ベアりんぐ奇譚詩編集

ベアりんぐ

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カウントダウン

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P-07「カウントダウン」

 次の詩を手に取る。期限が決められているのと、突然終わってしまうのではワケが違う。

 いや、終わりは決められていてもいつか終わってしまうとしても、それが突然終わってしまうのだから残酷だ。

 終わるために始めたのか。いや、そんなことは無いだろう。

 きっと始めるために、終わるんだ。







       @







 白熱の匂いがする
 甘酸っぱい匂い

 いつかの僕らのようだ
 今はもう通過した場所

 白を追いかけ青に溶ける
 黄金を目指し白に散った

 
 
 あの夏の味と匂いを



 二度と訪れない夏に
 悔いが残らぬよう

 息を切らし声を上げて
 散った者の屍を越えて

 青を捉えて空に舞い
 白を吸って夏に踊れ



 白熱の約束の場所で








       @







 きっと、カウントダウンは始まってるんだ。もう終わった人も。

 進むのか。

 留まるのか。

 退くのか。

 人それぞれ道は違う。それでも、何か今とは違う予感が聴こえる。

 針の動く音が、聴こえる。


 : 予感の、感受を求めし少女の手記
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