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第5話(BL特有シーン・回避可)
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互いに笑い出しながら手を繋いで寝室に移動する。二人ともバスローブを脱ぎ全てを晒してベッドに上がった。霧島がのしかかってくる。その重みが京哉は嬉しい。
「京哉……私の京哉!」
「あっ、ちょっ、そんな……そこは見えちゃいますから!」
衣服を身に着けても見えてしまいそうな首筋の上部をいきなりきつく吸われ、京哉は焦って霧島を押し返そうとした。だが長身で大柄な霧島の躰は揺るぎもしない。
「構うものか。機捜の皆、お前は私のものだと知っている」
「でも……んんぅ!」
這い上ってきた唇で口を塞がれ、熱い舌で口内をねぶり回された。京哉も応えて舌を絡ませる。唾液を要求されて何度も送り込んだ。
霧島の胸からは京哉も大好きなトワレ、ペンハリガンのブレナムブーケが香っている。
大事件が起こると機捜隊長でも飛び出していくため、現場に匂いは残せないと言って普段はつけてくれない。
だが行為の時だけは香らせてくれるのだ。トワレで朝には香りも消えている。
その霧島らしい清潔感ある香りが却って情欲を浮き彫りにし、更に絶妙なテクニックで蠢く霧島の舌が、あっという間に京哉の思考を白く灼いている。もう京哉はしなやかな背を反らし、溜まった疼きに下半身を悶えさせてしまっていた。
「んんっ、ん……っん……あっ、はあっ! 忍さん、下さい!」
「幾らでもやる。私もお前のものだ」
身を起こした霧島に堂々と見せられた京哉は思わず息を呑む。その躰の中心は既に完全に変化を遂げ、蜜を伝わせていたのだ。それに相変わらずの存在感で過去の誰もが素では行為に及べなかったというのが頷ける。けれど京哉は初めての時から何も使わず霧島に馴らされた。
「忍さん、すっごい……」
「お前が欲しくて、ずっと我慢していたからな」
「昨日だって、あんなにしたじゃないですか」
「二十時間近くも我慢したんだぞ。お前は煙草を二十時間も我慢できるか?」
何かが妙な気もしたが、京哉もそれどころではなく腹這いになると霧島を掴んで舌を這わせ始める。既に溢れた蜜を舐めねぶり舌を差し込んで霧島を味わった。
弱い部分を舌で擦ると霧島が息を荒く乱れさせる。それを耳にして京哉はもっと年上の愛し人を乱れさせたくなった。
誰であってもセオリー通りの感染症防止策を欠かせなかった霧島が、この自分とは何故か最初から何の隔てもなく触れ合いたいと思ったらしい。本当なら宜しくないのだろうけれど、京哉は霧島の我が儘というか甘えを何処までも受け止めてやりたい想いでいっぱいだった。
思い切り蜜を溢れさせてやりたくてねぶり回す。霧島が低く甘く呻いた。
「うっ……く――」
「ん、ぅうん、っん……んんっ!」
舐めしゃぶりながら見上げると、怜悧さすら感じさせる端正な顔は痛みを堪えるかのように眉根を寄せ、灰色の目を眇めて見下ろしている。喉の奥で更なる呻きを押し殺している様子が色っぽく、京哉の中で年上の愛しい男を堕としてやりたい想いが勝って口を開け咥え込んだ。
舌を巻きつけ唇で挟み込んで幾度も扱き上げる。するととうとう霧島が自ら乞う。
「っく、京哉……そこ、いい……もっと舐めてくれ!」
「ここ、ですね。んっ……く、んんぅ……っん!」
自分も堪らなくなって喉の奥で喘ぎつつ、京哉は更に激しく霧島を舐め、擦り上げた。喉を突かんばかりに咥え込みしゃぶり上げる。
やがて口内に収まりきらないかと思うほどに霧島が己を膨れ上がらせた。霧島は腰を退こうとするが京哉は許さない。霧島がいきたがっているのは分かっている。苦しくて堪らなく嬉しい。
「だめだ、京哉……離せ、許してくれ!」
「んんぅ……いいから、そのまま……っん、いって下さい!」
「あっく、だめだ……出る、出すぞ……あっ、あうっ!」
身を揺らして霧島は何度も放った。幾重にも放たれた欲望の象徴を京哉は喉を鳴らして嚥下する。口を離して扱き滲んだものまで舐め取った。
愛しい年上の男が放った熱を全て自分のものにして満足し、見上げると肩で息をしながら霧島が京哉の頭に手を置き、さらりとした黒髪を撫ででくれる。
「京哉、何度も言っているが、そんなものは吐き出していいんだぞ?」
「僕が欲しかっただけですから」
「そうか。では今度は私がこれでお前を悦ばせる番だな」
口元に笑みを浮かばせた霧島は、更に存在感を増したように思える己を目で示した。体内に迎え入れるのが怖いくらいだったが、霧島に同性との行為を教えられ、霧島に全てを仕込まれた京哉は突き付けられた右手指を舐め、たっぷりの唾液で濡らす。
そうしてシーツに這い、枕に頬を押しつけて淫ら極まりない姿態を取った。羞恥はあったがそれ以上に霧島が欲しいという想いでいっぱいだった。
「指、入れるからな」
言葉もなく溜息を震わせた京哉の狭い窄まりに一本目の指が挿入された。届く限りの奥まで入ってきて体内を擦られ鳥肌が立つような快感を得る。
自分を傷つけないよう深爪して整えられた指先が内襞をそっと掻いた。京哉自身よりも京哉を知り尽くした指が眩暈を起こさせるほどの快感を生んでいた。
この快感を貪り続けたい思いと、早く霧島が欲しい想いの間で揺れる。その間にも長い指が増やされて水音を立てだした。淫らな音に触発されて京哉は細い腰を振る。
「そんなに動くな、京哉。傷つける」
「だって、はぁん……勝手に動いちゃう、あぅん」
吐息を荒くしているのは京哉だけではない、霧島も我慢しているのだ。
指の動きがせわしなくなる。我慢しつつ霧島は京哉を傷つけたくない想いと、今すぐにでも突き立ててしまいたい想いの狭間で揺れていた。
そんな霧島を数指を咥え込んだままで煽るように甘く京哉が懇願する。
「もう、いいですから……入れて下さい!」
「あと少し待て。あっ、こら、京哉!」
自ら霧島の数指を抜いた京哉は、薄い肩越しに振り返り霧島をじっと見る。情欲と涙を湛えた目で霧島に乞うた。年上の愛し人が欲しくて欲しくて、もう本当に我慢できなかった。
日焼けしづらい白い躰を悶えさせ霧島を誘う。折れたというより自身の我慢の限界に達して霧島は細い腰を掴んだ。
「京哉、私を入れてくれ」
「はい。あ、あっ、あっ……あああんっ!」
「くっ! すまん、京哉!」
蜜でぬめる先端をあてがわれ、次にはいつものように呼吸に合わせてゆっくりと挿入されると思ったら、呼吸を無視して一気に貫かれていた。
灼熱の楔を打ち込まれ、まともに息も吸えないほど苦しい思いをする。鋭い痛みも感じた。
だがこれでは霧島も痛かっただろう。それでも京哉は隙間なく埋められたのが嬉しい。
嬉しすぎて痛みも苦しさも治まらないのに淫らな悪戯を仕掛けてしまう。
「おい、京哉。だめだ、私が保たなくなる」
「貴方が保たないくらいで僕は丁度いい……あっ、はぅんっ!」
「もう我慢できん……京哉、京哉!」
きつく締めつける粘膜を押し分けるように霧島は腰を律動させ始めた。力強い動きは徐々に速く激しくなって幾らも経たずに頑丈なダブルベッドが軋みを上げるほどになる。それを掻き消すくらいに京哉の喘ぎも高くなった。
「もう、僕、だめ、だめ!」
「だめだ、京哉。私もいくから待て」
弾けさせる寸前のものを掴んで堰き止められ、京哉は快感と苦しさで気が遠くなった。そんな中でも体内の霧島の形まで粘膜でくっきりと感じる。
粘膜が張り裂けそうなくらい満ちて、堰き止められた自身も暴発寸前だ。思考が白熱する。
「あっ……ふ、忍さん、愛してますから、早くきて……あぅんっ!」
「京哉、京哉……愛している……っく!」
身を震わせて京哉が放ったものを霧島が手で受け止めてくれた。同時に霧島も京哉の躰の奥深くを二度目とは思えないほどずぶ濡れにしている。
だが年上の男がこれだけで満足したとは京哉も思っていない。軽々と身を返された。
「今度はお前の顔を見ながらするからな」
言うなり霧島はすっかり滑りの良くなった京哉を攻め始める。擦り上げられ抉られて京哉は甘くも高い喘ぎを絶え間なく響かせた。もう自分が声を上げているのも自覚できない状態だ。霧島ぼ天性のテクニックが京哉を狂わせていた。
「ああんっ! そんな、激しい……忍さん、はぁんっ!」
もう腰が蕩けそうだった。けれど霧島にも同じ思いを味わって欲しくて必死で自らも仕掛ける。そうしながらも見上げると霧島の逞しい胸から引き締まった腹にかけて見事なバランスでついた筋肉の躍動が美しくて見惚れた。
だが溜息をついている余裕もない。悦び悦ばせたい一心だ。
「はぅん! 太い、硬いよ、忍さん……やあん、そこ、いい!」
「私も、いいが……きつすぎないか?」
「いい、いい、忍さんじゃなきゃだめ……やだ、そのままいて!」
「はあっ、京哉、私も目茶苦茶いい! 最高だ、堪らない!」
そのまま達してなお攻め立てられる。ここまでくると全てを霧島に任せる他ない。
のしかかって攻め抜く霧島の象牙色の肌に京哉は爪を立てて強烈な快感に耐えた。
目前の霧島の胸から喉のラインが匂い立つような男の色気を醸している。
「ああん、もう……や、あん……いい、おかしくなりそう!」
「おかしくなんか、ならん。もっと、もっといかせてやる!」
「も、無理……です、はぁんっ!」
「遠慮をするな、あんな反則技的な舌づかいをしてくれた礼だ」
「お礼なんて、そんな……ああっ、そこ、や、あん!」
高い喘ぎに閉じ込めておけなかった霧島の欲望が我が身から溢れる淫らな音が混じっていた。その音と躰を伝う感触すら愛しく思いながら、京哉は霧島の腹で擦られて己がまた熱く成長したのを知る。
けれど三度目にごく薄い雫を僅かに零した途端、頭の芯が白熱しすぎて意識が飛んだ。そして気付くと三十センチほどの距離から霧島が覗き込んでいた。
今まで幾度となく繰り返してきたことなので、自分が失神していたとすぐに思い至ったが、文句を垂れようにも声が出ない。喘ぎ過ぎである。
あれだけしておいて霧島が軽快に立ち上がった。
「今、水を持ってくるから待て」
「京哉……私の京哉!」
「あっ、ちょっ、そんな……そこは見えちゃいますから!」
衣服を身に着けても見えてしまいそうな首筋の上部をいきなりきつく吸われ、京哉は焦って霧島を押し返そうとした。だが長身で大柄な霧島の躰は揺るぎもしない。
「構うものか。機捜の皆、お前は私のものだと知っている」
「でも……んんぅ!」
這い上ってきた唇で口を塞がれ、熱い舌で口内をねぶり回された。京哉も応えて舌を絡ませる。唾液を要求されて何度も送り込んだ。
霧島の胸からは京哉も大好きなトワレ、ペンハリガンのブレナムブーケが香っている。
大事件が起こると機捜隊長でも飛び出していくため、現場に匂いは残せないと言って普段はつけてくれない。
だが行為の時だけは香らせてくれるのだ。トワレで朝には香りも消えている。
その霧島らしい清潔感ある香りが却って情欲を浮き彫りにし、更に絶妙なテクニックで蠢く霧島の舌が、あっという間に京哉の思考を白く灼いている。もう京哉はしなやかな背を反らし、溜まった疼きに下半身を悶えさせてしまっていた。
「んんっ、ん……っん……あっ、はあっ! 忍さん、下さい!」
「幾らでもやる。私もお前のものだ」
身を起こした霧島に堂々と見せられた京哉は思わず息を呑む。その躰の中心は既に完全に変化を遂げ、蜜を伝わせていたのだ。それに相変わらずの存在感で過去の誰もが素では行為に及べなかったというのが頷ける。けれど京哉は初めての時から何も使わず霧島に馴らされた。
「忍さん、すっごい……」
「お前が欲しくて、ずっと我慢していたからな」
「昨日だって、あんなにしたじゃないですか」
「二十時間近くも我慢したんだぞ。お前は煙草を二十時間も我慢できるか?」
何かが妙な気もしたが、京哉もそれどころではなく腹這いになると霧島を掴んで舌を這わせ始める。既に溢れた蜜を舐めねぶり舌を差し込んで霧島を味わった。
弱い部分を舌で擦ると霧島が息を荒く乱れさせる。それを耳にして京哉はもっと年上の愛し人を乱れさせたくなった。
誰であってもセオリー通りの感染症防止策を欠かせなかった霧島が、この自分とは何故か最初から何の隔てもなく触れ合いたいと思ったらしい。本当なら宜しくないのだろうけれど、京哉は霧島の我が儘というか甘えを何処までも受け止めてやりたい想いでいっぱいだった。
思い切り蜜を溢れさせてやりたくてねぶり回す。霧島が低く甘く呻いた。
「うっ……く――」
「ん、ぅうん、っん……んんっ!」
舐めしゃぶりながら見上げると、怜悧さすら感じさせる端正な顔は痛みを堪えるかのように眉根を寄せ、灰色の目を眇めて見下ろしている。喉の奥で更なる呻きを押し殺している様子が色っぽく、京哉の中で年上の愛しい男を堕としてやりたい想いが勝って口を開け咥え込んだ。
舌を巻きつけ唇で挟み込んで幾度も扱き上げる。するととうとう霧島が自ら乞う。
「っく、京哉……そこ、いい……もっと舐めてくれ!」
「ここ、ですね。んっ……く、んんぅ……っん!」
自分も堪らなくなって喉の奥で喘ぎつつ、京哉は更に激しく霧島を舐め、擦り上げた。喉を突かんばかりに咥え込みしゃぶり上げる。
やがて口内に収まりきらないかと思うほどに霧島が己を膨れ上がらせた。霧島は腰を退こうとするが京哉は許さない。霧島がいきたがっているのは分かっている。苦しくて堪らなく嬉しい。
「だめだ、京哉……離せ、許してくれ!」
「んんぅ……いいから、そのまま……っん、いって下さい!」
「あっく、だめだ……出る、出すぞ……あっ、あうっ!」
身を揺らして霧島は何度も放った。幾重にも放たれた欲望の象徴を京哉は喉を鳴らして嚥下する。口を離して扱き滲んだものまで舐め取った。
愛しい年上の男が放った熱を全て自分のものにして満足し、見上げると肩で息をしながら霧島が京哉の頭に手を置き、さらりとした黒髪を撫ででくれる。
「京哉、何度も言っているが、そんなものは吐き出していいんだぞ?」
「僕が欲しかっただけですから」
「そうか。では今度は私がこれでお前を悦ばせる番だな」
口元に笑みを浮かばせた霧島は、更に存在感を増したように思える己を目で示した。体内に迎え入れるのが怖いくらいだったが、霧島に同性との行為を教えられ、霧島に全てを仕込まれた京哉は突き付けられた右手指を舐め、たっぷりの唾液で濡らす。
そうしてシーツに這い、枕に頬を押しつけて淫ら極まりない姿態を取った。羞恥はあったがそれ以上に霧島が欲しいという想いでいっぱいだった。
「指、入れるからな」
言葉もなく溜息を震わせた京哉の狭い窄まりに一本目の指が挿入された。届く限りの奥まで入ってきて体内を擦られ鳥肌が立つような快感を得る。
自分を傷つけないよう深爪して整えられた指先が内襞をそっと掻いた。京哉自身よりも京哉を知り尽くした指が眩暈を起こさせるほどの快感を生んでいた。
この快感を貪り続けたい思いと、早く霧島が欲しい想いの間で揺れる。その間にも長い指が増やされて水音を立てだした。淫らな音に触発されて京哉は細い腰を振る。
「そんなに動くな、京哉。傷つける」
「だって、はぁん……勝手に動いちゃう、あぅん」
吐息を荒くしているのは京哉だけではない、霧島も我慢しているのだ。
指の動きがせわしなくなる。我慢しつつ霧島は京哉を傷つけたくない想いと、今すぐにでも突き立ててしまいたい想いの狭間で揺れていた。
そんな霧島を数指を咥え込んだままで煽るように甘く京哉が懇願する。
「もう、いいですから……入れて下さい!」
「あと少し待て。あっ、こら、京哉!」
自ら霧島の数指を抜いた京哉は、薄い肩越しに振り返り霧島をじっと見る。情欲と涙を湛えた目で霧島に乞うた。年上の愛し人が欲しくて欲しくて、もう本当に我慢できなかった。
日焼けしづらい白い躰を悶えさせ霧島を誘う。折れたというより自身の我慢の限界に達して霧島は細い腰を掴んだ。
「京哉、私を入れてくれ」
「はい。あ、あっ、あっ……あああんっ!」
「くっ! すまん、京哉!」
蜜でぬめる先端をあてがわれ、次にはいつものように呼吸に合わせてゆっくりと挿入されると思ったら、呼吸を無視して一気に貫かれていた。
灼熱の楔を打ち込まれ、まともに息も吸えないほど苦しい思いをする。鋭い痛みも感じた。
だがこれでは霧島も痛かっただろう。それでも京哉は隙間なく埋められたのが嬉しい。
嬉しすぎて痛みも苦しさも治まらないのに淫らな悪戯を仕掛けてしまう。
「おい、京哉。だめだ、私が保たなくなる」
「貴方が保たないくらいで僕は丁度いい……あっ、はぅんっ!」
「もう我慢できん……京哉、京哉!」
きつく締めつける粘膜を押し分けるように霧島は腰を律動させ始めた。力強い動きは徐々に速く激しくなって幾らも経たずに頑丈なダブルベッドが軋みを上げるほどになる。それを掻き消すくらいに京哉の喘ぎも高くなった。
「もう、僕、だめ、だめ!」
「だめだ、京哉。私もいくから待て」
弾けさせる寸前のものを掴んで堰き止められ、京哉は快感と苦しさで気が遠くなった。そんな中でも体内の霧島の形まで粘膜でくっきりと感じる。
粘膜が張り裂けそうなくらい満ちて、堰き止められた自身も暴発寸前だ。思考が白熱する。
「あっ……ふ、忍さん、愛してますから、早くきて……あぅんっ!」
「京哉、京哉……愛している……っく!」
身を震わせて京哉が放ったものを霧島が手で受け止めてくれた。同時に霧島も京哉の躰の奥深くを二度目とは思えないほどずぶ濡れにしている。
だが年上の男がこれだけで満足したとは京哉も思っていない。軽々と身を返された。
「今度はお前の顔を見ながらするからな」
言うなり霧島はすっかり滑りの良くなった京哉を攻め始める。擦り上げられ抉られて京哉は甘くも高い喘ぎを絶え間なく響かせた。もう自分が声を上げているのも自覚できない状態だ。霧島ぼ天性のテクニックが京哉を狂わせていた。
「ああんっ! そんな、激しい……忍さん、はぁんっ!」
もう腰が蕩けそうだった。けれど霧島にも同じ思いを味わって欲しくて必死で自らも仕掛ける。そうしながらも見上げると霧島の逞しい胸から引き締まった腹にかけて見事なバランスでついた筋肉の躍動が美しくて見惚れた。
だが溜息をついている余裕もない。悦び悦ばせたい一心だ。
「はぅん! 太い、硬いよ、忍さん……やあん、そこ、いい!」
「私も、いいが……きつすぎないか?」
「いい、いい、忍さんじゃなきゃだめ……やだ、そのままいて!」
「はあっ、京哉、私も目茶苦茶いい! 最高だ、堪らない!」
そのまま達してなお攻め立てられる。ここまでくると全てを霧島に任せる他ない。
のしかかって攻め抜く霧島の象牙色の肌に京哉は爪を立てて強烈な快感に耐えた。
目前の霧島の胸から喉のラインが匂い立つような男の色気を醸している。
「ああん、もう……や、あん……いい、おかしくなりそう!」
「おかしくなんか、ならん。もっと、もっといかせてやる!」
「も、無理……です、はぁんっ!」
「遠慮をするな、あんな反則技的な舌づかいをしてくれた礼だ」
「お礼なんて、そんな……ああっ、そこ、や、あん!」
高い喘ぎに閉じ込めておけなかった霧島の欲望が我が身から溢れる淫らな音が混じっていた。その音と躰を伝う感触すら愛しく思いながら、京哉は霧島の腹で擦られて己がまた熱く成長したのを知る。
けれど三度目にごく薄い雫を僅かに零した途端、頭の芯が白熱しすぎて意識が飛んだ。そして気付くと三十センチほどの距離から霧島が覗き込んでいた。
今まで幾度となく繰り返してきたことなので、自分が失神していたとすぐに思い至ったが、文句を垂れようにも声が出ない。喘ぎ過ぎである。
あれだけしておいて霧島が軽快に立ち上がった。
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