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恋愛観と僕の過去を考えてみよう。
自分の心がわからない。
しおりを挟む僕が、自分の気持ちがよくわからないのは前に書いた家族のことがあるからだ。
自己防衛のために自分の気持ちを殺したんだ。
それでも、家の外では普通にしていた。いや、普通だった。不便はなかったんだ。
誰かの気持ちを優先して、一人の時は静かに行動する。
だから、大学生になって友達に言われた言葉で初めて気が付いたんだ。
あぁ、僕は、僕の気持ちがわからないんだって。
僕は大学でいわゆる推しというのがいた。とっても可愛くて見ていて幸せな気持ちになれた。というか、声と顔がドストライクだったんだ。性格は別だが。
それを友達に言うと、恋だと言われた。
だが、僕には恋がわからなかった。
確かに好きだが、僕の好きは一種類だった。
つまり、友達に抱く好きも推しに抱く好きも変わらなかった。
それを正直に言うと、他の男とその子が付き合っても良いのか?と言われた。
僕はそれで良いと答えた。
友達は不服そうだったが、僕はその子が幸せに誰かといれば良いなと思っていた。
今の恋人へ思う気持ちのように。
僕は、恋心がわからない。
誰かを愛したいと思う気持ちはある。けれど、誰かに愛されたくない。
誰かの特別になるのが怖い。
僕は僕のことが嫌いだ。
親ですら、どうでも良いと切り捨ててしまうような薄情な人間だ。自分を守るために動く弱い奴だ。
誰かと一緒にいて、幸せを感じても自分がいなければ良いと思ってしまうような悲しい人間だ。
僕は僕のことがどうでもいいんだ。
だから、自分の気持ちもわからない。
人に対する自分の気持ちが、わからないんだ。
わかろうとしてこなかったからかもしれないけれど。
だけど、今は、それじゃ困るんだ。
僕は、僕を好きだと言ってくれる彼女の真摯な気持ちに答えたい。
彼女に、心からの気持ちをあげたい。
だから、すり減った心を戻さなきゃ。
変わらなきゃ。
僕は彼女の気持ちに応えたいと思う自分の気持ちのために、変わりたい。
彼女のためじゃない。僕はそんな優しい人間じゃない。そんな人にはなれない。
そんな人になる資格ない。
自分のために変わりたい。そう思わないとダメだ。
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