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長尾栞の章
第51話 正妻の采配
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あずさ先生が優美さんに向かって話し出した。
「それでね大人なのに、優美ちゃんにこんなこと頼むのも心苦しいんだけど・・」
「なんですか?」
優美さんがニッコリ笑って聞く。
「実はみんなも期待しての事なんだけど、あの嫌なら断ってくれていいのよ?」
「どうしました?あずさ先生らしくないですよ!単刀直入にお願いします。」
さらににこっと優美さんが余裕の笑みを漏らす。
自身も気づいていないのだが久しぶりに男に抱かれた喜びと、みんなのために自分の役割を果たしたという達成感でゆとりが出ているのだった。
「優美さんに一つだけやってほしいことがあるのよ。」
「はい?」
「遠藤君の次の子作り相手の采配をしてほしいのよ。ごめんね大の大人がこれだけいて、こんなこと頼むのは申し訳ないんだけど。」
「いいですよ。」
驚くほどあっさり受けてくれた。
「本当に?」
「ええ別に。でも近頼の気持ちを聞きながらになるかもしれませんけど。」
《近頼の・・呼び捨てなんて正妻の風格だわ。》
「それは構わないわ。」
「あと私の独断も入って強制的にそして定期的に全員に回すようにしますけど、全員異存はないですか?」
「私はないわ。」
華江先生が言う。
「もちろん私もよ。」
「当然私も。」
あずさ先生と瞳さんがいう。
「優美!私が先輩だからって遠慮はいらないわ。」
翼さんが言う。
「そうね。わたしが友達でも遠慮しなくていいわ。」
麻衣さんが言う。
「私も全然問題ないですよ。優美さんを信頼してますし。」
未華さんが言う。
「私も問題ないです!お願いしたいくらい!」
「同じく!お願いします!」
「私もおねがいしたいわ。」
奈美恵さん沙織さん愛奈さんが言う。
「優美お姉さんなら安心。」
「私もそう思う。」
里奈ちゃんとあゆみちゃんも同意する。
私は・・
「・・でも・・優美さんに全て任せちゃっていいんですか?辛かったりしないですか?私もお願いはしたいんですが・・本当に良いですか?」
優美さんの気持ちも遠藤さんの気持ちもわかるから、私はそれをさせることにちょっと複雑な気持ちを持っていた。
「うん。だって私が何のために彼が子作りを出来るようにしたのか・・それはみんなの為だもん。私は近頼が好きだし独り占めしたいって言う気持ちもないわけじゃないけど、彼がみんなのために頑張りたいって言ってるのよ。私は近頼の力になってあげたいし皆の気持ちも全部叶えたいから。」
《やはり優美さんは器が大きいな・・》
「優美さんありがとうございます。」
私はその優美さんの気持ちを聞けてうれしかった。
皆も遠藤さんと優美さんは本当に皆の事を考えているようだった。
「でも私が決めるのは決して効率とか優先順位とかじゃないですよ?私の気持ちがそうだって思ったらやってもらいます。」
「それがいいと思う。」
華江先生がきっぱりと言った。
「俺も好きな優美ちゃんが決めてくれるんだったら本望です。俺なんかが相手でみんなに申し訳ないって言うのも大きいけど出来る限りの事はしますから。これからよろしくお願いします。」
「ありがとう。」
「お願いします。」
「うれしいわ・・」
「私も」
「二人に感謝します。」
皆が二人の思いに応えたいと思った。
優美さんが続けた。
「私が次の人に直接言うようにして、選ばれた人と近頼のコンディションを見て日を決めていくようにします。おそらく近頼は若いし毎日でも行けるかもしれないけど、目的は子作りだから中休みの日を儲けてやろうと思います。子作りの効率を考えて何をしたのか?何が良かったのか?何がダメだったのか?ヒアリングしますがいいですか?」
皆が頷いた。
すごい・・プロ野球選手の奥さんのようだ。
遠藤さんをしっかりとサポートしていく気迫が伝わってくる。
「遠藤君が優美ちゃんを選んだ理由わかる気がするわ。」
華江先生が言うとみなが納得した。
「そうですか?私なんか本当に適当で考え無しなんですよ。買いかぶりすぎないようにおねがいしますね」
またニッコリと笑った。
《凄い余裕だ!正妻の余裕。》
この人こそ遠藤さんの正妻にふさわしいと誰もが思った。
皆が集中してそんな話をしている中、私は話を切り替えた。
「それじゃあ優美さんが采配すると決まった事ですし、今日は回収の日です!そろそろ準備しましょう!」
私が言うと皆がハッとした。
「そうでした!そろそろ準備しないといけないですね!」
遠藤さんが言う。
「私さあ栞ちゃんみたいにしっかりしてないけど大丈夫かなあ?」
優美さんが言う。
「ふふっ栞ちゃんはホントしっかりしてるよね。ぽわーんとした美少女ってイメージだけどね。」
あずさ先生に言われてしまう。
皆がコクコクと頷いていた。
「ぽわーんとしてますよ?美少女って言うのは違うと思いますが。」
と私が言う。
すると・・
「「「「「いやいやいやいやいや」」」」」
皆が否定した。
「あなたが美少女じゃなかったら誰が美少女って言うのよ!」
瞳さんが言う。
「本当ですよ私女優なのに・・こんな素人いるんだって思いましたよ!」
「自分で気づいていないって天然ですよねぇ。」
里奈ちゃんとあゆみちゃん年下チームに言われてしまう。
「天然とかいわないでぇ」
「はははは。」
そして私たちは回収のために各部屋に戻るのだった。
当初予定していた遠藤さんの遺伝子の試験のために子供を作るという計画が進み始めた。
医学的な考察や指示はもちろん全て華江先生がやることになっている。
子作りやその過程については遠藤さんの正妻になる優美さんが取りまとめることになった。
後日、沙織さんと私が私の部屋で話をしていた。
「本当に優美さんが取り仕切る事になっちゃったわね。」
「ええ私は本当にこれで良かったと思っています。」
「まさに一番理想的な相手になったという感じがするわ。」
「大奥の総取締でしたっけ?まるであれですよね?」
「ホントだわ。大奥総取締!高橋優美にございますって感じよね。」
「ふふっそんなにかたっ苦しい人じゃないですけどね。」
「そうね。」
二人は優美さんについて話をしていた。
彼女は何だかんだ言って責任感が強かった。
おそらくみんなの事を誰よりも考えて遠藤さんの事を考え、その結果が遠藤さんのハートを捕まえたという感じだった。
「でも次の相手・・中3日経ったから今日がその日よね?」
「そうですね。さてどうなるんでしょう?」
「本当にドキドキするわ。」
「私もです・・」
そんなことを話していると部屋の内線がなった。
プルルルルルルル
ドキ!っとした。なんか悪い事話しているわけでもないのに・・ドッキリした。
「はい・・」
「あ、栞ちゃん?」
「はい。」
「優美です。」
きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ来てしまった!!
「なんでしょう?」
「私の部屋に来れるかしら?」
「行きます。」
「待ってるわ。」
そして内線を切る。
「沙織さん・・どうやら優美さんから電話が来まして、部屋に来てくれという事なので行きます。」
「あ、ああ。それじゃあ行ってらっしゃい。」
「行ってきます・・」
「あの!栞ちゃん。」
「なんでしょう?」
「がんばって!頑張ってね!」
沙織さんは私を励ましてくれたけど、少し羨ましそうな寂しそうな顔だった・・
私は心臓が飛び出そうだった。
身支度をして優美さんの部屋に向かう。
廊下を歩いているとあゆみちゃんがいた。
「あー栞さん。ゲームしません?」
「あ・・ごめんね!ちょっと今日は用事が・・」
「そうなんですねー?残念です。じゃあまた今度!」
そしてあゆみちゃんとすれ違う。
どことなく後ろめたい気がした。
《いや!後ろめたくなる必要なんてない!みんなで決めたことなのだから。》
優美さんの部屋は私のフロアの上にあった。
階段を一段ずつ上るが・・ドキドキが止まらない。
コンコン!
優美さんの部屋をノックすると中から優美さんが出てきた。
「栞ちゃんごめんね急に呼び出して。」
「いいんです!いいんです!」
「あの・・わかってると思うんだけど・・」
「はい。」
「とにかく中に入ってね。」
優美さんに連れられて部屋の中にはいる。すると遠藤さんがいた。
「栞ちゃん。わざわざごめんね。」
遠藤さんが頭を下げる。
「いえいえ!いいんです。あの話ですよね?」
「はい。」
遠藤さんと優美さん、そして私がテーブルを囲んで座る。
優美さんがお茶を入れてくれた。
ティーカップから湯気が立つ。
「まあどうぞ一服。」
「ありがとうございます。」
美味しい紅茶だった。
回収した中にそういえばいろんな紅茶あったっけな・・そんなことを思う。
「やっぱりね。最初は私は栞ちゃんかなって思ったんだ。」
「そうなんですね?でもなぜですか?」
「私たち二人の意見が重なったから。」
「二人の・・」
遠藤さんと優美さんが同意見だったと聞いて驚く。
「あのね、最初に遠藤君と結ばれようとして失敗した日。あの日栞ちゃん私を励まして送り出してくれたでしょう?」
「はい。」
「あの時思ったの。この人は私の事凄く考えてくれているんだって・・あと近頼の事が凄く好きなんだよね?それが伝わったの。」
「はい。」
「俺もね・・栞ちゃんが好きなんだ。優美さんの前で言うのもおかしいんだけど、栞ちゃんは大事にしたい人だなって思った。」
「ありがとうございます。」
「まあ・・皆大切な仲間なんだけどね、遠藤君の意見の方が強かったかな。だからね遠藤君の気持ちを考えて、最初は栞ちゃんだってそう決めたの。」
二人は私の気持ちも考えてくれているため、言葉を選びながら話をしてくれた。
二人のおかげですんなりと受け入れることが出来そうだった。
「ただ一つ聞かなきゃいけない事があって・・生理から何日くらいったった?」
そうだ。やはり目的は子作りだから・・きちんと考えないといけない。
「2週間です。」
「なら良さそうね。でも初めてだから凄く怖いと思う。」
「はい。」
「近頼は・・栞ちゃんに優しくしてあげてね。」
「わかった。」
「じゃあ栞ちゃん!準備があるでしょ?お風呂に下着にお化粧に!自分の思うとおりにやっていいわよ。」
「あのそれなんですが優美さん。一緒に私の部屋に来て教えてください。」
「わかったわ。じゃあ近頼は部屋で待っててね。」
「わかった。」
私は優美さんと一緒に自分の部屋に向かう事になった。
部屋に入ると優美さんはまずシャワーで体を綺麗にするように言う。
「はい。」
シャワールームに入って体を綺麗にしている時だった。
優美さんも裸になってシャワールームに入って来たのだった。
「あ・・あの・・」
「大丈夫よまかせて。」
何が行われるんだろう・・
優美さんが私に手を伸ばしてきた。
「それでね大人なのに、優美ちゃんにこんなこと頼むのも心苦しいんだけど・・」
「なんですか?」
優美さんがニッコリ笑って聞く。
「実はみんなも期待しての事なんだけど、あの嫌なら断ってくれていいのよ?」
「どうしました?あずさ先生らしくないですよ!単刀直入にお願いします。」
さらににこっと優美さんが余裕の笑みを漏らす。
自身も気づいていないのだが久しぶりに男に抱かれた喜びと、みんなのために自分の役割を果たしたという達成感でゆとりが出ているのだった。
「優美さんに一つだけやってほしいことがあるのよ。」
「はい?」
「遠藤君の次の子作り相手の采配をしてほしいのよ。ごめんね大の大人がこれだけいて、こんなこと頼むのは申し訳ないんだけど。」
「いいですよ。」
驚くほどあっさり受けてくれた。
「本当に?」
「ええ別に。でも近頼の気持ちを聞きながらになるかもしれませんけど。」
《近頼の・・呼び捨てなんて正妻の風格だわ。》
「それは構わないわ。」
「あと私の独断も入って強制的にそして定期的に全員に回すようにしますけど、全員異存はないですか?」
「私はないわ。」
華江先生が言う。
「もちろん私もよ。」
「当然私も。」
あずさ先生と瞳さんがいう。
「優美!私が先輩だからって遠慮はいらないわ。」
翼さんが言う。
「そうね。わたしが友達でも遠慮しなくていいわ。」
麻衣さんが言う。
「私も全然問題ないですよ。優美さんを信頼してますし。」
未華さんが言う。
「私も問題ないです!お願いしたいくらい!」
「同じく!お願いします!」
「私もおねがいしたいわ。」
奈美恵さん沙織さん愛奈さんが言う。
「優美お姉さんなら安心。」
「私もそう思う。」
里奈ちゃんとあゆみちゃんも同意する。
私は・・
「・・でも・・優美さんに全て任せちゃっていいんですか?辛かったりしないですか?私もお願いはしたいんですが・・本当に良いですか?」
優美さんの気持ちも遠藤さんの気持ちもわかるから、私はそれをさせることにちょっと複雑な気持ちを持っていた。
「うん。だって私が何のために彼が子作りを出来るようにしたのか・・それはみんなの為だもん。私は近頼が好きだし独り占めしたいって言う気持ちもないわけじゃないけど、彼がみんなのために頑張りたいって言ってるのよ。私は近頼の力になってあげたいし皆の気持ちも全部叶えたいから。」
《やはり優美さんは器が大きいな・・》
「優美さんありがとうございます。」
私はその優美さんの気持ちを聞けてうれしかった。
皆も遠藤さんと優美さんは本当に皆の事を考えているようだった。
「でも私が決めるのは決して効率とか優先順位とかじゃないですよ?私の気持ちがそうだって思ったらやってもらいます。」
「それがいいと思う。」
華江先生がきっぱりと言った。
「俺も好きな優美ちゃんが決めてくれるんだったら本望です。俺なんかが相手でみんなに申し訳ないって言うのも大きいけど出来る限りの事はしますから。これからよろしくお願いします。」
「ありがとう。」
「お願いします。」
「うれしいわ・・」
「私も」
「二人に感謝します。」
皆が二人の思いに応えたいと思った。
優美さんが続けた。
「私が次の人に直接言うようにして、選ばれた人と近頼のコンディションを見て日を決めていくようにします。おそらく近頼は若いし毎日でも行けるかもしれないけど、目的は子作りだから中休みの日を儲けてやろうと思います。子作りの効率を考えて何をしたのか?何が良かったのか?何がダメだったのか?ヒアリングしますがいいですか?」
皆が頷いた。
すごい・・プロ野球選手の奥さんのようだ。
遠藤さんをしっかりとサポートしていく気迫が伝わってくる。
「遠藤君が優美ちゃんを選んだ理由わかる気がするわ。」
華江先生が言うとみなが納得した。
「そうですか?私なんか本当に適当で考え無しなんですよ。買いかぶりすぎないようにおねがいしますね」
またニッコリと笑った。
《凄い余裕だ!正妻の余裕。》
この人こそ遠藤さんの正妻にふさわしいと誰もが思った。
皆が集中してそんな話をしている中、私は話を切り替えた。
「それじゃあ優美さんが采配すると決まった事ですし、今日は回収の日です!そろそろ準備しましょう!」
私が言うと皆がハッとした。
「そうでした!そろそろ準備しないといけないですね!」
遠藤さんが言う。
「私さあ栞ちゃんみたいにしっかりしてないけど大丈夫かなあ?」
優美さんが言う。
「ふふっ栞ちゃんはホントしっかりしてるよね。ぽわーんとした美少女ってイメージだけどね。」
あずさ先生に言われてしまう。
皆がコクコクと頷いていた。
「ぽわーんとしてますよ?美少女って言うのは違うと思いますが。」
と私が言う。
すると・・
「「「「「いやいやいやいやいや」」」」」
皆が否定した。
「あなたが美少女じゃなかったら誰が美少女って言うのよ!」
瞳さんが言う。
「本当ですよ私女優なのに・・こんな素人いるんだって思いましたよ!」
「自分で気づいていないって天然ですよねぇ。」
里奈ちゃんとあゆみちゃん年下チームに言われてしまう。
「天然とかいわないでぇ」
「はははは。」
そして私たちは回収のために各部屋に戻るのだった。
当初予定していた遠藤さんの遺伝子の試験のために子供を作るという計画が進み始めた。
医学的な考察や指示はもちろん全て華江先生がやることになっている。
子作りやその過程については遠藤さんの正妻になる優美さんが取りまとめることになった。
後日、沙織さんと私が私の部屋で話をしていた。
「本当に優美さんが取り仕切る事になっちゃったわね。」
「ええ私は本当にこれで良かったと思っています。」
「まさに一番理想的な相手になったという感じがするわ。」
「大奥の総取締でしたっけ?まるであれですよね?」
「ホントだわ。大奥総取締!高橋優美にございますって感じよね。」
「ふふっそんなにかたっ苦しい人じゃないですけどね。」
「そうね。」
二人は優美さんについて話をしていた。
彼女は何だかんだ言って責任感が強かった。
おそらくみんなの事を誰よりも考えて遠藤さんの事を考え、その結果が遠藤さんのハートを捕まえたという感じだった。
「でも次の相手・・中3日経ったから今日がその日よね?」
「そうですね。さてどうなるんでしょう?」
「本当にドキドキするわ。」
「私もです・・」
そんなことを話していると部屋の内線がなった。
プルルルルルルル
ドキ!っとした。なんか悪い事話しているわけでもないのに・・ドッキリした。
「はい・・」
「あ、栞ちゃん?」
「はい。」
「優美です。」
きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ来てしまった!!
「なんでしょう?」
「私の部屋に来れるかしら?」
「行きます。」
「待ってるわ。」
そして内線を切る。
「沙織さん・・どうやら優美さんから電話が来まして、部屋に来てくれという事なので行きます。」
「あ、ああ。それじゃあ行ってらっしゃい。」
「行ってきます・・」
「あの!栞ちゃん。」
「なんでしょう?」
「がんばって!頑張ってね!」
沙織さんは私を励ましてくれたけど、少し羨ましそうな寂しそうな顔だった・・
私は心臓が飛び出そうだった。
身支度をして優美さんの部屋に向かう。
廊下を歩いているとあゆみちゃんがいた。
「あー栞さん。ゲームしません?」
「あ・・ごめんね!ちょっと今日は用事が・・」
「そうなんですねー?残念です。じゃあまた今度!」
そしてあゆみちゃんとすれ違う。
どことなく後ろめたい気がした。
《いや!後ろめたくなる必要なんてない!みんなで決めたことなのだから。》
優美さんの部屋は私のフロアの上にあった。
階段を一段ずつ上るが・・ドキドキが止まらない。
コンコン!
優美さんの部屋をノックすると中から優美さんが出てきた。
「栞ちゃんごめんね急に呼び出して。」
「いいんです!いいんです!」
「あの・・わかってると思うんだけど・・」
「はい。」
「とにかく中に入ってね。」
優美さんに連れられて部屋の中にはいる。すると遠藤さんがいた。
「栞ちゃん。わざわざごめんね。」
遠藤さんが頭を下げる。
「いえいえ!いいんです。あの話ですよね?」
「はい。」
遠藤さんと優美さん、そして私がテーブルを囲んで座る。
優美さんがお茶を入れてくれた。
ティーカップから湯気が立つ。
「まあどうぞ一服。」
「ありがとうございます。」
美味しい紅茶だった。
回収した中にそういえばいろんな紅茶あったっけな・・そんなことを思う。
「やっぱりね。最初は私は栞ちゃんかなって思ったんだ。」
「そうなんですね?でもなぜですか?」
「私たち二人の意見が重なったから。」
「二人の・・」
遠藤さんと優美さんが同意見だったと聞いて驚く。
「あのね、最初に遠藤君と結ばれようとして失敗した日。あの日栞ちゃん私を励まして送り出してくれたでしょう?」
「はい。」
「あの時思ったの。この人は私の事凄く考えてくれているんだって・・あと近頼の事が凄く好きなんだよね?それが伝わったの。」
「はい。」
「俺もね・・栞ちゃんが好きなんだ。優美さんの前で言うのもおかしいんだけど、栞ちゃんは大事にしたい人だなって思った。」
「ありがとうございます。」
「まあ・・皆大切な仲間なんだけどね、遠藤君の意見の方が強かったかな。だからね遠藤君の気持ちを考えて、最初は栞ちゃんだってそう決めたの。」
二人は私の気持ちも考えてくれているため、言葉を選びながら話をしてくれた。
二人のおかげですんなりと受け入れることが出来そうだった。
「ただ一つ聞かなきゃいけない事があって・・生理から何日くらいったった?」
そうだ。やはり目的は子作りだから・・きちんと考えないといけない。
「2週間です。」
「なら良さそうね。でも初めてだから凄く怖いと思う。」
「はい。」
「近頼は・・栞ちゃんに優しくしてあげてね。」
「わかった。」
「じゃあ栞ちゃん!準備があるでしょ?お風呂に下着にお化粧に!自分の思うとおりにやっていいわよ。」
「あのそれなんですが優美さん。一緒に私の部屋に来て教えてください。」
「わかったわ。じゃあ近頼は部屋で待っててね。」
「わかった。」
私は優美さんと一緒に自分の部屋に向かう事になった。
部屋に入ると優美さんはまずシャワーで体を綺麗にするように言う。
「はい。」
シャワールームに入って体を綺麗にしている時だった。
優美さんも裸になってシャワールームに入って来たのだった。
「あ・・あの・・」
「大丈夫よまかせて。」
何が行われるんだろう・・
優美さんが私に手を伸ばしてきた。
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