上 下
31 / 54

31※

しおりを挟む
 
 駿さんが私の額、目、鼻、頬に啄むような優しいキスをすると、首筋に唇を這わし、ゆっくりと撫でた。
 「…んっ」
 ゾクゾクっとして、首を左右に振る。
 「可愛い…」
 軽く唇を重ねると、私の腕を上げさせてTシャツを脱がせた。
 恥ずかしさのあまり腕で胸元を隠すと、駿さんがそっと胸から腕を外す。
 「ちゃんと見せてくれ…。ああ、綺麗だ…」
 私はお店で一目惚れして買った、白いレースが付いた上下お揃いの下着を着けていた。今日、こんなふうになることを考えていたわけではないが、せっかくだからお気に入りのものを着けようと思ったのだ。じっと見られて恥ずかしい…。それからハーフパンツに駿さんの手が伸び、ウエスト部分の紐を解かれて脱がされ、あっという間に下着だけの姿にされてしまった。恥ずかしくて目をギュッとつぶった。
 「ああ…美沙絵…本当に綺麗だ…」
 右手が背中に回るとブラのホックが外され、腕から抜かれた。隠そうとすると両腕を掴まれた。
 「…色が白くて透き通るような肌…ウエストも細くてしなやかな体つきで…本当に美しい…」
 駿さんの唇が私の胸元に近づくと、胸の先端に移動した。  
 「んっ…!」
 舌が触れた瞬間、甘い痺れが走り、背中がのけぞった。するともう片方の胸が駿さんの手に包まれて、そちらの先端も掌でゆっくりと撫でられた。
 「んっ…ハァ…アッ…!」
 自分でも聞いたことのない声に、人差し指を噛んで声を抑える。駿さんの視線が私の顔に移ると、すぐにその指を離す。
 「こら、指を噛むんじゃない…お前の甘い声をたくさん聞かせてくれ…」 
 と言うと、私が噛んだところにキスをした。
 再び、駿さんの舌と指で胸を愛されていると、下腹部の方が変な感じになり、思わず内ももをすり合わせてしまった。それに気づいた駿さんが、私の脚をするりと撫でてから下着を脱がせた。駿さんから贈られたネックレスと指輪を着けただけの生まれたままの姿にされた。咄嗟に体を隠そうとしたが、あえなく駿さんに阻まれた。
 「いいから、俺に任せろ…」
 そして、人差し指でそっと私の秘部の上の部分に触れた 
 「アァッ…!!」
 その瞬間、まるで電流が流れたように全身が痺れ、ビクンっと跳ね上がった。今までに感じたことのない強い快感だった。それからゆっくりとやさしく円を描くように動かした。そこからフワ~と快感が広がっていき、私の中から何かが溢れてくる。
 「…ンッ…あっ…あっ…んっ…」
 「…気持ちいいか…?」
 駿さんが私の耳元で囁く。
 すると、人差し指はそのままに、中指で秘部の内側の入り口付近を撫でた。
 「アッ…!」
 「あぁ…ここもいいか…? すごく濡れている…蜜が溢れているよ…」
 濡れている…蜜が溢れている…?
 「ッ…! あ…イヤ…そんな…恥ずかしい…」
 「恥ずかしいことなんてない。俺は嬉しいよ…こんなに感じてくれて…。もっと気持ちよくなろうな」
 そう言うと、秘部の上と中の入り口付近を同時に小刻みに動かした。
 「アアッ…!! んっ…あぁ…アッ…あっ…!」
 あまりの快感にもう何も考えられない…。だんだんと何かかせり上がってくる…。呼吸が荒くなり、体に力が入る。
 そして、駿さんの人差し指が秘部の上を押すようにしながら動かした瞬間、
 「アアァァァ…ッ!」
 何かが勢いよく弾け、体が硬直し、頭の中が真っ白になった…。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義妹ばかりを溺愛して何もかも奪ったので縁を切らせていただきます。今さら寄生なんて許しません!

ユウ
恋愛
10歳の頃から伯爵家の嫁になるべく厳しい花嫁修業を受け。 貴族院を卒業して伯爵夫人になるべく努力をしていたアリアだったが事あるごと実娘と比べられて来た。 実の娘に勝る者はないと、嫌味を言われ。 嫁でありながら使用人のような扱いに苦しみながらも嫁として口答えをすることなく耐えて来たが限界を感じていた最中、義妹が出戻って来た。 そして告げられたのは。 「娘が帰って来るからでていってくれないかしら」 理不尽な言葉を告げられ精神的なショックを受けながらも泣く泣く家を出ることになった。 …はずだったが。 「やった!自由だ!」 夫や舅は申し訳ない顔をしていたけど、正直我儘放題の姑に我儘で自分を見下してくる義妹と縁を切りたかったので同居解消を喜んでいた。 これで解放されると心の中で両手を上げて喜んだのだが… これまで尽くして来た嫁を放り出した姑を世間は良しとせず。 生活費の負担をしていたのは息子夫婦で使用人を雇う事もできず生活が困窮するのだった。 縁を切ったはずが… 「生活費を負担してちょうだい」 「可愛い妹の為でしょ?」 手のひらを返すのだった。

【完結】8私だけ本当の家族じゃないと、妹の身代わりで、辺境伯に嫁ぐことになった

華蓮
恋愛
次期辺境伯は、妹アリーサに求婚した。 でも、アリーサは、辺境伯に嫁ぎたいと父に頼み込んで、代わりに姉サマリーを、嫁がせた。  辺境伯に行くと、、、、、

決めたのはあなたでしょう?

みおな
恋愛
 ずっと好きだった人がいた。 だけど、その人は私の気持ちに応えてくれなかった。  どれだけ求めても手に入らないなら、とやっと全てを捨てる決心がつきました。  なのに、今さら好きなのは私だと? 捨てたのはあなたでしょう。

引退したオジサン勇者に子供ができました。いきなり「パパ」と言われても!?

リオール
ファンタジー
俺は魔王を倒し世界を救った最強の勇者。 誰もが俺に憧れ崇拝し、金はもちろん女にも困らない。これぞ最高の余生! まだまだ30代、人生これから。謳歌しなくて何が人生か! ──なんて思っていたのも今は昔。 40代とスッカリ年食ってオッサンになった俺は、すっかり田舎の農民になっていた。 このまま平穏に田畑を耕して生きていこうと思っていたのに……そんな俺の目論見を崩すかのように、いきなりやって来た女の子。 その子が俺のことを「パパ」と呼んで!? ちょっと待ってくれ、俺はまだ父親になるつもりはない。 頼むから付きまとうな、パパと呼ぶな、俺の人生を邪魔するな! これは魔王を倒した後、悠々自適にお気楽ライフを送っている勇者の人生が一変するお話。 その子供は、はたして勇者にとって救世主となるのか? そして本当に勇者の子供なのだろうか?

不本意な転生 ~自由で快適な生活を目指します~

ファンタジー
どうやら交通事故で死んだらしい。気がついたらよくわからない世界で3歳だった。でもここ近代化の波さえ押し寄せてない16~18世紀の文化水準だと思う。 両親は美男美女、貴族には珍しい駆け落ちにも似た恋愛結婚だったらしいが、男爵家の三男って貴族の端の端だよ!はっきり言って前世の方が習い事させてもらったりしてセレブだったと思う。仕方がないので、まず出来る事から始めてみます。 主人公が大人になる後半にR18が入るかも。 入るときは R18 を明記。 ※ ★マークは主人公以外の視点。

幼馴染みを飛び越えて

三ツ葉りお
恋愛
幼馴染みの2人が、勘違いしたりしながら関係を変えていくまでのお話です。 エブリスタにも投稿しているお話しを、再編集しております。 完結しました。ご覧いただいてくださっている方々、ありがとうございます。

物語のようにはいかない

わらびもち
恋愛
 転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。  そう、言われる方ではなく『言う』方。  しかも言ってしまってから一年は経過している。  そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。  え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?  いや、そもそも修復可能なの?   発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?  せめて失言『前』に転生していればよかったのに!  自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。  夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。

殿下、あなたが借金のカタに売った女が本物の聖女みたいですよ?

星ふくろう
恋愛
 聖女認定の儀式をするから王宮に来いと招聘された、クルード女公爵ハーミア。  数人の聖女候補がいる中、次期皇帝のエミリオ皇太子と婚約している彼女。  周囲から最有力候補とみられていたらしい。  未亡人の自分でも役に立てるならば、とその命令を受けたのだった。  そして、聖女認定の日、登城した彼女を待っていたのは借金取りのザイール大公。  女癖の悪い、極悪なヤクザ貴族だ。  その一週間前、ポーカーで負けた殿下は婚約者を賭けの対象にしていて負けていた。  ハーミアは借金のカタにザイール大公に取り押さえられたのだ。  そして、放蕩息子のエミリオ皇太子はハーミアに宣言する。 「残念だよ、ハーミア。  そんな質草になった貴族令嬢なんて奴隷以下だ。  僕はこの可愛い女性、レベン公爵令嬢カーラと婚約するよ。  僕が選んだ女性だ、聖女になることは間違いないだろう。  君は‥‥‥お払い箱だ」  平然と婚約破棄をするエミリオ皇太子とその横でほくそ笑むカーラ。  聖女認定どころではなく、ハーミアは怒り大公とその場を後にする。  そして、聖女は選ばれなかった.  ハーミアはヤクザ大公から債権を回収し、魔王へとそれを売り飛ばす。  魔王とハーミアは共謀して帝国から債権回収をするのだった。

処理中です...