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ベビーシッターなんて言わせないっ!
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時間よりも不思議と長く感じる授業もようやく終わり、いつものように迎えに来た車に乗り込み帰宅した。帰りもできるだけ目立たないように車に乗り込む。ここのところはずっとそうしているから何だか気疲れする。
「夕食が出来たら声をかけますから宿題を終わらせておいて下さい」
「わかってるって!」
聞き飽きた台詞を毎日毎日。
勉強しようと思っているのに勉強しろと言われて苛つくのは思春期のせいではなく人のサガだ。
一旦一人で部屋に入ると部屋着に着替えて扉の向こうにいる海里に制服を手渡す。
「ん」
これも毎日の恒例だ。そうして後で海里が新しい明日着る制服を部屋に置いておく。最近少し変わったのは、俺が海里が部屋に入ることを嫌がり始めたことだ。何か特別な理由があるわけでもなく。
「何かあったら声をかけて下さいね」
「はいはい、じゃ!」
バタン! と音をたてて扉を閉めた。
これまで十何年も続けてきたことなのに、なんで最近はこんなに苛つくんだろう。きっと思春期なんだと自分では思っているのだけれど、不思議なものだ。両親が家にいれば、両親に同じような感情を抱いていたのだろうか。小さな頃から一人で、鍵っ子になっていたとしたら、きっと寂しいに違いなかったのだろうに。最近は海里に世話を焼かれることも厳しくされることも嫌で仕方がない。小さな頃は海里兄ちゃん海里兄ちゃんと鬱陶しいぐらいに懐いて疎まれるぐらいだったのにそれが今ではバチバチぶつかり合ってしまうようになってしまった。兄ちゃん、と言っても海里は確か父親と同じぐらいの年齢だったはずだから普通はお兄さん、という感じでもないのだろうけれど。
それについては考えていても答えは出そうにないから仕方がない。
宿題でもするか、と鞄を探っていると、見覚えのない雑誌が入っていた。
「うわ、なんだこれ」
そういえば放課後の時間、クラスメイトが学校にこんな雑誌を持ち込んでいて、話を持ち掛けられた。うちの学校は進学校だから、そういうことは珍しかったのだが、皆高校一年生。そろそろそういうことに興味を持つのも不思議ではない。遅いぐらいかもしれない。裸の女性があられもない痴態を晒している所謂成人雑誌だった。聞けば兄の部屋に立ち寄った際にふと目に入って持ち出してきてしまったらしい。
『光辻は見ないのか?』
倉橋がニヤニヤ顔で雑誌を手渡そうとしてくる。
『いや、いいよ興味ないし』
『え~。光辻は大人だな~』
雑誌を持参した岡田が感心したようにため息を漏らした。
大人、というか、そういうものには面識がなかった。正直今まで女の子や、女性に接する機会は学校内でしかほとんどないと言っても良いほどで、しかもエスカレーター式の学校では大してメンツも変わらず新しい出会いも無いから余計だ。
だから、盛り上がるクラスメイトの輪から微妙に外れて上の空で会話にも参加していたのだが、正直興味がないわけではなかった。ただ面識のない俺からするとその雑誌は早過ぎる気がしただけで。
あまり凝視していなかったので恥ずかしくて見られないとでも思われたのか(それも一理あるけれど)、そんな俺を見かねて気を利かせてゆっくり見ろよ、とこの雑誌を鞄の中に入れてくれたのか。クラスメイトは皆いい奴だから、嫌がらせということはないだろう。しかしそもそも所有者の岡田の許可は取ったのだろうか。知らなければ今頃大慌てだ。アニキにバレたらなんと言い訳するのだろう。
明日返そう。そう思いながら雑誌を掴んで少し停止する。
少しぐらい開いてみようか。
勉強机にその肌の色の割合が多い雑誌を置いてペラりとめくってみる。宿題をしろと言われたのに、こんなところを海里に見られたらどうするのだろう。
そういえばお小遣いは海里から毎月もらっているし、俺の買うものなんかはほとんど把握されているから、こういうものを持っているところを見られたらどこで手に入れたのかと酷く問い詰められるかもしれない。あの海里の鋭い眼光を思い出して身震いした。
とは言え雑誌への興味も大いにある。
少しの間せめぎ合ってまたページをめくった。
こういう雑誌がどういうものか見たことがないから比較は出来ないけれど、美しくはない。むしろグロテスクにも思えるのに体の中から熱いものが込み上げてくる感じがする。その感情は今まで自分の中になかったもので戸惑ってしまう。ペラペラとページをめくるごとにその感情が溢れ出してくる。
「玲さん、夕食です」
その時不意にドアの向こうから声をかけられて、時間を忘れるほど夢中で見ていたことに気がついた。
「い、今行く!」
慌ててその雑誌を教科書で隠して部屋を飛び出した。
食卓につくと今日も豪勢な料理が並んでいる。これも全て海里の手作りなのだから改めて考えてみればすごいと思う。出来ないことがないといっても良いほど海里はなんでも出来る。見た目も良いし、少し長めの黒髪もさらさらで手触りも良さそうだし。でもずっと家にいるからそれほど時間はないはずだけれど、モテないわけが無い。ふと彼女はいないのだろうかと思った。これまで気になりもしなかったのに。もしいるとすれば俺が学校にいる間に会っているのだろうか。ふと先ほど薄目で見た絡み合う男女のシルエットが脳裏に過ぎる。
(うわ~、なんか汗が出てきた)
体温が上がったのがわかった。一階に下りてくるギリギリまで見ていたのだ。まざまざと生々しい写真が蘇る。あの雑誌のせいでこれまで気にならなかった海里のプライベートなんて、気にしてしまったのか。
「大丈夫ですか?」
俺の些細な変化に気がついたのか、すかさず海里が声をかけてくる。
「なっ、なんでもないっ」
焦った。少し動揺しただけなのに見抜かれてしまうなんて。
「最近玲さん、少し痩せすぎですから体調を崩さないようにしっかり食べて下さい」
「いやいや標準ぐらいだしっ。心配しすぎなんだよ」
動揺を見抜いた、というより少し汗をかいて体調が悪いと思ったらしい。それはそれで誤解してくれたのならホッとした。
なんだか気まずい。何故いるかどうかもわからない海里と海里の彼女のことをあの雑誌に重ねて焦っているのか。
黙々と食べ進んでいたら、手早く食べ終わった海里が食器を持って席を立つ。
「玲さんはゆっくりしてて下さい。私は食器を片して制服を部屋に置いておきますから」
「あ、ああうん」
助かった。海里を向かい合って顔を見て、これ以上変な妄想をしなくて助かる。
海里をダイニングから見送って、ふぅ、と息を吐く。
安心はするものの、なんだか先ほどまでの熱や焦りが残っていて美味しいはずの料理の味があまりわからない。
黙々と、料理が冷めないうちにと口に運んで、全部食べ終える。
さて、食器を片して二階の自室に戻ろうかと思った時ふといつもならキッチンにあるはずの海里の姿がないことに気が付く。
ああ、そういえば、制服を俺の部屋に……って!!
そこで大変なことを思い出した。隠したから大丈夫、と思いながらも不安で慌てて二階に駆け上がった。
「あ!」
しかし時すでに遅し。ちょうど海里が俺の机の上にあったあの雑誌を手にとってしまっていたところだった。
「あ、あの、それはっ……!」
言い訳しようとして口籠もる。なんでもっとちゃんと隠しておかなかったんだ。
怒られる! と覚悟をしたが、
「玲さん、ここに座って下さい」
冷静に勉強机に腰掛けるように促された。
「えっ!?」
焦りながらも言う通りにした。
クラスメイトが勝手に鞄に入れたのだとただ説明すればいいだけなのに、なんだかしどろもどろになってしまって言葉が出てこない。
「今日から食後、勉強会をしたいと思います」
「は?」
海里が何を言い出したのかわからない。
「性教育です」
「へっ……!? はぁ!?」
動揺で言葉が出てこない。
「玲さんがそういうことに興味を持ったのであれば、ちゃんと教える必要があります。いざ何かあった時に知識がなければ相手の方を傷つけてしまうかもしれませんから」
「?????」
ちょっと待て! いざ何かあった時ってなんの話!? 頭が上手く働かない。
親代わりにこういうことも教育しなければという熱い思い、なのか??
え、すごく暑苦しい! 必要ない……!
「いや、いい、いいって……!」
なんとか拒否しようとしたがこうと決めた海里は折れないのも知っている。
「学校ではどこまで教わっているんですか?」
「なんでそんなこと!」
「教わってるんですか?」
海里は俺の言葉を遮って聞いてくる。拒否、させてくれない。
「医学的なことだけだよ! 名称とか、事象とか!」
仕方がないから、今まで教わった内容をざっくり伝えた。男女の性器の呼び名とか、どういう現象が起きて子供が生まれるとか、道徳の授業でそれぐらいしか教わっていない。
「玲さんは、アダルトビデオとか見たことがありますか?」
はぁ!? 何を聞いてくるんだ! 海里が何故か握り締めている雑誌を先ほど見たのが初めてと言っても過言では無い。というかそれは俺のじゃ無いし明日クラスメイトに返すから早く手放して欲しい。
「あるわけない! そもそも何買ってるとか海里全部把握してるだろ!」
だからこの家にはそういうものとかないのはわかっているだろうし(何故か今日あるはずのないいやらしい雑誌を発見してしまったのだけど)、インターネットでさえ制限されていてほとんど検索したことはないが調べても何も出てこないようになっているはずだし、とにかく性教育とか受けたく無い。恥ずかしくて涙目だ。
「では大丈夫ですが、女性の体はデリケートなので、ああいうものを真似て無理に何かをしてしまうと傷つけてしまうことがあります。そういうことを知っておいて欲しいんです」
海里は至って真面目だ。
逃げられそうにない。
ああいうものって言われてもわからないけれども。かといってそれってどういうことですか? とか聞くのも恥ずかしいから聞かないけれど。
「夕食が出来たら声をかけますから宿題を終わらせておいて下さい」
「わかってるって!」
聞き飽きた台詞を毎日毎日。
勉強しようと思っているのに勉強しろと言われて苛つくのは思春期のせいではなく人のサガだ。
一旦一人で部屋に入ると部屋着に着替えて扉の向こうにいる海里に制服を手渡す。
「ん」
これも毎日の恒例だ。そうして後で海里が新しい明日着る制服を部屋に置いておく。最近少し変わったのは、俺が海里が部屋に入ることを嫌がり始めたことだ。何か特別な理由があるわけでもなく。
「何かあったら声をかけて下さいね」
「はいはい、じゃ!」
バタン! と音をたてて扉を閉めた。
これまで十何年も続けてきたことなのに、なんで最近はこんなに苛つくんだろう。きっと思春期なんだと自分では思っているのだけれど、不思議なものだ。両親が家にいれば、両親に同じような感情を抱いていたのだろうか。小さな頃から一人で、鍵っ子になっていたとしたら、きっと寂しいに違いなかったのだろうに。最近は海里に世話を焼かれることも厳しくされることも嫌で仕方がない。小さな頃は海里兄ちゃん海里兄ちゃんと鬱陶しいぐらいに懐いて疎まれるぐらいだったのにそれが今ではバチバチぶつかり合ってしまうようになってしまった。兄ちゃん、と言っても海里は確か父親と同じぐらいの年齢だったはずだから普通はお兄さん、という感じでもないのだろうけれど。
それについては考えていても答えは出そうにないから仕方がない。
宿題でもするか、と鞄を探っていると、見覚えのない雑誌が入っていた。
「うわ、なんだこれ」
そういえば放課後の時間、クラスメイトが学校にこんな雑誌を持ち込んでいて、話を持ち掛けられた。うちの学校は進学校だから、そういうことは珍しかったのだが、皆高校一年生。そろそろそういうことに興味を持つのも不思議ではない。遅いぐらいかもしれない。裸の女性があられもない痴態を晒している所謂成人雑誌だった。聞けば兄の部屋に立ち寄った際にふと目に入って持ち出してきてしまったらしい。
『光辻は見ないのか?』
倉橋がニヤニヤ顔で雑誌を手渡そうとしてくる。
『いや、いいよ興味ないし』
『え~。光辻は大人だな~』
雑誌を持参した岡田が感心したようにため息を漏らした。
大人、というか、そういうものには面識がなかった。正直今まで女の子や、女性に接する機会は学校内でしかほとんどないと言っても良いほどで、しかもエスカレーター式の学校では大してメンツも変わらず新しい出会いも無いから余計だ。
だから、盛り上がるクラスメイトの輪から微妙に外れて上の空で会話にも参加していたのだが、正直興味がないわけではなかった。ただ面識のない俺からするとその雑誌は早過ぎる気がしただけで。
あまり凝視していなかったので恥ずかしくて見られないとでも思われたのか(それも一理あるけれど)、そんな俺を見かねて気を利かせてゆっくり見ろよ、とこの雑誌を鞄の中に入れてくれたのか。クラスメイトは皆いい奴だから、嫌がらせということはないだろう。しかしそもそも所有者の岡田の許可は取ったのだろうか。知らなければ今頃大慌てだ。アニキにバレたらなんと言い訳するのだろう。
明日返そう。そう思いながら雑誌を掴んで少し停止する。
少しぐらい開いてみようか。
勉強机にその肌の色の割合が多い雑誌を置いてペラりとめくってみる。宿題をしろと言われたのに、こんなところを海里に見られたらどうするのだろう。
そういえばお小遣いは海里から毎月もらっているし、俺の買うものなんかはほとんど把握されているから、こういうものを持っているところを見られたらどこで手に入れたのかと酷く問い詰められるかもしれない。あの海里の鋭い眼光を思い出して身震いした。
とは言え雑誌への興味も大いにある。
少しの間せめぎ合ってまたページをめくった。
こういう雑誌がどういうものか見たことがないから比較は出来ないけれど、美しくはない。むしろグロテスクにも思えるのに体の中から熱いものが込み上げてくる感じがする。その感情は今まで自分の中になかったもので戸惑ってしまう。ペラペラとページをめくるごとにその感情が溢れ出してくる。
「玲さん、夕食です」
その時不意にドアの向こうから声をかけられて、時間を忘れるほど夢中で見ていたことに気がついた。
「い、今行く!」
慌ててその雑誌を教科書で隠して部屋を飛び出した。
食卓につくと今日も豪勢な料理が並んでいる。これも全て海里の手作りなのだから改めて考えてみればすごいと思う。出来ないことがないといっても良いほど海里はなんでも出来る。見た目も良いし、少し長めの黒髪もさらさらで手触りも良さそうだし。でもずっと家にいるからそれほど時間はないはずだけれど、モテないわけが無い。ふと彼女はいないのだろうかと思った。これまで気になりもしなかったのに。もしいるとすれば俺が学校にいる間に会っているのだろうか。ふと先ほど薄目で見た絡み合う男女のシルエットが脳裏に過ぎる。
(うわ~、なんか汗が出てきた)
体温が上がったのがわかった。一階に下りてくるギリギリまで見ていたのだ。まざまざと生々しい写真が蘇る。あの雑誌のせいでこれまで気にならなかった海里のプライベートなんて、気にしてしまったのか。
「大丈夫ですか?」
俺の些細な変化に気がついたのか、すかさず海里が声をかけてくる。
「なっ、なんでもないっ」
焦った。少し動揺しただけなのに見抜かれてしまうなんて。
「最近玲さん、少し痩せすぎですから体調を崩さないようにしっかり食べて下さい」
「いやいや標準ぐらいだしっ。心配しすぎなんだよ」
動揺を見抜いた、というより少し汗をかいて体調が悪いと思ったらしい。それはそれで誤解してくれたのならホッとした。
なんだか気まずい。何故いるかどうかもわからない海里と海里の彼女のことをあの雑誌に重ねて焦っているのか。
黙々と食べ進んでいたら、手早く食べ終わった海里が食器を持って席を立つ。
「玲さんはゆっくりしてて下さい。私は食器を片して制服を部屋に置いておきますから」
「あ、ああうん」
助かった。海里を向かい合って顔を見て、これ以上変な妄想をしなくて助かる。
海里をダイニングから見送って、ふぅ、と息を吐く。
安心はするものの、なんだか先ほどまでの熱や焦りが残っていて美味しいはずの料理の味があまりわからない。
黙々と、料理が冷めないうちにと口に運んで、全部食べ終える。
さて、食器を片して二階の自室に戻ろうかと思った時ふといつもならキッチンにあるはずの海里の姿がないことに気が付く。
ああ、そういえば、制服を俺の部屋に……って!!
そこで大変なことを思い出した。隠したから大丈夫、と思いながらも不安で慌てて二階に駆け上がった。
「あ!」
しかし時すでに遅し。ちょうど海里が俺の机の上にあったあの雑誌を手にとってしまっていたところだった。
「あ、あの、それはっ……!」
言い訳しようとして口籠もる。なんでもっとちゃんと隠しておかなかったんだ。
怒られる! と覚悟をしたが、
「玲さん、ここに座って下さい」
冷静に勉強机に腰掛けるように促された。
「えっ!?」
焦りながらも言う通りにした。
クラスメイトが勝手に鞄に入れたのだとただ説明すればいいだけなのに、なんだかしどろもどろになってしまって言葉が出てこない。
「今日から食後、勉強会をしたいと思います」
「は?」
海里が何を言い出したのかわからない。
「性教育です」
「へっ……!? はぁ!?」
動揺で言葉が出てこない。
「玲さんがそういうことに興味を持ったのであれば、ちゃんと教える必要があります。いざ何かあった時に知識がなければ相手の方を傷つけてしまうかもしれませんから」
「?????」
ちょっと待て! いざ何かあった時ってなんの話!? 頭が上手く働かない。
親代わりにこういうことも教育しなければという熱い思い、なのか??
え、すごく暑苦しい! 必要ない……!
「いや、いい、いいって……!」
なんとか拒否しようとしたがこうと決めた海里は折れないのも知っている。
「学校ではどこまで教わっているんですか?」
「なんでそんなこと!」
「教わってるんですか?」
海里は俺の言葉を遮って聞いてくる。拒否、させてくれない。
「医学的なことだけだよ! 名称とか、事象とか!」
仕方がないから、今まで教わった内容をざっくり伝えた。男女の性器の呼び名とか、どういう現象が起きて子供が生まれるとか、道徳の授業でそれぐらいしか教わっていない。
「玲さんは、アダルトビデオとか見たことがありますか?」
はぁ!? 何を聞いてくるんだ! 海里が何故か握り締めている雑誌を先ほど見たのが初めてと言っても過言では無い。というかそれは俺のじゃ無いし明日クラスメイトに返すから早く手放して欲しい。
「あるわけない! そもそも何買ってるとか海里全部把握してるだろ!」
だからこの家にはそういうものとかないのはわかっているだろうし(何故か今日あるはずのないいやらしい雑誌を発見してしまったのだけど)、インターネットでさえ制限されていてほとんど検索したことはないが調べても何も出てこないようになっているはずだし、とにかく性教育とか受けたく無い。恥ずかしくて涙目だ。
「では大丈夫ですが、女性の体はデリケートなので、ああいうものを真似て無理に何かをしてしまうと傷つけてしまうことがあります。そういうことを知っておいて欲しいんです」
海里は至って真面目だ。
逃げられそうにない。
ああいうものって言われてもわからないけれども。かといってそれってどういうことですか? とか聞くのも恥ずかしいから聞かないけれど。
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