洪鐘祭でキス
パンデミックで延期されていた洪鐘祭が今年開催されることになった。令和5年10月。洪鐘祭は60年に一度開かれる。前回は昭和40年4月だった。高宮雅恵も前回の洪鐘祭に参加していた。当時高校三年生だった。雅恵は担任の歴史教師である相馬に憧れていた。雅恵だけではなく生徒の憧れの的だった。二人は洪鐘祭に参加することになる。祭りが終わり二人は洪鐘がある弁天堂の前で手を合わせた。すると浴衣を端折り、鉢巻きをした男が出て来て洪鐘を突いた。鐘の音が次元を揺らし境を曖昧にした。相馬は雅恵が飛ばされないよう強く抱きしめた。そして鐘の音が止むと次元の境は元通り不明になった。その時二人はキスをしていた。60年後にもう一度と指切りをした。しかし相馬は長崎で暮らす父親が危篤で雅恵には知らせずに北鎌倉を後にした。それ以来二人の再会はない。相馬には不思議な力が備わっていた。神の直属のしもべである。次元は自由である。下界でも天上界でも構わない。相馬は天上界で神の使いとなった。天国への道しるべ役である。雅恵の孫、愛には相馬と同じ力がある。気付いて迷う愛。祖母の雅恵が憧れた相馬と遭遇し好きになってしまった。
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誤字脱字に気付いたら遠慮なく指摘をお願いします。
また、物語の矛盾に気付いた時も教えていただけると嬉しいです。
★なお、本作品には少し踏み込んだ【EX】話と称したものがありますが、アルファポリスでは『前書き』や『後書き』する方法が無いため、アルファポリスでの掲載はしておりません。
【EX】話については以下の3サイトにて公開していますので、そちらをご覧ください。
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