「やだ、ゲイン」
「リリー……」
はぁ、と溜息をついて、何かに耐えるようにゲインは首を振った。ゲインはベッドに膝を乗せ、リリーの額に優しく口付けを落とした。
「おやすみ……愛しい人」
そう言うと、彼は素早く身支度を整え、寝室を出ていってしまった。
ノックに応えずにマルガに文句を言いに行こうかと思ったが、それも子どもっぽいと思い渋々扉に近付いた。
「誰?」
「陛下」
どきん、と心臓が大きく音を立てた。
どうして彼が。
痛む胸を抑えて、そっと扉に手を当てる。
「……何の用?」
「あなたに、お伝えしたいことが」
「今日でないといけないの?もう私は」
「今日でなければならないんです」
切迫するその声に、リリーは怪訝に思いながら扉を開いた。
目の前には誰も居なくて、リリーはぱっと目線を下げて驚いた。ゲインは床に膝をついている。
「なに……なにしてるの?そんなことしなくていいから立って。さっさと話して」
「お慕いしております」
「え?」
ゲインは顔を上げた。何を言われたか頭が理解できない。ただ、真剣な表情と煌めく黒曜の瞳にリリーは目を奪われた。
「愚かな勘違いをしていた。俺はあなたを侮辱した。どんな罰でも受ける。だが、これだけは伝えておきたい」
「何言ってるの」
目の前の男につけられた傷がまたしくしくと痛む。
情けなくも目頭が熱くなった。ゲインはこちらを見て、何故か自分が泣きそうな顔をしている。
「怒ってはいないから安心して。そんな媚びるようなこと、言わなくてもいいわ」
俯いたリリーを見て、ゲインは慌ててその手をとった。リリーが驚いて顔を上げる。大きな瞳から今にもこぼれ落ちそうな雫を見て、ゲインの顔が更に苦痛に歪んだ。
「俺のような身分では手が届かないからと、愚かにもあなたを嫌う理由を見つけたかった。勝手な思い込みだ。本当は……俺だけのものであってほしかった」
「それで、……それで、あんなことを言ったの?」
ぐっとゲインは黙った。
「酷いわ」
深緑の瞳は傷付き、ゲインを責めている。そんなに簡単には許して貰えないだろう。でも、これが最後のチャンスかもしれない。全て伝えたい。
「あなたに身も心も捧げたい。どうか許してくれ。」
ゲインの口から出たとは思えぬ熱烈な言葉に、怒りを残しながらもリリーの頬はついに赤く染まった。
「……本当に?」
「本当だ。先程お父上とも話をしてきた。もし、あなたが応えてくれるなら……、あなたが許せば、もう俺はあなたのものだ」
「と、父様と……!?な、なんで!!」
マルガといい、どうしてこうも周りの人間が勝手にリリーの未来を決めてしまうのだろう。それを腹立たしく思って、ふとリリーは自分がいつもの自分に戻っていることに気が付いた。
「あなたは、私のことが好きなの……?」
「……はい」
お慕いしている、とまた小さくゲインが囁いた。耳が赤くなっていてそれがとても可愛い。
「私のことが欲しい?」
「欲しい」
真っ直ぐに射抜くような視線でそう言われ、リリーの身体は喜びで燃え上がった。
この男は嘘がつけない。
こんなに一生懸命愛を囁くくらい、私のことが好きなんだ。
その事実に、さっきまで冷え切っていた心は一瞬で晴れ渡った。
ゲインは耳を赤くしたままじっと跪いている。リリーが許さない限りずっとこうしているのだろう。
ふっと笑いが漏れた。
「立って、ゲイン」
その言葉にゲインは顔を上げ、そこにあった笑顔に瞳を輝かせた。彼がまた見たいと切望していた笑顔がそこにあった。手を引かれ、ゲインはリリーの部屋に足を踏み入れた。
「陛下」
「なぁに?」
「……俺を許してくれるのか」
「どうしようかしら」
ふふ、と笑うリリーの表情を見て、ゲインの目がまた喜びで煌めく。
「何でもする。あなたが許すなら」
「ゲイン……」
名前を呼びながらリリーが腕を大きく広げた。彼は迷わず、細いその身体を包み込んだ。
*
「もう、俺は、駄目だ……あなたに、身も心も服従してしまう……」
内腿にキスを繰り返しながら、ゲインはうわ言のように繰り返している。我を失ったその姿にリリーは堪らなくなって、はぁ、と息を吐いた。
「堪らなかったんだ、あの時から。あなたの足に触れて、俺はどんどん魅入られていった」
「や、ぁ……ゲイン、そんなこと言わないで」
「頼むから誰にも触れさせないでくれ」
「わかった、わかったわ……あんッ……」
また音を立てて吸いつかれて、リリーは背を反らせて喘いだ。ぐぅ、と獣が唸るような音がゲインの喉から漏れた。
「……陛下、……だめだ、止まらなくなる。今日はもう……」
ゲインが身体を引いた気配を感じて、リリーは慌てて身を起こした。
「や、やだ!」
袖を掴むリリーの細い指にはそれほど力は無いのに、ゲインはがちりと固まった。
「こ、この先を、教えて……」
「陛下」
「もう、……身体が火照って、我慢できないの」
あまりに恥ずかしい言葉が自分の口から出たことにリリーは驚いた。だが、それを聞いてゲインがごくん、と唾を飲み込むのを見て、興奮でそんなことも吹っ飛んでしまった。
「……いいんだな」
「は、ぅ……ゲイン……」
低く地を這うようなその声に、リリーはぶるる、と身体を震わせた。自分の女の部分が歓喜している。
「な、名前を、呼んで」
「リリー……」
内腿にキスをしながら、唇が近付いてくる。下着の中はもうとっくに濡れている。それが彼にバレてしまう。
「この上から、キスしても……?」
「ひゃぁんッ」
つん、と指を当てられただけで、リリーはすごい声を出してしまった。
リリーだけでなくゲインも驚いた顔をして、だがその目はすぐに細められた。
「リリー……」
待って。そう言おうと口を開いたが、ゲインの頭は強引にドレスの中に入り込んだ。羞恥と期待とでぐちゃぐちゃになって、リリーは息を呑んだ。
「はぅん……ッ」
かぷりと其処を噛まれて、リリーは身体をびくつかせた。
「……濡れてる」
「……っ、ちが、」
「何が違うんだ。こんなにびしょびしょにして」
「ああぅ」
ぴちゃぴちゃと音を立てながら、ゲインが下着の上からそこを舐めている。
「や、やぁぁ」
こんな所に顔を突っ込まれてる。リリーは羞恥のあまり顔を左右に振った。ゲインがこんなにいやらしくて意地悪だとは知らなかった。水音と甘い刺激に、シーツを掴んで耐える。
「リリー……あぁ……」
呻きながら夢中で其処を貪っていたゲインは、突然がばりと顔を上げた。訓練の直後のように荒くなった息を抑えている。
「直接、ここを……」
ゲインが何を言いたいのか察して、リリーは燃え上がるように赤くなった。
下着に指をかけると、ゲインがごくりと喉を鳴らす。
びしょびしょに濡れて重みを増している下着をずらしていく。足先から抜いてぽいとベッドの下に投げ、またぎゅ、と足を閉じる。
ゲインの目はリリーの足をじっと見ている。
リリーは腰を震わせた。
―開けたらきっと、食いつかれちゃう
それを考えただけで泥濘んだそこから熱いものが溢れ出した。
「……焦らさないでくれ……」
ゲインの息の音が耳のそばで聞こえるように感じる。もう、リリーも限界だった。
ギラギラとした目に見せつけるようにして、ゆっくりと足を開いた。ゲインが飛びつくように顔を埋めるのがスローモーションに見える。
リリーの叫び声が響き渡った。
*
「あぁぁ、だめ、また……ッ」
「あぁ……またイキそうか……?」
「う、うん、あぁう、イく、イっちゃう」
ゲインの頭を抑えつけ背を反らせて、リリーは何度目かの絶頂を迎えた。びくびくと震えに耐えた後、身体の力をゆっくり抜いた。
ぼんやりとする頭で快楽の海から浮上してくる。
こんな甘美な刺激があるなんて。夢にも思わなかった。
はぁ、はぁ、と息をしながらゆっくりと目を開くと、うっとりとした顔のゲインがこちらを見下ろしていた。口の周りはきらきらと艶めいている。
ふにゃんと微笑んでリリーは両手を伸ばした。
「ゲイン……キス、したい」
両手を伸ばすと、ゲインは切なそうに顔を歪めて、ぐいと袖で口を拭ったあと顔を寄せてきた。
唇が、ゆっくりと重なった。
柔かくしっとりとした感触が気持ちよくて、リリーは啄むようなゲインの唇の動きに応えた。
慈しむような口付けは最初だけだった。
次第にそれは噛み付くような荒々しいものになって、リリーは必死にゲインにしがみついた。
「ふ……ぅ、ん」
勝手に喘ぐような声が漏れてしまい、リリーは恥ずかしさでぎゅっと目を閉じた。
不意に、ゲインが動きをぴたりと止め、唇をゆっくりと離す。唾液が細く伸びて、ぷつりと切れた。
「駄目だ、もう……リリー、……陛下……」
苦しそうに顔を歪めたゲインは、がばりとリリーを抱き締めたあと、身体を離した。
「ゲイン」
「駄目だ。これ以上は、駄目だ」
「やだ、行かないで」
「陛下……聞き分けてくれ……俺も、苦しい」
本当に苦しそうなその声色に、リリーはぐす、と鼻を啜った。
「ゲイン、一緒に、朝まで」
「駄目だ。……けじめをつけてからでないと」
「やだ、ゲイン」
「リリー……」
はぁ、と溜息をついて、何かに耐えるようにゲインは首を振った。ゲインはベッドに膝を乗せ、リリーの額に優しく口付けを落とした。
「おやすみ……愛しい人」
そう言うと、彼は素早く身支度を整え、寝室を出ていってしまった。
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