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第12話
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公にはバスの単独事故とされている。現場に出向いた遺族は大勢いた。だが殆どは泣き咽ぶか惨状を目の当たりにして立ち尽くすかだった。黒こげの何かをかき集めようとして当局の人間に制止される母親もいた。それが通常の反応だろう。
そんな中でビル=スレーダーも初めは言葉も出ず、ただただ焼けたオイルとタンパク質の臭いを嗅いでいた。だがふと『これは本当じゃない』と違和感を覚えたのだ。当局の者の中には軍関係者もいたようだが、遺族側で不審を抱いたのは自分だけだっただろうと今でも確信している。大型バスは屋根を深く切り裂かれていた。
それはどう見ても砂礫の一本道を爆走するバスよりスピードの速い何かが背後から追いつき、降ってきたとしか思えなかった。簡単に言えば何かが空から墜ちてきてぶつかったのである。たまたま当時の自分の仕事が事故事例のファイリングも兼ねていたのでその場でたった一人、家族の死より慣れ親しんだ仕事に思考が向いたのだ。
哀しくない訳ではなかったと思う。しかし涙は他の皆が流してくれた。
お蔭で専門的な目で事故に至ったシチュエーションを思い描いていた。降ってきたのは隕石ではない。冗談ではなく隕石に当たった不幸な人も世の中にはいるのだ。
とにかくこのバス事故の場合、真っ黒こげでひしゃげた骨だけの状態だったが、特徴的な屋根の鋭い窪みが目についたので携帯のカメラで気になる箇所を映像に収め続けた。
まだ身元も判別不能な遺体を運ぶ車がなかなか着かず、何かの飛行物体が墜ちてきたと思われる、食い込み深く切り裂いたのが一目瞭然の屋根の残骸も証拠画像として撮った。
おそらく屋根に高速で何かが突き刺さり、その時点で数名は命を落としただろう。更には電気系統がショートしたか、それとも金属の摩擦で火花が出たかで、バスが下腹に抱いた長距離用燃料タンクに火が回って爆発的に炎上し、誰一人として逃げる間もなかったに違いなかった。実際にバスの窓や外壁を突き破っていた痛ましい者もいたらしい。
自分が何故そういったことを考え始め止まらなくなったのかと言えば当時の自分はプライヴェート・ミリタリ・カンパニー、つまり民間軍事会社で事務をしていたからである。現在はプライヴェート・セキュリティ・カンパニーとややソフトに名を変えたがやっていることは要人のガードから傭兵を戦場に投入したりと何ら変わっていない。
とにかく幸い自分はこのバス事故を徹底的に調べ上げるだけのコネを持っていた。
PMCと言ってもビル=スレーダー本人は事務方であり幾ら高給でも命を張ってまで他人の戦争を代打で引き受けたりセキュリティポリス、SPとして金持ちを狙う銃弾の楯になる性格ではなかった。それは自分で重々承知していたが事務でもキナ臭い話には事欠かないのがこの業界である。いい歳の男が茶汲みだけをしていられない。
そういった繋がりは同業他社にも及んで、ケース・バイ・ケースだが情報が共有されることも多々あった。それらの情報に混ぜてビル=スレーダーは訊き回り、殆ど間違いないであろうと思える筋から、それも一ヵ所ではなく同じ内容の情報を得た。
判明したのはターゲット・ドローンと呼ばれる無人標的機の墜落に観光バスが巻き込まれたという事実だった。それを耳にした時のビル=スレーダーが感じたのは『やっぱり』と内心の呟きと、収まるべき物事が収まるところに収まったという安堵だった。
そこでようやく妻子の死因に思いを馳せた。
時間が経ちすぎて、やはり涙も出なかったが、ここから始められると思った。
これがビル=スレーダー自身の復讐の始まりなのだ。自分は偶然PMC社員だったが曇った目では事実は見えない。誰もが自身の信じる真実を持っている。だから人間の数だけ真実はある。でも事実は、実際に起こった事象である事実はひとつのみ。
自分は紛れもなく事実を掴んだ。この方法が自分の復讐の材料なのだ。
きっと自分は全ての事実を公表し、悪魔を火炙りにしてから泣くのだろう。
そう思いPMCの事務員としてあらゆる物的証拠や目撃証言を更に溜め込んだ。
バス事故は某PMC所有のターゲット・ドローンが訓練飛行中に故障したというものである。非常なレアケースだが事故には違いない。
だが一所懸命に溜め込んだその事実をビル=スレーダーは結局公表しなかった。
いや、公表しようとした矢先に自分までもが事故に遭ったのだ。果てしなく怪しいシチュエーションで乗っていた小型機が墜ちたのである。
命があったのは本当に幸いで、だが大怪我をして一ヶ月以上入院しているうちに公表する気など失せていた。同僚らが見舞いに来てくれるたびに『お前宛に名前も言わない電話が何度もあったぞ』だの『デスクの引き出しの鍵は失くしたのか?』などと笑わない目で訊かれているうちに、怖くて堪らなくなったのだ。
毎日のように来てくれるジェマにも『これ以上は……』と止められた。
お蔭でバス会社との訴訟にも一人だけ名を連ねず、怯えて砂に深く潜った二枚貝の如きビル=スレーダーを宥めるように保険金が下りた。カネが入ってもジェマは贅を求めるでもなく、静かに暮らすためにPMCを辞めて小さなIT会社の立ち上げを勧めた。
「ボス、コーヒーが零れそうですわよ」
「ああ、すまない」
「それと決裁書類はなるべくお早めに」
「すまん、今やる」
「そんな、やたらと謝らないで下さい」
「ああ……すまん」
ハンターキラーの世界的ヒットからこちら次作の開発も進め、通常のITの仕事も続けているため当然景気は悪くなく、従業員にも金銭的に困った思いはさせていない筈である。けれど社の規模は起業当時から変えていない。
思わぬハンターキラーの大ヒットでオンラインゲームの性質上、色々と弄るには厄介な性質の大容量サーバも次々と増設せざるを得なくなり、今更それらを余所に移動するよりも現状維持と次作への取り組みで手一杯なのだ。
それに少数精鋭でやってきたからこそ現在のナルコム・コーポレーションがある。
だが会社の見かけ自体は小さくても今や世界的大ヒットゲームソフトの社長だ。もう有名税というヤツのお蔭で夜中のパソコントラブルシュートにも行けなくなった。
たまにその頃に築いた人脈の一部と夜のクラブに飲みに行く程度だ。
昼間は社長室と名のついた小さな檻に自らを閉じ込めて数ヶ月。IT関連の知識はあるが実際にシステムエンジニアとしての腕は大したことはない。仕事自体は一緒に起業した四人に殆ど任せるしかない状態だ。ただコーヒーを飲んで写真を眺める。これで秘書のジェマはいつまで付き合ってくれるのか。
本当に悪いと思いつつどうしても写真にばかりに目が行く。何故あの時周りの者たちと同様に悲しめなかった? 全て職業的に観察していた自分は何か欠落している。
何も知らずに皆と同じくバス会社への訴訟団に加わっていたら、この苦しさは少しでも薄まっていたのか。大体、自分は本気で悔しさだの後悔だのを感じているのか。そんなことすら幾ら考えても分からないままである。
完全にタイミングを逃してしまい、自分はやはり一度も泣いていない。
ジェマとは妻子がいた頃からの関係で、若い彼女がこの自分の決断を待ち望んでいることくらい分かり切っていた。妻子もいなくなった今では止め得るものなど何もないというのに何故か踏ん切りが付かない自分はだから何かにつけて謝ってばかりだ。
「それとボス、またあの手紙が届いてます」
控えめな声でジェマは言い、席を立ってそれをデスクの上にそっと置いた。
シンプルながら割と洒落たアイボリーの封筒だ。古風にも封蝋で封がしてある。
今どき手紙などという珍しい意思伝達を使う相手は、マフィアのマクミランファミリーを名乗っていた。マクミランファミリーはPCのトラブルシュートで一度屋敷に出向き、その後もファミリーのドンに気に入られて幾度か高級クラブに誘われ飲みに行った。
そんな中でビル=スレーダーも初めは言葉も出ず、ただただ焼けたオイルとタンパク質の臭いを嗅いでいた。だがふと『これは本当じゃない』と違和感を覚えたのだ。当局の者の中には軍関係者もいたようだが、遺族側で不審を抱いたのは自分だけだっただろうと今でも確信している。大型バスは屋根を深く切り裂かれていた。
それはどう見ても砂礫の一本道を爆走するバスよりスピードの速い何かが背後から追いつき、降ってきたとしか思えなかった。簡単に言えば何かが空から墜ちてきてぶつかったのである。たまたま当時の自分の仕事が事故事例のファイリングも兼ねていたのでその場でたった一人、家族の死より慣れ親しんだ仕事に思考が向いたのだ。
哀しくない訳ではなかったと思う。しかし涙は他の皆が流してくれた。
お蔭で専門的な目で事故に至ったシチュエーションを思い描いていた。降ってきたのは隕石ではない。冗談ではなく隕石に当たった不幸な人も世の中にはいるのだ。
とにかくこのバス事故の場合、真っ黒こげでひしゃげた骨だけの状態だったが、特徴的な屋根の鋭い窪みが目についたので携帯のカメラで気になる箇所を映像に収め続けた。
まだ身元も判別不能な遺体を運ぶ車がなかなか着かず、何かの飛行物体が墜ちてきたと思われる、食い込み深く切り裂いたのが一目瞭然の屋根の残骸も証拠画像として撮った。
おそらく屋根に高速で何かが突き刺さり、その時点で数名は命を落としただろう。更には電気系統がショートしたか、それとも金属の摩擦で火花が出たかで、バスが下腹に抱いた長距離用燃料タンクに火が回って爆発的に炎上し、誰一人として逃げる間もなかったに違いなかった。実際にバスの窓や外壁を突き破っていた痛ましい者もいたらしい。
自分が何故そういったことを考え始め止まらなくなったのかと言えば当時の自分はプライヴェート・ミリタリ・カンパニー、つまり民間軍事会社で事務をしていたからである。現在はプライヴェート・セキュリティ・カンパニーとややソフトに名を変えたがやっていることは要人のガードから傭兵を戦場に投入したりと何ら変わっていない。
とにかく幸い自分はこのバス事故を徹底的に調べ上げるだけのコネを持っていた。
PMCと言ってもビル=スレーダー本人は事務方であり幾ら高給でも命を張ってまで他人の戦争を代打で引き受けたりセキュリティポリス、SPとして金持ちを狙う銃弾の楯になる性格ではなかった。それは自分で重々承知していたが事務でもキナ臭い話には事欠かないのがこの業界である。いい歳の男が茶汲みだけをしていられない。
そういった繋がりは同業他社にも及んで、ケース・バイ・ケースだが情報が共有されることも多々あった。それらの情報に混ぜてビル=スレーダーは訊き回り、殆ど間違いないであろうと思える筋から、それも一ヵ所ではなく同じ内容の情報を得た。
判明したのはターゲット・ドローンと呼ばれる無人標的機の墜落に観光バスが巻き込まれたという事実だった。それを耳にした時のビル=スレーダーが感じたのは『やっぱり』と内心の呟きと、収まるべき物事が収まるところに収まったという安堵だった。
そこでようやく妻子の死因に思いを馳せた。
時間が経ちすぎて、やはり涙も出なかったが、ここから始められると思った。
これがビル=スレーダー自身の復讐の始まりなのだ。自分は偶然PMC社員だったが曇った目では事実は見えない。誰もが自身の信じる真実を持っている。だから人間の数だけ真実はある。でも事実は、実際に起こった事象である事実はひとつのみ。
自分は紛れもなく事実を掴んだ。この方法が自分の復讐の材料なのだ。
きっと自分は全ての事実を公表し、悪魔を火炙りにしてから泣くのだろう。
そう思いPMCの事務員としてあらゆる物的証拠や目撃証言を更に溜め込んだ。
バス事故は某PMC所有のターゲット・ドローンが訓練飛行中に故障したというものである。非常なレアケースだが事故には違いない。
だが一所懸命に溜め込んだその事実をビル=スレーダーは結局公表しなかった。
いや、公表しようとした矢先に自分までもが事故に遭ったのだ。果てしなく怪しいシチュエーションで乗っていた小型機が墜ちたのである。
命があったのは本当に幸いで、だが大怪我をして一ヶ月以上入院しているうちに公表する気など失せていた。同僚らが見舞いに来てくれるたびに『お前宛に名前も言わない電話が何度もあったぞ』だの『デスクの引き出しの鍵は失くしたのか?』などと笑わない目で訊かれているうちに、怖くて堪らなくなったのだ。
毎日のように来てくれるジェマにも『これ以上は……』と止められた。
お蔭でバス会社との訴訟にも一人だけ名を連ねず、怯えて砂に深く潜った二枚貝の如きビル=スレーダーを宥めるように保険金が下りた。カネが入ってもジェマは贅を求めるでもなく、静かに暮らすためにPMCを辞めて小さなIT会社の立ち上げを勧めた。
「ボス、コーヒーが零れそうですわよ」
「ああ、すまない」
「それと決裁書類はなるべくお早めに」
「すまん、今やる」
「そんな、やたらと謝らないで下さい」
「ああ……すまん」
ハンターキラーの世界的ヒットからこちら次作の開発も進め、通常のITの仕事も続けているため当然景気は悪くなく、従業員にも金銭的に困った思いはさせていない筈である。けれど社の規模は起業当時から変えていない。
思わぬハンターキラーの大ヒットでオンラインゲームの性質上、色々と弄るには厄介な性質の大容量サーバも次々と増設せざるを得なくなり、今更それらを余所に移動するよりも現状維持と次作への取り組みで手一杯なのだ。
それに少数精鋭でやってきたからこそ現在のナルコム・コーポレーションがある。
だが会社の見かけ自体は小さくても今や世界的大ヒットゲームソフトの社長だ。もう有名税というヤツのお蔭で夜中のパソコントラブルシュートにも行けなくなった。
たまにその頃に築いた人脈の一部と夜のクラブに飲みに行く程度だ。
昼間は社長室と名のついた小さな檻に自らを閉じ込めて数ヶ月。IT関連の知識はあるが実際にシステムエンジニアとしての腕は大したことはない。仕事自体は一緒に起業した四人に殆ど任せるしかない状態だ。ただコーヒーを飲んで写真を眺める。これで秘書のジェマはいつまで付き合ってくれるのか。
本当に悪いと思いつつどうしても写真にばかりに目が行く。何故あの時周りの者たちと同様に悲しめなかった? 全て職業的に観察していた自分は何か欠落している。
何も知らずに皆と同じくバス会社への訴訟団に加わっていたら、この苦しさは少しでも薄まっていたのか。大体、自分は本気で悔しさだの後悔だのを感じているのか。そんなことすら幾ら考えても分からないままである。
完全にタイミングを逃してしまい、自分はやはり一度も泣いていない。
ジェマとは妻子がいた頃からの関係で、若い彼女がこの自分の決断を待ち望んでいることくらい分かり切っていた。妻子もいなくなった今では止め得るものなど何もないというのに何故か踏ん切りが付かない自分はだから何かにつけて謝ってばかりだ。
「それとボス、またあの手紙が届いてます」
控えめな声でジェマは言い、席を立ってそれをデスクの上にそっと置いた。
シンプルながら割と洒落たアイボリーの封筒だ。古風にも封蝋で封がしてある。
今どき手紙などという珍しい意思伝達を使う相手は、マフィアのマクミランファミリーを名乗っていた。マクミランファミリーはPCのトラブルシュートで一度屋敷に出向き、その後もファミリーのドンに気に入られて幾度か高級クラブに誘われ飲みに行った。
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