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20話
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「……」
暗い部屋で1人目覚めた。倒れて?から起きる時って主人公だったら沢山の人が周りにいて抱きしめられてより愛される。でも俺じゃやっぱり主人公にはなれない。
ピーピー
首元から音が鳴る。見ると赤く光っている。あぁ処刑方法ってこの魔道具で爆発を起こして首と胴体をちりじりにするって言う感じなのか。ぎゅっと目を閉じる。一瞬で終わってあまり痛みを感じないのを願う。
「兄さん起きたんだね!良かった!さぁ今は夜だけど栄養をとるためにスープを持ってこさせるからね」
「...」
勢いよく扉が開かれ寝巻き姿の弟が入ってきた。寝巻き姿とは打って変わって寝癖は全くついていない。早歩きくらいで近ずいてきて俺を抱きしめる。普通に何も出来なかった。
「心配したんだよ。やっと手に入れたのに死んでしまわないかって」
良かった良かったと俺の耳元辺りで呟いている。やっと手に入れた?そんなに俺が憎くて復讐をしたいのか。俺はなんでも耐えるから大丈夫...大丈夫。
「グラン持ってきたぞ」
側近がノックもせずに入ってくる。その手にはホクホクと湯気が登るスープがある。久しぶりのちゃんとした食事に少しワクワクする。それと同時にまた吐いてしまわないかという心配もある。
「リエンありがとう」
お礼を言いながら抱きしめるのをやめ頭を撫でている弟が受け取ると俺に渡すのかと思いきやスプーンを持ちスープをすくったスプーンを俺の口へと持っていく。
「あーん」
「...あーん」
幼子でもないのにこんな事をやってもらうことに恥じらいを覚えながらも弟がスプーンを一向に話す様子もないため諦めて髪を耳にかけながら口を開ける。
「おいしい?」
その質問に何も答えず下に目線を下げてもぐもぐと口を動かし続けていた。穀物が入っており噛みごたえが少しある。美味しくて涙が出そうだ。これは誰が作ってくれたのだろうか。シェフだろうから今まで言えなかった分のお礼もまとめて言いたい。もう俺は死ぬのだから...
暗い部屋で1人目覚めた。倒れて?から起きる時って主人公だったら沢山の人が周りにいて抱きしめられてより愛される。でも俺じゃやっぱり主人公にはなれない。
ピーピー
首元から音が鳴る。見ると赤く光っている。あぁ処刑方法ってこの魔道具で爆発を起こして首と胴体をちりじりにするって言う感じなのか。ぎゅっと目を閉じる。一瞬で終わってあまり痛みを感じないのを願う。
「兄さん起きたんだね!良かった!さぁ今は夜だけど栄養をとるためにスープを持ってこさせるからね」
「...」
勢いよく扉が開かれ寝巻き姿の弟が入ってきた。寝巻き姿とは打って変わって寝癖は全くついていない。早歩きくらいで近ずいてきて俺を抱きしめる。普通に何も出来なかった。
「心配したんだよ。やっと手に入れたのに死んでしまわないかって」
良かった良かったと俺の耳元辺りで呟いている。やっと手に入れた?そんなに俺が憎くて復讐をしたいのか。俺はなんでも耐えるから大丈夫...大丈夫。
「グラン持ってきたぞ」
側近がノックもせずに入ってくる。その手にはホクホクと湯気が登るスープがある。久しぶりのちゃんとした食事に少しワクワクする。それと同時にまた吐いてしまわないかという心配もある。
「リエンありがとう」
お礼を言いながら抱きしめるのをやめ頭を撫でている弟が受け取ると俺に渡すのかと思いきやスプーンを持ちスープをすくったスプーンを俺の口へと持っていく。
「あーん」
「...あーん」
幼子でもないのにこんな事をやってもらうことに恥じらいを覚えながらも弟がスプーンを一向に話す様子もないため諦めて髪を耳にかけながら口を開ける。
「おいしい?」
その質問に何も答えず下に目線を下げてもぐもぐと口を動かし続けていた。穀物が入っており噛みごたえが少しある。美味しくて涙が出そうだ。これは誰が作ってくれたのだろうか。シェフだろうから今まで言えなかった分のお礼もまとめて言いたい。もう俺は死ぬのだから...
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