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彼女に告白されるまでの話。

彼女

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ユニークとの会話による僕の感覚麻痺の間も、彼女と話す時間は増えていった。

丁度、彼女が授業で必要な絵を描く時期になった。
そして、彼女の描く絵は僕の好みドストライクだった。
感覚が麻痺した僕は、「好き」と言う言葉を素直に彼女に送った。

好きと言っても、僕に恋愛的感情を持たないだろうと安心しきっていたんだ。

そして、徐々に増えていく彼女の絵。それによって加速していく僕の素直すぎる褒め言葉。

さらに、僕が麻痺していった。

彼女が寝る間も惜しんで絵を描きすぎて意味がわからない等、自分を少し自虐する様に言えば、僕は「そんな君の絵がとても好きだよ。楽しいならもっとやれ。」等の、彼女を応援しつつ好きだと伝えるようになった。・・・ユニークと、話すようなノリで。

そして、これは携帯上でほぼ毎日のように行われた。

加えて、現実では相変わらず距離感幼稚園児並みなのだ。

僕の手が暖かかったせいか、彼女が僕の手をカイロ代わりに使うようになった。

まぁ、彼女だけではないのだが。

特に彼女とはユニークと違い現実で会う時間が多かった。というか、授業以外ほぼ一緒にいた。と言ってもゲーム仲間とも一緒にだ。だが、特に通学路はほぼ2人の時間が多かった。

そのせいか、その2人の時間によく握手(というか、カイロ代わりというか)をするというか、される様になった。



そして、休日遊びに行く約束をしてしまった。

偶然にも、彼女とよく遊びに行っていた駅が被っており、彼女がその駅でやる祭りの話をしたのだ。

僕は、軽いノリで行きたいと言った。

この頃になると、僕が行きたいと言う場所に、彼女は「ゲーム仲間達と?」と答えていた。

だから、今回もその流れになると踏んでいたのだ。

だが、考えが甘かった。

その祭りがあるのは翌日。
この話をしたのは帰り道。

共通の友達は県外から来る人や地元が遠い人が多かった。

つまり、気軽に翌日の予定に誘える人がいなかった。

こうして、少しの不安を抱えた彼女とのお出掛けは予想以上に楽しく終わった。

そして、僕の中で
“彼女と出掛ける=楽しい”
と言う式ができてしまった。

更に、それがあったせいか、彼女がよくいじられているせいか、少し可哀想なくらい頼られまくっているせいか…なんというか、可哀想だから僕は心を開いておこうくらいの気持ちで、彼女からの差し入れだけは断らずに貰うようになった。というか、「食べて」と押されたら、頷く様になった。


ここで、おなじみになってきた僕のそれまでを説明する。

ゲーム仲間内では、よくお菓子が横行していた。

しかし、僕は人前で食べるのも、人に貰うのも好きではなかったので、[そもそもお菓子を持ってこない。][貰いそうになる→断る]を繰り返して、すっかり僕は人にものを貰わないで定着していた。

それが、餌付け成功と言わんばかりに彼女に貰うものは食べる様になった。

そこから少しづつ
持ってくる。断らない。
をする生活になっていくんだが、割愛する。

さて、こうやって冷静に客観視する事で最初に僕の頭を埋め尽くした問題について話を戻そう。

僕は何を間違えたのか。
どこで間違えたのか。


答えは、書いたこと全てだ。

僕の感覚が麻痺してしまった事。
一緒に出かけてしまった事。
異性という概念を忘れて心を開いてしまった事。

他にもきっと、僕の考えが及ばないところでミスが重なったんだろう。

だから、彼女に異性として認識されてしまった。

だから、告白されてしまった。

逃げ道を塞がれてしまった。
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