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1章
6話 マーくんの彼女(2)
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水上くんが転校して来てもう半年。
いつしか季節も冬になっていた。
私は毎日馬鹿みたいにグラウンドを走り、陸上部の人からも「頑張りすぎ」とか言われるほど練習に力を入れている。
マーくんの縁談がどうなったのか……実は知らない。
お母さんは特別口を開かないし、マーくんとたまに話す時もその話題は避ける。
付き合っているにしても、喜ばしい方向ではないのは確かだ。
マーくんはもっと自分の心を解放した方がいい。
直接それを言う機会があるのか分からないけど、私はどんな結末になったとしても彼が一番好きな人と付き合って欲しいと思っている。
妹二人の気持ちが重いとしても、そんなの振り切っちゃえばいいのだ。
だって、私はマーくんの妹である事に変わりは無い。
一生付き合える関係なのだ。
そこに救いを見出してるけど、彼以上に好きになれる人は現れそうもない。
マーくんに重くならないよう、私は片思いを続行するだろう。
陸上で大学まで行ったとして、そこから私はどの道へ進むだろうか。
もしかしたら普通のOLになって、”マーくんの次に好きな人”と付き合ったりするのかな。
それも何だか不思議な感じがする。
私の将来図から水上くんが薄らいだのは、彼が3年生になったら北海道に戻ると言った時からだ。
「戻る……って、家は無いんでしょう?」
私は放課後の教室で帰り支度をしている水上くんに言った。
家は売り払って東京に来たから、もう住む場所は無いのだと前に言っていたのを覚えている。
でも、彼はサバサバした顔をして校庭の見える窓を眩しそうに見た。
「こういう時の為に、俺、相当貯金してあるんだよね。お小遣いだけは多分他の奴より相当多くもらってたし、内緒でバイトもしてたし。多分高校生活1年ぐらいは余裕なんじゃないかな」
平然とした顔で、彼はそう言った。
「だって、学費とか。私立に行くなら結構かかるでしょ?」
「そこは親に相談して、学費だけ出してもらえるように頼むよ。あの人たち、どうせ普段からいないんだし…猫のツボミが娘みたいなもんだから」
そうは言っても、まだ未成年の息子を平気で出せる親は少ないんじゃないだろうか。
でも、水上くん宅のご両親はわりと放任主義というか……個人の希望を尊重する家のようだった。
「高校を卒業したら一銭も出さないって言われてるし。大学に行くなら、学費から稼がないといけないなあ……」
彼は北海道で暮らす事をかなり本気で考えているみたいだ。
「そ……っか」
私は何だか置き去りにされるみたいで、少し寂しかった。
「蕾、俺が居なくなったら、一応少しは寂しい?」
からかうような顔を向けて、微笑む。
彼はいつもこうやって私の心を少し揺らして楽しんでいるのだ。
水上くんっていうのは…どこまでも捉えどころのない、不思議な人。
「寂しいに決まってるでしょ。ここ半年私を支えてくれたのは水上くんだし。陸上やろうって決心できたのもあなたのおかげ。あなたはどう思ってるか分からないけど、私にとって水上くんはベストフレンドなんだよ」
恥ずかしかったけど、このまま黙って彼を北海道に送り出すのも悲しくて、私は引き止めるような事を言ってしまった。
すると、水上くんは真面目な顔になって、私の前に立った。
「俺だって蕾をベストフレンドだと思ってる。それは学校が変わっても、どこに暮らしてても……変わらない。だから、夏祭りの日みたいに、泣きたくなったら俺に電話してよ。月が綺麗だね……でもいいよ。何でもいい。とにかく蕾が俺とコンタクトとりたいと思ったら、すぐに連絡して」
「そんな事してるうちに、水上くんに新しい彼女できたりするかもしれないよ?」
彼が他の女性に奪われるのは何となく嫌だ、と思う自分の思考が不思議だった。
水上くんの“付き合って”という告白にはNOを出したのに、彼が別の女性と笑い合う姿を想像すると何となく悲しい。
これって……私の我がままな独占欲なんだろう。
「俺は由美子と蕾だけしか好きになる気は無いんだよね。まあ、友達程度に仲良くなる女の子は出来るかもしれないけど……」
そう言って、彼は珍しく表情を曇らせた。
心の中に生きる由美子さんを、水上くんは思い出にする日が来るのだろうか。
北海道という土地に暮らす事で、その思いが強くなってしまわないだろうか。
「不思議なんだよ」
唐突に水上くんは抱えていたカバンを机に投げ出して、もう一度窓の外を見た。
冷たい風が彼の髪をサワサワと揺らす。
「何が?」
私はちょっとビックリして彼の横顔をまじまじと見つめた。
「最近、夢に由美子が出なくなった」
「そうなの?」
「うん。前は、走り去るユーミンを追いかける夢ばっかり見てたんだけど…最近はほとんど出てこない。まるで、自分の事は忘れてくれって彼女が言ってるみたいにさ」
それなら、なおのこと由美子さんの思い出の土地に帰るのは逆効果なのではないかと思った。
でも、彼の考えは違った。
「俺……逃げてた。由美子が死んだのを認めないで、墓参りもしなかった。だから、心にいつまでも彼女を生かしていた気がするんだ。それで…最後の高校生活は由美子の墓参りでもして心にけじめをつけようと思って。北海道っていう土地も好きだしね」
「……」
いつでも半分ひょうきんな面を見せる彼だけど、どうやら今回の話は相当真剣に考えた末の事だったようだ。
「水上くんもさ、無理しないで。泣きたい時があったら私に連絡してよ。私ばっかりあなたに頼ってて、何もお返しできてない」
そう言ったら、彼はフッと寂しげな笑顔を見せた。
「蕾の前で泣くなんて……カッコ悪くて出来るかよ。男って好きな女の前では、やせ我慢してまで頑張るものなんだ」
彼らしいキザな事を言い、そのまま「部活頑張れよ」と言い残して教室を去って行った。
(水上くんがいなくなる……)
何だか心にポッカリ穴が開くような感覚になった。
まだ12月だから来年の3月までは一緒に過ごせるけど、卒業は別々になるんだなと思うと、やっぱり寂しい。
そんな寂しさを紛らわす為にも、私は凍りそうなほど寒いグラウンドをひたすら走った。
もしかして私も、こうやって走る事で何かから逃げているんだろうか。
前を向いて走っているのに、どうしても心に重いものが残っている感覚が抜けない。
家に戻ると、めずらしく蘭が帰ってきていた。
「蘭、来てたの?」
「うん。たくさんケーキいただいたから、家に持っていけばって叔母さんが持たせてくれたの」
そう言って、いくぶんふっくらした顔の蘭は笑顔になった。
数ヶ月前は本当に表情も出ないほど落ち込んでいた彼女が、笑顔を見せるほどになっていた事に私は驚いた。
新しい学校での生活がうまくいっている証拠なのだろう。
何だか私は本当に心からホッとしていた。
蘭が具合を悪くしたのは自分の責任なのではないか…と、ずっと思っていたからだ。
お母さんが買いものに出かけてしまい、私は思いがけず蘭と二人きりでケーキを食べた。
こうやって穏やかな気持ちで蘭と向かい合えたのはいったい何年ぶりだろう。
それぐらい、私達は水面下でずっとライバル心を抱いていた。
「学校は順調なの?」
美味しそうなイチゴショートにフォークを入れて、私はさり気なく蘭の近況を聞いた。
すると、蘭は嬉しそうに「うん」と言って少し頬を赤くした。
「あのね……これ、携帯で伝えるの難しいなって思って。直接蕾に言いたかったんだけど…」
その照れた言葉の調子を聞いて、私はピンとくるものがあった。
「もしかして、好きな人できたの?」
「うん」
蘭は今まで見た事も無いほど安らいだ顔で私に笑顔を見せた。
「学校には内緒なんだけどね。音楽の先生で、私がピアノの練習をしてたら教えてくれるようになって。それでね……何となくいい雰囲気になったっていうか」
「へー…。若い先生なの?」
「うん。今年先生になったばかりの先生で、まだ23歳だって言ってた。卒業するまではこっそり付き合うつもりだけど……蕾には伝えておきたくて」
「そっか。良かったね」
「うんっ」
恋の力っていうのはすごいものがあるなあと私は蘭を見ながら思っていた。
食事も出来ないほど弱っていた蘭が、頬をふっくらさせて笑えるほど回復している。
彼女はマーくんを見事に卒業したのだ。
私より蘭の方がマーくんを忘れるのは困難だろうって思ってたのに、その予想は外れた。
水上くんの事といい、蘭の事といい……皆が私を追い抜いて走り去ってしまうようで。
私は彼らの幸せを願うと共に、言い表せない寂しさを感じていた。
いつしか季節も冬になっていた。
私は毎日馬鹿みたいにグラウンドを走り、陸上部の人からも「頑張りすぎ」とか言われるほど練習に力を入れている。
マーくんの縁談がどうなったのか……実は知らない。
お母さんは特別口を開かないし、マーくんとたまに話す時もその話題は避ける。
付き合っているにしても、喜ばしい方向ではないのは確かだ。
マーくんはもっと自分の心を解放した方がいい。
直接それを言う機会があるのか分からないけど、私はどんな結末になったとしても彼が一番好きな人と付き合って欲しいと思っている。
妹二人の気持ちが重いとしても、そんなの振り切っちゃえばいいのだ。
だって、私はマーくんの妹である事に変わりは無い。
一生付き合える関係なのだ。
そこに救いを見出してるけど、彼以上に好きになれる人は現れそうもない。
マーくんに重くならないよう、私は片思いを続行するだろう。
陸上で大学まで行ったとして、そこから私はどの道へ進むだろうか。
もしかしたら普通のOLになって、”マーくんの次に好きな人”と付き合ったりするのかな。
それも何だか不思議な感じがする。
私の将来図から水上くんが薄らいだのは、彼が3年生になったら北海道に戻ると言った時からだ。
「戻る……って、家は無いんでしょう?」
私は放課後の教室で帰り支度をしている水上くんに言った。
家は売り払って東京に来たから、もう住む場所は無いのだと前に言っていたのを覚えている。
でも、彼はサバサバした顔をして校庭の見える窓を眩しそうに見た。
「こういう時の為に、俺、相当貯金してあるんだよね。お小遣いだけは多分他の奴より相当多くもらってたし、内緒でバイトもしてたし。多分高校生活1年ぐらいは余裕なんじゃないかな」
平然とした顔で、彼はそう言った。
「だって、学費とか。私立に行くなら結構かかるでしょ?」
「そこは親に相談して、学費だけ出してもらえるように頼むよ。あの人たち、どうせ普段からいないんだし…猫のツボミが娘みたいなもんだから」
そうは言っても、まだ未成年の息子を平気で出せる親は少ないんじゃないだろうか。
でも、水上くん宅のご両親はわりと放任主義というか……個人の希望を尊重する家のようだった。
「高校を卒業したら一銭も出さないって言われてるし。大学に行くなら、学費から稼がないといけないなあ……」
彼は北海道で暮らす事をかなり本気で考えているみたいだ。
「そ……っか」
私は何だか置き去りにされるみたいで、少し寂しかった。
「蕾、俺が居なくなったら、一応少しは寂しい?」
からかうような顔を向けて、微笑む。
彼はいつもこうやって私の心を少し揺らして楽しんでいるのだ。
水上くんっていうのは…どこまでも捉えどころのない、不思議な人。
「寂しいに決まってるでしょ。ここ半年私を支えてくれたのは水上くんだし。陸上やろうって決心できたのもあなたのおかげ。あなたはどう思ってるか分からないけど、私にとって水上くんはベストフレンドなんだよ」
恥ずかしかったけど、このまま黙って彼を北海道に送り出すのも悲しくて、私は引き止めるような事を言ってしまった。
すると、水上くんは真面目な顔になって、私の前に立った。
「俺だって蕾をベストフレンドだと思ってる。それは学校が変わっても、どこに暮らしてても……変わらない。だから、夏祭りの日みたいに、泣きたくなったら俺に電話してよ。月が綺麗だね……でもいいよ。何でもいい。とにかく蕾が俺とコンタクトとりたいと思ったら、すぐに連絡して」
「そんな事してるうちに、水上くんに新しい彼女できたりするかもしれないよ?」
彼が他の女性に奪われるのは何となく嫌だ、と思う自分の思考が不思議だった。
水上くんの“付き合って”という告白にはNOを出したのに、彼が別の女性と笑い合う姿を想像すると何となく悲しい。
これって……私の我がままな独占欲なんだろう。
「俺は由美子と蕾だけしか好きになる気は無いんだよね。まあ、友達程度に仲良くなる女の子は出来るかもしれないけど……」
そう言って、彼は珍しく表情を曇らせた。
心の中に生きる由美子さんを、水上くんは思い出にする日が来るのだろうか。
北海道という土地に暮らす事で、その思いが強くなってしまわないだろうか。
「不思議なんだよ」
唐突に水上くんは抱えていたカバンを机に投げ出して、もう一度窓の外を見た。
冷たい風が彼の髪をサワサワと揺らす。
「何が?」
私はちょっとビックリして彼の横顔をまじまじと見つめた。
「最近、夢に由美子が出なくなった」
「そうなの?」
「うん。前は、走り去るユーミンを追いかける夢ばっかり見てたんだけど…最近はほとんど出てこない。まるで、自分の事は忘れてくれって彼女が言ってるみたいにさ」
それなら、なおのこと由美子さんの思い出の土地に帰るのは逆効果なのではないかと思った。
でも、彼の考えは違った。
「俺……逃げてた。由美子が死んだのを認めないで、墓参りもしなかった。だから、心にいつまでも彼女を生かしていた気がするんだ。それで…最後の高校生活は由美子の墓参りでもして心にけじめをつけようと思って。北海道っていう土地も好きだしね」
「……」
いつでも半分ひょうきんな面を見せる彼だけど、どうやら今回の話は相当真剣に考えた末の事だったようだ。
「水上くんもさ、無理しないで。泣きたい時があったら私に連絡してよ。私ばっかりあなたに頼ってて、何もお返しできてない」
そう言ったら、彼はフッと寂しげな笑顔を見せた。
「蕾の前で泣くなんて……カッコ悪くて出来るかよ。男って好きな女の前では、やせ我慢してまで頑張るものなんだ」
彼らしいキザな事を言い、そのまま「部活頑張れよ」と言い残して教室を去って行った。
(水上くんがいなくなる……)
何だか心にポッカリ穴が開くような感覚になった。
まだ12月だから来年の3月までは一緒に過ごせるけど、卒業は別々になるんだなと思うと、やっぱり寂しい。
そんな寂しさを紛らわす為にも、私は凍りそうなほど寒いグラウンドをひたすら走った。
もしかして私も、こうやって走る事で何かから逃げているんだろうか。
前を向いて走っているのに、どうしても心に重いものが残っている感覚が抜けない。
家に戻ると、めずらしく蘭が帰ってきていた。
「蘭、来てたの?」
「うん。たくさんケーキいただいたから、家に持っていけばって叔母さんが持たせてくれたの」
そう言って、いくぶんふっくらした顔の蘭は笑顔になった。
数ヶ月前は本当に表情も出ないほど落ち込んでいた彼女が、笑顔を見せるほどになっていた事に私は驚いた。
新しい学校での生活がうまくいっている証拠なのだろう。
何だか私は本当に心からホッとしていた。
蘭が具合を悪くしたのは自分の責任なのではないか…と、ずっと思っていたからだ。
お母さんが買いものに出かけてしまい、私は思いがけず蘭と二人きりでケーキを食べた。
こうやって穏やかな気持ちで蘭と向かい合えたのはいったい何年ぶりだろう。
それぐらい、私達は水面下でずっとライバル心を抱いていた。
「学校は順調なの?」
美味しそうなイチゴショートにフォークを入れて、私はさり気なく蘭の近況を聞いた。
すると、蘭は嬉しそうに「うん」と言って少し頬を赤くした。
「あのね……これ、携帯で伝えるの難しいなって思って。直接蕾に言いたかったんだけど…」
その照れた言葉の調子を聞いて、私はピンとくるものがあった。
「もしかして、好きな人できたの?」
「うん」
蘭は今まで見た事も無いほど安らいだ顔で私に笑顔を見せた。
「学校には内緒なんだけどね。音楽の先生で、私がピアノの練習をしてたら教えてくれるようになって。それでね……何となくいい雰囲気になったっていうか」
「へー…。若い先生なの?」
「うん。今年先生になったばかりの先生で、まだ23歳だって言ってた。卒業するまではこっそり付き合うつもりだけど……蕾には伝えておきたくて」
「そっか。良かったね」
「うんっ」
恋の力っていうのはすごいものがあるなあと私は蘭を見ながら思っていた。
食事も出来ないほど弱っていた蘭が、頬をふっくらさせて笑えるほど回復している。
彼女はマーくんを見事に卒業したのだ。
私より蘭の方がマーくんを忘れるのは困難だろうって思ってたのに、その予想は外れた。
水上くんの事といい、蘭の事といい……皆が私を追い抜いて走り去ってしまうようで。
私は彼らの幸せを願うと共に、言い表せない寂しさを感じていた。
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