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長尾栞の章
第82話 有力拠点探し会議
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有名大学の千葉にある研究所はそれなりの施設ではあったが、カスタービンによる発電システムがなかった。
さらにその周辺にはエネルギーを確保する施設も少なく、今の高層ホテルの方が条件としてははるかに良い事が分かった。
有名大学の研究施設にある駐車場の車の中で私たちは話をしていた。
「畑に出来そうな所はあるんですけどね。」
「ええ、でもエネルギー問題は切実かも。」
「ですよね。」
「でもこちらには人の影は無かったですね。」
「恐らく人口が多い分ゾンビの数が違うのかもしれない。」
千葉の海岸沿いにあるコンビナートには人がいた。人を直接見てはいないが、発砲されたので間違いなく生存者がいる。しかし今いる研究施設付近には人の気配は皆無だった。
「もしかしたら…。」
遠藤さんが言う。
「もしかしたら?」
「海、じゃないですかね?」
「海?」
「海である程度食料の確保が出来ているのかもしれません。」
「海ね…。」
「まあいろいろと考えられますが、魚などが釣れるんじゃないでしょうか?さらにゾンビは海までは来ないような気がします。」
「なるほど。魚が獲れるか・・・」
遠藤さんとあずさ先生が話していると、未華さんが言う。
「あとは地上を移動して食料を調達しに行くより、もしかしたらあの周辺に海から侵入して食料を確保できる場所があるのではないでしょうか?」
「なるほど。」
「その予想は間違いなさそうね。」
「といいますと?」
「食料品のコンビナートもあるはずだわ。そこに貯蔵している食料を海上から侵入して確保できるんじゃないかしら。」
「確かに。」
「という事は海沿いの食料品倉庫やエネルギーの施設は逆に危険かもしれませんね。」
「そうなるわね。」
東京湾を移動経路として食料調達するなら路上でゾンビの中を進むより安全だった。この推測で間違いないだろうという事になる。
「それじゃあみんなの所に戻りましょうか?」
「ええ。」
車は大学施設を出て道路を走り始める。
私達がいる拠点までの道のりはやはり荒れ果てていた。都心に入るほどその傾向が強く、荒廃した街の風景は皆の心に影を落とす。
「田舎の方が心身的に健康でいられそうよね。」
「それも皆に伝えましょう。」
「都心には都心の利点もあるんですがね、私たちの場合は都心に近い田舎で、巨大な施設がある所を選んだ方がいいのかもしれません。」
私が言うと皆が頷く。
「まあかなりハードルはあがるわね…。」
皆が考え込んでしまった。
車を走らせて自分達のホテルに近づくにつれて少しずつ皆の緊張がとけてきた。やはり長時間の遠征は神経をすり減らすのだった。
その日の夕方…
ホテルの展望台広場に遠征の報告会をするため皆が集まっている。子供達も全員そこに連れて来ていて、麻衣さんと奈美恵さんが子供の面倒を見ながら、皆があずさ先生と華江先生の周りに集まっている。
ホワイトボードの前であずさ先生が記入しながら話す。
「まずゾンビに関しては、やはり遠藤さん遺伝子があればどこでも大丈夫だと思います。」
あずさ先生が言う。
「やはりそうなのね。施設はどうだった?」
華江先生が聞く。
「結論から言うと3拠点とも不可ですかね。」
「そう…。」
「エネルギーの問題がありますし、コージェネレーションシステムやタービン式の発電機がある施設ではありませんでした。」
「という事はやはり施設ありきで考えた方が良さそうね。」
「私達もそういう結論になりました。」
「畑などはどうかしら?」
「言うなればそれはどこでも大丈夫かと。人はおそらく見通しのいい場所には来ません。安全性さえ確保できる場所ならばどこでも良いかと思います。」
「そう言う事か。」
皆はあずさ先生と華江先生が話すのをただ黙って聞いていた。
「エネルギーはどうかしら?」
「そこが問題です。」
「どういう問題?」
「エネルギーのコンビナートには生存者がいました。」
「生存者!?」
「はい。」
皆がざわつく。
「生きている人は連れてこなかったんですか?」
沙織さんが聞く。
「ええ。それどころか有無を言わさず発砲して来たわ。」
「えっ!銃で?」
「そう。銃で。」
「そんな。」
皆がシーンとなる。
「生存者がいたとしても、人々が皆平和には暮らしていないという事です。」
遠藤さんが言う。
「確かに数年間もこの状態なら、食料やエネルギーを独占するための武装集団がいてもおかしくないわね。」
「そう思います。」
「やはり武装は必要なのかしらね。」
「まあ、護身という意味ならそうだと思います。」
「でも、良く彼らは食料とかを確保してるわね。」
「ええ先生。恐らくは海岸沿いの食料品のコンビナートを押さえているんだと思います。」
「そう言う事か。」
「はい。」
すると華江先生が言う。
「私達なら海岸沿いでなくても生存が可能よね。」
「ですね。ただ彼らはもしかすると魚を獲っている可能性もあります。」
「なるほど。釣りをして食料を確保する事も可能という事ね。」
「だと思います。」
私達が会議をしている展望台から見える外はもう夜になっていた。ギリギリ夕方に帰って来たので話しているうちに陽が落ちたのだった。
「現段階では食料品は都心の方が入手しやすいという事になるわね。」
「そうなると思います。」
「あの、東京湾より外の海ならどうでしょう。さすがにそっちまでは行かないんじゃないでしょうか?」
愛奈さんが言う。
「まあそれもそうだけど似たようなコンビナートであれば、過激な人が住み着いている場合があるかもしれないわ。」
「確かにそうですね。」
「うーん。ただ今回の相手は銃を持ってはいましたが、そういう相手ばかりではないかとも思います。」
私が言う。
「それもそうなんだけど、危険は冒せないわ。」
「はい…。」
「私達が行っている製油所は誰もいないんですけどね。」
「それは都心だからだと思うわ。」
確かにそうだ。都心はゾンビの数が多い為に普通の人にとっては都心の製油所は危険だった。千葉のコンビナートに拠点を持っている人たちも、わざわざ危険を冒してこちらには来ないだろう。
「船。じゃないですかね?」
「船?」
「銃を撃って来た人たちはそれで食料を集めているんだと思います。」
「なるほどね。」
「船があれば安全を確保出来て食料を調達できる。しかも東京湾内ならそれほど移動のリスクも少ないです。彼らはゾンビが多い都心には来ないはず。」
「確かに、それなら逆にこのあたりで活動したほうがいろいろと好都合という事だわ。」
「はい。」
するとあゆみちゃんが言う。
「じゃあ畑のある場所が都心にあればいいという事ですよね?」
「そうなるわね。」
「あります!」
皆があゆみちゃんを見る。
「それは?」
「皇居です。」
「・・・・・」
「そうだわ。」
「しかも皇居なら守りも万全よね?」
「事件が起き始めたのは夜でしたから皇居も閉まっていたはず。」
「皇居に人がいたりしませんかね?」
「確かにその可能性はあるわ。」
よくよく考えると私たちを保護してくれる可能性もある。ただ壊滅しているような状態で受け入れなどしてくれるのかは疑問だった。
「むしろ日本人としては信じたい所よね?」
「はい、軍の駐屯地とかに兵士がいたとしてもかなり危険かと思います。特に女性が多いこんな状況では危険かと。」
「警視庁は壊滅してたけどね。」
「ええ。」
今まで私たちは警察や自衛隊などをあてにしないで生きて来た。ここにきてそう言う存在があるかもしれないという期待が膨らんでくる。
「灯台下暗し。少し期間をあけて皇居を視察してみるというのはどうかしら?」
「賛成です。」
「ただこのような状態ですので、安全性を確保して動く必要があります。」
「ですね。」
すると華江先生が言う。
「遠藤君は作戦に参加しない方がいいわね。」
「はい。」
「そうですね。」
私達が賛同する。
「どうしてです?」
「もし何らかの組織がいたとしたら、あなた実験対象にされて解剖とかされるかもしれないからよ。」
華江先生の言葉に遠藤さんはヒクついている。
しかし華江先生の言うとおりだった。こんな世界では人を信用する事もリスク。
私達はさらに慎重に動かなければいかない事を再確認するのだった。
さらにその周辺にはエネルギーを確保する施設も少なく、今の高層ホテルの方が条件としてははるかに良い事が分かった。
有名大学の研究施設にある駐車場の車の中で私たちは話をしていた。
「畑に出来そうな所はあるんですけどね。」
「ええ、でもエネルギー問題は切実かも。」
「ですよね。」
「でもこちらには人の影は無かったですね。」
「恐らく人口が多い分ゾンビの数が違うのかもしれない。」
千葉の海岸沿いにあるコンビナートには人がいた。人を直接見てはいないが、発砲されたので間違いなく生存者がいる。しかし今いる研究施設付近には人の気配は皆無だった。
「もしかしたら…。」
遠藤さんが言う。
「もしかしたら?」
「海、じゃないですかね?」
「海?」
「海である程度食料の確保が出来ているのかもしれません。」
「海ね…。」
「まあいろいろと考えられますが、魚などが釣れるんじゃないでしょうか?さらにゾンビは海までは来ないような気がします。」
「なるほど。魚が獲れるか・・・」
遠藤さんとあずさ先生が話していると、未華さんが言う。
「あとは地上を移動して食料を調達しに行くより、もしかしたらあの周辺に海から侵入して食料を確保できる場所があるのではないでしょうか?」
「なるほど。」
「その予想は間違いなさそうね。」
「といいますと?」
「食料品のコンビナートもあるはずだわ。そこに貯蔵している食料を海上から侵入して確保できるんじゃないかしら。」
「確かに。」
「という事は海沿いの食料品倉庫やエネルギーの施設は逆に危険かもしれませんね。」
「そうなるわね。」
東京湾を移動経路として食料調達するなら路上でゾンビの中を進むより安全だった。この推測で間違いないだろうという事になる。
「それじゃあみんなの所に戻りましょうか?」
「ええ。」
車は大学施設を出て道路を走り始める。
私達がいる拠点までの道のりはやはり荒れ果てていた。都心に入るほどその傾向が強く、荒廃した街の風景は皆の心に影を落とす。
「田舎の方が心身的に健康でいられそうよね。」
「それも皆に伝えましょう。」
「都心には都心の利点もあるんですがね、私たちの場合は都心に近い田舎で、巨大な施設がある所を選んだ方がいいのかもしれません。」
私が言うと皆が頷く。
「まあかなりハードルはあがるわね…。」
皆が考え込んでしまった。
車を走らせて自分達のホテルに近づくにつれて少しずつ皆の緊張がとけてきた。やはり長時間の遠征は神経をすり減らすのだった。
その日の夕方…
ホテルの展望台広場に遠征の報告会をするため皆が集まっている。子供達も全員そこに連れて来ていて、麻衣さんと奈美恵さんが子供の面倒を見ながら、皆があずさ先生と華江先生の周りに集まっている。
ホワイトボードの前であずさ先生が記入しながら話す。
「まずゾンビに関しては、やはり遠藤さん遺伝子があればどこでも大丈夫だと思います。」
あずさ先生が言う。
「やはりそうなのね。施設はどうだった?」
華江先生が聞く。
「結論から言うと3拠点とも不可ですかね。」
「そう…。」
「エネルギーの問題がありますし、コージェネレーションシステムやタービン式の発電機がある施設ではありませんでした。」
「という事はやはり施設ありきで考えた方が良さそうね。」
「私達もそういう結論になりました。」
「畑などはどうかしら?」
「言うなればそれはどこでも大丈夫かと。人はおそらく見通しのいい場所には来ません。安全性さえ確保できる場所ならばどこでも良いかと思います。」
「そう言う事か。」
皆はあずさ先生と華江先生が話すのをただ黙って聞いていた。
「エネルギーはどうかしら?」
「そこが問題です。」
「どういう問題?」
「エネルギーのコンビナートには生存者がいました。」
「生存者!?」
「はい。」
皆がざわつく。
「生きている人は連れてこなかったんですか?」
沙織さんが聞く。
「ええ。それどころか有無を言わさず発砲して来たわ。」
「えっ!銃で?」
「そう。銃で。」
「そんな。」
皆がシーンとなる。
「生存者がいたとしても、人々が皆平和には暮らしていないという事です。」
遠藤さんが言う。
「確かに数年間もこの状態なら、食料やエネルギーを独占するための武装集団がいてもおかしくないわね。」
「そう思います。」
「やはり武装は必要なのかしらね。」
「まあ、護身という意味ならそうだと思います。」
「でも、良く彼らは食料とかを確保してるわね。」
「ええ先生。恐らくは海岸沿いの食料品のコンビナートを押さえているんだと思います。」
「そう言う事か。」
「はい。」
すると華江先生が言う。
「私達なら海岸沿いでなくても生存が可能よね。」
「ですね。ただ彼らはもしかすると魚を獲っている可能性もあります。」
「なるほど。釣りをして食料を確保する事も可能という事ね。」
「だと思います。」
私達が会議をしている展望台から見える外はもう夜になっていた。ギリギリ夕方に帰って来たので話しているうちに陽が落ちたのだった。
「現段階では食料品は都心の方が入手しやすいという事になるわね。」
「そうなると思います。」
「あの、東京湾より外の海ならどうでしょう。さすがにそっちまでは行かないんじゃないでしょうか?」
愛奈さんが言う。
「まあそれもそうだけど似たようなコンビナートであれば、過激な人が住み着いている場合があるかもしれないわ。」
「確かにそうですね。」
「うーん。ただ今回の相手は銃を持ってはいましたが、そういう相手ばかりではないかとも思います。」
私が言う。
「それもそうなんだけど、危険は冒せないわ。」
「はい…。」
「私達が行っている製油所は誰もいないんですけどね。」
「それは都心だからだと思うわ。」
確かにそうだ。都心はゾンビの数が多い為に普通の人にとっては都心の製油所は危険だった。千葉のコンビナートに拠点を持っている人たちも、わざわざ危険を冒してこちらには来ないだろう。
「船。じゃないですかね?」
「船?」
「銃を撃って来た人たちはそれで食料を集めているんだと思います。」
「なるほどね。」
「船があれば安全を確保出来て食料を調達できる。しかも東京湾内ならそれほど移動のリスクも少ないです。彼らはゾンビが多い都心には来ないはず。」
「確かに、それなら逆にこのあたりで活動したほうがいろいろと好都合という事だわ。」
「はい。」
するとあゆみちゃんが言う。
「じゃあ畑のある場所が都心にあればいいという事ですよね?」
「そうなるわね。」
「あります!」
皆があゆみちゃんを見る。
「それは?」
「皇居です。」
「・・・・・」
「そうだわ。」
「しかも皇居なら守りも万全よね?」
「事件が起き始めたのは夜でしたから皇居も閉まっていたはず。」
「皇居に人がいたりしませんかね?」
「確かにその可能性はあるわ。」
よくよく考えると私たちを保護してくれる可能性もある。ただ壊滅しているような状態で受け入れなどしてくれるのかは疑問だった。
「むしろ日本人としては信じたい所よね?」
「はい、軍の駐屯地とかに兵士がいたとしてもかなり危険かと思います。特に女性が多いこんな状況では危険かと。」
「警視庁は壊滅してたけどね。」
「ええ。」
今まで私たちは警察や自衛隊などをあてにしないで生きて来た。ここにきてそう言う存在があるかもしれないという期待が膨らんでくる。
「灯台下暗し。少し期間をあけて皇居を視察してみるというのはどうかしら?」
「賛成です。」
「ただこのような状態ですので、安全性を確保して動く必要があります。」
「ですね。」
すると華江先生が言う。
「遠藤君は作戦に参加しない方がいいわね。」
「はい。」
「そうですね。」
私達が賛同する。
「どうしてです?」
「もし何らかの組織がいたとしたら、あなた実験対象にされて解剖とかされるかもしれないからよ。」
華江先生の言葉に遠藤さんはヒクついている。
しかし華江先生の言うとおりだった。こんな世界では人を信用する事もリスク。
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