『カールロット公爵令嬢は魔女である』~冤罪で追放されたので、本当に災厄の魔女になることにした~
「私、魔女なんかじゃない!」
そう叫んだ声は誰にも拾われないまま、王太子の妃候補だったレダリカは、その王太子を呪った“魔女”として追放されてしまった。
何が起きたのか、レダリカ自身にもわからなかった。彼女はただ、妹ルゼの自由奔放さを羨みながらも、王太子の婚約者として栄光と努力を積み重ねていただけだったのに。
それなのに、ある朝突如『王太子を呪った魔女』という濡れ衣を着せられ、投獄された。そして僻地“日没の森”へと、身ひとつで追放されてしまったのだ。
残してきた妹ルゼの身を心配しながらも、森の城に住む魔法使いフラウリッツに助けられたレダリカ。しかし連れてこられた魔法使いの城で、よりにもよって王太子とルゼが共謀して、自分を裏切っていたことを知ってしまう。
悲嘆にくれたレダリカは決意した。このまま本当に魔女となって、自分を陥れた者たちに報復してやろうと。
というわけで。
「弟子にして、フラウリッツ」
カールロット公爵令嬢レダリカ、この時をもって王家に仇なす魔女を志すこととする。
……それにしても、このフラウリッツとかいう魔法使いとその仲間たちの、ゆるいことといったら。
そう叫んだ声は誰にも拾われないまま、王太子の妃候補だったレダリカは、その王太子を呪った“魔女”として追放されてしまった。
何が起きたのか、レダリカ自身にもわからなかった。彼女はただ、妹ルゼの自由奔放さを羨みながらも、王太子の婚約者として栄光と努力を積み重ねていただけだったのに。
それなのに、ある朝突如『王太子を呪った魔女』という濡れ衣を着せられ、投獄された。そして僻地“日没の森”へと、身ひとつで追放されてしまったのだ。
残してきた妹ルゼの身を心配しながらも、森の城に住む魔法使いフラウリッツに助けられたレダリカ。しかし連れてこられた魔法使いの城で、よりにもよって王太子とルゼが共謀して、自分を裏切っていたことを知ってしまう。
悲嘆にくれたレダリカは決意した。このまま本当に魔女となって、自分を陥れた者たちに報復してやろうと。
というわけで。
「弟子にして、フラウリッツ」
カールロット公爵令嬢レダリカ、この時をもって王家に仇なす魔女を志すこととする。
……それにしても、このフラウリッツとかいう魔法使いとその仲間たちの、ゆるいことといったら。
一、カールロット公爵令嬢は魔女である、ことにされた
二、カールロット公爵令嬢は魔女になる、ことにした
三、カールロット公爵令嬢は魔女になった
四、カールロット公爵令嬢は魔女である
番外編
あなたにおすすめの小説
愛を求めることはやめましたので、ご安心いただけますと幸いです!
風見ゆうみ
恋愛
わたしの婚約者はレンジロード・ブロフコス侯爵令息。彼に愛されたくて、自分なりに努力してきたつもりだった。でも、彼には昔から好きな人がいた。
結婚式当日、レンジロード様から「君も知っていると思うが、私には愛する女性がいる。君と結婚しても、彼女のことを忘れたくないから忘れない。そして、私と君の結婚式を彼女に見られたくない」と言われ、結婚式を中止にするためにと階段から突き落とされてしまう。
レンジロード様に突き落とされたと訴えても、信じてくれる人は少数だけ。レンジロード様はわたしが階段を踏み外したと言う上に、わたしには話を合わせろと言う。
こんな人のどこが良かったのかしら???
家族に相談し、離婚に向けて動き出すわたしだったが、わたしの変化に気がついたレンジロード様が、なぜかわたしにかまうようになり――
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
前世軍医だった傷物令嬢は、幸せな花嫁を夢見る
花雨宮琵
恋愛
侯爵令嬢のローズは、10歳のある日、背中に刀傷を負い生死の境をさまよう。
その時に見た夢で、軍医として生き、結婚式の直前に婚約者を亡くした前世が蘇る。
何とか一命を取り留めたものの、ローズの背中には大きな傷が残った。
“傷物令嬢”として揶揄される中、ローズは早々に貴族女性として生きることを諦め、隣国の帝国医学校へ入学する。
背中の傷を理由に六回も婚約を破棄されるも、18歳で隣国の医師資格を取得。自立しようとした矢先に王命による7回目の婚約が結ばれ、帰国を余儀なくされる。
7人目となる婚約者は、弱冠25歳で東の将軍となった、ヴァンドゥール公爵家次男のフェルディナンだった。
長年行方不明の想い人がいるフェルディナンと、義務ではなく愛ある結婚を夢見るローズ。そんな二人は、期間限定の条件付き婚約関係を結ぶことに同意する。
守られるだけの存在でいたくない! と思うローズは、一人の医師として自立し、同時に、今世こそは愛する人と結ばれて幸せな家庭を築きたいと願うのであったが――。
この小説は、人生の理不尽さ・不条理さに傷つき悩みながらも、幸せを求めて奮闘する女性の物語です。
※この作品は2年前に掲載していたものを大幅に改稿したものです。
(C)Elegance 2025 All Rights Reserved.無断転載・無断翻訳を固く禁じます。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
さようなら、わたくしの騎士様
夜桜
恋愛
騎士様からの突然の『さようなら』(婚約破棄)に辺境伯令嬢クリスは微笑んだ。
その時を待っていたのだ。
クリスは知っていた。
騎士ローウェルは裏切ると。
だから逆に『さようなら』を言い渡した。倍返しで。
いつか彼女を手に入れる日まで
月山 歩
恋愛
伯爵令嬢の私は、婚約者の邸に馬車で向かっている途中で、馬車が転倒する事故に遭い、治療院に運ばれる。医師に良くなったとしても、足を引きずるようになると言われてしまい、傷物になったからと、格下の私は一方的に婚約破棄される。私はこの先誰かと結婚できるのだろうか?
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。