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長尾栞の章

第8話 つきあい方がよくわからない

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唯人君と二人で甘いものを食べていると、なんとなく親近感がわいてきた。

唯人君は私を気遣うように話をしていたが、あの時の事は特に触れないようにしているようだった。

最近の学校の話、学部が違うのでそれぞれの講義などの話、休みの日に何をしてるのかなどを話す。そして話題は地元の話になった。

「栞ちゃんの地元は新潟だっけ?」

「うん、新潟だよ。唯人君は神奈川だよね?」

「そう。近いからたまに帰って来いって言われるんだ。」

「私は遠いんだけど、お正月とゴールデンウィークとお盆は必ず帰ってこいって言われてる。」

「まあ心配なんだと思うよ。」

「子離れしてほしいんだけどね」

「俺もだよ」


他愛もない話が続いた。

他愛もない話だけど・・楽しかった。唯人君もあまり話が上手な方じゃないけど、話しにくいってわけじゃなくて自然な感じでいられた。

「神奈川っていうと横浜?」

「違うよ相模原(さがみはら)というところ。すもうじゃないよ。」

「ぷっ!相撲?確かに似てるけど・・」

「神奈川だけど田舎だよ。横浜から電車でだいぶ行ったところさ」

「それでも新潟より都会だと思う。というか横浜まで1時間もかからないでしょう?」

「そうだけど、栞ちゃんは新潟市でしょ?県庁所在地なら相模原より都会だと思う。」

「そんなことないない。とにかく東京に出てきたくて今の大学に入ったようなものだから。」

「そうなのかぁ。今日はこれから時間ある?」

「もちろん。」

「どこか行こうか?」

「うん。」

《あら?あらららら?まさかの・・デート!え・・どうしよう》

「水族館とか?」

「あ、うん。いいよ!」

「葛東臨海公園に行こうか?」

「行ったことない!行ってみたい!」

二人はカフェをでる時にレジで精算をする。

「俺が出すよ。」

「ダメダメ。ちゃんと半分にしようよ。」

「いいよここくらい、俺バイトしてるしさ。」

「私もバイトしてるんだって!」

「あ、そうだったね。」

「とにかく割り勘で!」

「じゃあ500円だけちょうだい。」

「えーと。わかった。」

私は唯人君に500円だけ渡す。ちょっとレジ付近でごちゃごちゃしてしまった。

後は全部唯人君が払う。

《よかったんだろうか!?初デートって男の人はやっぱり払いたい物なのかな?多く払ってもらうので正解だったのかな?》

男の人と初めてデートする私はどれが正解か分からず、とりあえず唯人君に多めに払ってもらうことにした。


二人で電車を乗り継いで水族館に来た。

駅から歩く道でも何となく楽しかった。今日は天気が良くて少し温度が上がってくる。チケット売り場に来ても唯人君がおごるというので、カフェの事もあり水族館のチケット代は出してもらった。

《チケットはそんなに高くないから、男の人をたてる意味でもここは快く受け取っておこう。あー・・でもここに来るって分かってたらお弁当作ってきてあげたんだけどなぁ・・》

園内をまわりながらいろんな魚を見る。

色とりどりの魚の水槽の前で立ち止まって見ていた。

「わあ、綺麗。」

「ほんとだ。」

「こっちの魚はシマシマ模様が多いね。」

「あフグもいる。」

「ほんとだー、膨らまないかな?」

「怒ってないから膨らまないんじゃないかな?」

「冷静に泳いでるんだ?」

「ぷっ!そうだね・・冷静に泳いでるんだ。栞ちゃんって時々面白いよね。」

「えっ!?いや、面白い事なんにも言ってないよ!」

「ははは。」

そしてどんどん進んでいくと大きなガラス張りの水槽が出てきた。

「おおマグロだ!栞ちゃん!マグロだよ。」

「ほんとだ!大きいね。みんなぐるぐる泳ぎ回ってる。」

「あれ・・食べたら・・おいしいんだろうね・・」

「ぷっ!唯人君何言ってんの?食べたらとかって・・でも・・おいしいだろうね。」

「だよね!」

「唯人君って時々面白い事言うよね。」

「え、面白い事なんてそんな言ってないけど・・」

「えっ?デジャブ?」

「あははははは。ほんとださっきもこのやり取りあった気がする。」

「うふふふ。」

そんなことを話ながらぐるぐると館内をまわっていく。

「みてみて!ペンギン!かわいいー」

「よちよち歩いてるね。水に飛び込む時がまたいい。」

「本当だ。泳いでる。」

ファミリーのお客さんもペンギンを眺めて可愛いと言っていた。

「ママ―みてー!ペンギンさん!」

「ほんとうね・・かわいいわねー。」

やっぱりペンギンは可愛い。微笑ましい親子の会話に私たちまでほっこりした。


「栞ちゃんそろそろお腹減らない?」

「少し。でもレストランではお金払うよ!お互い学生なんだからあまり気を使わないで!」

「わかった。栞ちゃんも気を使わなくていいからね。」

「うん。」

レストランに入り席に着き、メニューを手に取った。

「えー結構種類あるね。」

「ほんとだ!」

「栞ちゃんは何にするの?」

「うーんと迷うなあ。でも一目ぼれしたのはこれ!」

「あーうまそう!ロコモコー良いなって思ってた。でも俺は・・ハヤシライスにしようかな。」

「あーデミグラスがおいしそうだよね。」

「俺は飲み物はアイスコーヒーかな。栞ちゃんは?」

「私はレモネードにする。」

二人でひとつのメニューを見ながらご飯を選んで店員さんを呼ぶ。注文をすると店員さんが繰り返して確認をする。

「ロコモコとハヤシライス、お飲み物にアイスコーヒーとレモネードでよろしいですか?」

「はい。」

「お飲み物はいつお持ちいたしましょう?」

「えっと俺は一緒でいいけど。」

「わたしも一緒で。」

「かしこまりました。少々お待ちくださいませ。」

店員さんがオーダーと取って歩いて行く。

「今日は栞ちゃんを誘ってよかったよ!」

「私もうれしかった。」

「本当は何話したらいいのか迷ってたんだ。来るまでは緊張してたし。」

「ふふ。私も。」

二人の距離は一気に縮まった気がした。

ただ・・一つちょっとだけ心の片隅にある事がある。


それは・・こんなに雰囲気が良くなったら・・


《まさか・・まさか今日!勝負下着を披露する??》

めっちゃ不安になっていたのだった。


そしてその日は・・・



数日後。


私はなっちゃんの家にいた。

それはなぜか?

反省会をしているからだ。

「それで・・水族館に行ったのね?」

「うん・・」

「それはいい。」

「いいよね?」

「しおりん!その後よ。」

「だからー、言ってるじゃない。帰ってきたって・・」

「うんいいのよ。そりゃ帰って来て良いと思う。べつに勝負下着を着ていったからって最後まで行けとも言ってない。」

「だってなっちゃん、がっつくなって言ってたし。」

「そうなのよ、がっつかなくてよかった。」

「じゃあなにが問題なのよー!」

《何が失敗したのか分からなかった。私はとにかくうまくいったと思う。》

「その内容よ。ただのお友達って感じで帰ってきちゃったの?」

「まあ・・そうね。」

「えっと・・夜まで一緒にいたんだよね?」

「うん、でもそんなに遅くならなかったけど。9時には家にいたかな?」

「うん、いいんじゃない?」

「だからぁ!なにがダメだったの?」

「夜はさぞ寒かったよねぇ・・」

「ああ確かに夜は寒くなってたー。」

あの水族館の帰りは確かに寒かった。日中が天気が良かったからなのか夜は冷えた。

「いやぁー、それで・・手も繋いでないとか、ないわぁ~」

「えっ!手を繋がなきゃいけなかったの?」

「傷跡をなーんも残してこなかったのね。」

「傷跡って!?えー!?でもいい感じで終わったと思うけど。」

「まあ唯人君は真面目だし・・でも奥手なんだねぇ。だってさあ!しおりんは上玉も上玉よ!あざとくてカワイイ92点の女よ!手くらいつなげっつーの!」

どうやらなっちゃんは、私と唯人君との恋の進展具合が不満なようだった。

「いやぁでもぉ・・手とかはまだ無理だしぃ・・」

「でもぉじゃない。しおりん・・私もね、カフェに行ってすぐ帰ってきたとか言うならそんなに言わない。でもさぁ水族館に行ってさらに夜ご飯まで一緒に食べて、1日一緒に居てさらに寒い夜の道を二人で歩いたんだよね?」

「まあそうね。」

「まあそうね。じゃねーわ。唯人君は私から見ても可愛い男の子よ!知ってる?麻衣先輩も狙ってたって知ってた?」

「えっ!そうなの?」

「そうよ!まさか知らんかった?」

「し・・しらんかった!」

《そうだったのか・・合宿の時にはそうだったのかな?》

「で!あのデートの後から唯人君から連絡ないんだよね??」

「うん。無いけど・・」

「学校で彼を見かけたんだよね?」

「うん、何度か見かけた。」

「学校では彼に声かけてないんだっけ?」

「う、うん。友達といたみたいだし。」

「はぁ?なぜ!?普通仲良くなったんなら学校でもしゃべるでしょーが!」

「だ・・だから!友達といたみたいだったから迷惑かなと思って・・」

《あ、あれ?なんでなっちゃんに怒られてるのかが分かってきたぞ。》

「しおりん!あんたは小学生か?いや・・きょうび小学生でももっと積極的だわ。」

「・・・なっちゃん・・私・・ったった今、何で起こられてるのか分かったわ。」

「でしょ!まあ唯人君も唯人君よ!なんで連絡もよこさないのよ!」

「きっと忙しいから・・」

「あー!しおりんから連絡したっていいのよ!」

「な・・なんて言ったらいいの?」

「はぁ?何言ってるのよ!また会いたいとか、遊びたいなとか・・今何してるの?とかなんでもいーわ!」

そうか・・ようやくわかった気がする。要は私は唯人君を気に入っているというだけで、それ以上の行動に移していなかったのだ。これではせっかくパスを出してくれたなっちゃんに対して申し訳ない。

「ご、ごめん!せっかくなっちゃんがお膳立てしてくれたって言うのに!」

「あたしなんて、どーでもいいのよ!連絡すんの?しないの?」

「し・・します!」

「よろしい!では今いけ!」

「い、今ですか?」

「今でしょ!」

どこかの塾講師のような事を言っているので、とにかくすぐにSNSで唯人君に連絡を取ることにする。とりあえずすぐやらないといけない気になってきた。

「えっと、じゃあ・・また遊びに行きたいな!でどうだろう?」

「ああいい!それでいい!行け!」

SNSに入力して送信した!そしたらすぐに返信が来た。

-俺もいまそう思っていたところだよ!

唯人君からいきなりいい返事が返って来たのだった。

「ほらね!しおりん!ヤツは・・奥手だ・・待っていやがったんだよ!草食系男子ってやつだよ!」

「そうだった・・ホントにそうだった。」

「危ねぇわ!このまま自然消滅したらどうするつもりだったのよ。」

「自然消滅あったかな?」

「ふぅ・・例えばしおりんからこのまま連絡しなかったとする。唯人君がやきもきし始める。そしてしおりんが学部の男の先輩とかと立ち話をしているのを見かけたとする・・どう思う?」

自分がそうだったらどう思うかを考えてみた・・ええと・・

「彼氏かな?どんな関係かな?って思うかも。」

「でしょ?」

「そうすると、更に連絡をよこさなくなるよね?そこに麻衣先輩みたいな魅力的な女性に声かけられてみぃ!」

「ああ・・・終わるわ。」

「しおりんよ!やっとわかってくれたか!よかったよ!あたしゃーよかったよ!」

「神・・」

「神!じゃねーよ!」

「だってさあ、正直どうしたらいいかよくわからなかったんだもの・・」

「まあいいわ。とにかく少しでも進展してしまえばこっちのもんだ。次は頑張れ!」

「なっちゃーん・・ありがとう~」

「よしよし!とにかくこれでわかったわ。唯人君は奥手だから少しこちらからアプローチかけていくくらいでちょうどいいと思うわ。」

彼が女の子慣れしていないのと同じくらい、私も男の人との付き合いなんて皆無だったから・・

なっちゃんがいなかったら終わってた。

「もうー!なっちゃん!好き!」

「しおりん・・・私も好きー」

あいかわらず仲のいい二人だった。
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