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36話(19、20日目 無知乃と愛し合う)

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……水分補給しながら戻ってくるとまだ真央が腰を竜菜に叩きつけている。
若さって凄いなー。
竜菜も失神してしまっているのでまだヤリ足りなさそうな真央を引き剥がし体液塗れになった部屋の掃除を手伝わせる。

少し経ち起き上がった竜菜も加わり精液と愛液の臭いに満ちた秘密基地も元通りになってきた。
外に出るともう森の中が夕焼けに染まっている。
暗くなったら帰れないので3人で帰ることになった。

帰る途中真央はもう竜菜にべったりだ。
年上の遊んでくれる女性が欲しかったのかお姉ちゃん呼びで腕にしがみついている。
竜菜もヒリヒリする股を押さえながらも楽しそうではある。
仲の良い2人を眺めつつ話していると話題が夏祭りに変わった。
後数日で祭りが始まるそうだ。

「久々の夏祭り楽しみなのー!祭りの後はパパやママも帰ってくるからその時にお料理作ってあげるの!」

「おー、それは良かったなあ。俺は夏終わったら受験に向けて勉強しないといけないから気が重いぜ……」

「えー?じゃあ真央と遊んでくれないの?いやなのいやなの!」

「いや、俺普通にテスト合格範囲内だからあくまで確認の為だな。遊びには付き合ってやるよ……でも手加減はしろよな」

「わーい!これからもずっと遊べるのー!」

楽しそうな真央と竜菜だが俺は忘れていた無知乃の事を思い出し気が気では無い。
あの力がどう言った物なのかまるで調べられてないのだ。
まだ余裕があると思っていたが最早数日とは……。

「……ん?倫太郎お兄ちゃん顔色悪いの。もしかして疲れちゃったの?」

「……ま、まあそんな感じかな。夏祭りまでには体調戻しておくよ」

「おう、そうしとけ。当日にはちゃんと迎えに行くからよ。俺たちと親友で祭りに繰り出そうぜ」

笑顔で肩を叩いてくる竜菜に同意する。
夏祭りを楽しむためにはそれまでに解読を終わらせなくちゃな。
2人と別れて家に着いた俺は食事と風呂をそそくさと済ませて早めに眠りについた。
叔母も何だか忙しそうな雰囲気だ。
祖母が夏祭りの実行委員らしくその手伝いもあって結構大変みたいだ。
それでも杏奈の体調が良くなったお陰で前より手伝える様になって嬉しいらしい。
我ながら良いことをしたなあと自画自賛しながら意識を落とした。

次の日、朝早く出かけた叔母が残した朝食を食べるとあの古文書の解読に専念する。
杏奈も叔母に着いて行ったので邪魔も入らない。
早速あのホームページを開きページを破かない様慎重に解読を進める。
……しかしこのサイトの運営者は何故こんな地方の成り立ちや特殊な文体だけを纏めてくれているのだろうか。
一度調べてみるが名前で検索しても何も出てこない。
この村の出身の人だったのだろうか。
気にはなるが分からないものはどうしようもないのでひたすらに文字を読めるように紙に移していく作業を続けた。

全て終わった頃にはもう午後になっていた。
俺はもう一度確認して……腰を抜かした。
このぼろぼろの古文書自体はこの村の歴史についての紹介だ。

前編の内容は確かに真央の祖母から聞いた内容と同じで子宝に恵まれない穂兵歩村に隕石が降りそれ以来薬となる花が村を救った事。
そしてその隕石を祀った武知武知神社が建てられた事が書かれていた。
しかし良く文章を見るとやけに神社やその神を褒め称える内容が目立つ。
違和感を覚えながら後編を解読し始めるとその理由が判明した。

あの薬を使った者は神社に神が居られにならると言い始め他の村人にも薬を勧め始めるのだ。
最初は軽い勧誘だけだったが徐々に使用者を増やし村の殆どが花から作られた薬を常用する事になったらしい。
薬の常用者達は神社に居るであろう神を無知乃様と名付け男性は体液を死ぬ直前まで捧げ女性は勧誘と男を産む為の交尾に励む宗教紛いの集団になっていた様だ。
この本を書いていた人は最初は気にしていなかったが家族が洗脳された事を知り隣の村に助けを求めて逃げ出した村人らしい。

穂兵歩村の異常に気づいた近くの村人達は対策を考えてはいたが村の周辺に近づくと無理矢理押さえつけられ薬を飲まされて洗脳されてしまいどうしようも無い状態だったらしい。
国の対応も遅く困っていたそんな時通りすがった寺の住職が事情を聞くと一人で穂兵歩村に向かい神社を焼き払ったそうだ。
一体信者まみれの村にどうやって見つからずに潜入したのかは不明だが以降村に生えた花は育たなくなり信者達の異常行動も無くなったらしい。
国の介入もようやく始まり元の村に戻った作者は焼け落ちた神社の取り壊し中地下に巨大な部屋がある事を偶然発見。
その中にあった座敷牢に閉じ込められていた夢地野家の神主を助け出す事に成功した。
以降作者は神主と結婚し夢地野家の一員としてこの神社と森を管理する立場になったとまとめられていた。

……俺の推理ではこうだ。
無知乃は隕石と共に地球にやって来た神か何かで降りて来た後は薬となる花を咲かせて穂兵歩村の住民を助けるフリをして洗脳した。
そして俺の様に自身の力を高める為に男性から精液を搾り取っていたに違いない。
しかし謎の住職の手によって神社は焼かれ無知乃本人も封印された。
力を失い暫くは夢地野家によって封印を維持され続けていたが時が経ち何らかの方法で復活したのだろう。
この村に花が生えている事や今の夢地野家がこの事を覚えていないのも無知乃が目覚めているからだ。

そして俺は無知な神を性処理道具にしたつもりで復活のサポートをしてしまったのか……。
こうしては居られない。このままでは同じ事の繰り返しになる。
何とかして無知乃をもう一度封印するしか無いのだろうか?

再度手かがりを探す為読み直してみると住職が村に向かう際銀で作られたナイフを用意している事が書かれていた。
そう言えば無知乃も神社にあった銀製の杭のような物に触ろうとして手を戻していた記憶がある。
あれが弱点ならば或いは俺の手で無知乃を……。

考えを巡らせた所で叔母と杏奈が玄関を開ける音が聴こえて冷静になる。
先ずは無知乃が寝ている場所を見つける事だ。
第一相手は神。もし銀の杭が効かなければ俺は終わりだ。
それにもし無知乃が封印されればこの薬を作る事も出来なくなるだろう。どうすればいいんだ。
だが今日はずっと机に座り続けて疲れた。全ては明日だ。
俺は帰ってきた叔母を手伝い食事を終えて明日に備えて寝た。

次の日の朝は土砂降りだった。
出かける際にしっかりと雨がっぱを被り神社に向かう。
道中は内心怯えていたが自分がやった事でもあるのだからやらなければいけないと思いぬかるみの中を進む。
境内に着く頃にはバケツを逆さまにした様な雨が降っていたが今まで以上に中は静まりかえっていた。唾を飲みつつ神社へ入っていく。

以前探していた時に見つけた腐った床を調べるとその下に扉が見えた。
俺は神社に備え付けられていた銀の杭を抜き板に向かう。
時間を掛けて床を剥がし重い扉を開けて石造りの階段を降ってゆく。
一歩進むたびに寒気が襲ってきた。
幾ら地下とはいえこの寒さは異常だ。まるで入ってくる者を拒んでいるかのようにも感じる。
謎の恐怖にすくみながら最下層に降りると広い空間に辿り着いた。

かつて竜菜と入った洞窟に似た空間は悍ましい程の数の花が咲き乱れていた。
自分が媚薬や睡眠薬を作るのに使った花も中には見える。
その中心部には石製のベッドみたいな物とそこに寝ている無知乃の姿が。俺は静かに近づいていく。

無知乃は前見たよりも体に生気が宿り内部から光り輝いているようだ。
薄い着物に包まれた乳房や淡い陰毛が生えた性器を視界に入れる度に全てを投げ出してしゃぶりつきたくなる欲求が湧き上がってくるのに耐える。
目覚めないうちに住職がやった様にこの杭を刺し封印するべきか或いは起こして本人から話を聞くべきか。
悩みながら無知乃の側に辿り着いた瞬間閉じていた無知乃の目が開かれる。
同時に足が花に巻きつかれ動けなくなった。

「え、う、うわっ!」

「……何者じゃ。この聖地に踏み込むとはたわけが…………!り、倫太郎であったか」

俺の顔を視認した無知乃が花の拘束を解き立ち上がる。
俺はもう腰が抜けて立ち上がれない。まさか起きていたとは。
ここで誰にも知られないまま死ぬのか?

しかし無知乃は俺を優しく立ち上がらせると抱きしめてきた。
そして涙を流しながら話し始める。

「すまなかった喃……倫太郎……ここまで来れたという事はワシの過去を調べたから……なのじゃろう……?」

「え……い、いや、そうなんだけど」

「……ワシも思い出したのじゃ。倫太郎の精力を分けて貰ったお陰で今まで記憶を……」

どうやら俺と別れて眠りについた後力が十全に戻った事で思い出せなかった記憶が復活したらしい。
村に空から降りてきて困っていた村人を救った事やその見返りとして男性の精力を貢がせた事。
そして徐々に暴走していき村全体を巻き込んで最後は自業自得で封印された事を話してくれた。

「倫太郎に出会ってからは記憶が無いままじゃったが……精力を貰えたから戻ったのかもしれん喃。幼児から力を奪い取って復活とは……あの頃から何も変われないままじゃ」

「…………」

「これでワシの昔話は終わりじゃ。……その杭で刺しに来たのじゃな?まあ、刺されてもしょうがない事をしたし喃……。良いぞ?刺してワシの事は忘れ……」

「無知乃……さん。一つ聞いても良い?」

……まだどうすればいいか答えは出ない。
だがその前にこれだけは聞いておかなければ。

「……何じゃ?」

「何でそんなお……僕には優しいの?普通また封印されるなんて嫌でしょう?なのに何で……」

「……倫太郎が好き、じゃからかな」

……予想外の言葉に固まってしまう。
まさか無知乃が俺の事を好いていたとは。
正直餌か何かとしか見られていないと思っていた。

「ワシが自分の名前ぐらいしか思い出せずあの神社に閉じ込められていた時。ワシを認識出来る人間が久々に現れて本当に救われた気持ちじゃった。まあ、記憶が無いのを良いことに色々やってくれたようじゃが……年頃じゃから喃。中々に気持ち良かったしな」

「あ……あはは……」

ヤバい、覚えていたのか。
しかし口調は怒りや失望では無く悪戯っ子を叱る様な軽いものだ。
俺の頭を撫でながら無知乃は話を続ける。

「ここまで未知の怪物に付き合ってくれた礼として願いを叶えてやりたかった。神では無く1人の女としてな。……どのみちワシは再び眠りにつくじゃろうから」

「……え、どうして?」

「信者がかつてよりも激減しているからじゃ喃。今存在しているのも倫太郎がワシに力を注いでいるからに過ぎん。それが尽きれば眠りにつくか消滅するかじゃ」

諦めた様な笑顔で語る無知乃。
それを聞いた俺は……杭を投げ捨てると無知乃を抱き返した。

「り、倫太郎?」

「ぼ……俺は無知乃、に消えて欲しくない。今の話を聞いて思った。過去の事は酷いと思うけど……それでも今までの無知乃の事を知ってるから」

「………………」

「まあ、それに散々気持ちいい事もしてもらったしさだからおあいこ……」

言い切る前に無知乃に深く口付けされた。
蛇の様に太い舌が口内を這い回る。
咄嗟で驚いたがこっちも吸い返してやった。
唇が離れ銀色の糸が伸びて消えた。

「はあはあ……む、無知乃さん……?」

「……いけぬぞ、倫太郎。そのような物言いをされると……更に好いてしまうでは無いか。其方の前にいるのは性に狂った邪神じゃぞ?只では済まなくなってしまう……」

「……さっきも言ったけどおあいこ様だよ。俺も無知乃の事好きだし……色んな意味で離れられないんだ。願いなんていいから一緒にいてよ」

ここまで好意を直接向けてくれる身内以外の女は初めてだったしな。
それに無知乃を失えば薬も同時に失う。
ならば……両方とも手に入れれば良いだけだ。
そうだ、俺が上手く制御してな。

「……倫太郎♡」

無知乃に引っ張られ石のベッドに優しく寝かされた。
一瞬で服が脱がされ互いに全裸の状態で抱き合う。
体格差があるが関係無しに絡み合った。

「もうワシは止まらぬぞ♡もう精力は吸わぬが……たっぷり『せいえき』を胎に吐き出してもらうからな♡覚悟するのじゃ♡」

「う、うん。でもお手柔らかに……」

にっこりと笑顔で返した無知乃がガニ股で俺の上に跨る。
薄桃色のぱっくりと開いた性器を俺に見せつけるとすでに限界まで勃起した陰茎を導き……挿入した。

「んっ♡今まで以上に硬くしておるな♡やはり倫太郎の魔羅が一番子宮にくるっ♡相性最高じゃあ♡」

「おっ……き、気持ち良すぎる……」

無知乃の膣内も今まで以上の気持ち良さだ。
ぼんやりとした記憶の中では暴力的に陰茎が捩じ上げられ精液を効率よく吐き出させる動きだった。
しかし今の無知乃の膣内は優しくヒダ一つ一つが亀頭や裏スジを責めあげてくる違った快楽の坩堝だ。
そのままの体勢で俺に座ると激しく上下に腰を叩きつけてくる。
無知乃のぷっくりと勃った乳首を手を伸ばして捩じりあげてやると嬌声をあげてきゅうと膣が引き締まる。
かなり興奮していたのか愛液が抜き差しの度に溢れ出ていやらしい音を奏でる。

「こんな子供を心から好きになるとは♡思いもよらなかったぞ♡好きじゃ♡倫太郎っ♡孕まぬ胎じゃがお前の胤で満たしてくれ♡」

「ぐぅっ……む、無知乃っ!」

何十度目かのピストンの末限界が来た。
俺は状態を起こし無知乃を抱きしめにいく。
対面座位の体勢でキスをして深く結びつき俺は射精した。
今までの交尾の様に力が吸われる物では無い。
互いに互いの体液が混ざり合っていく幸せな感覚だった。

永遠と思うほどの時間一つに結びついた俺たちはゆっくりと離れた。
ごぽりと流し込んだ精液が漏れるのを悲しげな顔で無知乃が見つめる。

「……ワシが人ならこれで孕んでいたやもしれん喃……。ふふふ、残念じゃ。残念……」

「無知乃……」

「その様な顔するで無い。案ずるな、ワシはもう幸せじゃ。倫太郎に会えただけでもな……。まだまだ時間はあるぞ?たんと愛し合おう、倫太郎……♡」

笑顔に戻った無知乃が性器を開いて見せる。
愛液と精液に満ち溢れたそれを見て再び復活した陰茎を挿入し抱きつきながら腰を振った。

花と花が擦れる音を聞きながら俺達は日が暮れるまでの短い間愛し合ったのだった。
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